Measurement of charmonia at RHIC-PHENIX 織田勧 東京大学 CNS 2007 年 10 月 29 日 ( 月 ) 於阪大 RCNP 1/50.

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Measurement of charmonia at RHIC-PHENIX 織田勧 東京大学 CNS 2007 年 10 月 29 日 ( 月 ) 於阪大 RCNP 1/50

内容 動機 RHIC, PHENIX 生成メカニズム (p+p) 原子核効果 (d+Au) A+A のデータ 今後 2/50

なぜチャーモニウムか ? QGP 中でデバイ遮蔽によって分解す る。 Matsui and Satz PLB 178, 416 (1986) チャームクォークは衝突初期の hard scattering のみによって生成される。 Test particle 、不純物 QGP 生成の証拠になる。 分解温度は束縛エネルギーに依存す る。 ガリレオ式温度計 S. Digal, F. Karsch and H. Satz 3/50

チャーモニウムの系  c (1S)  c (2S) J/  (1S)  (2S)  c0 (1P)  c1 (1P)  c2 (1P) h c (1P) J PC DDbar threshold 4/50

チャーモニウムで何ができるの か ? 測れるものは チャーモニウムの種類 収量 横運動量分布 ラピディティ分布 偏極 ( スピンアライメント ) フロー (v2 など ) チャーモニウム - ハドロン相関 衝突中心度依存性 衝突エネルギー依存性 衝突核種依存性 B 中間子からの寄与 Off-vertex decay これからわかりうる ( とうれしい ) ものは グルオン ( クォーク ) の分布 温度 チャーモニウムとグルオンの相互作用断面積 R. Rapp, hep-ph/ 作りたいプロット グルオンのエネルギー 5/50

SPS での結果 J/ ,  ’ なぜ J/  と  ’ ? 実験で見つけやすい。 Di-lepton channel (  +  -, e + e - ) それなりに多くの数が生 成される。 J P =1 - で理論が扱いやすい ( たぶん ) 。 J/  ’’ L 6/50

RHIC 100GeV のビーム同士をぶつける。 p (A=1), d (A=2), Cu (A=63), Au (A=197) PHENIX  PHOBOS  BRAHMS  STAR 7/50

PHENIX 検出器 Vertex, centrality Timing, charged particle multiplicity BBC Spectator neutron ZDC Forward rapidity (1.2<|y|<2.2,  +  - pair) Tracking MWPC PID Drift tube, absorber Mid rapidity (|y|<0.35, e + e - pair, hadron, photon) Tracking DC, MWPC PID RICH, EMCal 8/50

これまでに RunIons  s NN Luminosity J/  (ee +  ) Status 1Au+Au130 GeV 1  b -1 2Au+Au200 GeV 24  b PRC69, (2004) p+p200 GeV0.15 pb PRL92, (2004) 3d+Au200 GeV2.74 nb PRL96, (2006) p+p200 GeV0.35 pb Au+Au200 GeV 241  b PRL98, (2007) Au+Au62.4 GeV 9.1  b ?- p+p200 GeV324 nb -1 5Cu+Cu200 GeV4.8 nb arXiv:0711.???? Cu+Cu62.4 GeV 190  b p+p200 GeV3.8 pb PRL98, (2007) 6p+p200 GeV10.7 pb ? p+p62.4 GeV0.1 pb -1 7Au+Au200 GeV 813  b -1 8 d+Au p+p 200 GeV 予定 9/50

RHIC では R AA (nuclear modification factor) を使う p+p 衝突の重ね合わ せ。 生成されたチャーモ ニウムと残りの原子 核との相互作用は d+A で評価する。 (A+A)/(p+p)-(d+A)/(p+p) =(Hot+Cold)-Cold=Hot 10/50

PHENIX の J/  の結果 Red : Au+Au |y|<0.35 Magenta : Cu+Cu |y|<0.35 Blue : Au+Au 1.2<|y|<2.2 Aqua : Cu+Cu 1.2<|y|<2.2 peripheral central R. Vogt Acta Phys. Hung. A25 (2006) 97 0 mb 3 mb 原子核による J/  の吸収断面積 11/50

