特定健診・特定保健指導 神奈川県医師会 第1回 研修会 2007.6.28 1.特定健診保健指導の概要

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特定健診・特定保健指導 神奈川県医師会 第1回 研修会 2007.6.28 1.特定健診保健指導の概要 神奈川県医師会 第1回 研修会    2007.6.28 1.特定健診保健指導の概要 神奈川県医師会 公衆衛生担当理事  羽鳥 裕  平成20年度から医療費適正化計画の一環として、40歳から74歳の被保険者を対象とする特定健診・特定保健指導が新規にスタートされることになりました。

なぜ、今、特定健診・特定保健指導なのか? 日常診療のなかで特定健診はできるか? では、特定保健指導はできるか? 高齢者に保健指導をどうおこなうか? 後期高齢者医療支援の加算減算とは? 介保険との関係は? 今後の課題 今までの健診・検診はなくなるのか? 一般衛生 会社検診 がん検診 などとの関係は?  医師会として、一会員として 健診・指導を請け負った方がいいのか? データの電子的収集報告 厚生労働省版、日医版は?

特定保健指導対象者の推計 ○男 性 ○女 性 ○男女合計 動機づけ支援 積極的支援 合 計 40~64歳 11.8% 24.6% 36.4% ○男 性 動機づけ支援 積極的支援 合 計 40~64歳 11.8% 24.6% 36.4% 65~74歳 27.6% - 40~74歳 15.5% 18.8% 34.3% ○女 性 10.2% 6.0% 16.2% 15.2% 11.5% 4.5% 16.0% ○男女合計 11.0% 26.2% 21.0% 13.4% 24.9% ※平成16年度国民健康・栄養調査及びメタボリックシンドローム対策総合戦略事業から推計 ※特定保健指導対象者の割合は、対象集団によって異なるため、各医療保険者等は、対象集団の  健診データを用いて、推計を行う必要がある

特定保健指導対象者の推計 健診受診状況(厚労省推計等) ○健保組合・・・被保険者68%、被扶養者18%、合計55% 項 目 平成24年 参酌標準(案) 平成27年 目標値 設定にあたっての考え方 ①特定健康診査の実施率 70% 80% 平成16年国民生活基礎調査によれば、過去1年間に何らかの健診を受けた者は60.4%。5年間で100%を目指すべきという考え方もありうるが、どうしても健診を受けられない環境にある者、受診を希望しない者等も考えられることから、80%程度で頭打ちになると仮定。 ②特定保健指導の実施率 45% 60% モデル事業等から保健指導による改善率を設定し、平成27年に政策目標の25%の減少率を達成するために、平成24年時点及び平成27年時点で必要な実施率 ③メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率 10% (平成20年比) 25% 平成27年時点で平成20年に比べ25%減少という政策目標から、平成24年時点の目標値を算出 ※「③メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率」とは8学会の基準に合致する者だけではなく、腹囲が基準以上で血糖値が  高い者や、腹囲が基準以下でもBMIの値が大きい者も含む。 ※各医療保険者は、H20~24各年度の①~③の目標値を設定。このうち、H24年度は上記参酌標準(案)に即して設定。 健診受診状況(厚労省推計等)  ○健保組合・・・被保険者68%、被扶養者18%、合計55%  ○政管健保・・・被保険者30%、被扶養者 3%、合計23%  ○老人保健事業(基本健康診査)・・・44%

特定健診における健診項目 ○質問項目(服薬歴、喫煙歴 他) ○身体計測(身長、体重、BMI、腹囲(内臓脂肪面積)) ○理学的検査(身体診察) ○質問項目(服薬歴、喫煙歴 他) ○身体計測(身長、体重、BMI、腹囲(内臓脂肪面積)) ○理学的検査(身体診察) ○血圧測定 ○血液化学検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール) ○肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GT(γ-GTP)) ○血糖検査(空腹時血糖又はHbA1c検査) ○尿検査(尿糖、尿蛋白) <詳細な健診> ※前年の検査値が判定基準に該当しており、更に医師の判断により詳細な健診が必要と判断された場合 ⇒心電図検査、眼底検査、貧血検査(赤血球数、血色素量、ヘマトクリット値)のうち、医師が必要と判断したものを追加 【判定基準】 ①血糖 a 空腹時血糖100mg/dl以上 又は b HbA1c5.2%以上 ②脂質 a 中性脂肪150mg/dl以上 又は b HDLコレステロール40mg/dl未満 ③血圧 a 収縮期130mg/dl以上 又は b 拡張期85mg/dl以上 ④肥満 a 腹囲 男性≧85cm、女性≧90cm 又は b BMI ≧25

