彦根市における廃棄物 (ごみ)対策の現状と課題 彦根市清掃センター管理課
目 次 1. 彦根市におけるごみ処理関連施策の経過 2. ごみ・資源、収集搬入体系 3. 種類別ごみ排出量・資源化量の推移 目 次 1. 彦根市におけるごみ処理関連施策の経過 2. ごみ・資源、収集搬入体系 3. 種類別ごみ排出量・資源化量の推移 4. ごみ処理経費の状況 5. 近隣都市の分別収集の状況 6. 彦根市における廃棄物(ごみ)施策の課題 7. 審議会で検討いただく具体的事項
1 彦根市におけるごみ処理関連施策の経過 昭和52年 6月 昭和54年 9月 昭和61年10月 昭和63年 3月 昭和63年 4月 1 彦根市におけるごみ処理関連施策の経過 昭和52年 6月 ごみ焼却施設竣工 昭和54年 9月 粗大ごみ処理施設竣工 昭和61年10月 燃やせるごみの指定紙袋制度導入 昭和63年 3月 プラスチックごみ減容処理施設竣工 昭和63年 4月 缶・金属、びん類の分別収集開始 (7種分別確立) 平成 2年 4月 古紙、古布再資源化奨励制度実施 平成10年 9月 中山投棄場供用開始 平成11年11月 第2期彦根市廃棄物減量等推進審議会答申 平成12年 3月 彦根市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画 平成12年 4月 PETボトル拠点回収開始 (8種分別確立) 平成13年 3月 ごみ焼却施設排ガス高度処理施設改良工事完成 平成13年 4月 粗大ごみ戸別収集開始/家電リサイクル法施行 平成14年10月 半透明プラスチック製指定袋導入 平成15年10月 容器包装プラスチック再資源化開始 現在のごみ焼却施設は、昭和52年におよそ7.6億円を投じて建設されました。また、昭和54年には粗大ごみ処理施設を、昭和63年にはプラスチックごみ減容処理施設を清掃センター敷地内に建設し、同年の缶・金属類とびん類の分別収集の開始と併せ、本市の7種分別体制を確立してきました。この間、昭和61年に燃やせるごみの指定袋制を導入することにより、分別の徹底と排ガス処理対策の充実を図ってきました。 リサイクルの推進に関しては、缶・金属、びん類の分別収集とともに、平成2年度には古紙や古布等の地域での集団回収を促進するための奨励金制度を開始しました。本制度は、社会情勢の変化に応じてその内容を改正しながら今日まで継続してきています。 彦根犬上広域廃棄物投棄場(日夏投棄場)の埋立て終了に伴い、平成10年9月に鳥居本にある中山投棄場の供用が開始されました。 またこの時期、平成11年3月に公表された「滋賀県一般廃棄物処理広域化計画」や新焼却場の建設計画、さらに、同時期に制定した「彦根市環境基本条例」など、環境・廃棄物対策の新たな整理が必要とされる中で、第2期彦根市廃棄物減量等推進審議会が設置され、平成11年11月に審議会答申がまとめられました。市では、本答申を受けて、平成12年3月に「彦根市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」を策定し、具体的なごみ減量化・資源化の方向性を示してきました。 この時期、平成12年1月には「ダイオキシン類対策特別措置法」が施行されたのに伴い、平成11年度から12年度にかけて、37億5千万円という経費を投入して、排ガス処理施設改良工事を実施してきました。また、基本計画に基づき、平成12年度からはペットボトルの分別収集を、また、平成13年度からは、家電リサイクル法の施行に併せて粗大ごみの収集を拠点回収から戸別収集に切り替えてきました。さらに、平成15年10月には、容器包装リサイクル法に基づき、プラスチックとして収集していたごみの一部を容器包装プラスチックとしてリサイクルすることになり、現在の分別収集・処理体制が形作られてきました。なお、平成14年10月には、従来の指定紙袋を半透明プラスチック袋に切り替えることにより、より徹底した分別を行っていくこととなりました。
清掃センター 全景 清掃センターの航空写真による全景です。ダイオキシン類削減対策工事が完了した平成13年3月に撮影したものですが、同時期に施行される家電リサイクル法を見据えた粗大ごみの戸別有料収集の開始時期(4月1日)と重なり、駆け込みにより大量に排出された粗大ごみが場内に積み上げられているのが見えます。 煙突から排出されている白く見える部分は、水蒸気です。
清掃センター 見取り図
