J/y Measurement in d+Au Collisions at √sNN=200GeV (核子対あたり200GeVでの重陽子・金衝突に おけるJ/y中間子の測定) 亀谷 聡一朗
Contents Results Discussion Summary Motivation Rdau Absorption QGP 高エネルギー重イオン衝突 J/y suppression 原子核効果 Previous experiments Experiment PHENIX experiment analysis J/y Yield in d+Au Results Rdau Absorption Discussion Au+Au との比較 Summary 本研究において最終的な目的としているQGP
Quark Gluon Plasma (QGP) quark と gluon が hadron の閉じ込めから開放された系 格子QCDによる計算により、高温高密度状態(T~170MeV,eSB~2GeV/fm3)で、系はハドロン相からQGP相へと相転移すると考えられている。 高温高密度状態を達成できる高エネルギー重イオン衝突による検証実験が行われている。 170MeV, 理想気体の場合では2GeV per 立方フェムトメートル 格子 QCD 計算による温度とエネルギー 密度の相関。 Hadron 相から QGP 相へと相転移して 自由度が増加 エネルギー密度が階段関数的に上昇
本研究にて用いられている主要なパラメタ Ncoll 核子対あたりの重心エネルギー √sNN RAB Glauber 模型で計算 (7.69 in d+Au) 核子対あたりの重心エネルギー √sNN 核子 - 核子(NN)衝突の重心エネルギー RAB A+B 衝突における、Yield の NN衝突の重ね合わせからの変化 = 一回のNN 衝突における J/y 生成量のp+p衝突からの変化 √sNN
J/y 生成量の抑制 J/y の生成量が抑制される QGP生成のシグナルとしてMatsui氏と Satz氏により提案 (PLB 178, 416 (1986)) J/y は衝突初期におけるhard process (主にgluon-fusion)で生成される。 衝突初期以降には生成されない QGPが生成されると、Color Debye screeningによってJ/y が失われる。 J/y の生成量が抑制される
J/y生成に対するQGP以外の効果 J/y生成量抑制の検証のためには原子核効果の評価が必要 CERN-SPS NA50実験(p+A, Pb+Pb)の J/y/Drell-Yan 通常の原子核衝突でも J/y 粒子の生成量は変化する。 原子核中におけるパートン分布の変化 原子核およびcomoverによるabsorption : Cronin 効果 (pT 分布に影響) New effect? PHENIX Au+Au衝突において測定されたRの値です。 Rの値が1より小さくなっており、J/yが抑制されているとみることもできますが、 実は、QGPが存在しない、通常の原子核衝突においてもJ/y 粒子の生成量は変化することが 知られています。それが、たとえばこの線です。この線より下にRの値があることで、 通常状態の原子核効果では説明できない効果が存在する。たとえばQGPが生成されたと 考えることができるのです。すなわちJ/y生成量抑制の検証のためには原子核効果の評価が必要ということになります。 原子核効果を加味した、 QGP が 発生しない場合の値 J/y生成量抑制の検証のためには原子核効果の評価が必要
原子核効果1: Nuclear Parton Distribution Function (nPDF) 原子核内の核子のパートン分布は裸の核子のパートン分布と異なる。 NMC 実験により求められた 重陽子 と Ca の構造関数F2の比 チャーム反チャーム対 の生成量が変化 x:パートンが核子に対して担う運動量比
原子核効果2: Absorption 生成された J/y が主には標的/入射原子核内の核子との衝突によって壊れDDbarになる J/yの原子核中での survival probability: r: 核密度 L:J/yの、原子核中の実効的な path length (Lr:{単位面積×通過領域}上にある全ての核子の数) Glauber model で計算(d+Au衝突においては <L>=4.36fm) sabs: 吸収断面積
原子核効果3: Cronin 効果 Cronin 効果 入射粒子のパートンがチャーム対生成以前に他のパートンと散乱してpT分布を変化させる。 L:J/yが作られるまでに核子が原子核中を移動した実効的な距離 agN: ‹pT2›gN ×sgN × r ‹pT2›gN :gluon が散乱されることで発 生するpTの変化 sgN : gluon と核子の散乱断面積 r : 核密度 NA50(CERN-SPS)実験によって測定されたagN=0.077±0.002 (GeV/c)2/fm
