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「胃ろうをしないで、自然のままで・・・」

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Presentation on theme: "「胃ろうをしないで、自然のままで・・・」"— Presentation transcript:

1 「胃ろうをしないで、自然のままで・・・」
Q5;胃ろうに関わる倫理的論点 「胃ろうをしないで、自然のままで・・・」     QA 胃ろうは 「食事」なの? 「医療」なの?

2 胃ろうに関わる倫理的論点 ①「食事」? 「医療」? ②「標準的医療」と 「標準的でない医療」のちがい ③「意図」と「予見」 ④「患者の意思によって延命治療をしないこと」と「安楽死」のちがい ⑤「差し控え(不作為)」と 「治療中止(作為)」のちがい

3 胃ろうを実施する理由 ①実施しなければ餓死させることになる。家族はそれによって罪の意識が生じる。 ②水分・栄養補給は医学的治療ではなく、標準的ケアのひとつである。 ③「差し控え」はできるが、「中止」はできない。 なぜなら中止をすれば、それが患者の直接死因になる ④差し控えは虐待につながる ⑤介護者の負担や労力の節約になる ⑥どのような状態であっても1日でも長く生きてほしい という家族の要望がある

4 胃ろうを差控える理由その1 ①死までの時期(苦痛)を引き延ばすだけにすぎない。倫理的に許容できる理由で差し控えられた場合は、死因は原疾患とされるべきであり、治療差し控えによるものではない。 ②水分・栄養補給の差し控え・中止は患者に苦痛を与えていない。自然に経口摂取をしなくなった場合は、口渇・飢えに苦しんでいるわけではない。餓死とは異なる。悪心・嘔吐・浮腫・喀痰・分泌物・失禁も減る。脱水傾向は、エンドルフィン(内因性モルヒネ、緩和作用)の分泌を促し、平穏な死を導く。

5 胃ろうを差控える理由その2 ③これは通常のケアとは考えられない。医療である。通常ケアである経口摂取の介助をすべきである。 ④認知症の人が、その治療目的を理解できないときには、侵襲的治療は負担となる ⑤身体的・心理的負担やリスク・合併症がある。 (時に拘束される) ⑥有益ではない医学的エビデンス(生存期間を延長しない。 誤嚥性肺炎を減らせない等)がある ⑦進行した認知症の場合には、快適ケアに焦点をあてるべきである。認知症終末期における尊厳に配慮したケアとは“なにかをすること”ではなく、“共に在る”ことである。必要なもの は、カロリーではなく、愛情と思いやりである。

6 胃ろうを差控える理由その3 ⑧身体栄養状況を表す検査データなどの改善がケアの質を表すのではない。本人や家族の治療目標に沿った真の意味でのQOLの改善によって評価されるべきである。 ⑨嚥下機能がなくなり、経口摂取が不可能となった時点でターミナルステージにあるといってよい。この時点では、余命も限られており自然で不穏な死を保証することが、より倫理的である。 ⑩変えることのできない病気の経過を無理に変えることは、必ずしも倫理的ではない。

7 「標準的な医療」と 「標準的でない医療」 医療従事者においては、直観(感)的に、境界線を引いている場合が多い
「標準的な医療」と        「標準的でない医療」 医療従事者においては、直観(感)的に、境界線を引いている場合が多い   (例)過剰な医療(人工呼吸器)は見合わせたり打ち切っても構わないが、通常の医療は止めてはならない。 倫理的:各事例ごと、その治療による患者の受ける利益と負担とを天秤にかけ、本人の意向を確認す   ればよく、この区別は不要である 米国判例:通常の医療と通常でない医療との区別はしない(ハーバード裁判)

8 意図と予見 「意図した結果」と「予見していたが、意図 したわけではない結果」を区別 <二重結果の理論>
  したわけではない結果」を区別 <二重結果の理論>   胃ろうをしないことによって、死が早まるこ  とが予見できたとしても、患者の死を意図し  たのでなければ、平穏な最期という良い結果  をもたらすので、許容される

9 『患者の事前意思によって延命治療をしないこと』と『安楽死』のちがい
①『患者の意思によって延命治療をしないこと』最期の瞬間ときまで尊厳をもって生きるため、本人の「延命治療をやめて、病状を自然の経過に戻す」という意思を尊重 ②積極的安楽死 患者の命を終わらせる目的で「何かをする」 ③消極的安楽死 患者の命を終わらせる目的で「何かをしない」