標準的な質問表 ① № 質 問 項 目 回 答 1-3 現在、aからcの薬の使用の有無 1 a.血圧を下げる薬 ①はい ②いいえ 2 標準的な質問表 ① № 質 問 項 目 回 答 1-3 現在、aからcの薬の使用の有無 1 a.血圧を下げる薬 ①はい ②いいえ 2 b.インスリン注射又は血糖を下げる薬 3 c.コレステロールを下げる薬 4 医師から、脳卒中(脳出血、脳梗塞等)にかかっているといわれたり、治療を受けたことがありますか。 5 医師から、心臓病(狭心症、心筋梗塞等)にかかっているといわれたり、治療を受けたことがありますか。 6 医師から、慢性の腎不全にかかっているといわれたり、治療(人工透析)を受けたことがありますか。 7 現在、たばこを習慣的に吸っている。 ※「現在、たばこを習慣的に吸っている」者とは、「合計100本以上、又は6ヶ月以上吸っている者」であり、最近1ヶ月間も吸っている者 8 20歳の時の体重から10kg以上増加している。 9 1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施 10 日常生活において歩行又は同等の身体活動を1日1時間以上実施 11 ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速い。 12 この1年間で体重の増減が±3㎏以上あった。 13 人と比較して食べる速度が速い。

標準的な質問表 ② 就寝前の2時間以内に夕食をとることが週に3回以上ある。 ①はい ②いいえ 標準的な質問表 ② 14 就寝前の2時間以内に夕食をとることが週に3回以上ある。 ①はい ②いいえ 15 夕食後に間食(3食以外の夜食)をとることが週に3回以上ある。 16 朝食を抜くことが週に3回以上ある。 17 お酒(清酒、焼酎、ビール、洋酒など)を飲む頻度 ①毎日 ②時々 ③ほとんど飲まない(飲めない) 18 飲酒日の1日当りの飲酒量 清酒1合(180ml)の目安:ビール中瓶1本(約500ml)、焼酎35度(80ml)、ウイスキーダブル一杯(60ml)、ワイン2杯(240ml) ①1合未満 ②1~2合未満③2~3合未満 ④3合以上 19 睡眠で休養が十分とれている。 20 運動や食生活等の生活習慣を改善してみようと思いますか。 ①改善するつもりはない ②改善するつもりである  (概ね6か月以内) ③近いうちに(概ね1ヵ月以内)改善するつもりであり、少しずつ始めている ④既に改善に取り組んでいる(6ヵ月未満) ⑤既に改善に取り組んでいる(6ヵ月以上) 21 生活習慣の改善について保健指導を受ける機会があれば、利用しますか

特定保健指導対象者の選定と階層化 ステップ1 腹囲とBMI で内臓脂肪蓄積のリスクを判定 (1) 腹囲:男性≧85cm、女性≧90cm (2) 腹囲:男性<85cm、女性<90cm    かつBMI≧25 (3) (1)、(2)以外 ステップ2 検査結果、質問票より追加リスクをカウント ①血糖:a)空腹時血糖100mg/dl以上、又は b)HbA1cの場合5.2%以上、又は c)薬剤治療を受けている場合(質問票より)  ②脂質:a)中性脂肪150mg/dl 以上、又は b)HDL コレステロール40mg/dl未満、又は c)薬剤治療を受けている場合(質問票より) ③血圧:a)収縮期130mmHg以上、又は b)拡張期85mmHg以上、又は c)薬剤治療を受けている場合(質問票より) ④質問票:喫煙歴あり(①~③のリスクが1つ以上場合にのみをカウント) ステップ3 ステップ1、2から保健指導レベルをグループ分け  →ステップ2の①~④のリスクのカウント数によりレベル分け 追加レベル (1)の場合 (2)の場合 2以上 積極的支援レベル 3以上 1 動機づけ支援レベル 1~2 0 情報提供レベル ステップ4 ○血圧降下剤等を服薬中の者は、特定保健指導の対象としない  →医療機関にて継続的な医学的管理の一環として行われることが適当 ○前期高齢者(65歳以上75歳未満)は、積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援とする ○医療機関においては、生活習慣病管理料、管理栄養士による外来栄養食事指導料、集団栄養食事指導料等を活用することが望ましい ○医療保険者の判断により、保健指導を実施することは可