d+Au 衝突実験 RHIC における 200GeV での d+Au 衝突で測定をすることQGP検証を行う上で重要 原子核効果、特に Absorption の大きさの衝突エネルギー依存性は理論的に統一的な見解はなく、実験データない。 RHIC における 200GeV での d+Au 衝突で測定をすることQGP検証を行う上で重要 陽子ではなく重陽子が入射粒子 – Au と似通った Z/A RHICで行われているPHENIX実験において、2003年1月から3月にかけて 120 Million MinBias trigger event (vertex trigger) 60 Million Electron trigger (ERT + vertex) event を取得 d Au
PHENIX 検出器 Central Arm Muon Arm |y|<0.5のJ/y を測定 -0.35 < < 0.35 Electron trigger を有する: EMC+RICH trigger (ERT) Muon Arm y~±1.8のJ/y を測定 1.2 < |h | < 2.4 d Au J/y抑制を検証するためには、同じyおよび計測システムでの原子核効果を抑えておきたい
電子の識別と測定 電磁カロリメータ Ring Imaging チェレンコフ検出器 1GeV/c の電子に対して MIP: 270MeV/410MeV Most hadrons do not emit Cerenkov light Ring Imaging チェレンコフ検出器 Gas: CO2 (bγth35) Pth(e) 18 MeV/c Pth() 4.9 GeV/c Electrons emit Cherenkov photons in RICH. Drift Chamber EMC E/DC p BBC dz ~ 2cm EMC RICH 1GeV/c の電子に対して efficiency : 84% hadron rejection power : 500
J/y count 同一事象内の全ての電子と陽電子の組み合わせに対しinvariant mass を計算。 Event mixingによりbackground を評価し、統計的に差し引いた。 Mass 領域 2.52<M<3.57 GeV/c2 に 332±26個のJ/y を得た。 power low fit (1.5 < M <4.5 GeV/c2)によるbackground subtraction では308個(7.2%のずれ)。 Resolution : 66MeV
Yieldの決定 N’J/y:実験期間中生成されたJ/yの数 N’evt:実験期間中d+Auが衝突した数 Nmb:記録された衝突の回数 Typ. Val (1GeV/c) Sys. Err. NJ/y:検出された J/y の数 Total 332 7.2% eJ/y : J/yの検出効率 eacc ×eacc|ert × eJ/y|mb eacc : 検出器による検出効率 (データ取得期間中の fluctuation) 2.40 × 10-2 2.2% 5.7% eacc|ert : 検出器にかかった電子対がERTにてトリガされる効率 0.85 1.2% 2.5% Nmb:記録された衝突の回数 35.3×108 d+Au 衝突 Ncoll d+Au 衝突のトリガ効率 emb eJ/y|mb : J/yが生成される衝突が トリガされる確率 7.69 0.88 0.94 7.0%
解析結果 Total cross section: pT分布を でfit ‹pT2›=3.48 ±0.68 (GeV/c)2
測定結果1: パートン(gluon) 分布の変化 NMC(m+A)にて測定された構造関数F2の変化はquarkの分布が原子核中と単体の核子で変化していることを示している。 F2の変化はvalenceの分布だけでなくsea quark の分布も変化していないと説明がつかない。同様に、gluon 分布も変化していると考えられ、gluon fusion で生成される J/y の生成量も変化することになる。 NMC実験の結果を再現する2種類のnPDFが定式化されている Eskola et al. (EKS) E665(m+A), NMC, E772(p+A) の結果をベース Frankfurt et al. (FGS) H1(e+p), ZEUS(e+p), NMCの結果をベース SPg はx が小さいところは F2 と同程度に1より小さくなると仮定。x=0.1前後のピークは NMCにより求められたJ/yの生成量変化を基に仮定。 EKS FGS Au中の核子の gluon 分布 SPg= Proton の gluon 分布
gluon 分布とrapidity 測定される J/y の Rapidity と運動量比 x は で、関連付けられるため、Rのrapidity依存性によりnPDF の効果が確かめられる。 PHENIX y~1.8 y~0 y~-1.8 mT:J/yの縦質量 y:J/yのrapidity EKS FGS
