~伝統ある京野菜の保存・継承と多角的販売戦略の選択~ 農林水産大臣賞 上賀茂特産野菜研究会 ~伝統ある京野菜の保存・継承と多角的販売戦略の選択~ かみ が も とく さん や さい けんきゅうかい 代表者: 中島 健 所在地: 京都府京都市 構成員:京都市北区上賀茂地域の農家 22名 活動開始年月日: 平成元年 表彰理由 青年農業者を中心に「賀茂なす」「すぐき」などの京の伝統野菜の生産・販売。多様な販売方法を選択することで、多くの消費者、実需者に京野菜のおいしさ、食べ方等を広く伝えるなど、京野菜の振興に大きく貢献。 歴史ある販売形態である「振り売り」や、「賀茂なす」「すぐき」などの生産が若手農業者に継承さ れており、地域農業の維持・発展につながっている。 (注)「振り売り」とは、農家女性が「手ぬぐい」と「たちかけ(半纏)」をまとって、早朝に収穫した野菜を大八車やリヤカーに積み込ん で市内中心部に売りに行く販売形態。現在は、軽トラックによる「振り売り」が主流。 市街化区域内で生産緑地指定を受けた農地を、市や地域の協力のもとに有効活用。 ふ う 取組内容 1 地域農業の振興への貢献 ○ 上賀茂神社内において採種用の賀茂なす栽培を行うほか、京都三大祭りの一つ葵祭におけ る賀茂なすの奉納、上賀茂神社で開催する野菜の即売会への出展を行うなど、神社と連携した 活動を通じて京野菜をはじめとした地元野菜の振興に貢献。 ○ 京の伝統野菜の一つ「賀茂なす」の栽培を伝承するため、会員向けの勉強会を開催し、栽培 技術の向上や安定出荷を目指して取り組む。また、市の補助事業を活用したパイプハウスの導 入や研究会として共販に取り組み、賀茂なすの生産量・販売額が年々増加。 ○ 宅地化が進み営農環境が厳しくなる中、生産緑地となっている農地に、すぐきに賀茂なす、ト マトなどを組み合わせ年2作の高度利用。また、大原など他地域への出作により規模拡大。 ○ 地元小学校の収穫体験や調理体験の講師を務めるほか、野菜の由来や美味しい食べ方等 のホームページ掲載、イベントでのレシピ配布、組合員創作によるポスターの掲示などにより、多くの消費者に上賀茂の野菜の魅力を紹介。 2 伝統野菜の販路の拡大 ○ 農産物の販売は、原点である大八車やリヤカーによる「振り売り」から、軽トラックでの振り売り、会員直売所での販売、料亭との契約、漬物加工・漬物販売業者との契約等地元を重視した販売に加え、卸売市場への出荷へと展開。 3 農業の担い手・後継者育成 ○ 研究会の会員数は17名から22名に増えており、そのうち9名が担い手農家に認定。また、会 員の約6割が20~30歳代と世代交代しており、農業の担い手及び後継者が育成されている。
~集落営農ビジョンに位置づけられた地産地消~ 農林水産大臣賞 農事組合法人 万葉の郷ぬかづか ~集落営農ビジョンに位置づけられた地産地消~ まんよう さと 代表者: 福井次男 所在地: 滋賀県東近江市 構成員:生産者 32名 活動開始年月日:平成17年6月 表彰理由 水稲栽培についてはすべてが兼業農家の集落で、集落営農ビジョンをもとに一集落一農場による集落営農に取り組むほか、女性や高齢者の労力を活用した農産物の直売及び加工品の製造・販売など、集落内の「人」、「モノ」を十分に活用した取組。 農薬、化学肥料を通常栽培の半分以下に抑えた「環境こだわり米」の栽培など、環境に優しい農 業を展開するとともに、耕畜連携や養蜂農家との連携による地域循環システムを確立。 女性農業者が中心となって、地元の「環境こだわり米」を使った米粉パンの商品化にいち早く取り 組み、地元米の消費拡大にも貢献。 取組内容 1 一集落一農場による集落営農 ○ 「営農部」「加工部」「直売部」「飼料作物部」の4部門が、それぞれの能力発揮と責任体制のも と、独立採算による運営。「営農部」は集落一農場による水稲栽培を営んでおり、遊休農地対策 に貢献。 ○ 「直売部」が運営する直売所では、集落内の高齢者が週4日、野菜や切り花を出荷するほか、 部員自らが店に立ち、生産者と消費者との交流に寄与。 2 環境に優しい農業の展開、地域循環システムの確立 ○ いち早く「環境こだわり米」栽培に取り組み、農薬や化学肥料を減らした農業を展開。