10 Core sometimes ―Comfort Always
時に“治療”-常に“快適なケア”  緩和ケア  *無益な延命治療の差し控え・中止  *自然な「看取り」⇒  必要な“治療”や“ケア”をやめることではない

11 延命治療を「差し控えること」と「中止すること」 は異なるのか?
臨床の現場における感覚では区別していることが多い 倫理的;(例)「繋がっている人工呼吸器を外す行為」は許されないが、「自然に外れてしまったものをそのままにしておく行為」は許されるのか?   医療者は本人の最善の利益にかなう行為をとらねばならないという倫理的責務がある   ⇒作為・不作為の区別は質的な違いはない ・法的:不作為犯も作為犯と同様に罰せられる

12 法的:不作為犯も作為犯と同様に 罰せられることがある
よその子供 助けない(不作為)は 違法ではない 両者に身分・契約関係がない 自分の子供 助けない(不作為) は違法! 両者に身分・契約関係が ある

13 Q6;意思決定の手続き的公正性 家族は「自然のままで・・・」 という意思を貫いた 手続きの「公正性」「透明性」は? 「中立性」は?
という意思を貫いた     密室の決定になっ ていないかしら? QA 手続きの「公正性」「透明性」は? 「中立性」は?

14 手続き的公正性 手続き的公正性確保のためのシステム作り *関係者間の十分なコミュニケーション *中立的第三者の意見 *透明性の確保 ⇒協働的プロセスの重要性 【①代理判断者の決定 ②治療方針決定 ③決定内容の適切性の審査】

15 延命治療の差し控え・中止に関するガイドライン イギリス GMC ; General Medical Council
【患者の最善の利益に配慮する責任】 53条;患者の意思能力がない場合、患者がその意に翻した証拠がなければ、事前指示を尊重すること。ただし患者がその状況を予見して意思表示したかどうかを考慮すること 54条;患者の意思が不明な場合には、医師が患者の最善の利益になる決定をすること。ただし患者の願望がどのようなものであったかについて、他の医療従事者や患者の近親者のコンサルトすること

16 オーストラリア終末期ガイドライン 【適切な延命治療の「差し控え」と「中止」】 適切な終末期ケアend-of-life careとは、 「その患者さんにとって」「人生のその時に」もっとも 相応しい医療・ケアを提供することです。 もし、治療目標を「完治」から⇒「快適さ」「尊厳への配慮」に変更しなければならない時期がきたと、適切に判断された場合には、延命治療を差し控えたり中止したりすることは、死に逝く患者さんの「最善の利益」のために許されることであるといえます。

17 Comfort Care 終末期の緩和ケア(カナダ) Arcandのガイドライン ケア提供者のための手引き ~アルツハイマー病 その他の脳変形性疾患をもつ人々を介護する皆様へ~
『この患者さんにとって、人生のこの時に、何をすることが最も適切 か?』について関係者すべての合意が得られていることが理想です。

18 WHO;高齢者の緩和ケア2011

19 Leonetii Law 2006(フランス) 1条:不合理で執拗(過剰)な医療の拒否 2条:二重結果の理論
5条:協働的手続きの重要性:意思能力がなく 治療の制限・中止が生命にかかわる場合⇒事 前指示の確認・家族の意見の聴取 6条:患者による治療拒否⇒緩和ケアの義務 ①重症で治療不可能な病気の終末期 ②終末期ではない場合 7条:事前指示の権利 (3年以内有効)

20 WHO;高齢者の緩和ケア2011

21 Q7:スタッフ間での意見の相違を どうしたらいいの?
少しでも長く生きられ るように、胃ろうを入 れたほうがいいわ! 胃ろうを入れずに、 とてもよい看取り ができました

22 倫理委員会 Interdisciplinary ethics committee
多職種からの構成メンバーによって、日常臨床ケースや臨床研究に関する‘倫理的価値に関する問題’について助言を与える委員会。 構成メンバーとしては、医師・看護師・ソーシャルワーカー・法律関係者・一般市民・(宗教関係者)などが想定される。緊急時の遅滞や責任の分散、集団思考などの問題点が指摘されている。

23 倫理コンサルテーション 患者・家族・代理人・医療従事者・介護提供者などに対して、医療・介護に関する日常業務の中で生じた‘倫理的価値に関する問題’についての不安や対立を解消するのを助ける、個人やグループによる助言システム。倫理委員会と比べ、少人数のため(1~2名)、より 迅速に対応でき、倫理的専門知識も豊富であるが、助言者個人の価値観・偏見が入り込みやすいという欠点もある。

24 倫理コンサルテーション 「倫理的気づき」⇒「ジレンマを解決する」
   倫理コンサルテーション 「倫理的気づき」⇒「ジレンマを解決する」 QA 倫理的ジレンマに 悩んだら、倫理コンサルテーションに相談しよう! QA ひとりで悩まないで! ケア美 QA コミュニケーションが大切なんだ!