保健指導の目標設定 保健指導対象者の優先順位の付け方の基本的考え方例 ☆「情報提供」のみの対象者  ・健診結果を正常範囲のまま維持し、悪化させない。  ・「動機づけ支援」対象への移行率を○%以下とする(この数値は性別・年代別に各医療保険者で設定)。 ☆「動機づけ支援」の対象者  ・健診結果を改善、又は悪化させない。  ・内臓脂肪型症候群(メタボリックシンドローム)予備群では腹囲の減少を目指す。  ・「積極的支援」対象への移行率を△%以下とする(この数値は性別・年代別に各医療保険者で設定)。 ☆「積極的支援」の対象者  ・健診結果を改善させる。  ・内臓脂肪型症候群(メタボリックシンドローム)では腹囲、体重の減量、危険因子の減少を目指す。  ・保健指導対象者の○割以上の人において、判定の改善を目指す。  ・「要治療」への移行率を◇%以下とする。 保健指導対象者の優先順位の付け方の基本的考え方例 ○年齢が比較的若い対象者 ○健診結果の保健指導レベルから動機づけ支援レベル、動機づけ支援レベルから積極的支援レベルに移行するなど、健診結果が前年と比較して悪化し、保健指導レベルでより緻密な保健指導が必要になった対象者 ○質問項目(質問票7~19番)の回答により、生活習慣改善の必要性が高い対象者 ○前年度、積極的支援及び動機づけ支援の対象者であったにもかかわらず保健指導を受けなかった対象者

保健指導の実施要件 動機づけ支援 ○原則1回の支援 ○面接による支援(個別:20分以上/グループ:80分以上)※1グループ8人以下 ○6ヵ月後の評価(通信等) 積極的支援 ○3ヵ月以上の継続的支援 ○<初回時の面接> 動機づけ支援と同様(個別:20分以上/グループ:80分以上) ○<3ヵ月以上の継続的支援>ポイント制⇒支援A、支援Bの合計ポイントが180ポイント以上 支援A(積極的関与タイプ) 160ポイント以上  ・個別支援A、グループ支援、電話A、e-mailAから選択して支援  ・取り組んでいる実践と結果についての評価と再アセスメント、必要時、生活習慣の振り返りを  行い、行動計画の実施状況の確認に基づき、必要な支援を行う。 支援B(励ましタイプ) 20ポイント以上  ・個別支援B、電話B、e-mailBから選択して支援  ・行動計画の実施状況の確認と確立された行動を維持するために賞賛や励ましを行う。  ○<6ヵ月後の評価>  ・設定した個人の行動目標が達成されているか、身体状況や生活習慣に変化がみられたかに  ついて評価を行う。  ・必要に応じてより早期に評価時期を設定し、対象者が自ら評価するとともに、保健指導実施  者による評価を行う。  ・継続的な支援の最終回と一体的に実施しても構わない。

保健指導の実施要件 ○1日に1回の支援のみカウントする。同日に複数の支援を行った場合、最もポイントの高い支援形態のもののみを カウントする。 基本的なポイント 最低限の介入量と上限 個別支援 5分 20ポイント 10分 1回30分以上実施した場合でも120ポイントまでのカウントとする グループ支援 10ポイント 40分 1回120分以上実施した場合でも120ポイントまでのカウントとする 電話A e-mail、FAX、手紙等により、初回面接支援の際に作成した行動計画の実施状況について記載したものの提出を受け、それらの記載に基づいた支援 1回20分以上実施した場合でも80ポイントのカウントとする 電話B 行動計画の実施状況の確認と励ましや出来ていることには賞賛をする支援 1回10分以上実施した場合でも20ポイントのカウントとする e-mail A e-mail、FAX、手紙等により、初回面接支援の際に作成した行動計画の実施状況について記載したものの提出を受け、それらの記載に基づいた支援 1往復 40ポイント e-mail B 行動計画の実施状況の確認と励ましや賞賛をする支援 5ポイント ○1日に1回の支援のみカウントする。同日に複数の支援を行った場合、最もポイントの高い支援形態のもののみを カウントする。 ○保健指導と直接関係のない情報のやりとり(保健指導に関する専門的知識・技術の必要ない情報・次回の約束や 雑談等)は含まない。 ○電話又はe-mailによる支援においては、双方向による情報のやりとり(一方的な情報の提供(ゲームやメーリング リストによる情報提供)は含まない)をカウントする。 ○電話又はe-mailのみで継続的な支援を行う場合には、e-mail、FAX、手紙等により、初回面接支援の際に 作成した行動計画の実施状況について記載したものの提出を受けること。なお、当該行動計画表の提出や、作成を 依頼するための電話又はe-mail等によるやり取りは、継続的な支援としてカウントしない。

保健指導の未実施者及び積極的支援の中断者への支援 ○保健指導実施者は、対象者が保健指導を受けなかった場合、電話、e-mail、FAXなどにより実施予定日から1週間以内に連絡し、指導を受けるように促す。 ○保健指導実施者が連絡したにも関わらず、保健指導を受けない場合には、医療保険者に連絡し、医療保険者も保健指導を受けるように促す。 ○動機づけ支援及び積極的支援の初回時において、連絡したにも関わらず保健指導対象者が保健指導を受けない場合は、「情報提供」支援は必ず実施することが必要である。 ○積極的支援においては、支援内容や方法、日時等について保健指導の計画を作成する際に十分な話し合いを行い、計画について対象者が十分に納得することにより、保健指導の終了まで継続的に支援できるように工夫することが必要である。 ○最終的に動機づけ支援や積極的支援において保健指導が未実施となった者、中断した者については、次年度の保健指導実施時に、保健指導を優先的に実施することが望ましい。 ○医療保険者は、保健指導の未実施者及び中断者からその理由を聞くことや、保健指導実施者と医療保険者が話し合いをすること等により、保健指導を受けない理由を明確にし、次年度以降の保健指導につなげることが必要である。 ○保健指導の実施においては、ポピュレーションアプローチや社会資源を有効に活用する必要がある。