RdAuのrapidity 依存性 EKSによって計算されたPDFの変化によるJ/y yieldの変化 FGSによって計算されたPDFの変化によるJ/y yieldの変化 一様なabsorption を取り入れた場合 (1mb) ee channel 一様なabsorption を取り入れた場合 (3mb) mm channel R. Vogt, PRC 71, 054902 (2005) 測定されたRdAuのrapidity 依存性は計算されるnPDFの計算とよく似た傾向を示していることが確かめられた。
測定結果2: absorption RdAu からnPDF の効果を差し引いて sabs を計算 ee (y~0)のRdAuを用いて求めたCentral rapidity でのsabs e+e-(y~0)とm+m-(y~±1.5, ±2.0)で測定されたすべてのRdAuを用いてfit したとき(sabs がrapidity 依存性を持たないと仮定) RからnPDFの効果を差し引いた値 (y~0) EKS 1.5±2.2 mb FGS -0.2±2.1 mb sabs c2/dof EKS 1.0±0.7 mb 1.12 FGS 0.0±0.7 mb 6.10
Comparison with other experiments CERN-SPS NA38/NA50: sabs=4.2±0.5 mb 0.0 ≲ y ≲ 1.0 p+Be, Al, Cu, Ag, W √sNN = 19 - 29 GeV FNAL-Tevatron E866 : sabs= 3-5 mb at y~0 (R. Vogt PRC61, 035203 (2000)) p+Be, Fe, W √sNN = 38.8 GeV PHENIX: sabs= 1.5±2.2 mb/ -0.2±2.1 mb at y~0 d+Au √sNN = 200 GeV 現状での期待値は NA50 や E866 の値と比べると小さい
sabsの値が小さくなる可能性 -1 J/yの formation time 同じ点で作られたcとcbarがJ/yの半径(~0.5 fm)に至るまでevolveし、J/yを形成 →発展初期ならば半径が小さいのでsabsが小さい? 一方、 NA50 と E866 においてJ/y(y=0)が、原子核中を走る時間(J/yの静止系) NA50: ~ 0.1 - 0.7 fm/c E866: ~ 0.07 - 0.2 fm/c これらの間でsabsが一定なのには疑問が残る。 そもそも多くの J/y はColor octet state で作られた cc から形成される。 最終的にJ/yになるためにはcolorを放出するためにsoft なgluonが付帯している必要がある。 Absorption が ccg 状態の崩壊であるとすると、半径はevolveすることはないのでsabsは一定でもよい。 Kharzeev et al. PLB 366, 316 (1996)
sabsの値が小さくなる可能性 -2 Absorption は変わらないが初期生成されるチャーム対の増大している double-gluon exchange によるccの増大 RHICのエネルギーではチャームクォークが生成される時間(~15fm/c 標的の系)に入射核子が複数の標的核子と衝突する場合がある →複数の核子とのgluon-exchangeによるJ/y生成 この効果が加わることで、チャーム対の生成量が増大すると考えられる。 NA50と同じsabs (4.2mb)であるためには核子核子衝突あたりのチャーム生成がp+p衝突における生成量の1.16倍であることになる。 Kharzeev et al. Nucl.Phys. A770, 40 (2006)
sabsの値が小さくなる可能性 -3 Comoverの減少 J/yと核子との衝突以外にも、入射核子が標的核子と衝突することで発生するcomover とJ/yの衝突でJ/yが壊れる成分がある。 → sabs = s(J/yN) + s(J/yX) 入射クォークが標的クォークのカラー場で放射するgluonがcomverになる場合、absorption は放射される gluon の数に影響を受ける。 → sabs = s(J/yN) + Ngs(J/yg) 標的クォークが多数存在する場合、放射 gluon のformation length が標的同士の距離より短くなると干渉効果(Landau-Pomeranchuk-Migdal 効果)によってgluonが放出されなくなる。 RHICの衝突ではLorentz収縮により、NA50に比べて極端にcomover gluonの数が減少し、その分sabsが小さくなると考えられる。 見積もられたNg: 6.9×10-1 (SPS) 6.9×10-3 (RHIC) Hufner et al., PLB 445, 223 (1998)
測定結果3: Cronin 効果 NA50 の結果 にくらべ、 と小さい。 y~0では y~1.8では と大きい。 e+e- (y~0) m+m- (y~±1.8) NA50 の結果 にくらべ、 y~0では と小さい。 y~1.8では と大きい。 現在のところ、これらを説明する解釈は得られておらず、エラーも大きいが、RHICでのJ/y 抑制の検証にはひとつのconstrain を与えられると期待される。
