磁歪素子を用いた3軸球面モータの 駆動原理と特性評価

Slides:



Advertisements
Similar presentations
磁気トルカ較正試験結果 宇宙機ダイナミクス研究室 D2 宮田 喜久子.
Advertisements

24 両端単純支持梁に対する外乱抑制制御系の製作
フィードバック制御に基づく 定在波型熱音響エンジンにおける 自励発振条件の特徴付け
超磁歪アクチュエータを用いた キャビテーション発生機構における 機械的特性の解析
第6章 歯車機構の設計 歯車機構 ★動力伝達の手段として多くの機械に使われている。 ★動力を効率よく,しかも正確に伝えることができる。
耳穴装着型中空骨伝導スピーカの開発  金沢大学 三浦英充,上野敏幸,山田外史.
本時の目標 電気エネルギーの変換のしくみを理解し、適切な利用方法が選択できる。
5.アンテナの基礎 線状アンテナからの電波の放射 アンテナの諸定数
28 梁の振動制御系における移動可能なアクチュエータの検討
歩行運動を電気エネルギーに変換する 磁歪振動発電デバイスに関する研究
磁歪式振動発電の 高出力化と発電床への応用
3.8 m望遠鏡主鏡エッジセンサ 開発進捗 京都大学 理学研究科 M2 河端 洋人.
鏡支持機構 分割鏡用センサ ドーム概算(内部のみ)
直流電圧計,直流電流計 例えば,電流Iを測定したい E R I E R A 電流計の読みが 電流 I を示すだろうか 電気電子基礎実験.
2.伝送線路の基礎 2.1 分布定数線路 2.1.1 伝送線路と分布定数線路 集中定数回路:fが低い場合に適用
DECIGO pathfinder のための 静電センサーの開発
早稲田大学理工学部 コンピュータネットワーク工学科 山崎研B4 大野遙平
京大岡山 3.8m 望遠鏡 分割鏡制御に用いる アクチュエータの特性評価
機械創造工学課程 08104288 鈴木翔 担当教員 小林泰秀 准教授
ステッピングモータを用いた 移動ロボットの制御
情報電子実験Ⅰ-説明 測定器の使い方.
・コンピュータのアナログデータの 扱いについて ・制御
Multi-Pixel Photon Counter(MPPC)の開発
25 ロバスト制御に基づく柔軟ベルト駆動二慣性系の外乱抑制制御 機械創造工学課程 西村光博 担当教員 小林泰秀 准教授
中性原子磁気トラップの製作 担当大学院生 矢萩 智彦 ( 物理工学科 M1) 指導教員 熊倉 光孝 ( 物理工学科 )
28 PICマイコンを用いた能動騒音制御系の制御性能
坂本彰弘(岡山天体物理観測所) 栗田光樹夫(京都大学)
ロボット工学 第6回 ロボット用アクチュエータ
Fig. Crystal structure of Nd2Fe14B
大阪電気通信大学 工学部 電子機械工学科 入部正継
コイルのはたらき コイルの5つのはたらきについて説明.
目的 イオントラップの特徴 イオントラップの改善と改良 イオンビームの蓄積とトラップ性能の評価
創造設計製作 自然を利用した発電コンペ 6班  高野功仁 松川洋介.
安東 正樹池本尚史,小林洸,坪野公夫 (東京大学 理学系研究科)
テスラコイルの製作.
ナノロッド、マイクロロッド系応用 とりあえず、バイオに限らず 応用例を挙げてみました。
高分子電気絶縁材料の誘電特性計測を用いた劣化診断に関する研究
高分解能ビーム軌道傾きモニターの設計開発