集落内 の全てのほ場で「環境こだわり米」を栽培し、生産から販売まで一貫した栽培管理、品質管理を 実施。 ○ 「飼料作物部」では、「営農部」と連携し、稲わらを飼料として活用するほか、牛糞に籾殻を混ぜ堆肥を作るなど、耕畜連携による循環型農業を推進。 ○ 化学肥料を減らすため「地力れんげ」の作付けに取り組み、養蜂農家かられんげの種を提供 を受けるとともに、はちみつは直売所で販売し、生姜糖やシナモン糖の原料としても活用。 3 大人気の米粉パンをはじめとした加工の取組 ○ 「環境こだわり米」を活用した米粉パン、クッキー、パウンドケーキ、ラスクなどのほか、地元 ジャージー牛の牛乳を使ったソフトクリームなどの加工品を開発・販売。 ○ ミニ米粉パンを市内12の保育園におやつとして納入し、地元の子どもたちに提供するほか、 市内外のイベントに積極的に参加し、米粉パンや米粉を使った加工品を多くの消費者にPR。
~直売所連携による顔の見える学校給食支援~ 全国地産地消推進協議会会長賞 みどりの食材連絡会 ~直売所連携による顔の見える学校給食支援~ 代表者: 会長 松田 誠子 所在地: 秋田県鹿角市 構成員:会員数 155名 活動開始年月日: 平成12年4月 表彰理由 直売所間の連携を図り、地道な活動を継続することにより学校給食への地場産物の供給を拡大するなど、地域における実践的な地産地消の取組を展開。 学校給食への食材提供を一つの契機として、安全・新鮮な食材の供給に向けた会員のエコファー マー認証取得や栽培・冬期保存技術の高位平準化に取り組むなど、農業生産面も改善。 会員の学校訪問や学校栄養士との交流、児童・生徒への体験学習等においても主体的な役割を 担っており、児童・生徒の「食」と「地域農業」の理解の促進に多大な貢献。 取組内容 1 学校給食における地場産物の供給拡大 ○ 市内の全ての小中学校の学校給食(H21 3,100食)における地場産物の供給拡大に向けて、同会が中心となって需要量に十分対応できるよう直売所のネットワークを構築。年間納入品目45 品目、地場産利用割合51.2%、納入総量40.1トンまで拡大(平成20年)。 ○ 平成12年4月の同会発足以来、毎月欠かさず「定例運営委員会」を開催し、納入品目、納入希望価格等について協議。学校側からの意見・要望を踏まえ、納入者、数量等を決定する打ち合わせを随時開催。 ○ 短時間で効率的な調理が求められる学校給食の調理現場のニーズに併せて、直接搬入、野菜の洗浄、規格の統一、包装の簡素化等の工夫を行っている。 ○ 学校給食に安全な農産物を導入し、児童・生徒に「旬」の安全な農産物を食べて欲しいとの想いから会員155名のうち、75名がエコファーマーとして認定されている。 また、夏季冷涼、冬季積雪という気象条件を生かした高品質な栽培及び保存を工夫・実践。 2 多様な「交流」による顔の見える関係の構築と効果的な食育の実践 ○ 地場産物をふんだんに使った献立の日「たらふくかづのの日」に併せて、市内の小学校を会員が訪問。野菜に関するクイズを出したり一緒に給食をとったりしながら交流。 ○ 特産の「秋田フキ」の刈り取り学習を市内の小学校と協力して毎年実施。小学生が刈り取ったフキは翌日の給食で提供される他、平成19年度からは、会員が調理した伝統的なフキ料理の試食会も実施。 ○ 学校栄養士や関係者が会員農家のほ場を視察し、収穫体験を行う研修行事を年1度開催。 地場産物への理解を深め、献立作りへの提案にもつながっている。
~旬の地場産食材を活用した月替わり商品(笹かまぼこ)の開発~ 生産局長賞 株式会社 鐘崎 ~旬の地場産食材を活用した月替わり商品(笹かまぼこ)の開発~ かね ざき 代表者: 代表取締役社長 吉田 久剛 所在地: 宮城県仙台市 構成員:従業員207名(関係者約20名) 活動開始年月日: 平成13年 表彰理由 「おいしさ楽しく」を企業理念として、生産者と連携した商品開発により、地域食材の新たな需要の創出と納入先の確保による生産者の意欲向上など、地域の農林水産業の活性化に大きく寄与。 商品のパッケージやホームページなどで、地域食材の特性、栄養価、産地情報等をきめ細かに紹 介し、消費者の理解を促進。 