國立高雄大學東亞語文學系 「日本政黨政治」 第4堂 2011年3月29日 教師 石丸雅邦
國會議員的選舉制度
小選挙区制 しょうせんきょくせい、多數(代表)制 1選挙区に付き1名を選出する選挙制度 日本では選挙方法に単記非移譲式投票を用いた単純小選挙区制を指す。単純小選挙区制は、アメリカ・イギリス・カナダ・インドで採用されている。 オーストラリアでは、優先順位記述投票を用いた小選挙区制(Instant-runoff voting)を、フランスでは過半数(50%超)の得票を得た候補がいない場合に12.5%以上の得票を得た候補による決選投票を行う二回投票制(Two-round system)を採用している。
特徴 区割りと関係が低い意見の対立は、議会に持ち込まれにくく、多数代表の性質が強くなる。 各選挙区は別々に分かれて選挙を行うため、区割りと関係が高い意見対立は再現されやすく、少数代表の性質が強い。 →国の政治が地域エゴに左右される。
区割りと関係が低い問題では、議員の間に根深い対立がないので、審議は速やかに完了し、満場一致で議決が下る場合もある。 同じく多数代表の選挙方法で選ばれる政府と同調しやすく、政府と議会の対立で国政が麻痺する可能性が低い。 区割りと関係が高い問題では、議員の間に根深い対立が生まれ、審議は平行線に陥りやすく、多数決で決着をつけざるを得ない場合が多い。 ゲリマンダーが行われる危険性がある。 議会での勢力比と有権者での勢力比が一致しないと、直接選挙(大統領制や首相公選制など)で選ばれた政府と対立する可能性が高くなる(ねじれ現象)。
欠点 候補者の票数が接近している場合や、当選できない複数の候補者の票が多数を占めているような場合に、最高得票者だけが当選するので死票が多くなる。 一党制に極めて近い状況も生まれる。 候補者と個人の癒着や地域エゴが露骨に国政の場に持ち込まれやすい 同じくらい力のある候補者が立つと場合によっては選挙違反がおきやすい、 議員定数が多ければ選挙区の数が多くなり、一票の格差が発生しやすいなどの欠点がある。
利点 政権を選択して強力で安定した政権をつくれること、二大政党制を作りやすいので、不満であれば選挙民は最大野党に投票して政権交代を起こしやすくなるので、与党は真剣にならざるを得ない 妥協が生まれる余地がないので政策の結果をはチきりと評価でき責任の所在が明確。
二大政党の間で妥協や相乗りが生まれれば事実上の一党制となる 二大政党以外の選択肢を求める結果、小党や第三党が発生することがあるので、二大政党がどちらも過半数を取れない場合は、連立与党のうちの小党にキャスティング・ボートを握られ、政権が不安定になりうる。 →必ずしも「小選挙区」=政権安定、「比例代表」=小党乱立、政権不安定、ではない。
欠点 既存政党内の反主流派や新世代が進出しにくくなり、政党内部の新陳代謝や世代交代が妨げられるため、最悪の場合政党自体がレームダックに陥る。 個人の能力よりも政党間の競争が重視されるようになると、知名度は高いが、党執行部の方針に賛同するだけの候補が当選し易くなってしまう。
大選挙区制 だいせんきょくせい・複數選區 1選挙区に付き複数名を選出する選挙制度 長所 死票が少なく国民の意思を反映させやすい 短所 有権者との距離が遠くなる 多数政党による政治の混乱、 選挙費用がかかる 同一政党間における同士討ち問題、 金権腐敗体質の招き 補欠選挙も行いにくい
完全連記制 選出する人数分だけ候補者を選ぶ方式 (Bloc voting)。 制限連記制 選出する人数より少ない人数分の複数の候補者を連記する方式 (Limited voting)。 単記移譲式 優先順位を記述し、その選好によって票が移る方式 (Single transferable vote)。単記でも連記でも順位を付けることができるが、票が生きるのは一つの候補に対してのみである。 単記非移譲式 一人だけを選んで投票する方式 (Single non-transferable vote)。この方式については、「複数の候補に当選して欲しいが、一人の候補しか投票できない」という批判がある。