Comparison with Au+Au p+pで測定されたyieldのerror を考えない場合のRAuAu Vogt 氏により計算された(EKS nPDF)+(今回得られたsabs) によるRAuAuとPHENIX でee channel により測定されたRAuAu (preliminary result) とを比較 実験値のRAuAuは、中心度が低いところはnPDF + absorptionのエラーの範囲内 最も衝突の中心度が高いところはnPDF+absorption では説明できない p+pで測定されたyieldのerror を加味したRAuAu
まとめ RHICのエネルギーにおける原子核効果を調べるためにRHIC Year-3 run において、d+Au でのJ/y Yield の測定を行った。 電子対を測定することで、 d+Au でのJ/yのcross section を と求めた。また、 ‹pT2›を ‹pT2›=3.48 ±0.68 (GeV/c)2 と求めた。
まとめ 実験によって得られた RdAuを用いて原子核効果の考察を行った。 Rapidity 依存性は原子核中における核子の PDF の変化を反映している。 2種類の PDF 変化の理論計算に対し、QGP検証に用いるためのsabs の大きさを求めた。 e+e- channel (y~0)によって得られた RdAu のみを用いた場合 e+e- channel (y~0), m+m- channel (y~±1.5, ±2.0)の両方を用いた場合(Rapidity依存性がないと仮定) EKS 1.5±2.2 mb FGS -0.2±2.1 mb sabs c2/dof EKS 1.0±0.7 mb 1.12 FGS 0.0±0.7 mb 6.10
まとめ sabsの値が小さく得られる理由として以下の2つの可能性が考えられる。 複数の核子との gluon exchangeによるcc productionが加わることによる、total なcc 生成量の増加 LPM効果でGluon radiation が減少することによるcomover scattering の減少
Contribution PHENIX 検出器の建設 PHENIX 実験の遂行 電子対崩壊チャネルによるJ/y粒子生成量の決定 電子識別を行うRICH検出器の読み出し回路開発設置。 PHENIX 実験の遂行 実験中におけるRICH 検出器の運転。 データ監視システム、解析プログラムの開発。 calibration PHENIX 実験でのデータ取得。 電子対崩壊チャネルによるJ/y粒子生成量の決定 電子識別 検出効率の評価 不変質量分布解析による J/y 収量の決定
backup
過去の実験結果 J/y の生成断面積を標的の 質量数に対して、共通のaでfit NA38/51, NA50 (CERN-SPS ) √sNN =17 - 29 GeV -0.1<xF<0.1 p+p, d, Be, Al, Cu, Ag, W, Pb sabs=4.2±0.5 mb E866 (FNAL-Tevatron) √sNN =38.8 GeV -0.1<xF<1.0 p+Be, Fe, W Fit を施すとxF=0でa=0.96±0.1 sabs= 3-5mbに相当 L E866 XF=x1-x2
Debye 遮蔽 プラズマ(あるいは電子海)での電界を考える ガウス則 温度が十分に高いとき、r=e(n+-n-)を解くと 電荷の濃度:Boltzmann 分布を過程 n+ = n0exp(-ef/kT), n- = n0exp(ef/kT):電子雲 ガウス則 div(▽f) =-r/e 温度が十分に高いとき、r=e(n+-n-)を解くと , lD=sqrt(2n0e/kT) 距離 lD を超えた電界は力を及ぼすことができない そしてその距離lD は温度が高いほど小さくなる
Ring Imaging Cherenkov detector Cerenkov photons from e+ or e- are detected by array of PMTs Most hadrons do not emit Cerenkov light Cherenkov radiation を球面状の鏡で収束させてRing image をつくる Gas: CO2 (bγth35) Pth(e) 18 MeV , Pth() 4.9 GeV Radiator Length: 1 m Number of PMTs: 5120 ( 1 1 pixels) : 0.35, : 90 2 mirror RICH PMT array PMT array Electrons emit Cerenkov photons in RICH. Central Magnet Photo-electron分布 Ring Image
E866
PHENIX 検出器 Central Arm – Electron Channelで y~0のJ/y を測定 -0.35 < < 0.35, : 90 2 運動量決定: DC + PC 電子識別 : RICH, EMC EMC+RICH trigger (ERT) Muon Arm – Muon Channelでy~1.8のJ/y を測定 1.2 < |h | < 2.4 Inner Arm 衝突位置 :BBC MinBias Trigger (BBC) 非弾性衝突の断面積: ZDC
