千葉大学法経学部経済学科 稲葉ゼミナール 08A2024B 大城康史
第1章:平均寿命総論(定義、日本全体の 傾向) 第2章:沖縄県の平均寿命 第3章:原因の検証(健康的要因) 第4章:原因の検証(社会的要因) 第5章:これからの食と平均寿命
・平均余命・平均寿命の定義 ・日本全体の平均寿命の推移 ・他国との比較
順位S55S60H2H7H12H17 1 沖縄 長野 2 神奈川長野福井 滋賀 3 長野福井岐阜熊本奈良神奈川 4 東京香川神奈川沖縄熊本福井 5 香川東京沖縄静岡神奈川東京 6 福井神奈川静岡神奈川滋賀静岡 7 岡山岐阜新潟岐阜京都 8 静岡千葉石川静岡石川 9 岐阜愛知京都富山岐阜奈良 10 静岡京都石川奈良埼玉熊本 :: 25 :沖縄 26 沖縄 ・平成 7 年と平成 12 年の 間に順位が大きく低下 ・他府県の上位県は安 定して順位を維持 ・平均寿命自体は伸びて いる
順位S55S60H2H7H12H17 1 沖縄 2 岡山島根 熊本福井島根 3 香川熊本 島根長野熊本 4 静岡 長野 熊本岡山 5 神奈川岡山 富山島根長野 6 広島香川新潟岡山 石川 7 東京神奈川静岡 富山 8 鳥取山口 山梨 鳥取 9 長野 高知広島新潟 10 愛媛鳥取山梨宮崎石川広島 ・調査以来首位をキープ
男性 昭和 55 年昭和 60 年 平成2年平成7年 平成 12 年平成 17 年 全国との差 上位4県との 差 女性 昭和 55 年昭和 60 年 平成2年 平成 7 年平成 12 年平成 17 年 全国との差 2位との差 ~ 5 位との差 【男性】 ・昭和 55 年頃から女性ほど他府県と大きな差があるとは言い難い。 ・平成 12 年以降全国平均にも届いていない。 【女性】 ・常に辛くも首位を保っているが、全国との差も大分詰まってき ている。 ・2位との差が年々縮まっている。
順位0歳20歳40歳 65 歳 75 歳 全国 全国 全国 全国 全国 長野 長野 長野 沖縄 沖縄 滋賀 79.6 滋賀 60.1 滋賀 長野 東京 神奈川 神奈川 福井 40.7 熊本 長野 福井 福井 神奈川 東京 山梨 東京 静岡 奈良 山梨 熊本 : :::::: :::::: :::::::: :::::::: :: 20 沖縄 : 25 沖縄 沖縄 平成 17 年都道府県別生命表の概況より ・高齢世代は依然として1位キープ ・若年中年世代(0歳、20歳、40歳)の順位 が低い ・特に若者世代 ( 0歳、20歳 ) は全国平均を下回 る ・この傾向は平成 12 年にも同様であった
・食生活の変化~ファーストフードの参入~ (A&W、ケンタッキー、マクドナル ド、Jefなど) ・多量飲酒による影響 (アルコール性肝疾患、肝硬変、糖尿病、心疾 患) 順位都道府県総数人口当り偏差値 1沖縄 2東京 3神奈川 4埼玉 5千葉 6岐阜 この要因は、男女両方共に当ては まる。多量飲酒による平均寿命に 与える影響も女性も意外に高い。 ここに男女間の大きな違いはあま り見うけられない。
【 ↑ 男性】アルコール性肝疾患 ( 疑い含む ) の割合【 ↓ 女性】 ・男女問わずどの年代 もアルコール性肝疾患 の割合が高い ・高齢世代は比較的数 値は全国平均に近い ・男性の 40 代は3人に 1人以上という高い割 合 ・女性の 40 代は全国平 均より 3 倍以上高い
・歴史的要因 (アメリカ軍 統治下 時代) ・地理的要因 (亜熱帯気候, 島 しょ性) ・低所得問題 (自殺率の高 さ) 順位順位 平成7年 平成 12 年平成 17 年 寿命所得順位寿命所得順位寿命所得順位 1 長野 21 長野 13 長野 22 2 福井 24 福井 21 滋賀 4 3 熊本 43 奈良 25 神奈川 5 4 沖縄 47 熊本 40 福井 15 5 静岡 9 神奈川 5 東京 1 6 神奈川 4 滋賀 4 静岡 3 7 岐阜 19 京都 20 京都 20 8 石川 20 静岡 3 石川 16 9 富山 7 岐阜 19 奈良 奈良 23 埼玉 9 熊本 37 【表】 平均寿命上位県とその所得の全国順位
・ 食生活の改善 たんぱく食品、野菜類、藻類などの取 得 ・ 生活習慣 早寝早起き、生き甲斐、趣味など ・ 県民所得の向上 観光産業の発展など
沖縄県の平均寿命の伸びの鈍化について様々な データを用いながら検討してきた。そこから男性 だけではなく女性の平均寿命に関しても危機的状 況であることがわかった。そこでこれからは、男 女問わず、1人ひとりが日々の食生活、生活習慣 を改めること。そして行政が低所得問題の改善に 取り組むことが必要である。ただ単に生命を長ら えるというのではなく、沖縄の先人たちが築いた、 健康で生きがいのあるクオリティ・オブ・ライフ を可能な限り豊かに長生きすることを実現してい かなければならない。