RHIC でも J/  の収量が抑制さ れているように見えるが … そもそも p+p での J/  の生成はよく理解 されているのか ? 原子核効果 (cold nuclear matter effect) は何で、 d+A でわかるのか ? 12/50

p+p での cc-bar, J/  の断面積 qq-bar もしくは gg の消滅で cc-bar(J/  ) は生成され る。 200 分の 1 だけ J/  になる。 13/50

J/  はどうやって作られるの か ? Color Singlet Model Singlet でできる Color Evaporation Model (singlet, octet 両方の ) 中間状態か ら gluon を放出して singlet になる チャーモニウムの比は衝突エネ ルギーによらない。 Color Octet Model (NRQCD) Singlet だけでなく、 octet から gluon を放出することでもできる 有限のスピンアライメントを予 測する。 H.D.Sato 14/50

Tevatron(1.96TeV p+pbar) での J/  Color singlet だけじゃ少なすぎる。 15/50

Tevatron での J/  ’ の polarization (spin alignment) J/  rest frame J/  momentum direction ++ --  +1 0 CDF-I(2000) CDF-II(2007) COM(NRQCD) と反対の傾向。 J3J3 16/50

断面積は 低いエネルギーでも COM で OK c: 摂動 O: 非摂動 (Tevatron のデータで決めた )  (J/  )  (  ’)/  (J/  ) F. Maltoni, et al., PLB638 (2006) /50

cは?cは? Color Evaporation Model NRQCD (COM) Color Singlet Model J/  のうち  c の崩壊からできたものの割合。 sqrt(s) に依存しない 18/50

p+p での J/  の生成はよく理解 されているとは言えない。 QGP ができるまでに J/  ができていれば, プローブとし て使って良いだろうが、、、 Crossing time Pb+Pb, SPS (17.3GeV) : 1.6fm Au+Au, RHIC (200GeV) : 0.13fm Pb+Pb, LHC (5.5TeV) : 0.005fm ccbar ができる時間 hbar/(2m c )=0.06fm Octet から singlet になる時間   >1/sqrt(2m c  QCD )=0.25fm (Kharzeev, Satz, PLB366, 316(1996)) 19/50

原子核が通り抜けるときは octet と singlet が共存している y=0, pT=0GeV y=0, pT=1GeV y=1.7, pT=1GeV S.Kametani 20/50

Cold matter effects Modification of initial parton distribution function Nuclear absorption Initial state energy loss Multiple scattering X Shadowing Anti Shadowing XdXd X Au J/  in North y > 0 XdXd X Au J/  in South y < 0 rapidity y South muon arm (y < -1.2) : large X Au  Central arm (y  0) : intermediate X Au  North muon arm (y > 1.2) : small X Au  gluons in Pb / gluons in p Eskola, et al., Nucl. Phys. A696 (2001) Anti-shadowing 21/50

Modification of initial parton distribution function Shadowing のモデルは いっぱいある。 EKS K.J.Eskola et al., NPA696, 729 (2001) FGS L. Frankfurt et al., EPJA5, 293 (1999) NDSG D.de Florian et al., PRD69, (2004) Kopeliovich B. Kopeliovich et al., NPA696, 669 (2001) グルオンは よくわかってない 22/50

d+Au の結果 EKS が良さそう。 23/50

原子核による J/  の吸収・分解 R.Vogt, nucl-th/ , Color Evaporation Model 吸収されるのは octet がほとんど。 J/  でなく中間の octet の吸収だけ考 えている ? どうやって octet が singlet になって いくかは生成メカニズムに大きく依 存する。 すごく非摂動論的な世界。 24/50

吸収断面積は 0-3mb かなあ ? 25/50

RunIons  s NN Luminosity J/  (ee +  ) Status 1Au+Au130 GeV 1  b -1 2Au+Au200 GeV 24  b PRC69, (2004) p+p200 GeV0.15 pb PRL92, (2004) 3d+Au200 GeV2.74 nb PRL96, (2006) p+p200 GeV0.35 pb Au+Au200 GeV 241  b PRL98, (2007) Au+Au62.4 GeV 9.1  b ?- p+p200 GeV324 nb -1 5Cu+Cu200 GeV4.8 nb arXiv:0711.???? Cu+Cu62.4 GeV 190  b p+p200 GeV3.8 pb PRL98, (2007) 6p+p200 GeV10.7 pb ? p+p62.4 GeV0.1 pb -1 7Au+Au200 GeV 813  b -1 8 d+Au p+p 200 GeV 予定 近日中に投稿予定 A.Adare et al., Cold Nuclear Matter Eects on J/psi Production as Constrained by Deuteron-Gold Measurements at sqrt(s_NN) = 200 GeV Run-3 d+Au と Run-5 p+p を使って吸収断面積を定量的に出す。 26/50

