証券化とデリバティブ 会計ファイナンス学科 08BC41B 尾崎 敦史
証券化 貸出債権や不動産などのキャッシュ・フローを生む多数の資産を1つにまとめて証券に組み替えること。
証券化のメリット 投資家 ①将来のリターンが予想し やすい ②証券化を通じて事実上の 住宅ローンを実施できる。 金融機関、公庫などの発 行者 ①貸付リスクの移転効果 ②自己資本比率の向上 ③信用度による資金調達が 可能 ④手数料収入が期待できる
証券化のデメリット ①リスクが見えにくくなる。 ②モラルハザードが起こりやすくなる。
デリバティブ 融資、債券などの伝統的金融商品から派生してできた金融商品の一種。店頭で行う相対取引、取引所で行う取引所取引がある。 <機能> 融資、債券などの伝統的金融商品から派生してできた金融商品の一種。店頭で行う相対取引、取引所で行う取引所取引がある。 <機能> ①リスクヘッジ ②価格発見機能 ③対象とした原資産の現物市場における流動性の向上 <代表例> スワップ取引、オプション取引、先物取引(フューチャー)、先渡取引(フォワード)
デリバティブの機能 ①リスクヘッジ 例えば… 将来起こりうる悪い状態の影響を緩和すること。 雨が降れば客が来なくなるホテル 将来起こりうる悪い状態の影響を緩和すること。 例えば… 雨が降れば客が来なくなるホテル 雨天時にお金を受け取れる金融商品を購入 雨天時のリスクを軽減
デリバティブの機能 ②価格発見機能 例)クレジット・デリバティブ… A社のクレジット・デリバティブについて (A社の破たんリスクが高い場合) 例)クレジット・デリバティブ… A社のクレジット・デリバティブについて (A社の破たんリスクが高い場合) このデリバティブへの需要(買い手)→大きい(多い) 供給(売り手)→低い(少ない) (A社の破たんリスクが低い場合) このデリバティブへの需要→小さい 供給→大きい *A社の信用リスクが市場の需給によって価格評価される。
*予想通りにならなかった場合、損失が数倍、数十 倍になって返ってくることもあるので注意が必要。 デリバティブの機能 ③原資産の流動性の向上 少額の資金で大きな金額の取引ができる。 (レバレッジ) 少額の資金しか持たない投資家も参加可能 市場の厚みが増す *予想通りにならなかった場合、損失が数倍、数十 倍になって返ってくることもあるので注意が必要。
デリバティブ―スワップ取引 あるキャッシュ・フローと別のキャッ シュ・フローの交換をする取引。 ▸金利スワップ…同じ通貨同士で違う金利 あるキャッシュ・フローと別のキャッ シュ・フローの交換をする取引。 ▸金利スワップ…同じ通貨同士で違う金利 を交換する取引 ►通貨スワップ…違う通貨の金利を交換する 取引
デリバティブ―オプション取引 ある資産を特定の価格で売買する権利の取引。 オプションの買い手は権利を行使するか否かの権 利を持つ。コール・オプションの売り手はオプ ション料を受け取れ、それが儲けとなる。オプ ション料は為替レートに依存。 <オプションの種類> ►プット・オプション…売る権利 ►コール・オプション…買う権利 <代表例> 通貨オプション、株式オプション、金利オプ ションなど
デリバティブ―オプション取引 <相対取引と取引所取引の違い> 相対…個別ニーズに応じてオプション条件を決 められる。 取引所…上場されているため、条件が標準化さ れている。 *オプション条件とは、オプションの種類、原資産 の種類、権利行使期限、権利行使価格など
オプション取引<図解> 利益 権利行使 80円 権利行使日の為替レート 120円 100円 権利行使せず
先物市場 将来の特定の時期に特定のあらかじめ定めた価格で 売買の契約をすること。先物取引(フューチャー)と 先渡取引(フォーワード)がある。先物・先渡取引の 当事者は必ず契約を履行しなければならない。 ►先渡取引…店頭で相対取引。内容は様々。 ►先物取引…取引所で売買される取引。標準化。 *決済は現物の取引ではなく、反対売買を行い、その差 額を決済する差額決済制度を利用。 <対象商品> 金利先物、債券先物、株価指数先物、コモディティ を扱う先物など
先物取引の仕組み 買い手 売り手 買い手 売り手 現在 将来 先物契約 差額の支払い・受け取り
商品先物取引 商品先物取引で商品(コモディティ)を将来におい て売買する取引。満期日に現物の受け渡しをするとこ ろがやや特徴的。ただし、途中で反対売買をし、実際 の受け渡しをせずに取引をすることも可能。 <取引商品> 小豆・トウモロコシなどの農産品、金・プラチナな どの貴金属、ガソリン・灯油などのエネルギー品など *商品先物取引は、元手(証拠金)の10倍以上の取 引ができるため、レバレッジの高さが危険だといわれ る。
商品先物取引 ・取引所がない場合 ・取引所がある場合 C A 10万円 ② 金 210万 取引所 A 金 200万 ① 金 210万円 200万円 B C B
論点:先物市場における投機 に規制をかけるべき か? 論点:先物市場における投機 に規制をかけるべき か?
発表を終えて 今回の発表では、自分が想定していた質問とは違った質問を受け、いくつか答えられないものがありました。だから、これからの発表の際にはもっといろいろな視点から考えていけるように準備をしていきたいと思いました。 また、論点がなかなか決まらず、話し合いの元となる資料が不足したり、自分の中で意見がまとまらないところがありました。そういったところも今後の発表では改善させていきたいと思いました。 ありがとうございました。