第6章 在宅生活における 福祉用具の活用
第1節 福祉用具の意味と適用 福祉用具の意味 ・福祉用具とは 促進に関する法律(福祉用具法)」において「福 第1節 福祉用具の意味と適用 福祉用具の意味 ・福祉用具とは 1993年に「福祉用具の研究開発及び普及の 促進に関する法律(福祉用具法)」において「福 祉用具とは、心身の機能が低下し日常生活を 営むのに支障のある老人又は心身障害者の 日常生活上の便宜を図るための用具及びこれ らの者の機能訓練のための用具並びに補装を いう」と定義されている。
福祉用具の選択・適用における 基本姿勢 ・福祉用具支援のための4つの ステップ ステップ①情報収集 利用者の生活目標やニーズ、家族構成 ステップ ステップ①情報収集 利用者の生活目標やニーズ、家族構成 などの個人情報、環境などの生活病歴な どの医療情報、福祉用具導入の動機や生 活イメージなどに関する情報を収集する。
ステップ②問題点の抽出、課題分析 福祉用具導入による解決を分析する。 分析には医療職、福祉用具専門相談員な ど、専門職との連携が重要となる。 利用者の抱える問題点を抽出し、適切な 福祉用具導入による解決を分析する。 分析には医療職、福祉用具専門相談員な ど、専門職との連携が重要となる。
ステップ③目標設定、プランニング ステップ④実施、効果判定 支援者が分析した解決法の結果得られ る目標達成度と利用者の満足度が同じで 支援者が分析した解決法の結果得られ る目標達成度と利用者の満足度が同じで あるかどうかを確認する。 ステップ④実施、効果判定 実際に福祉用具導入後、利用者の生活 上の問題解決に効果があったかどうかを 確認。達成できなかった検討課題を整理 し、支援マネジメントを行う。
・利用効果の確認 福祉用具支援の実施後、どのように改善 されたかを客観的に評価する事が重要と なってくる。
・評価・測定方法 ①用具の機能性 ②配慮事項(福祉用具は利用者が継続的 に操作手順や安全性などを評価する) に操作手順や安全性などを評価する) ③供給体制(価格、納期、保守・管理体) ④印象(利用者自身がもつ印象)
・他職種との有効な連携 とって、意義ある的確な役割を担うために は、PT、OT、介護支援専門員、福祉用具 福祉住環境コーディネーターが利用者に とって、意義ある的確な役割を担うために は、PT、OT、介護支援専門員、福祉用具 専門相談員などの他の専門職と連携を図 りながら、自身の専門領域・役割について の認識をもつことが大切。
起居・就寝 ◎特殊寝台(介護用ベッド) ・電動と手動の2種類に大きく分けられる。 ・両者ともにベッドを低くして本人の踵が しっかりと床面につくようにすれば座位の 安定性を図ることができる。 ・ベッドを設置には頭部側もしくは側部側 から壁までの距離を最低100mmは空けた ほうがよい。
・サイドレール ベッド上からの転落や寝具の落下防止を 目的とする。 サイドレールには取り外しが容易にできる 差し込み式と、寝返り、起き上がり、立ち 上がり時につかまっても安定している固定 式がある。
・マットレス ○スプリングマットレスとフォームマットレ スなどがあり、褥瘡の予防に役立つ。 ○褥瘡が重症な場合はセルが厚い方が 効果的。 ○ある程度身体機能が保たれている者は 、起き上がり等の動作訓練や座位保持を 行う場合には安定性を図るため、セルが 薄めの方がよい。
・ベッド用テーブル ○オーバーテーブル、オーバーベッド昇降 テーブル、ベッドサイド昇降テーブルなど があう。
・介助補助用品 (2)スライディングマット (1)スライディングボード 立ち上がりが困難もしくは下肢に体重を 立ち上がりが困難もしくは下肢に体重を かけられない場合に、主にベッドから車椅 子への移乗に使用される。 (2)スライディングマット ベッド上での体位交換や、ベッド・車椅子 間の横移乗、前方移乗補助に用いる。