NA50, p+A arXiv:nucl-ex/ PHENIX と同じ量になっているのかは調べていません。 27/50

M.Bedjidian et al., arXiv:hep- ph/ /50

J/  +N の重心エネルギー SPS y=0y=+1y=-1 RHIC y=0 y=+2y=-2 疑問 : ラピディティが違っても一つの断面積で良いのか ? 重心エネルギーは結構違う。 29/50 y>0 y<0 y=0

 p,  d PDG2007 重心エネルギーは結構違っても、 断面積はあまり変わらなさそう。 30/50

何の吸収断面積なのか ? 意味があるのか ? Crossing time Pb+Pb, SPS (17.3GeV) : 1.6fm Au+Au, RHIC (200GeV) : 0.13fm Pb+Pb, LHC (5.5TeV) : 0.005fm ccbar ができる時間 hbar/(2m c )=0.06fm ほとんどの charm quark ができていないから、 LHC では吸収断面積は要らないはず。 現象論的パラメータだと思えば良い ? 31/50

RHIC の Cu+Cu, Au+Au での J/  の結果 Red : Au+Au |y|<0.35 Magenta : Cu+Cu |y|<0.35 Blue : Au+Au 1.2<|y|<2.2 Aqua : Cu+Cu 1.2<|y|<2.2 peripheral central R. Vogt Acta Phys. Hung. A25 (2006) 97 0 mb 3 mb 32/50

Cu+Cu の最終結果はもうすぐ投 稿します。 ( もうすぐと言って 1 年 近く ) A. Adare et al., Title : J/psi production in sqrt(s_NN)=200GeV Cu+Cu collisions 今週中 ? 何が新しいのか ? Npart<100 のところ。 CNM だけだと思って (Npart<40 で )  abs を出してみる。 Final な結果は見せられないので、 preliminary な 結果を見せています。 2 つはだいたいエラーの範囲で無矛盾です。 33/50

R AA -N part 横軸 Log 横軸 Linear 0 mb 3 mb 0 mb 3 mb Red : Au+Au |y|<0.35 Magenta : Cu+Cu |y|<0.35 Blue : Au+Au 1.2<|y|<2.2 Aqua : Cu+Cu 1.2<|y|<2.2 Cu+Cu が重要に見える。 3mb からの線から外れるのは forward の方が早い。  abs を求められる ? 34/50

ラピディティ依存性 CNM 0mb 3mb SCM Full recombination Au+Au data CNM : R. Vogt Acta Phys. Hung. A25 (2006) 97. SCM : A.Andronic et al., nucl-th/ Full recombination : R.L.Thews and M.L.Mangano, PRC73 (2006) /50

Recombination? v2? Forward では意味のある結果が出せそう。 大きな v2  charm も thermalize している。 スケーリング則 ? 小さな v2  ? 36/50

CGC のために強いラピディ ティ依存性があるのか ? QM06 Kirill Tuchin Oct hep-ph/ D.Kharzeev, K.Tuchin d+Au のデータに あまり合っていない。 37/50

横運動量依存性 No strong p T dependence of R AA. No significant centrality dependence of. Au+Au data 38/50

N coll - Magenta : R.L.Thews and M.L.Mangano, PRC73 (2006) and private comm. Green : L.Yan, P.Zhuang and N.Xu, PRL97 (2006) RHIC ではもっと統計量が必要。 SPS 39/50

他のチャーモニウムは ? あと、 B 中間子からの寄与  c (1S)  c (2S) J/  (1S)  (2S)  c0 (1P)  c1 (1P)  c2 (1P) h c (1P) J PC DDbar threshold 40/50