認定投票 選出する人数に関係なく自由に、単記・連記できる方式 (Approval voting)。 多数代表になるのを避けるために、調整が加えられることもある。 ボルダ得点 各候補者に1位、2位、3位、と順位をつけて投票し、それぞれの位に応じてポイントを割り振り、ポイントが多い順に当選する方式 (Borda count)。比例代表になるよう改良された種類もある。 累積投票 複数の候補を選んで投票するが、一つの候補に票の価値を集中させることもできる方式 (Cumulative voting)。
日本の「大選挙区制」呼称 戦前、市部と郡部を選挙区の単位とし、複数の人数を選出した選挙。それ以前の小選挙区制(小さい選挙区)に対する相対的な「大」を意味する。
中選挙区制 大選挙区制の一種。一つの選挙区から単記非移譲式投票で3人から5人を選出する選挙制度。 単記非移譲式(Single non-transferable vote:SNTV 。複數選區單記不可讓渡投票制) 1902年の衆院選から1917年の衆院選まで衆議院総選挙の大選挙区制では6人以上の選挙区が29区も存在していた。1928年の総選挙において、3人から5人の選挙区が置かれた。 6人以上の選挙区が存在していた大選挙区制ではなく、1人区の小選挙区制でもない→大選挙区制と小選挙区制の中間の制度と言う意味で中選挙区制と呼ばれた。 同じ党の「同士討ち」という批判
中選挙区制維持の理由 自民党の事情:「地方主権」的色彩が強く高度に組織化された「中央集権」政党ではなかった→支持者からの票を候補者間で均等に票割りすることは困難。このため、自民党支持者からの投票が特定の候補者に偏っトしまうと、残りの候補者が落選。 野党の事情:小党が多い→小選挙区制は不利。
中選挙区制の結果 、J・マーク・ラムザイヤー(J. Mark Ramseyer) 1、自民党候補者は他の自党候補者に勝つため後援会組織を育成し、地元選挙民へのサービスに腐心。 2、自党党議員は、党内派閥に帰属し支援を受ける。 3、選挙区内で集票の棲み分けを図るため、政策分野で棲み分けを行い、利益誘導を図る。利益誘導は与党議員に限られるため、一党優位体制を維持することができた。 4、野党は1選挙区で複数候補を立てる力はなく、一党で政権交代を狙える勢力には成長しなかった。
1990年代の政治改革論議 政治改革推進派の議員:「同士討ちによる金権選挙横行の元凶」と批判。 公明党やたちあがれ日本が復活を主張。
比例代表 政党の得票率に比例して議席配分を決定。 有権者の民意を最大限正確に立法府に反映させる制度
長所 死票が少ない 一票の格差による定数是正の必要が少ない。 少数派政党にも議席を与える。 政策重視型の政治を実現できる(政党比例代表の場合) 候補者と選挙民との個人的癒着が起こりにくい(拘束名簿式の場合)、
短所 政党乱立になることも。 各政党間に政策の一致がないと政局不安定化を生む 候補者を選べない 少数政党が権力を握るチャンス…例)ナチス 政党内の利権や、中央進出に有利な東京出身者、二世候補者内での個人的癒着が起こりやすく、地方や弱者が見えない政治家が占める傾向になりやすい
単純拘束名簿式 衆議院選挙で採用 重複立候補を名簿の同一順位にすることが可能とされているだけで、同一順位にすることを義務づけてはおらず、重複立候補者の順位は政党に任されている。 →選挙区選挙の落選者が比例で当選させることができる。
「疑問票」の扱い 「新党大地」の場合は「宗男(ムネオ)新党」と書いても投票は有効。 「国民新党」の場合は「綿貫新党」は有効。しかしながら「亀井新党」(亀井静香、亀井久興は同党の主力結成メンバー)は無効。 「公明党」の「イカンザキ(神崎)公明」は「神崎の呼称ではない」ということで無効。 「新党日本」は「日本」「日本新党(かつて同名の政党があった)」「田中新党」と記入してもいずれも有効票扱い。 ユニークな有効票事例 …07年参院選で「公萌党」が「公明党」の誤字と考えられ、かつ同党以外と間違いようがないという理由で有効となった。
2000年以降の国政選挙から、比例当選議員は所属政党が存在している場合において、当選時に当該比例区に存在した他の名簿届出政党に移籍する場合は議員辞職となることになった 。 2009年衆議院総選挙でみんなの党は衆議院比例区では北海道・東北・北陸信越・中国・四国で擁立しなかったので、北海道・東北・北陸信越・中国・四国の比例当選衆議院議員は議員辞職することなく、みんなの党への入党が可能である。)。