(3)体位変換器 摩擦抵抗を少なくしたりすることで、寝返り などの姿勢変換の介助を容易にすること を目的とした福祉用具。 てこの原理を応用したり、からだと床面の 摩擦抵抗を少なくしたりすることで、寝返り などの姿勢変換の介助を容易にすること を目的とした福祉用具。
移動 ◎杖 ・杖は、立位姿勢保持やバランスを補助し、 歩行機能の獲得あるいは向上を目的と して用いられる歩行補助用具である。 歩行機能の獲得あるいは向上を目的と して用いられる歩行補助用具である。 ・利用者の歩行への不安や負担を軽減し、 自立への意欲の向上を目的とする。 ・視覚障害者が障害物などを探索・認知し て、安全に歩行するための白杖もある。
・杖は、握り部、支柱、杖先部からなる。 ・杖先には通常、滑り止めのためのゴム キャップが付いている。 ・杖の多くは、軽量化を図る目的で、アルミ ニウム合金製が主流である。 ・ジュラルミン軽合金製などはたわみやす い欠点がある。
1.分類 (1)彎曲型杖 (ステッキ) ・対象:下肢の軽い 機能低下がある高 齢者や軽度の下肢 機能障害がある人 など。
(2)T字型杖 ・対象:虚弱高齢者や関節リウマチのある 者、麻痺側下肢に荷 重可能な脳血管障害。 ・重度片麻痺者や骨 折者の免荷時には 使用しない。 ・フィッシャー型杖や C字型杖は手指の 筋力が低下している 者が使用する。
(3)多脚型杖(多点杖) ・対象:T字型杖より安定性があり、上肢に より多く身体の支えが必要な場合。 ・支持性が高いた め歩行の耐久性が 低い場合に用いる。 ・階段などの狭い接 地面や舗装されてい ない凹凸のある所で は使用しにくい。
(4)前腕固定型杖 (ロフストランド・クラッチ) ・対象:骨折者・片足切 断者・対麻痺者・股関 節症者・膝関節症者。 ・前腕で支持する構造 にあり、高い支持性。 ・両下肢機能が障害 されている場合は2本 使用することもある。
(5)前腕支持型杖 (プラットホームクラッチ) ・対象:関節に負担 をかけられない関 節リウマチや関節 炎。 ・杖上部に腕をの せる横板がある。 その先に握り部分 が付いている杖。
(6)松葉杖 ・骨折などのけがや 下肢の機能障害な どにより、歩行が安 定しない場合。 ・長さ調節が可能な ものが多く、軽量で 耐久性のあるアルミ ニウム合金製が多い。
(7)白杖 ・視覚障害者は前方の様子を探ることが困 難なために使用する。 ・周囲の人に視覚障害者であることを知ら せる証明としての役目も果たす。
2.選び方 ・杖の高さ 杖は、十分に体重を支持しバランスを調 整しなければならないので支える側の腕 に力が入りやすい高さでなければならな 杖は、十分に体重を支持しバランスを調 整しなければならないので支える側の腕 に力が入りやすい高さでなければならな い。
①爪先から前へ150mm、 外側へ150mmの位置に 杖をついた場合(幅500 ~600mm)、肘が30度ぐ らい軽く屈曲した位置。 ②大腿骨大転子の高さ ③立位で腕を下げた場 合の手首の位置。 ・これらの基準は使用前 の評価により障害の状況 や体格によって臨機応変に対応する。
・松葉杖の高さ 腋当ての高さは腋窩(腋の下のくぼんだ ところ)ではなく、腋の下の神経を圧迫させ ないよう、少しゆとりをもたせる。 腋当ての高さは腋窩(腋の下のくぼんだ ところ)ではなく、腋の下の神経を圧迫させ ないよう、少しゆとりをもたせる。 握り部の位置は大腿骨大転子の高さに 合わせる。 ※杖を選択する際には、医師、PTなどの 専門家に相談する事が大切。
◎歩行器・歩行車 ・対象:下肢の筋力、耐久性、バランスが 不良な高齢者などに使用される。 ・両上肢にて握り部分を十分に把持できる ことが条件になる。 ・障害により、歩行器の種類を使い分ける 必要があり、使用前後の評価が重要。
