ネットワークの基礎 part2 ネットワークシステムⅠ 第5回
今 回 の 内 容 ネットワークを使いたい 親切な人がいつもいるとは限らない ネットワークの分類 いろいろな観点から
ネットワークを利用するためには 人に任せるのではなく,自分で
ネットワークを利用するためには 物理的に正しく接続する 論理的に正しく接続する 利用するプログラムを正しく設定する
物理的に正しく接続する 一言で言えば,電線でつなぐ 実際には,無線もあれば,光もある 同じような電線であっても,規格が異なるものある 10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T 数字は伝送速度の違い 最近は,もっと高速のものも
論理的に正しく接続する ネットワーク接続ソフトの設定 IPアドレスとかdefault gatewayとか(後述)
手元でwebページを作成し,サーバに転送する場合, 利用プログラムを正しく設定する 文字コードは 重要ではあるが, この講義のメイン テーマではない メールソフト メールアドレスの設定 メールサーバの設定 ブラウザ 文字コードの設定 ファイル転送ソフト パッシブとか… 手元でwebページを作成し,サーバに転送する場合, 関係することがある
ト ラ ブ ル の と き は 物理的に正しく接続できているか? 論理的に正しく接続できているか? 利用プログラムを正しく設定しているか? 見極めができないと… 実はコネクタがはずれていただけ
コ ネ ク タ (1)
コ ネ ク タ (2) 線の数が8本
コ ネ ク タ (3) 上がLAN用 RJ-45 下が電話用 RJ-11 10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T いずれも同じコネクタ 上がLAN用 RJ-45 下が電話用 RJ-11
ネ ッ ト ワ ー ク の 分 類 “何”で分類するのか
通信相手の数による分類 通信相手の数による分類 ユニキャスト マルチキャスト ブロードキャスト 同じネットワークで可能
ユ ニ キ ャ ス ト unicast 1対1の通信 最も基本的なもの
マ ル チ キ ャ ス ト multicast 特定のグループ内の通信
ブ ロ ー ド キ ャ ス ト broadcast “放送” ある物理的に区切られた範囲の通信 範囲を決めないととんでもないことになる
トポロジによる分類(既出) どんな形状のものがあったか思い出して欲しい とりあえずバス型とリング型
データ転送方式による分類 データ転送媒体(ネットワーク)を複数の機器で共有 きちんと機器を制御しないと混乱 複数の機器が同時にデータを送りださないようにする CSMA CSMA/CD トークンパッシング など
C S M A / C D (1) LANの基本ともいえるEthernetで利用 バス型のネットワークの注意点 送り先でないノードにもパケットが届く
C S M A / C D (2) (この方式だけではないが) 1本の通信路を多数の機器で使おうというもの Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection キャリア検知多重アクセス衝突検出
C S M A / C D (3) パケットを送ろうとする機器は,他の機器が通信路を使っているかどうかを調べる キャリア検知 使っていたら,しばらく待つ 通信路が空いていたら,パケットの送出を開始する
C S M A / C D (4) パケットを送出しながら,他の機器がパケットを送出していないかどうかを調べる 衝突検出 衝突が検出されたら,パケット送出を止め,衝突を検出したことを他の機器に知らせる(ジャム信号) 再度,やり直す
C S M A / C D (5) いい加減な方式に見えるが,ちゃんと通信できる ノード数が多くなると,衝突が多くなる 遅くなる
C S M A / C D (6) 無線LANでは,CSMA/CAを用いる Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance CSMA/CDの“D”は,“Detection”
ト ー ク ン パ ッ シ ン グ (1) リング型ネットワークなどで用いられる 通信路にパケットを送信できる権利をトークン(token)と呼ばれるデータで制御 トークンは,ネットワークに一つ
ト ー ク ン パ ッ シ ン グ (2) トークンは,ネットワーク上を巡回している トークンを持っている機器が,パケットを送出できる(他の機器のところには,トークンはない) トークンが回って 来ても,送信デー タがない場合は, トークンを次の 機器に送る
ハブ(HUB)による接続 バス型の発展形?
ハ ブ(1) (バス型の)青枠部分をひとつにまとめたものをハブ 見た目はスター型となる
ハ ブ(2)
ハ ブ(3)
ハ ブ(4) 先に指摘したように,パケットはすべてのノードに届いている 他宛てのパケットは無視しているだけ ハ ブ(4) 先に指摘したように,パケットはすべてのノードに届いている 他宛てのパケットは無視しているだけ その気になれば内容を見ることが可能
ハ ブ(5) スイッチングハブ パケットの送り先を調べて,他には送らない 交換機の働きをする スイッチングハブがほとんどであると思われる ハ ブ(5) スイッチングハブ パケットの送り先を調べて,他には送らない 交換機の働きをする スイッチングハブがほとんどであると思われる データ転送方式の一つ
通 信 方 式 に よ る 分 類 データが送られる方向による分類 単方向通信 半二重通信 全二重通信
単 方 向 通 信 ラジオ・テレビ放送のような 一方通行の通信
半 二 重 通 信 トランシーバのように,送信と受信を交互に行う 送信と受信は同時にできない 本来のEthernet
全 二 重 通 信 電話のように,送受信を同時に行う スイッチングハブを使うことで,Ethernetでも利用できるようになった 半二重よりも,切替えの手間がなく,有利
ネットワークの構造による分類 バックボーン スタブ マルチホーム
バ ッ ク ボ ー ン backbone ネットワークをつなぐネットワーク 基幹ネットワーク(東京・大阪間とか) 高速 障害対策 迂回路
ス タ ブ stab 外部と一箇所だけで接続している ネットワーク 一組織のネットワークなど 上武大学のネットワーク
マ ル チ ホ ー ム (1) multi-home 外部との接続箇所が2つ以上ある ネットワーク 外部へパケットを送る場合,どの接続箇所に送るのか決めなければならない
マ ル チ ホ ー ム (2) バックボーンとは,異なりパケットの転送はしない 接続箇所Aから入って来たパケットを,そのままBから送り出すようなことはしない SOHOレベルのネットワークでもある 例 光と無線 なぜ,複数の箇所で接続?
ま と め
ま と め(1) 通信相手の数による分類 ユニキャスト マルチキャスト ブロードキャスト
ま と め(2) データ転送方式による分類 CSMA/CD トークンパッシング スイッチングハブ
ま と め(3) 通信方式による分類 ネットワークの構造による分類
次 回 TCP/IPの基本