北海道立精神保健福祉センター 北海道地域自殺予防情報センター 2016 年 1 月 20 日（水） 北海道における 自殺の現状について 1

本日のトピック 自殺総合対策大綱について 国際的に見た日本の自殺 全国と北海道、自殺者数の推移 北海道の自殺の実態 メディア・インターネットと自殺 自死遺族について 北海道地域自殺予防情報センターについ て 2

※厚生労働省の人口動態統計と警察庁の自殺統計の違い 人口動態統計 （自殺日・住居地） 警察庁自殺統計 （発見日・発見地） 対象日本人のみ外国人を含む 計上方法住所地発見地 3 統計データの違い ※本資料中の人口動態統計に関する数値は、厚生労働省「人口動態統計」 と「北海道保健統計年報」を基としており、厚生労働省「人口動態統計 」は平成 26 年データ、「北海道保健統計年報」は平成 25 年データとなり ます。

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１．国際的に見た日本の自殺 5

（資料）『自殺を予防する 世界の優先課題』より 世界の自殺死亡率 ( 地図 ) 先進国 8 ヵ国中 日本の自殺率は 2 位 6

先進国における 15~34 歳の死因 7 （資料）世界保健機関（ WHO ）資料より内閣府作成

２．全国と北海道、 自殺者数の推移 8

日本の自殺者数の推移 昭和 61 年 25,524 人 昭和 53 年 20,788 人 平成 10 年 32,863 人 毎日、約 70 人が 自殺で亡くなっている 警察庁 自殺統計資料 9 平成 2 ６年 25, ４２７人 （警察庁確定値）

日本の一年間の自殺者数 東京マラソン 約 3 万 (2007) 横浜マラソン 約 2 万 5 千人 (2015) 10

年齢階級別自殺者数 ( 全国 ) 11 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 若年層の自殺が問題 (N ＝ 25427)

年齢別死因順位 12 平成 26 年 厚生労働省「人口動態統計」より

全国の自殺原因・動機 平成 26 年 警察庁 自殺統計資 料 13 (N ＝ 31935)

若年層の自殺原因・動機 ( 全国 ) 平成 26 年 警察庁 自殺統計資 料 14 (N ＝ 2679)

若年層の自殺原因・動機 ( 全国 ) 平成 26 年 警察庁 自殺統計資 料 15 (N ＝ 483)

若年層の自殺原因・動機 ( 全国 ) 平成 26 年 警察庁 自殺統計資 料 16 (N ＝ 3513)

日本の自殺の推移 １９９８年（平成１０年）から急増 中高年・男性 の増加 ※内閣府では、～ 29 歳を青少年、 30 歳～ 64 歳までを中高年、 65 歳以上を高齢者と定義 ２０１０年（平成 2 2 年）から減少傾向 中高年・男性の減少 年間 2 万 5000 人超 → １日あたり約 70 人の自殺者 男性：女性 ＝ ７：３ 17 男性： 17,386 人 女性： 8,041 人 総計： 25,427 人 ( 平成 26 年 警察庁資料より )

３. 北海道の自殺の実態 18

北海道の自殺者数の推移 平成 15 年 1,745 人 平成 10 年 1,604 人 19 毎日、約 3 人が 自殺で亡くなっている 警察庁 自殺統計資料 平成 26 年 1,151 人（警察庁）

北海道の自殺死亡者数と 交通事故死亡者数の推移 自殺死亡者数は 交通事故死亡者数の 6～7倍6～7倍 20 警察庁 自殺統計資料

北海道の完全失業率と自殺死亡率 21 平成 26 年 厚生労働省人口動態統計より r = 0.89

北海道の年齢階級別自殺者数 22 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 若年層の自殺が問題 (N ＝ 1151)

北海道の年齢階層別自殺率推移 23 平成 25 年 人口動態統計・人口統計

北海道の自殺の原因・動機 平成 26 年 警察庁 自殺統計資 料 24 原因・動機の判断材料（ H25 ・全 国） 原因・動機（ H26 ・北海道） (N ＝ 1474)(N ＝ 21830)

・家庭問題 ・勤務問題 ・男女問題 ・学校問題 ・その他 ・不詳 主要な動機の内訳 健康問題 ・身体の病気 ・うつ病 ・統合失調症 ・アルコール依存症 ・薬物乱用 ・その他の精神疾患 ・身体障害の悩み ・その他の健康問題 経済・生活問題 ・倒産 ・事業不振 ・失業 ・就職失敗 ・生活苦 ・負債 多重債務、連帯保証 人、その他 ・借金の取り立て苦 ・自殺による保証金支給 ・その他の経済・生活問 題 警察庁 自殺統計資料 25

平成 26 年中における 自殺者の 40 ％は有職者 60 ％は無職者 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 北海道の職の有無 26 (N ＝ 1151)

無職者のう ち 「年金・雇 用保険等生 活者」 の割合が 大きい 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 無職者のうちわけ ( 北海道 ) 27 (N ＝ 663)

自殺の男女別・手段別 ( 北海道 ) 28 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 男性 女性 (N ＝ 793)(N ＝ 358)

自殺場所別 ( 北海道 ) 29 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 (N ＝ 1151)

同居人の有無 ( 北海道 ) 平成 26 年 警察庁 自殺統計資料 30 (N ＝ 1151)

北海道の自殺の推移 １９９８年（平成１０年）から急増 中高年・男性 の増加 ※内閣府では、～ 29 歳を青少年、 30 歳～ 64 歳までを中高年、 65 歳以上を高齢者と定義 ２０１０年（平成 2 2 年）から減少傾向 中高年・男性の減少 年間 1,100 人超 → １日あたり約 3~4 人の自殺者 男性：女性 ＝ ７：３ 31

北海道における方面別自殺者数 32

方面別自殺者数 33 平成 26 年 内閣府「地域における自殺の基礎資料」 (N ＝ 1151)

34 保健所管内別自殺率 平成 25 年 北海道保健統計年報

４．自死遺族について 35

自死遺族について 1 人の自殺者に 4.49 人の自死遺族が生まれる（※） 平成 26 年の場合 → 年間 1,151 人 ×4.49 人＝約 5,168 人 ※ NPO 法人ライフリンク：自殺実態解析プロジェクトチームが 1993 ～ 2006 年の厚労省の人口動態調査を基に算出 36

自死遺族の感情的苦悩 なぜ 自責 怒り 罪悪感 悲しみ 苦しい 死にたい その他 周りの人に知られたくない、言えな い 自分のせいで自殺したんだ･･･ どうして止められなかったんだろ う･･･ ○○ のせいで△△は自殺したんだ !! etc… 37

より多くの方に 自殺について知っていただき、 心を傾けていただいて、 ひとりでも多くの自殺者を 減らすことができるよう 取り組んでいます。 ご清聴ありがとうございまし た。 38