2 彦根市のごみ収集・搬入体系 本市では、平成12年4月の8種分別方式の確立と平成13年4月の粗大ごみ有料戸別収集の実施により、生活系ごみの収集は本表のとおり行われ、今日まで継続してきています。事業系ごみについては、許可業者による収集の後、清掃センターに搬入される場合と、直接搬入があります。
3 種類別ごみ排出量・資源化量の推移 排出廃棄物量 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 3 種類別ごみ排出量・資源化量の推移 排出廃棄物量 単位:トン H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 可燃ごみ 28,659 30,818 30,235 30,786 31,735 32,997 32,561 32,711 32,397 32,804 33,781 プラスチックごみ 1,930 2,012 2,307 2,411 2,476 2,477 2,573 2,632 2,672 2,747 2,766 陶器類・ その他ごみ 1,474 1,406 1,874 2,376 2,651 2,568 2,514 2,665 2,767 3,257 2,652 缶・金属類 869 831 762 703 735 754 686 495 441 427 401 びん類 1,284 1,329 1,249 1,270 1,323 1,224 1,178 1,174 1,059 粗大ごみ 3,188 3,106 3,035 2,844 4,370 1,778 1,902 1,757 1,593 1,503 1,420 ペットボトル 10 72 77 86 145 217 231 乾電池 15 26 28 29 21 24 27 23 合 計 37,419 39,528 39,525 40,407 43,338 41,995 41,675 41,658 41,292 42,167 42,319 過去、11年度間のごみの発生量は本表のようになっています。ここに掲げた数値は、清掃センターによる収集量と許可業者の搬入量、それに、直接持ち込みされたごみの総量です。 可燃ごみは、平成13年度まで増加傾向を示していましたが、その後増加は抑えられてきました。しかし、平成17年度から再び微増に転じてきています。プラスチックごみは一貫して増加傾向になっています。平成8年度と平成18年度を比較すると、43%も増えています。 陶器類・その他ごみは、平成10年9月までは、日夏投棄場の稼動によるものですが、そこには計量装置が整備されておらず、正確なデータが把握できていませんでした。従って、中山投棄場供用開始後の基本条件に合わせた推測値を使用しています。中山投棄場に移って以降は、平成17年度の突出値以外はほぼ横ばい状態となっています。なお、平成17年度の状況は、火事等に伴う減免対象ごみの増加によるものと考えられます。 缶・金属類は減少傾向が続いています。これは、メーカー努力による素材の軽量化やペットボトルへの移行、あるいは、地域等集団回収に回っていることなどが考えられます。また、びん類については、平成15年度以降減少に転じています。平成18年度は、平成15年度に比べて20%程度減っています。びんについても軽量化が進んでいることとペットボトルへの移行が主な理由と考えられます。 粗大ごみは、平成13年4月からの有料戸別収集導入の影響で、その前年度に駆け込み排出が行われました。以後、やや減少傾向を示していますが、家電リサイクル法やコンピュータリサイクルなどが主な理由と考えられます。 ペットボトルは、ここ数年回収が安定してきています。 全体のごみ量は、平成18年度で42,319tとなり、単純に1日平均すると、約116t/日、また市民1人1日あたりおよそ1Kgの排出という計算になります。
排出量の推移グラフ 平成12年度の粗大ごみ駆け込み排出による影響がよくわかります。また、平成12年度以降やや減少気味であったごみ総量がここ2年間微増状況に転じてきている状況も確認できます。