25 本人の意思・願望・人生観・価値観を 尊重することが重要
自然で平穏な 終末期を望む 何が何でも 入り日でも長く生きていたい

26 事前指示 アドバンスディレクティブ ―事前指示のススメ―

27 普段、私たちは、自分の価値観に沿 って生活しています
仕事 がんば ろう! 今日は 映画を見 に行こう ケーキ食 べたいな 今日はお 友達に 会うの 今日は ダンス をしよう 今日はお買 いものよ

28 でも、人生の最期の “生き方”は他人まかせ??

29 自分の最期の“生き方”も 自分で決めることができます
音楽を 聴きながら 自宅で 過ごしたい 器械につなが れる延命治療 はイヤ! 自然に・・ 平穏に・・ 家族と 一緒に

30 延命治療(PEG)を望まない場合には 事前指示が必要
■本人の意思・事前指示が不明な場合 ⇒原則として、標準的治療を実施する (CPR心肺蘇生術・PEGなど) ■延命治療を望まない場合 ■自然な平穏な死を望む場合 ⇒事前指示が必要 ⇒事前指示の普及が重要

31 意思能力がなくなる場合に備えて ―事前指示のススメ―
意思能力がある場合 ⇒自己決定の保障(自律尊重原則) 意思能力がない場合:認知症終末期 ⇒自己決定をすることができない ⇒事前指示のススメ

32 本人の意思がわからないと・・・ <一郎さんのケース>
一郎さんは、アルツハイマー病の終末期 です。嚥下困難があり、うまく食べ物を摂 ることができません。お医者さんから、お 腹に穴を開けて栄養を入れること(胃ろう) をすすめられています。家族は「もう、末 期だし、意思疎通もないし、これ以上の延 命治療は可哀想だ」と考えています。本人 の事前の意思は不明です。

33 一郎さん 『延命治療についての指示がない』
家族『本人の考えがわか らない。どうしたらいいの だろう??』 胃ろうを 入れましょう 家族『平穏な最期にしてあ げたい』 家族『最期まで身体に チューブは可哀想』

34 一郎さんの結末は・・・・ お医者さんから「本人の意思がわからな い以上、胃ろうを入れなければ標準医療 をしなかったと訴えられるかもしれない」と 言われ、一郎じいさんには可哀想と思い ましたが、胃ろうを入れることを承諾しまし た。毎日、お腹にチューブの入っている一 郎じいさんを見るたびに「ごめんね。仕方 なかったんだよ」と言っています。

35 本人の意思がわかっていると・・ <ハナさんのケース>
ハナさんは、アルツハイマー病の終末期です。 嚥下困難があり、うまく食べ物を摂ることができ ません。お医者さんから、お腹に穴を開けて栄 養を入れること(胃ろう)をすすめられています 。家族は「もう、末期だし、意思疎通もないし、こ れ以上の延命治療は可哀想だ」と考えていま す。ハナさんは、元気な頃、「無駄な延命治療 はしないでほしい」という事前指示を作っていま した。

36 ハナさん 『無駄な延命治療はしないで欲しい』
家族『本人の考えや人生 観を尊重したい』 胃ろうを 入れましょう 家族『もう治療の見込みが ないのなら、平穏な最期に してあげたい』 家族『寿命は少し短くなるかもし れないけど、これは本人の最期 の生き方だから尊重したい』

37 ハナさんの結末は・・・・ お医者さんに、本人が書いた「延命治療を望ま ない」という事前指示書があることを告げ、家族 もハナさんの考えを尊重したいと思っていること を話しました。関係者皆で話し合いを重ね、胃 ろうは入れずに、口腔ケアと経口摂取の努力だ けをすることにし、ハナさんが快適に感じられる ケアをしました。1か月後に、ハナさんは、穏や かな顔をして、苦しまずに、平穏な最期を迎え ました。家族は胃ろうを入れなかったことは、ハ ナさんのためによかったと感じています。

38 50歳になったら考えよう! Your Future Starts Now A Guide for the Over 50s

39 50歳になったら考えよう! 50歳を過ぎたら、将来のこと、終末期医療に ついて考えておこう!!! まだ、自分自身のことを、自分で決めることが できるうちに、考えておこう。(意思能力) ・オーストラリアのキャンペーン ・3点セット 終末期医療 事前指示書 遺言 任意後見人


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