・訓練として広い室内で使うことが多い。 ・凹凸のある路面や段差では使用が困難。 ・歩行器は軽量化を図るためにアルミニウ ム合金製が主流。 ・歩行車は支持性を図るためにスチール 製が主流。
1.分類 (1)固定式歩行器 ・対象:両下肢、上肢の 筋力がある程度維持さ れ、筋の支持能力が保 たれている場合に使用。 ・加齢や骨折などにより、 下肢に運動機能障害がある人がとなる。 ・片麻痺など一側上肢に障害がある者で は用いられない。
・固定式歩行器の使い方と留意点
(2)交互式歩行器 ・対象:軽度の麻痺、骨折などで歩行能力 が低下した人。 ・左右交互に押し出す ことにより前方に進み、 フレームを持ち上げる 必要がないので、上肢 の力が低下した人には 便利。片麻痺で半身の身体機能が低い場 合は、不適応である。
・交互式歩行器の使い方と留意点
(3)二輪付き歩行器 ・対象:骨折、脳血管障害などでわずかし か歩けない人。 ・前脚に車輪が付いて いるため比較的軽い力 で進む。 ・上肢の支持と前方へ の押しで歩行可能となる。
(4)肘当て付き四輪歩行車 ・対象:下肢の運動機能が障害されている 者。・とても大きいため使用スペースが限 られ施設内で使用されることが多い。
(5)三輪・四輪・六輪歩行車 ・対象:片方に体重がかかりやすい重度の 片麻痺者を除き、わずかしか歩けない人。
・六輪歩行車
◎シルバーカー ・車輪付きで収納ボックスのふたが座面に なっている歩行補助器。 ・長時間の歩行ができない人が途中で休 憩するときに腰かけ台として用いる。 ・前輪は自在式、固定式、自在・固定切り 替え式などがある。
・フレームは主にアルミニウム合金製で軽 量化を図り、比較的軽い上肢の支持と前 方への押し出しで歩行が可能となる。 ・握り部の高さは、身長に合わせて調節可 能な機種が多い。 ・握り部は、肘の角度が45度程度になる高 さが押しやすく、座面高が420mm前後のも のが腰かけやすい。
◎車椅子 ・車椅子は、疾患や障害により歩行機能 が低下あるいは歩行が困難となった場合 に、移動能力を補助する目的で使用する 福祉用具である。また、快適に座るための いすとしての役割もある。 ・車椅子の基本構造は、種類によって異な る。ブレーキの種類にはレバー式やトグル 式、P.P.(プッシュプル)式などある。
・素材は、スチール製が一般的に普及。 ・耐久性を考慮したステンレス製や軽量化 を図ったアルミニウム合金製やチタン合金 製などがある。 ・重量はスチール製で18~20kg前後、アル ミニウム合金製では10kg前後である。 ・車椅子に関する形状および寸法などに ついては日本工業規格(JIS)により、定め られている。
1.分類 (1)自走用標準型車椅子 ・対象:利用者が自力でハンドリムを操作 して駆動する場合。 ・ハンドグリップを持 つことで、介助者が 押すことも可能。 ・ティッピングレバーを 足で踏み前輪を持ち 上げ段差を乗り越え ることが可能である。
(2)介助用標準型車椅子 ・対象:上肢の操作による自走が困難で、 移動に必要な操作を介助者が行う場合。 ・自走用と比較して 後輪が小さく、ハン ドリムがない。 ・収納や持ち運びが 簡単になるように軽 量化と簡素化。 ・タイヤが小さく不安 定な道では安定性に欠ける。
(3)リクライニング式車椅子 ・バックサポート調節レバーを操作する事 でリクライニングの角 度を変えることができ る。耐久性が低い人 や起立性のめまいが 存在する人に使用。 ・フットサポートも角度 の調節ができるため、 下肢の挙上ができ、浮腫の軽減が図れる。