家庭系・事業系比率 可燃(家庭系) 資源びん・缶 (家庭系) 単位:トン 家庭系 その他の種類 家庭系小計 比 率(%) 可燃(事業系) H8 年度 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 家庭系 可燃(家庭系) 15,306 16,797 18,000 18,675 19,341 19,948 19,139 18,409 18,502 18,997 19,626 資源びん・缶 (家庭系) 1,939 1,845 1,799 1,708 1,733 1,739 1,670 1,490 1,406 1,397 1,264 その他の種類 4,433 4,408 4,861 5,111 6,686 4,016 3,962 4,000 4,153 4,275 4,397 家庭系小計 21,678 23,050 24,660 25,494 27,760 25,703 24,771 23,899 24,061 24,669 25,287 比 率(%) 57.9% 58.3% 62.4% 63.1% 64.1% 61.2% 59.4% 57.4% 58.5% 59.8% 事業系 可燃(事業系) 13,353 14,021 12,235 12,111 12,394 13,049 13,422 14,302 13,895 13,807 14,155 (事業系) 214 315 247 244 272 338 345 229 213 204 196 2,174 2,142 2,383 2,558 2,912 2,905 3,137 3,228 3,123 3,487 2,681 事業系小計 15,741 16,478 14,865 14,913 15,578 16,292 16,904 17,759 17,231 17,498 17,032 42.1% 41.7% 37.6% 36.9% 35.9% 38.8% 40.6% 42.6% 41.5% 40.2% 排出量合計 37,419 39,528 39,525 40,407 43,338 41,995 41,675 41,658 41,292 42,167 42,319 その他の種類とは、粗大、陶器類その他、プラスチック、ペットボトル、乾電池の合計 家庭系ごみと事業系ごみの排出比率は、およそ6:4となっています。可燃ごみに限ってもほぼ同様の状態です。これから推測すると、一般家庭から排出されるごみは、1人1日およそ600gで、480gが可燃ごみということになります。 事業系の可燃ごみは平成10年度で減少していますが、これは手数料改定(平成10年6月から、9円/Kg⇒13円/Kg)による影響と考えられます。ただし、平成12年度以降は増加傾向となっています。
資源化量 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 清掃センター 集団回収 資源化量合計 単位 トン H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 清掃センター 缶・金属類 783 726 672 533 553 583 613 456 434 390 368 びん類 1,231 1,252 1,145 1,164 1,158 1,167 1,150 1,162 1,043 1,002 1,017 ペットボトル 10 72 77 83 141 211 220 215 容器包装 プラスチック 664 1,344 1,347 粗大金属類 981 967 959 923 1,296 465 479 448 406 410 乾電池 15 26 28 29 21 24 27 23 小 計 3,010 2,971 2,804 2,658 3,108 2,401 2,335 2,931 3,507 3,389 3,380 集団回収 段ボール 494 395 378 366 358 362 348 382 361 400 453 新聞 2,240 1,681 1,540 1,254 1,176 1,389 1,244 1,349 1,402 1,774 1,817 雑誌 1,015 661 1,038 898 1,005 757 732 750 689 765 751 繊維類 293 225 217 199 210 31 4 7 6 16 4,042 2,962 3,173 2,717 2,749 2,539 2,328 2,488 2,458 2,949 3,037 資源化量合計 7,052 5,933 5,977 5,375 5,857 4,940 4,663 5,419 5,965 6,338 6,417 資源化量に関する表です。