太陽フレアの磁気リコネクション流入流の発見 横山 央明 (国立天文台) 秋田 享 (大阪学院大学) 森本 太郎、井上 勝博 (京都大学) J. Newmark (NASA/GSFC)
1、はじめに 「ようこう」による太陽フレア観測 カスプ型 フレアループ (Tsuneta et al. 1992) ループ頂上の硬X線源 (Masuda et al. 1994)
フレアにともなうプラズマ放出 Shibata et al. (1995); Ohyama et al. (1997)
太陽フレアの磁気リコネクションモデル Carmichael (1964); Sturrock (1966); Hirayama (1974); Kopp & Pneuman (1976) コロナの磁気エネルギー 磁気リコネクション プラズマの運動・熱エネルギー
太陽フレアの磁気流体シミュレーション Yokoyama & Shibata (1998)
多くの間接的な状況証拠 カスプ型ループ・ループ頂上の硬X線源・プラズマ放出 磁気流体シミュレーションによる再現 しかし、、、 いまのところ リコネクションの直接証拠はまだない エネルギー解放領域そのものの観測はまだない リコネクションにともなう流れを探す必要がある、、、 発見 !
2、 1999-3-18 フレア 北東リムでおこった長寿命フレア (LDE; ~300tA) コロナ放出現象 (CME) が同時発生 SOHO/LASCO SOHO/EIT
「ようこう」 SXTによる軟X線観測 カスプ型フレアループ T > 4MK 3:03 3:22 4:37 8:03 16:27 0:31 100,000 km
SOHO/EITの極端紫外線と「ようこう」SXTの軟X線同時観測 EUV ~1.5MK SXR > 4MK 100,000 km
プラズモイド放出とリコネクション流入流
プラズマ放出 EIT 3:10 EIT 3:56; SXT 3:48
カスプを通る1次元輝度分布の時間発展
磁気中性点を通る1次元輝度分布の時間発展
「ようこう」軟X線観測から求めた温度・エミッションメジャ分布
リコネクションレートの導出 軟X線観測より 寿命 エネルギー解放率 (1) 紫外線観測より エネルギー解放率 (2)
(1) = (2) より したがって Petschek モデルと無矛盾
3、まとめ 太陽フレアにおいて、磁気リコネクション流入流を発見した
「ようこう」による軟X線光度曲線
Observation of plasmoid ejection by SXT/Yohkoh
「ようこう」/SXTとSOHO/EITとのかさねあわせ画像 EIT 304A 0.08 MK; 195A 1.6 MK; 284A 2.0 MK SXT > 2MK
プラズモイド放出とリコネクション流入流 Plasmoid ejection Inflow X-point Reconnected loop