検出効率 Trigger Conversion GEANT simulation
RdAu pp衝突での生成量にPDF の変化による効果を加味した、 dAu衝突でのJ/y生成量 (a) J/y Yield in d+Au J/y Yield in p+p × <Ncoll> (a) にabsorption を加味したもの
a=0.1/p (p=1GeV で6度=時計1分) Resol 165um Double track 2mm 40cm x 0.004rad -> 40GeV Tracking – Hough 変換
評価方法 Typ. Val (1GeV/c) Sys. Err. NJ/y:検出された J/y の数 Invariant mass 分布 Total 332 7.2% eJ/y : J/yの検出効率 eacc ×eacc|ert × eJ/y|mb eacc : 検出器による検出効率 (データ取得期間中の fluctuation) 2.40 × 10-2 2.2% 5.7% eacc|ert : 検出器にかかった電子対がERTにてトリガされる効率 MinBias data でのトリガ解析 0.85 1.2% 2.5% Nmb:記録された衝突の回数 35.3×108 d+Au 衝突 Ncoll d+Au 衝突のトリガ効率 emb eJ/y|mb : J/yが生成された衝突がBBC にてトリガされる確率 7.69 0.88 0.94 7.0%
J/y count 同一事象内の全ての電子と陽電子の組み合わせに対しinvariant mass 分布を生成 Event mixingにより、間違った組み合わせによる background を除去 332 ± 26個のJ/y を得た power low fit (1.5 < M <4.5 GeV/c2)によるbackground estimationとは7.2%のずれ Resolution : 66MeV
SLAC Anderson et. al. g+A : 1-3mb (Hufner et al. PLB 426, 154 (1998)) Eg~ 20GeV (√sNN ~ 6.2 GeV)
Yieldの決定 d+Au衝突の評価 (sys. 7.0%) eJ/y : J/yの検出効率 N’J/y:実験期間中生成されたJ/yの数 N’evt:実験期間中d+Auが衝突した数 NJ/y:測定器で検出された J/y の数 Nmb:記録された衝突の回数 d+Au衝突の評価 (sys. 7.0%) Ncoll BBCによる検出効率 emb eJ/y|mb MC simulation でBBCの応答を評価 Glauber 計算によるp+p の重ね合わせ Event generator + GEANTによるsimulation HIUJIG JAM eJ/y : J/yの検出効率 eJ/y = eacc ×eacc|ert × eJ/y|mb eacc : 検出器による検出効率 GEANT simulation (sys. 2.2%) データ取得期間中の fluctuation (sys. 5.7%) eacc|ert : 検出器にかかった電子対がERTにてトリガされる効率 MinBias data setでのトリガ解析 (sys. 1.2%/6.2%) データ取得期間中の fluctuation (sys. 2.5%) eJ/y|mb : J/yが生成された衝突がMinBias triggerにてトリガされる確率 衝突のトリガ評価と共に計算
a との関係: p+pでのyieldはAu+Au衝突でのRの計算に共に用いられるため、 p+pでのyield の1-s errorを基点としたsabsも計算した
13.3 Bin shift correction Fig.13.1 The bin-shift correction is calculated based on the AN073 up-down correction methods. The fitting error is used for the estimation of the bin-shift correction error. Table.13.3 pT (GeV/c) 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 Correction (pp) 0.93±0.02 0.96±0.00 1.01±0.02 1.04±0.02 1.06±0.02 Correction (dAu) 0.91±0.01 0.97±0.00 1.03±0.01 1.06±0.01 1.07±0.01 One can see a 2.0% error in p-p and 1.0% error in d-Au will cover uncertainty in all pT bins