缶・金属類などの資源化量が減少してきていますが、平成12年度からのペットボトルの本格的な分別回収の開始と平成15年度からの容器包装プラスチックの資源化開始によって、長期的にはその率は高まってきています。しかし、現在の本市のリサイクル体系のままでは、今後においても頭打ちの状態が続くものと予測されます。 一方、古紙等の集団回収は、平成8年度に4,000tを超し、全体としての資源化量も7,000tに達していました。この年度のリサイクル率は、実に17%となっています。以後、集団回収の低迷状態が続き、ようやく平成16年度から上昇傾向に転じてきました。しかし、資源化量やリサイクル率は、平成8年度のレベルを回復できていません。
清掃センターでの資源化量 新たに導入したペットボトルと容器包装プラスチックを除くと、全体的な資源化量の低下傾向がよく見て取れます。容器包装プラスチックの資源化により、何とか低下傾向に歯止めがかけられている状況です。
集団回収での資源化量 集団回収は、ここ数年増加傾向にありますが、平成8年度の状態を回復できていません。なお、平成18年度に集団回収に取り組まれた団体数は163団体で、このうち44団体において毎月実施されています。
資源化率(集団回収含む) 集団回収を含む資源化率 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 単位:トン H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 廃棄物量合計 (集団回 収含む) 41,461 42,490 42,698 43,124 46,087 44,534 44,003 44,146 43,750 45,116 45,356 資源化量合計 7,052 5,933 5,977 5,375 5,857 4,940 4,663 5,419 5,965 6,338 6,417 資源化率 (%) 17.0% 14.0% 12.5% 12.7% 11.1% 10.6% 12.3% 13.6% 14.1%
資源化量と資源化率
ごみ発生量原単位とリサイクル率の比較(H17) 平成17年度の1人1日あたりのごみの総発生量は、国が1,069g、滋賀県平均は951gとなっています。これに対して、本市の場合は1,026gであり、滋賀県平均を上回っています。県下全域を見渡してみますと、特に都市部のごみ発生量が多い状況です。 リサイクル率は、国が19.0%、滋賀県が18.9%と拮抗しているのに対し、彦根市はそれを下回る14.0%という状況です。
ごみ収支バランス(H17) 本市のごみの収支バランスを示しています。平成17年度のごみの全体量42,167tのうち、最終処分(埋立て)量は9,202tであり、その割合は21.8%となっています。同年度の国ベースの統計では、最終処分割合は14.8%となっています。
4 ごみ処理経費の状況 施設建設費用(清掃センター全体) 工 事 名 実施年度 金 額 ごみ焼却場 S52-H12 4,670,520千円 4 ごみ処理経費の状況 施設建設費用(清掃センター全体) 工 事 名 実施年度 金 額 ごみ焼却場 S52-H12 4,670,520千円 粗大ごみ処理場 S54-H13 378,246千円 プラスチックごみ減容装置 S62-H14 223,550千円 資源化施設 H2-H15 158,569千円 合計 5,430,885千円 1年あたりの費用(29年平均) 187,272千円 清掃センターの施設建設費をまとめました。 ごみ焼却場は、昭和52~53年度に、755,800千円を投入して建設が行われ、その後、昭和60年度に塩化水素除去装置設置工事を122,300千円をかけて実施してきました。また、平成11~12年度には、ダイオキシン類対策として、3,749,550千円の投資を行ってきています。粗大ごみ処理場では、昭和54~55年度の建設に289,052千円、平成13の改良工事に82,404千円を投じています。プラスチック減容装置は、昭和62年度に115,350千円の建設費を、また、平成元年に受入設備の設置工事を75,190千円をかけて行いました。 資源化施設については、びん、缶、ペットボトル、の関連設備等に、あるいは、容器包装プラスチックの資源化施設用地取得等に合わせて158,569千円を投じてきています。 維持管理にかかる修繕料等の費用は含まない
