3.8m 望遠鏡用面分光装置 2010/08/18 光赤天連シンポ 尾崎 忍夫、岩田 生、神戸 栄治、沖田 喜一(国立天文台) 吉田 道利(広島大学)、岩室 史英、菅井 肇、太田 耕司(京都 大学)
GRB 残光の減光曲線 10 分後 1 時間後 1 日後 10 日後 GRB 発生からの時間 (日) すばやく観測を開始する必要がある。
分光観測の手順 1、望遠鏡を向ける 2、イメージをとってみる 3、イメージを見て GRB を同定する 4、 GRB をスリットへ導入する 5、露出開始 面分光装置を用いれ ば省ける。 即時分光観測が可能
マイクロレンズアレイと光ファイ バーを用いた面分光ユニット 2 次元 MLA 1 次元 MLA MLA によって イメージを分割 光ファイバーの出口を1列に 並べて、分光器へ光を射出。 拡大レンズ 分光器へ 望遠鏡からの光 ファイバー
配置予想図 IFU 入射部 分光器部 光ファイバー
開発計画概要 要素技術の確立 IFU の試作 IFU 試作機を用いた試験観測 –OAO KOOLS を利用 本装置設計・製作 ファーストライト 現在
IFU のパラメーター 188cm KOOLS プロトタイプ IFU 3.8m KOOLS プロトタイプ IFU 3.8m 実機 観測可能波長域 400 – 900 nm450 – 900nm, 900 – 1800nm 波長分解能 ~1000 視野 20x20 arcsec 2 10x10 arcsec 2 20x20 arcsec 2 空間サンプリング 2 arcsec1 arcsec 光ファイバー本数 100 本 400 本 射出側マイクロレンズ使用する使用しない? Swift 衛星の X 線望遠鏡の位置決定精度は半径 ~6arcsec
期待される限界等級 Kann & Klose, arXiv: v1 3.8m+KOOLS+IFU 10min exp, S/N=10 3.8m 赤外 10min exp, S/N=3 188cm+KOOLS+IFU 10min exp, S/N=10 3.8m 赤外 10min exp, S/N=10 10min
各構成要素の検討状況 拡大光学系 – 市販アクロマティックレンズを利用 マイクロレンズアレイ – 入射側2次元マイクロレンズアレイ:市販品を購 入・試験 – 射出側1次元マイクロレンズアレイ:特注予定 ファイバー –Polymicro 社製 か Fiber Guide 社製 ファイバーアレイ – 射出側1次元アレイは V 溝基板を利用 – 入射側2次元アレイは精密細穴加工で治具製作
技術課題 2次元ファイバーアレイ – 精密細穴加工で治具を製作 – 穴位置・直径精度の確認のための試験加工 ファイバーの FRD 測定 – 岡山天体物理観測において測定システム構築 中 マイクロレンズアレイとファイバーアレ イとのアライメント方法
まとめ 面分光装置は突発天体の即時分光観測に有効 – 突発天体以外の観測にも使用可 マイクロレンズアレイと光ファイバーを用い た面分光装置を検討中 現在は要素技術の確立段階 多くの構成要素を市販品でまかなえることを 確認した