屋外絶縁用高分子材料の吸水及び乾燥過程の誘電特性による評価
桐蔭横浜大学工学部ロボット工学科 箱木研究室 T20R022 山下 晃
リングの回転成形の 近似3次元有限要素シミュレーション 塑性加工研究室 平松直登 一般化平面ひずみを用い た近似3次元FEM
30 両端単純支持梁に対する外乱抑制制御系の製作 機械創造工学課程 11307489 古澤大輔 担当教員 小林泰秀 准教授
第9章 機械システム設計 ★機械設計では,常に「兼ね合い」が重要! ★機械を「システム」として組み立てる重要性.
信号伝搬時間の電源電圧依存性の制御 による超伝導単一磁束量子回路の 動作余裕度の改善
電子回路Ⅰ 第8回(2007/12/03) 差動増幅器 負帰還増幅器.
移動ロボットの速度制御 桐蔭横浜大学 箱木研究室 T20R001 あべ松雄太.
電子回路Ⅰ 第9回(2008/12/15) 差動増幅器 負帰還増幅器.
目次 電磁工学講座 超伝導工学分野 (牟田研究室) 超伝導発電機の設計と電力システム特性に関する研究 超伝導パワーデバイスに関する研究
目次 電磁工学講座 超伝導工学分野 (牟田研究室) 超伝導発電機の設計と電力システム特性に関する研究 超伝導ケーブルに関する研究
細菌べん毛モーターを用いて泳ぐ仮想生物の寸法と速度の関係
Theory of Liner motor car
永久磁石を用いた高出力マイクロ波 放電型イオン源の開発
遺伝アルゴリズムによる NQueen解法 ~問題特性に着目した突然変異方法の改善~
電力フィードバック回路の調整による 熱音響発電機の発振余裕の最大化
低剛性・高慣性比の二慣性系の 外乱抑制制御問題に対して 任意の制御性能を達成する 不安定な補償器
34 PICマイコンを用いた能動騒音制御系の製作
外部共振器型半導体レーザー装置の製作 物理工学専攻 小菅 洋介 (M1) 〔指導教員: 熊倉 光孝〕
CPU冷却用素子の開発 理工学研究科環境制御工学専攻 長谷川 靖洋
1.5層スペースフレームの 接合方法に関する研究
ガスセンサーの製作 [応用物理研究室] [藤井新太郎]
KAGRA用防振装置のプレアイソレータの性能測定
YBCO線材の高磁界中における臨界電流特性
振動体の振幅を一定とする 振動発電機負荷のフィードバック制御 長岡技術科学大学 ○ 永井 和貴 齋藤 浄 小林 泰秀
長岡技術科学大学 大学院 工学研究科 機械創造工学専攻 髙山 誠 指導教員 小林 泰秀 准教授
圧電素子を用いた 高エネルギー素粒子実験用小型電源の開発
信号伝搬時間の電源電圧依存性の制御 による超伝導単一磁束量子回路の 動作余裕度の改善
トルクレンチを用いたPC鋼棒緊張の数値モデル
自動車ホイールのディスク成形に おける肉厚分布を持つ円環の加工 加工能率低下 図 ディスク成形 塑性加工研究室 中川原 大助 スピニング
PRISM-FFAG電磁石の開発 大阪大学 久野研究室 中丘末広.
Presentation transcript:

磁歪素子を用いた3軸球面モータの 駆動原理と特性評価 A-42 磁歪素子を用いた3軸球面モータの 駆動原理と特性評価 電気電子システム工学科 知能電気機器研究室  坂本龍介

背景 球面モータとは・・・ 1個のモータで多自由度の回転 従来のモータに比べ小型化,高性能化, 高効率化 背景  球面モータとは・・・ 1個のモータで多自由度の回転 従来のモータに比べ小型化,高性能化,  高効率化 図1 圧電型球面モータ 小型化すると, 医療,工業用の内視鏡に搭載される超小型CCDカメラ マイクロロボットの関節など しかし,従来の電磁型,圧電型球面モータでは小型化が難しい

鉄ガリウム合金を用いた3軸球面モータを開発 目的  これまでの研究で2軸球面モータを作製 鉄ガリウム合金を用いた3軸球面モータを開発 鉄ガリウム合金とは・・・  鉄系の磁歪材料→磁歪200~300ppm  延性材料→機械加工可能  高透磁率→小さい起磁力で動作可能 小型化に有効 本研究では駆動原理の検証およびその特性評価を行った

球面モータの構成  図2 球面モータの構成図 図3 球面モータの断面図

X,Y軸回転のためのロッドの変形 x y z 図4 ロッドの変位(X,Y軸回転) 微小回転 磁石の起磁力による磁束 伸び 縮み 磁束減少 磁束増加 図4 ロッドの変位(X,Y軸回転)

Z軸回転のためのロッドの変形   x y z 微小回転 磁石の起磁力による磁束 曲げ 磁束増加 磁束減少 図5 ロッドの変位(Z軸回転)