Geometrical acceptance * branching ratio (PHENIX)  c  pp-bar が最適 J/   e + e - が最適  ’  e + e - が最適  c0  K + K - or J/  (  e + e - )   c2  J/  (or  +  - )  c1  J/  それぞれの粒子の数の比 バックグラウンドの量 も効いてくる。 41/50

p+p 衝突での  ’  e + e - Run-5 and Run-6 N J/  ~4000 N  ’ /N J/  =0.02 にした場合 N  ’ =80 Hadron background cc-bar (c  e + and c-bar  e - ) bb-bar (b  e - and b-bar  e + ) Drell-Yan (  *  e + e - ) 42/50

p+p 衝突での  c  J/  Run-5 and Run-6 Black : Foreground Blue : Background Red: Foreground-background Green : Normalization regions (0.1<  M<0.3GeV and 0.6<  M<0.8GeV) N J/  =4145  c peak? 43/50

 b (1S)  b (2S)  (1S)  (2S)  b0 (1P)  b1 (1P)  b2 (1P) h b (1P) J PC BBbar threshold  b (3S)  (3S)  b0 (2P)  b1 (2P)  b2 (2P) h b (2P)  (4S) ボトモニウムは ? 9.46GeV 10.02GeV 10.36GeV 測りやすいのは  (nS)   *  e + e -,  +  - 44/50

STAR Preliminary p+p 200 GeV y d  /dy (nb) Counts PHENIX Preliminary (QM05) y~0 50 counts PHENIX y~ counts 3 つの状態を分けられるか ? ウプシロン p+p 200GeV 45/50

RHIC で今後 5 年で測定可能なのは ( 独断と偏見 ) p+pd+AA+A cc S △ J/  S ◎◎◎  c P △  c P ○ △△ hchc P  c P ○ △△ c’c’ S ’’ S ○○○  S ○○○ ’’ S ○ △△ ”” S ○ △△ 46/50

LHC では ?  も測れる R AA -N part ,  ’  (1S),  (2S),  (3S) Recombination の寄与がほと んどになる ? v 2 Multi charm baryon が増大す る ?  cc + (dcc),  cc ++ (ucc),  cc + (scc),  ccc ++ (ccc) B c + (c b-bar,  J/  + ) STAR, arXiv: L.Grandchamp et al., PRC 73, (2006) 47/50

J/  なら ALICE,  なら CMS ALICE CMS 48/50 Charmonium だと B からの寄与 Vertex 検出器

理論計算をするなら、 実験結果と比較できないと面白くない。 実験で測れる粒子 たくさん生成される粒子 分岐比が大きい崩壊モードを持つ粒子 バックグラウンドが小さい崩壊モードを持 つ粒子 順番は J/    ’   (1S)   (2S)   (3S)   1c   2c   0c   c  … 49/50

まとめ J/  の収量抑制を理解するためには、生 成も良くわかっていないといけない。 測れるものは全て測る。 J/  の v2 はかなり面白そう。  ’ の R AA も見たい。 50/50

予備のスライド

何がわかったら高エネルギー重イオ ン衝突が完全にわかったと言えるの か ? ある時刻でのハドロンの中のものを含めてクォークとグ ルオンの位置分布と運動量分布とその時間発展がわかっ たら十分。 出来ていたものが s-QGP ではなくても OK 。 全ての終状態の粒子の種類、運動量、崩壊点 ( 生成点 ) が わかったら ( 完全実験 ) 、高エネルギー重イオン衝突は完 全にわかるのか ? 時間発展は QCD で記述できる ( と思っている ) 。 高エネルギー重イオン衝突が関係している多くの領域は QCD の 非摂動的なところ。 どうする ? ( 妥協して、 ) 全ての実験結果を十分良く記述できる現象 論的モデルが ( 枝葉末節は別にして本質的に ) ただ一つだ け存在するならそれで良いのでは。

197 Au+ 197 Au では S = R AA (1.2<|y|<2.2) /R AA (|y|<0.35) Bar: uncorrelated error Bracket : correlated error

Geometrical acceptance  c (1S)(2980) PS J/  (1S)(3097) V  ’(2S)(3686) V  c0 (1P)(3415) S  c2 (1P)(3556) T  c1 (1P)(35??) A