硬 X 線で探るブラックホールと銀河の進化 深沢泰司(広大理) 最近の観測により、ブラックホールの形成と 銀河の進化(星生成)が密接に関係することが わかってきた。 ブラックホール観測の最も効率の良い硬 X 線で 銀河の進化を探ることを考える。 宇宙を構成する基本要素である銀河が、いつ どのように形成され、進化してきたか、は、宇宙の 基本的な研究課題
銀河の進化=星の生成活動の歴史 星、ブラックホールとも ガス雲が収縮 星 大質量ブラックホール ブラックホール ブラックホールは、高エネルギー天体としてだけ でなく、銀河形成・星生成を探る天体としても 興味深い
銀河の進化の観測 星生成率の歴史を追う 遠赤外線、 Hα の 強度を追う z=2 くらいでピーク 銀河の形態の変遷を追う(すばる、 HST ) z>2 では、銀河衝突が活発のようだ By 電波から可視光 ガスの量、電離度や分布を 調べる
By 硬 X 線では 星生成に関係した中で、最も明るいのは ブラックホール 銀河中心の 巨大ブラックホール AGN として観測 星生成領域やスター バースト銀河で最近 生まれた 小中質量ブラックホール z ~ 5 QSO 衝突銀河
NeXT での観測 主流:遠方の AGN の光度関数の進化 上田 et al. ASCA Chandra 0 24 z AGN 密度 明るいもの 暗いもの 10keV 以下は、 Chandra/Newton で さらに進むだろう
10keV 以上での観測も重要 Compton-Thick Seyfert 2 の寄与 CXB への寄与は? 特に 40keV-bump 遠方の QSO などでは、銀河中の ガスが豊富 隠れている QSO が多い? NGC6240
10keV 以上で初めて、本格的な logN-logS 隠れた AGN の数を制限する 数 100keV 以上で初めて、 logN-logS By SGD 視野ごとの揺らぎ Ginga 衛星の手法 ガンマ線 BGD の 低エネルギー側を 捕らえられる? 新しい AGN 種族の 情報
HXI 10^45 erg/s z ~ 2 も検出可能 NH>10^24cm-2 QSO のスペクトルの進化は? 非熱的成分 or 熱的成分? 傾きは?、カットオフは? 降着円盤の様子、ジェットの成長 E/(1+z) 100keV 付近も 観測可能 少なくとも反射成分については、はっきり とした結果が出る(明るい QSO を SGD で) 星生成活動と質量降着の関係が興味深い M51 ガンマ線バーストでも、遠方銀河プローブできる
そもそも、なぜ、渦巻銀河 と 楕円銀河? Radio-QuietRadio-Loud Seyfert 銀河 カットオフエネルギーの系統的解析 光度依存性、時間変動 低光度 AGN に反射成分はあるのか? ( QSO 、 ULX も) ADAF かどうか 電波銀河 FR-I 10keV 以上で初めて詳細なスペクトル 反射成分は? ジェットとの関係は?
巨大ブラックホールは、どのように形成されたか? 近傍のスターバースト銀河でプローブ M82 の中質量 ブラックホール のような天体が 中心へ落ちて いって合体? 濃いガスに 強く吸収されて いる可能性あり HXI でサーベイ
巨大ブラックホールから銀河へのフィードバック 4C33 (z=3.5) Hα がジェットに沿って分布 星生成が誘起されている CenA でも OB アソシエーションの巨大版
Radio Optical X-ray Gamma ray 巨大ブラックホールの進化に迫る FSRQ LBL HBL 初期銀河形成 銀河合体? FSRQ LBL HBLFR-I FR-II 大 m ・ GeV (加速) 中 m ・ T eV 小 m ・ PeV BLAZER SED
HXI 遠方の BLAZAR の SED の進化 With SGD, GLAST 時間変動から、ジェットの様子をさぐる SGD 最近では、 Galactic BH にもジェット X 線ジェット ( GROJ1655 ) どういう条件でジェットが出るかを、調べる 非熱的成分と関係あるか 偏光は?
遠方 QSO の周りのジェット X 線で 10^45erg/s ジェットからの逆コンプトンで、ジェットの エネルギーを評価
まとめ HXI 遠方の隠れた AGN の探査 近傍の隠れた中質量 BH の探査 HXI+SGD QSO のスペクトルの進化 BLAZAR の SED の進化 Galactic BH のジェットと高エネルギー側 の非熱的成分との関係 異なる種類の AGN の放射過程の区別 10/100keV 以上で logN-logS NeXT で探るブラックホールと銀河の進化の関係 遠方 AGN のジェット