1方向への回転原理 (a) slow (b) rapid Current Time θ Time (a)緩やかな立ち上がり:ロータが微小回転 1方向への回転原理   ノコギリ波電流で励磁(X,Y,Z軸回転に共通) (a) slow (b) rapid Current Time θ Displacement,Angle A2 A1 θ A1 A2 Time (a) slow deformation (b) rapid deformation 図6 ノコギリ波電流を流した時のロッドと変位の関係 (a)緩やかな立ち上がり:ロータが微小回転 (b)急な立下り: ロータの微小回転を保持したまま元へ戻る  →繰り返すことで1方向へ回転が可能

作製した球面モータの写真と寸法図   1mm 図7 作製した球面モータ 図8 球面モータの寸法図 ロッドの変位およびロータの回転速度を測定

ロッドの変位(X,Y軸回転) 励磁したロッド →ノコギリ波電流に追従,平均1.2mm変位 図9 X軸回転の変位の時間応答(周波数1kHz) 図10Y軸回転の変位の時間応答(周波数1kHz) 励磁したロッド  →ノコギリ波電流に追従,平均1.2mm変位

図11 Z軸回転の変位の時間応答(周波数1kHz) 励磁したロッド  →ノコギリ波電流に追従,平均7.3mm変位 X,Y,Z軸回転でロッドがノコギリ波で変位

図12 X,Y軸回転での回転速度と周波数の関係 回転速度:約6kHz(X軸回転),約7kHz(Y軸回転)まで比例で増加

モータの駆動(X,Y軸回転)   図13 X軸回転(周波数6kHz) 図14 Y軸回転(周波数7kHz)

ロータの回転速度(Z軸回転)   図15 Z軸回転での回転速度と周波数の関係 回転速度:約4kHzまで比例で増加

モータの駆動(Z軸回転)   図16 Z軸回転(周波数4kHz) 3軸でロータが回転

まとめ,今後の課題 医療・産業分野での応用を目指す まとめ 3軸球面モータを作製 ロッドの変位を測定 まとめ,今後の課題  まとめ 3軸球面モータを作製 ロッドの変位を測定  →X,Y,Z軸回転においてロッドのノコギリ波の変位を確認 ロータの回転速度を測定  →X軸回転で 約6kHz,Y軸回転で約7kHz,   Z軸回転で約4kHzで回転速度が最大 今後の課題 回転を1軸で安定させる締め付けの機構,駆動電流の検討 トルクや駆動電圧などを測定 小型化するための駆動回路の設計および作製 医療・産業分野での応用を目指す

ご静聴ありがとうございました

ロッドの変位の測定方法 (a) X,Y軸回転のロッドの変位の測定 (b) Z軸回転のロッドの変位の測定 (c) ロータの回転速度の測定 ロッドの変位の測定方法  ノコギリ波(±0.2V) (b) (a) (c) 図10 測定装置 (a) X,Y軸回転のロッドの変位の測定 (b) Z軸回転のロッドの変位の測定 (c) ロータの回転速度の測定

ロッドの磁歪特性 図 X軸回転のための励磁をしたときの変位 図 Y軸回転のための励磁をしたときの変位

ロッドの磁歪特性 図 すべてのコイルにZ軸回転のための励磁をしたときの変位

モータの改善点 改善点 (a)締め付けリングの取り付け →保持力を大きく →トルクの増加 (b)スペーサの挿入 →磁石の吸引力によるロータ モータの改善点  改善点 (a)締め付けリングの取り付け   →保持力を大きく   →トルクの増加 (b)スペーサの挿入   →磁石の吸引力によるロータ    回転時の摩擦を低減 (b) (a) 図10 球面モータの改善 図11 締め付けリングとスペーサ

目次 背景,目的 モータの構成,駆動原理 測定結果   ●ロッドの変位測定結果   ●ロータの回転速度測定結果 まとめ,今後の課題

1方向への回転原理 (a) slow (b) rapid Current Time θ Time (a)緩やかな立ち上がり:ロータが微小回転 1方向への回転原理   ノコギリ波電流で励磁(X,Y,Z軸回転に共通) (a) slow (b) rapid Current Time B2 Displacement,Angle A1 A2 θ A1,A2,B1,B2 Time (a) slow deformation (b) rapid deformation 図6 ノコギリ波電流を流した時のロッドと変位の関係 (a)緩やかな立ち上がり:ロータが微小回転 (b)急な立下り: ロータの微小回転を保持したまま元へ戻る  →繰り返すことで1方向へ回転が可能