(4)ティルト&リクライニング式車椅子 ・対象:脳性麻痺などでよくみられる伸展 パターン(全身が筋緊張で伸びきってしま うような姿勢)がある場合、また、シートに かかる荷重を分散し除圧や疼痛緩和を必 要とする場合に対して、リクライニング機 構だけでは対処困難な場合。
・ティルトとは、シートとバックサポートの角 度を変えずに、シート全体を後方に倒し角 度を調節できる機能のことである。
(5)六輪車椅子 ・回転半径が小さく、段差乗り越え機能な どにより、狭い廊下や出入り 口の敷居段差に対応できる。 駆動輪位置が通常の車椅子 よりも前方に位置するため、 車輪の駆動範囲が広く、駆 動がしやすい。
(6)標準型電動車椅子 ・自力での移動手段が必要であるが、身体機能障害が重度で、手動の自走用標準型車椅子では操作が難しい、あるいは負担が大きすぎる場合に用いられる。 ・重度の障害がある場合には、首の動きで操作するなど、身体機能障害の状態に応じて、個々の残存機能に応じた操作方法が選択できるようになっている機種もある。
(7)電動三輪・四輪車椅子 (8)簡易電動車椅子 ・歩行は可能であるが、長い時間あるいは 長い距離を歩くことに支障のある高齢者 等に用いられる。 (8)簡易電動車椅子 ・一般の電動車椅子に比べ、コンパクトで ある。音もほとんど気にならないほど小さ い。
(9)座席昇降式車椅子 (10)モジュラー式車椅子 ・シートが床面まで下がるため車椅子を使 用する者が床や畳に降りる機会が多い場 合に便利であるが、上肢の力がないと操 作が可能ではない。 (10)モジュラー式車椅子 ・本人の身体機能、身体寸法および使用目的 に応じて、車輪やシートの位置調整をし、必要 な部品を選んで組み合わせて製作する車椅子 である。
(11)車椅子用クッション(付属品) ・車椅子用クッションは、座位の姿勢保持 や安定性を高め、座圧を分散・減圧し褥瘡 を予防するなどの目的で使用する。姿勢 保持能力や臀部の痛み、褥瘡のある個所 や褥瘡ができるまでの時間は一人ひとり 異なるため、使用する車椅子や身体状況 に適合するクッションを選択するようにす る。
2.選び方 (1)車椅子の機能と適合要素 ・利用者の身体条件や使用目的、生活環 境に応じた適切な車椅子を選ぶために、 3機能(移乗、姿勢保持、移動)をふまえる。 ・本人や介助者の操作能力、使用環境や 他の用具などの適合要素と勘案し、総合 的な評価の下に選択する。
・身体に適合した車椅子の選び方
(2)移乗方法と福祉用具の利用 (3)移動スペースの確保と留意点 ・車いす選択時には、移乗方法と移乗に使用する 福祉用具の適合性についても併せて考慮する。 (3)移動スペースの確保と留意点 ・車椅子の利用にあたっては、その特性・ 機能・仕様を把握し、利用者の身体機能 の状況や住環境について十分な情報を得 たうえで、どのような使い方をするかを決 めなければならない。
入 浴 1 入浴補助用具 入浴動作を安全に行うための福祉用具であり、介護保険制度では、洗体時の立ち座り・座位保持・浴槽への出入りなどを補助する用具をいう。
【1】分類 (1)入浴用いす 目的・適応:洗体や洗髪時の立ち座り動作を容易にし、座位の安定性をもたらす 構造・種類:①据置型 ②折りたたみ型 目的・適応:洗体や洗髪時の立ち座り動作を容易にし、座位の安定性をもたらす 構造・種類:①据置型 ②折りたたみ型 1)背なしタイプ 2)背付きタイプ 3)アームサポート(肘かけ)付タイプ 4)座面回転タイプ 5)アームサポート跳ね上げタイプ 背付き入浴用いす
(2)シャワー用車いす 目的:居室から浴室まで、あるいは 浴室内の移動、洗体時の姿勢保持に使用 目的:居室から浴室まで、あるいは 浴室内の移動、洗体時の姿勢保持に使用 適応:座位が安定して、浴室までの移動が困難な場合に使用 構造・種類: 防水性に配慮した軽量、小型で、小回りがきくものが多い シャワー用車いす(トイレ兼用型)