ごみ処理費用(建設費除く) 項 目 H13決算 H14決算 H15決算 H16決算 H17決算 合 計 収集運搬費 539,509千円 項 目 H13決算 H14決算 H15決算 H16決算 H17決算 収集運搬費 539,509千円 503,891千円 480,313千円 480,699千円 464,422千円 中間処理費 487,414千円 497,689千円 559,228千円 629,722千円 597,959千円 最終処分費 87,960千円 88,846千円 81,211千円 88,908千円 76,122千円 合 計 1,114,883千円 1,090,426千円 1,120,752千円 1,199,329千円 1,138,503千円 本市のごみ処理費用の状況です。建設費を除いた、いわゆる維持管理経費を表しています。収集運搬経費は平成13年度から徐々に低下傾向にありますが、この主な理由は、平成14年10月から指定紙袋を半透明プラスチック製指定袋に切り替えたことによるコストダウンと、雇用対策関連として実施されたクリーンパトロール隊関係経費の減、ペットボトル収集の民間委託化による増などの要因が組み合わさった結果なっています。また全体として、人件費の削減等も経費を低下させている要因となっています。 中間処理費については、平成15年10月からの容器包装プラスチックの導入の影響と施設修繕費の増等により、平成16年度まで増えてきていますが、平成17年度には、人件費等の削減によりやや伸びが抑えられた状況となってきています。 最終処分費は広域廃棄物投棄場の負担金が、持ち込み量に応じて計算されるため、年度間で変動しています。
収集・処理・処分にかかる経費
ごみ処理経費 ごみ処理経費 ごみ 処理量 一般会計 歳出総額 単位:円 単位:㌧ 単位:人 H13 1,114,883,000 41,995 1トンあたりの 処理経費 1人あたりの 一般会計 歳出総額 人口(基準: 10月1日) 単位:円 単位:㌧ 単位:人 H13 1,114,883,000 41,995 26,548 10,258 35,574,451,868 108,687 H14 1.090.426.000 41,675 26,165 10,011 36,294,301,454 108,928 H15 1,120,752,000 41,658 26,904 10,266 34,274,268,752 109,175 H16 1,199,329,000 41,292 29,045 10,934 37,194,032,084 109,688 H17 1,138,503,000 42,167 27,000 10,327 32,989,184,587 110,245 過去5年間 の平均 1,132,778,600 41,757 27,132 10,359 35,265,247,749 109,345 過去5年間のごみ処理経費の平均から、ごみ1tあたりの処理単価を計算すると27,132円となります。また、1人1年あたりのごみ処理単価は、10,359円です。平成17年度の国の平均では、前者がおよそ30,600円、後者がおよそ12,000円となり、本市の単価が低く抑えられていることがわかります。
ごみ処理経費の推移
1人あたり・1トンあたりの処理経費
ごみ種別ごとの処理費用 平成17年度 ごみ種別 収集・処理 費用 構成比 ごみ搬 入量 搬入量構成比 1kgあたりの処理経費 燃やせるごみ 579,290千円 50% 32,804㌧ 77% 17.7円 プラスチックごみ 200,233千円 18% 2,747㌧ 7% 72.9円 陶器・その他ごみ 68,044千円 1% 3,257㌧ 20.9円 粗大ごみ 82,863千円 1,503㌧ 4% 55.1円 缶・金属類 74,747千円 427㌧ 175.1円 びん類 1,174㌧ 3% 63.7円 ペットボトル 41,840千円 231㌧ 181.1円 乾電池 1,952千円 0% 24㌧ 81.3円 その他の経費 14,787千円 合 計 1,138,503千円 100% 42,167㌧ ごみの種別ごとの処理費用は、表のようになっています。特に燃やせるごみの単価が低く、缶・金属類やペットボトルなどのリサイクル関連の単価が高くなっている様子がわかります。プラスチックなどは、容積の割には重量が軽く、収集運搬経費についても割高になります。また、資源化するための中間処理において、手選別などをおこなっていることから、処理費用がかさんできています。 処理費用の構成比では、ごみ量の80%を占める燃やせるごみが50%の負担率となっています。