医療保険者による後期高齢者医療支援金の加算・減算 平成20年度 平成25年度 健診・保健指導 事業の義務化 後期高齢者医療支援金の加算・減算を開始 (以降、毎年度) <加算・減算の方法> ①目標の達成状況の数値化  ○基となるデータ   ・特定健診の受診率(又は結果把握率)   ・特定保健指導の実施率(又は結果把握率)   ・目標設定時と比べた内臓脂肪症候群の    該当者・予備群の減少率 ②各医療保険者(政管等は各都道府県支部ごと)  間の数値を比較し、高い保険者については後期  高齢者医療支援金の減算、低い保険者については  加算を行う。  医療保険者全体を通じた減算額と加算額は同額。 1,特定保健指導実施者のうち保健指導事業の統括者の範囲  ○医師、保健師、管理栄養士  注)一定の研修の終了者であることが望ましい。 2,特定保健指導実施者のうち初回面接、対象者の行動目標・支援計画の作成、保健指導の評価に関する業務を行う者の範囲 3,特定保健指導の実施者の範囲  ○医師、保健師、管理栄養士その他栄養指導又は運動指導に関する専門的知識及び技術を有する者  ※例えば、健康運動指導士、THP指針に基づく運動指導、産業栄養指導、産業保健指導担当者

「後期高齢者医療制度」と「特定健診・特定保健指導」には重要な関係が 患者負担 公費(約5割) 国:都道府県:市町村=4:1:1 高齢者の保険料 1割 後期高齢者支援金(若年者の保険料) 約4割 年金から 天引等  支払基金に一括納付      ↑保険者が保険料を徴収 被保険者=75歳以上 健保、国保等の被保険者=0~74歳 厚生年金の平均的な年金額の受給者 ⇒6,200円/月(厚労省推計) 平成25年度から毎年、特定健診・特定保健指導の目標達成状況をもとに保険者ごとに加算・減算 ○目標設定項目(案)  ・特定健診の実施率(データ管理率)  ・特定保健指導の実施率  ・メタボリックシンドロームの該当者・予備群の減少率 ⇒各医療保険者間の数値を比較し、高い保険者  は減算、低い保険者は加算(±10%程度)

支払基金と審査評価院(韓国)の比較 社会保険診療報酬 支払基金 審査評価院 組織形態 特殊法人 国の機関 目的 レセプト審査支払、 拠出金徴収交付 医療内容の評価 職員数 6,500人 1,500人(1本部、7支部) 審査委員 4,490人(05年委嘱数) 650人 年間予算 860億円(06年) 1067億ウォン(128億円) 取扱い 760,650千件(04年度) 基金年報 652,326千件(04年) HIRA年報 審査支払 手数料 1件当たり118.2円 全額公費 IT部門の ウエイト 全事業費中の50%、 職員900人 「医療分野における情報化促進のための国内外の実態調査」報告書より

日本のレセプト電算化状況 平成18年5月支払基金扱い分、社会保険旬報2006.11.21

IT新改革戦略方針(平成18年1月19日) IT戦略本部 IT新改革戦略方針(平成18年1月19日)     IT戦略本部                            遅くとも2011年度当初から原則として全てのレセプトについてオンラインで提出及び受領しなければならないものとする。なお、オンラインレセプトは全項目が「分析可能なデータ形式」によることとする。 EDI  96:医科 97:薬局、歯科 98:全国拡大 99:漢方 04:EDI完成 歯科(日本) 韓国 調剤(日本)  ご存知のようにIT戦略本部からのオンライン化の提示が厚生労働省の告示となって具体化しています.しかし、1983年に計画され、1991年から本格実施となりながら遅々としていた原因も究明されないままです.世間は電子化、さらにオンラインとなればデータの分析は当然と思うでしょう.しかし、IT戦略本部の指示にはわざわざ「分析可能なデータ形式」によることとする.とあります.これを実現するには一連の処理をデータ単位の処理に変えなければならないと思うのです.  この図には韓国の普及状態を合わせて記載しました。 医科(日本) 「レセ電算」 計画開始1983年 「レセ電算」の不振原因究明なしのオンライン化