(3)浴室用手すり 目的:浴槽縁に取り付け、立ったまま浴槽縁をまたいで、出入りする場合に使用 目的:浴槽縁に取り付け、立ったまま浴槽縁をまたいで、出入りする場合に使用 適応:足腰に不安がある場合や、軽度の運動麻痺がある場合に用いる 膝・股関節の拘縮、片麻痺がある場合は不適応なことがある 種類: ③ツイン型
(4)浴槽内いす 目的:浴槽内での立ち上がりが困難な場合に動作を補助する。深い浴槽では、踏み台としてまたぎ動作を助ける。 適応:膝・股関節の可動域制限、下肢筋力低下による立ち座り動作困難な人に使用 構造・種類: ①高さ調節可能なもの ②高さ調節不可能なもの ①吸盤式 ②自動吸盤式
(5)入浴台 目的:またぎ動作が不安定な場合、浴槽縁にかけることで出入りを補助する台 構造・種類:
(6)浴室内すのこ 目的:浴室の洗い場に置き、浴室の床と脱衣室の段差の解消を図る 構造・種類:一枚型と二枚型に分かれ、二枚型はより大きい段差に対応 (7)浴槽内すのこ 目的:浴槽の中に置いて、浴槽の深さを調節する 構造・種類:二枚型を一枚型に固定して使用することが多い
(8)入浴用リフト 目的:浴槽内への出入りやたち座り動作が困難な場合に使用 構造・種類:
(9)簡易浴槽 目的:浴室以外の場所で入浴を行う 適応:浴室までの移動が困難な者に適応
【2】選び方 (1)導入時の考慮事項 (2)移動時の考慮事項 (3)入浴時の考慮事項 1)本人・家族の介護力の状況(歩行・座位保持の可否、立ち上がり能力、立位保持など身体状況の把握) 2)浴室までの動線、脱衣室・浴室の環境、入浴動作 (2)移動時の考慮事項 居室から浴室までの動線(段差等)を確認し、浴室への移動や浴槽への出入りが困難な場合はリフトを検討 (3)入浴時の考慮事項 ・入浴の目的は、身体の清潔を保つだけでなく血液循環の促進、筋緊張の緩和、精神的な安定効果を期待 ・入浴時の事故予防のため、心肺機能に負担をかけないため、温度変化など環境に注意する
2 入浴関連用具 【1】分類 (1)洗浄器(洗髪器、足浴器、局部洗浄器) 目的:浴室への移動や浴槽への入浴が困難な場合に適応
(2)洗体用具 (3)入浴用マット 目的:関節可動域制限、両手動作が困難で、筋力低下の利用者が洗体の際に使用 目的:転倒防止用滑り止めマットで、浴槽内のほか、洗い場、洗面、脱衣室で使用
生活動作補助用具 1 自助具 ADL関連動作を補助・代替する道具類の総称 目的: ①関節可動域の制限を補う 1 自助具 ADL関連動作を補助・代替する道具類の総称 目的: ①関節可動域の制限を補う ②筋力低下により物の固定や支持が困難な場合の動作を補助 ③手指の巧緻性障害がある場合の動作補助 ④片手動作などの場合の固定力を補う
(1)整容・更衣動作に関する自助具
(2)食事・家事動作に関する自助具
高齢者や障害者が在宅生活を安心して送るため、いつでも必要なときに人を呼ぶ手段が確保されていることが重要 2 コミュニケーション関連用具 高齢者や障害者が在宅生活を安心して送るため、いつでも必要なときに人を呼ぶ手段が確保されていることが重要 (1)在宅内通報機器 (2)緊急通報システム
四肢・体幹機能に制限のある重度の肢体不自由者が残存機能を利用して種々の装置をコントロールする自立支援福祉用具 3 環境制御装置 四肢・体幹機能に制限のある重度の肢体不自由者が残存機能を利用して種々の装置をコントロールする自立支援福祉用具 構造・種類: 押しボタンスイッチ 呼気スイッチ 光ファイバースイッチ
4 聴覚・言語障害関連の用具 聴覚障害や言語障害者の情報の伝達入手やコミュニケーションを、円滑に進めるための福祉用具