ごみ種別収集・処理費用
ごみ種別ごとの構成比グラフ
5 近隣都市の分別収集の状況 彦根市 草津市 守山市 大津市 湖北広域 近江八幡市 可燃 プラ 缶金属 びん 類 粗大 PET 乾電池 5 近隣都市の分別収集の状況 可燃 プラ 缶金属 びん 類 粗大 PET 乾電池 陶器他 紙容器 発泡スチロール 古紙古布 蛍光 管 廃食油 小型破砕 彦根市 ● 湖北広域 不燃 草津市 守山市 破砕 近江八幡市 古紙 大津市 牛乳 県内の近隣都市等の分別収集状況をまとめました。いずれの都市においても分別収集が進み、10種類を超えているところが多くなっています。
5 彦根市における廃棄物(ごみ) 施策の課題 - 資源の消費抑制と環境負荷を低減し、循環型地域社会を築くために - 5 彦根市における廃棄物(ごみ) 施策の課題 - 資源の消費抑制と環境負荷を低減し、循環型地域社会を築くために - <現施設体系での課題> ① ごみの発生抑制(制度・家庭・事業所・小売店・PR) ② 分別収集の充実と資源化の推進 ③ 分かりやすい分別基準の設定 ④ ごみ減量と市民負担の公平性を確保するごみ処理有料制の導入 ⑤ 市民理解と自主的取組の促進 ⑥ 処理施設の適正な維持管理 <新施設との関連> 新施設計画との整合に配慮 平成18年6月に策定された「第2次滋賀県廃棄物処理計画」では、平成22年度末にごみの排出原単位(1人1日あたりの排出量)を900gにまで抑えることと、リサイクル率を26%まで上昇させることを目標として掲げています。ごみ減量化とリサイクルの推進は、資源の消費抑制と環境への負荷の低減につながる基本的な対策の一つです。本市としても今この段階で、ごみ処理の現状を総点検し、早期に対策を講じていく必要があります。
現行分別収集の課題 <燃やせるごみ> ○ 乾燥ごみベースで、可燃ごみの6割 が紙・布類 ○ 乾燥ごみベースで、可燃ごみの6割 が紙・布類 ○ 古紙・雑誌・ダンボール等は、地域での集団回収以外は可燃ごみに ○ 生ごみの対策 ○ 木の選定枝等の対策 <プラスチックごみ> ○ リサイクル資源としての品質問題(食品による汚れ、PETの混入、異物混入) ○ 減容施設利用の埋立て処理の継続 <使用済乾電池> ○ その他ごみとの混在 現在の分別収集の課題を整理しました。特に燃やせるごみの区分の中では、紙類が大きな割合を占めており、この対策が早急に求められています。また、厨芥類などの生ごみは、90%が水分と言われており、乾燥ベースで10%程度の生ごみは実際には40%程度の重量となっているのではないかと推測されます。 プラスチックでは、資源化するための品質向上が求められています。そのため、食品が付着したプラスチックや異物の混入対策を早急に検討していく必要があります。
現行分別収集の課題 <陶器類その他> ○ スプレー缶、ライター混入による火災事故の発生 ○ 破砕可能なごみの対応 ○ スプレー缶、ライター混入による火災事故の発生 ○ 破砕可能なごみの対応 ○ 電池、缶等の混入 <粗大ごみ> ○ 粗大ごみ区分の整理が必要 ○ 直接搬入対策 <缶金属> ○ 不洗浄、中身・固形物の混入 <びん> その他のごみについても、幾つかの大きな課題が残されています。引火性のガスによる事故は後を絶たず、分別区分の見直しや、収集体系にまで立ち返って、検証していく必要があります。また、粗大ごみについては、分別区分がわかりにくくなってきていることや、有料戸別収集に切り替えたことに伴い、直接搬入車両が増加し、清掃センター施設への負荷を高めていることが問題となっています。
7 審議会で検討いただく具体的事項 Ⅰ ごみ減量化、資源化に関する施策の実施状況 の検証と新たなごみ減量対策および分別収集 体系の構築 7 審議会で検討いただく具体的事項 Ⅰ ごみ減量化、資源化に関する施策の実施状況 の検証と新たなごみ減量対策および分別収集 体系の構築 Ⅱ ごみ処理費用の市民負担(有料化)のあり方 Ⅲ 市民参画によるごみ減量化推進の方策 以上の現状と課題を踏まえて、今後数年の間に本市のごみ対策を前進させることによって、循環型地域社会を築いていかなければなりません。そのために、市長の諮問にあったように、3つの事項について審議会の中で検討いただくものです。