12.2. Counts in RUN3 p-p Collision Fig, 12.3(a) Fig, 12.3(c) Fig.12.3 shows the unlike-sign and like-sign mass spectrum in p-p collisions. One see a similar shoulder on the left side of J/Psi peak, i.e. mass = 2.6-2.8GeV. Beside the same contribution as in d-Au, thick converter should also has an effect. The thick converter has a 7% R.L and will significantly widening or shift the J/Psi peak. The tick converter run contains 7.0% of the total statistics. After mass=2.6GeV cut, the effect of its leakage is negligible. However the shoulder in p-p indeed seems more prominent then in d-Au. We did the following check using 0.8GeV threshold run (i.e. non-converter runs) to see how significant the difference is. Fig, 12.3(b)
10.2 Possible Source of Systematic Uncertainties Simulation Tuning Uncertainty Efficiency dependence on collision vertex. There might be some impact angle effect. The results shows variation of efficiency 1-2% to the maximum extend depending on J/y Pt. Statistical error from the MC sample, less than 1% Dch dead channel effect. The efficiency is calculated such that both numerator and denominator has reconstructed J/y . Therefore Dch dead channel should not affect the calculation and should have been included in the acceptance calculation. Efficiency variation from RUN to RUN caused by mask change, hardware glitches, etc. The estimate is done via counting the number of single electrons in different RUN periods. The efficiency for inclusive Pt is calculated using fitting function: 3.78*[1+(pT/3.84) 2]-6 Uncertainty caused by <pT> is calculated by varying pT to +/-1GeV. It turned out inclusive trigger efficiency has little pT dependence. Eth=0.6GeV Convertor run Eth=0.8GeV Fig. 10.6 in d-Au runs Fig. 10.7 in p-p runs
過去の実験結果 – QGP検証 さらに高いエネルギーでの検証が必要 J/y抑制以外のシナリオも示唆されている。 NA50実験 - Pb+Pb at 158GeV/c (√sNN=17.3 GeV) 原子核効果を差し引いたRPbPb NA50の解釈 最初の落ち込みは ccの抑制 次の落ち込みがJ/yの抑制 J/y抑制以外のシナリオも示唆されている。 y’の抑制 Energy density fluctuation さらに高いエネルギーでの検証が必要
<pT^2> = 4.14+/-0.18+/-0.14 at midrapidity <pT^2> = 3.58+/-0.06+/-0.15 at muon arm |y|<0.35
高エネルギー重イオン衝突におけるJ/y生成 Hard-process : 個々の入射核子と標的核子間の散乱の重ね合わせ 縦方向 - Multiple scattering 入射核子は通過領域上にある複数の核子と衝突 横方向 それぞれの入射核子は、衝突係数に応じてMultiple scatteringする。 原子核-原子核の衝突係数に応じて核子核子衝突の回数が変化