5 視覚障害関連の用具 身体の外部からの情報の80%以上は、目から受け取っており、視力障害や視野障害があると、日常生活に不便、不自由が生じる。失われた能力を補い、自立した生活を送るための福祉用具 【1】分類 (1)弱視眼鏡 (2)遮光眼鏡
(5)携帯電話 (7)盲人用安全杖 (6)点字器
(8)歩行時間延長信号機用小型送信機 (9)コントラスト活用補助具
四肢の一部を欠損した場合に、その部分に装着し、不自由を補ったり、失われた機能を代替したりする人工の機能および外観を補う器具 6 義肢 四肢の一部を欠損した場合に、その部分に装着し、不自由を補ったり、失われた機能を代替したりする人工の機能および外観を補う器具 【1】分類 (1)義手:上肢切断に使用 ・装飾用義手:欠損した部分を補完し、見た目を補う ・能動義手:掴む、握るなどの動作性を目的とする ・作業用義手:労働作業に向いた実用性が主目的 ・電動義手(筋電義手):筋活動を利用し、電動で操作
(2)義足:下肢切断に使用
四肢または体幹の機能が障害を受けた場合に固定・保持・補助、変形の予防や矯正等を目的とする器具 7 装具 四肢または体幹の機能が障害を受けた場合に固定・保持・補助、変形の予防や矯正等を目的とする器具 【1】分類 (1)上肢装具:関節の安静・固定、変形の矯正、手指機能の補完などを目的とする (2)体幹装具:体幹・頚部の支持固定、運動制限、変形の矯正などを目的とする
(3)下肢装具:変形の予防や矯正、体重の支持、立位保持、歩行機能の改善補完などを目的とする。脳血管障害や脊髄損傷などで足関節や膝関節が思いどうりに動かない人、関節が変形している人が用いる。
段差解消機 階段やスロープの昇降動作が困難な場合やスロープの設置が困難な場合、 分類 1.固定設置型段差解消機 2.据置型段差解消機 高低差の解消に用いられる 分類 1.固定設置型段差解消機 本体の厚みを少なくするために、ピットに埋め込む。駆動装置が下にある。 2.据置型段差解消機 ピットが作れない場合地面に直接置いて使用する。駆動装置が横にある。テーブルに上る為に少し段差ができる。
段差解消機の選び方 機能性 外寸、内寸 総重量 操作方法 事故防止 設置場所の環境、間口 電源など 個人住宅で新築や増築などの確認申請を必要とする建築工事を行う際には対象となる。 単体で既存建築物に後から設置する場合には、確認申請は必要ない。
階段昇降機 分類 1.固定型(いす式)階段昇降機 2.車椅子用階段昇降機 階段の踏み面にレールを取り付け、椅子部分に取り付けられた駆動装置によって階段を昇降する装置、屋内の階段は狭いので椅子部分が折りたためる物が多い。 椅子への乗り降りと、座位の安定が必要 2.車椅子用階段昇降機 公共施設などで車椅子ごと階段を昇降する。
リフト・吊り具 介護者の人為的な力だけでは困難な場合に用いる。リフトは、ハンガー、フック部、フレーム部、脚部、吊り具からなる。 分類 1.固定式リフト 2.据置式リフト 3.床走行式リフト 4.天井走行式リフト
ホームエレベーター 1.規格 2.選び方 2階から4階建て住宅で3人乗りまで。 最下階から最上階までの昇降行程が最大30m以下 昇降時の速度が毎分30m以下 積載荷重200kg以下、かごの床面積1.1m2以下 外部から使用できる場所には設置できない。 2.選び方 同一階では通り抜けはできないが、少しでも段差があれば通り抜けができる。 確認申請に注意、設置後年1回以上の定期点検の義務
福祉車両 1.目的 自走式、介護式 2.構造 3.選び方
排泄、便器便座類 分類 1.腰かけ式便器 2.補高便座(取り外し型) 3.立ち上がり補助便座 4.温水洗浄便座 5.据置式便座(両用便器用・和式用) 6.ポータブルトイレ 7.差し込み便器
6.ポータブルトイレの種類と特徴 1.標準型 2.木製椅子型 3.コモード型 4.ベッドサイド型
尿器、おむつ関連用品 分類 1.尿器 2.おむつ他