衛星データセットの作成手法と解析方法の開発

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衛星データセットの作成手法と解析方法の開発 環境省研究総合推進費【1-1405】 平成26年度第2回アドバイザリーボード会合 サブテーマ2 衛星データセットの作成手法と解析方法の開発 浅沼市男・朴鍾杰・原田一平・長谷川大輔東京情報大学 2014年12月6日

多時期のコンポジットデータを用いた 全国スケールの土地被覆分類図の作成 サブテーマ2 多時期のコンポジットデータを用いた 全国スケールの土地被覆分類図の作成 原田一平・朴鍾杰 東京情報大学

土地利用・被覆図作成のフローチャート 植生域と非植生域の月間合成画像作成 計63バンド:(Band1,2,3,4,5,6,7+NDVI+RVI)×7ケ月分) ・水域マスク処理(国土数値情報の湖沼GISデータ) ・ISODATA法(植生域(40)と非植生域(10)のクラスに分類) 精度検証: ・2.5万分の1植生図(全国未整備)および5万分の1植生図(全国整備済)のGISデータ ・Landsat5-8の衛星画像データ(USGS) を参照データとして相観レベルに統合 雲を除去した月別コンポジットデータ作成 夏季(8,9月)のNDVI閾値(NDVI=0.35)より,植生域と非植生域に区分

MODISデータ(2013年)を用いた 月別コンポジットデータの作成 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 Terra/MODISの月別コンポジットデータ(2013年4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11月)

多時期のコンポジットデータを用いた 東日本の土地被覆分類図作成 2013年(4,5,6,8,9,10,11月)のTerra/MODISデータ(解像度500m)から植生図を作成

ISODATA法による 東日本の分類クラスの統合 国土数値情報(国土交通省)の湖沼GISデータを用いて水域をマスクした後に,非階層的クラスタリングのISODATA法により植生域と10クラスの非植生域をそれぞれ40クラス, 10クラスの土地被覆に分類 非植生域 (10クラス) 植生域 (40クラス) 農地:8クラス 草地:2クラス 高山植生:1クラス 針広混交林:10クラス 常緑広葉樹:1クラス 落葉広葉樹:9クラス 常緑針葉樹:8クラス その他(雪):1クラス 都市域:8クラス 農地:2クラス

ISODATA法による 東日本の分類クラスの統合 2.5万分の1植生図(全国未整備)および5万分の1植生図(全国整備)のGISデータ,Landsat5-8の衛星画像データ(USGS)を参照データとして相観レベルに統合 非植生域 (10クラス) 植生域 (40クラス) 9クラス(高山植生,常緑針葉樹,落葉広葉樹,常緑広葉樹,針広混交林,草地,農地,都市域,その他(雪))の相観レベルに統合

多時期のコンポジットデータを用いた 西日本の土地被覆分類図作成 2013年(4,5,6,8,9,10,11月)のTerra/MODISデータ(解像度500m)から植生図を作成

ISODATA法による 西日本の分類クラスの統合 国土数値情報(国土交通省)の湖沼GISデータを用いて水域をマスクした後に,非階層的クラスタリングのISODATA法により植生域と10クラスの非植生域をそれぞれ40クラス, 10クラスの土地被覆に分類 非植生域 (10クラス) 植生域 (40クラス) 都市域:2クラス 農地:20クラス 草地:1クラス 針広混交林:4クラス 常緑広葉樹林:1クラス 落葉広葉樹林:2クラス 常緑針葉樹林:12クラス

ISODADA法による 西日本の分類クラスの統合 2.5万分の1植生図(全国未整備)および5万分の1植生図(全国整備)のGISデータ,Landsat5-8の衛星画像データ(USGS)を参照データとして相観レベルに統合 非植生域 (10クラス) 植生域 (40クラス) 7クラス(常緑針葉樹林,落葉広葉樹林,常緑広葉樹林,針広混交林,草地,農地,都市域)の相観レベルに統合

植生現況図 (10クラスの相観レベルに統合) 2013年( 4,5,6,8,9,10,11月)のTerra/MODISデータ(解像度500m)から植生図を作成

5万分の1植生図を用いた東北地方のMODIS植生現況図(2013年版)のラベリング 5万分の1現存植生図(第3回自然環境保全基礎調査) 2013年MODISデータによる植生現況図

5万分の1植生図を用いた東北地方のMODIS植生現況図(2013年版)のラベリング 冷温帯の潜在的な自然植生:ブナ群落の落葉広葉樹  ・ブナ-スズタケ群集  ・ブナ-チシマザサ群集  ・ブナ-チシマザサ群落  ・ブナ-ミズナラ群落  ・ブナ-ミヤコザサ群集  ・チシマザサ-ブナ群団  ・スズタケ-ブナ群団  ・マルバマンサク-ブナ群集

5万分の1植生図を用いた東北地方のMODIS植生現況図(2013年版)のラベリング 5万分の1現存植生図(第3回自然環境保全基礎調査) 2013年MODISデータによる植生現況図

5万分の1植生図を用いた東北地方のMODIS植生現況図(2013年版)のラベリング 冷温帯の潜在的な自然植生:ヒノキアスナロ群落の常緑針葉樹 ヒノキアスナロ群落と植林の区分は困難 ・アカマツ植林 ・アカマツ群落 ・スギ・ヒノキ・サワラ植林

5万分の1植生図を用いた東北地方のMODIS植生現況図(2013年版)のラベリング 5万分の1現存植生図(第3回自然環境保全基礎調査) 2013年MODISデータによる植生現況図

土地被覆解析結果の検証 サブテーマ1、サブテーマ3、サブテーマ4と連携 サブテーマ1、サブテーマ4  現地調査:2014年8月10日~14日,10月2日~4日  東北地方太平洋側(下北半島)の冷温帯落葉広葉樹林域 東北地方日本海側(津軽半島)の冷温帯落葉広葉樹林域 サブテーマ3  現地調査:2014年9月21日~23日 北上山地の落葉広葉樹林帯 サブテーマ4  現地調査:2014年10月26日~27日  仙台市,砂浜海岸エコトーンにおける土地利用状況調査

2.5万分の1および5万分の1植生図との検証 (サブテーマ5と連携) 第6,7回自然環境保全基礎調査の植生区分 ・大区分のコード(58種類)からMODISデータから作成した植生図の凡例(高山植生,常緑針葉樹,落葉広葉樹林,常緑広葉樹林,混交樹,農地,都市,水域)に再分類 高山植生:01, 02, 03, 07, 09, 10 常緑針葉樹林:04, 05, 14, 15, 23, 28, 29, 38, 42, 54 落葉広葉樹林:06, 08, 11, 13, 16, 17, 18, 19, 20, 22, 24, 30, 31, 32, 33, 41, 44 常緑広葉樹林:27, 34, 35, 36, 37, 39, 40, 43, 55 針広混交林:12(道南) 畑地・水田・草地:21, 25, 26, 45, 46, 47, 48, 49, 50, 51, 52, 53, 56, 57 都市域:58 水域: 中区分の開放水域 植生域 非植生域