ウイロイド (Viroid) は塩基数が 200 ~ 400 程度と短い環状の一本鎖 RNA のみで構成 され、維管束植物に対して感染性を持つもの。分子内で塩基対を形成し、多くは 生体内で棒状の構造をとると考えられる。 ウイルスは蛋白質でできた殻で覆われているがウイロイドにはそれがなく、また プラスミドのようにそのゲノム上にタンパク質をコードすることもない。複製は.

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ウイロイド (Viroid) は塩基数が 200 ~ 400 程度と短い環状の一本鎖 RNA のみで構成 され、維管束植物に対して感染性を持つもの。分子内で塩基対を形成し、多くは 生体内で棒状の構造をとると考えられる。 ウイルスは蛋白質でできた殻で覆われているがウイロイドにはそれがなく、また プラスミドのようにそのゲノム上にタンパク質をコードすることもない。複製は ローリングサークルと呼ばれる様式で行われ、核内あるいは葉緑体内で複製され る。この過程では、それぞれの単位がタンデムに連なった状態に複製されるが、 これを切断する過程がリボザイムによって触媒されるウイロイドも知られる。 このようなことから、ウイロイドを RNA 生物の生きた化石と見なし、ウイロイド 様のものから生物が進化したとする説がある (reviewed in Symons 1997; Pelchat et al. 2003) 。あるいはまた、 RNA の切れ端が自己複製機能を有するようになった ものがウイロイドであるとする説もある。 ウイロイド

3’ 5’ 2’3’

Three RNA ligases in Archaea in Pyrococcus furiosus (1) T4 type, 3’-5’ ← PF0353 (2) tRNA type, 2’-5’(putative) ← PF0027 (3) tRNA (RtcB) type, 3’-5’ ← PF1615 Brooks, M. A. et al. Protein Science (2008) 17: (Pyrococcus abyssi) Kanai, A. et al. RNA (2009) 15(3): (Pyrococcus furiosus) Torchia, C. et al. Nucl. Acids Res. (2008) 36(19): (Methanobacterium thermoautotrophicum) Englert, M. et al. PNAS USA (2011) 108(4): (Methanopyrus kandleri & Pyrobaculum aerophilum)

Three RNA ligases in Pyrococcus furiosus (1) PF0353 T4 type, 3’-5’ (2) PF0027 tRNA type, 2’-5’ (3) PF1615 tRNA (RtcB) type, 3’-5’ ATP ↑ GTP ↑ (putative)

Rolling circle replication Rolling circle replication describes a process of unidirectional nucleic acid replication that can rapidly synthesize multiple copies of circular molecules of DNA or RNA, such as plasmids, the genomes of bacteriophages, and the circular RNA genome of viroids. Some eukaryotic viruses also replicate their DNA via a rolling circle mechanism.

[alpha- 32 P] Adenosine 5'-triphosphate (ATP) [gamma- 32 P] Adenosine 5'-triphosphate (ATP)