取組内容 1 生産者と連携した商品開発 ○ 宮城県内の市町村の産物とその「旬」についての情報を詳細に収集し、月ごとのサンプルを 取り寄せるなど、「食材探し」を実施。 ○ 商品開発にあたって、県内の農協や漁協等と連携し、時には収穫体験をするなど、生産者の もとに直接足を運ぶことで、地域との交流をもちながら、月替わりで宮城県産の食材を具材とし て使用した笹かまぼこ「笹ごよみ」を開発。 ○ 気候条件等により生産物の状況に変化が生じるが、生産者と互いに意見を出し合いながら、 より質が高く、消費者の満足が得られる商品づくりを展開。 ○ 生産者や地域との交流を深め、鐘崎ベル・ファクトリー(同社の販売施設)での農林水産物の 直売会を開催。 2 消費者へのきめ細やかな情報提供による理解の促進 ○ 商品の販売にあたっては、それぞれの生産者の「努力」や「こだわり」などを消費者に伝え安 心して購入してもらえるよう、使用具材の特性、栄養価、産地情報、歴史的エピソードなどをパッ ケージに表示して情報提供。 ○ 販売員には使用する具材を含め商品情報を周知し、消費者への食材情報の提供を徹底。 ○ 具材の生産地との交流により、地域小学校における食育活動への参画も始まりつつある。
~学校給食での地場農産物活用による循環型農業の推進~ 生産局長賞 高根沢町立学校給食センター ~学校給食での地場農産物活用による循環型農業の推進~ たか ね ざわちょう りつ がっこう きゅうしょく 代表者: 高根沢町教育委員会学校給食センター 所長 小林 美香子 所在地: 栃木県塩谷郡高根沢町 構成員: 職員 3名、調理員 22名 活動開始年月日: 平成13年 表彰理由 学校給食センター、町、JA、高根沢町土づくりセンター等が連携し、学校給食への地場農産物の活用と循環型農業を推進。 学校給食における地場農産物活用品目数が30品目(20年度)まで増加するとともに、児童・生徒 に対し、食を大切にする心や郷土を愛する心の醸成に貢献。 農業者にとって新たな流通・販売チャンネルとなり、町の農業振興に結びつくとともに、「品質の高 い新鮮な食材を提供する」という意識が生まれ、農業者の生産意欲の向上にも寄与。 取組内容 1 地場農産物を学校給食で活用 ○ 地場農産物活用に向けた意見交換や情報交換を継続的に実施し、農産物の安定確保に向け た体制を確立。地場産米などをJA生産部会から導入するとともに、生産部会が組織されていな い品目は生産者グループ「たんたんクラブ」を発足させて対応。 ○ 「地産地消メニューの日」の実施、郷土料理や行事食の活用、地場産米を原料とした米粉パン の導入等により、地場農産物の活用を促進。 2 学校給食を通じた食育の推進 ○ 栄養教諭による食指導において、地元産コシヒカリを題材に循環型農業を話題に取り上げる とともに、電気炊飯器を導入し、各教室での炊飯器給食を食指導と同時に実施。 ○ 給食献立表や給食だよりを活用し、地場農産物や地域農業者等の情報提供。町内の小中学 校8校で「生産者と食べよう給食会」を年2回実施。 ○ JA青年部と連携し、田植えなどの農業体験を実施。収穫された農産物の一部は学校給食で 使用し、食の大切さや農業の大切さの理解促進。 3 環境保全への取組 ○ 給食残渣は全て土づくりセンターに搬入。堆肥化後、給食用農産物の栽培に活用。 ○ 給食調理後に廃棄される食用油をバイオディーゼル燃料にリサイクルし、配送車の燃料に活 用。これらの取組を栄養教諭が子どもたちへの食指導や環境学習等で活用。
~地産地消を核とした乳製品製造・販売による「清里ブランド」の確立~ 生産局長賞 有限会社 清里ミルクプラント ~地産地消を核とした乳製品製造・販売による「清里ブランド」の確立~ きよ さと 代表者: 代表取締役 小清水 八市 所在地: 山梨県北杜市高根町 構成員:会員数 生産者(酪農家)26名、従業員10名 活動開始年月日: 平成14年4月 表彰理由 清里地域生産の生乳を原料に使った牛乳、チーズ、ヨーグルトなどのこだわりの乳製品を製造し、 地域の直売所等での販売に意欲的に取り組むなど、地場農産物の消費拡大や理解促進に大きく貢献。 酪農家が共同作業により、遊休農地等を活用して自給粗飼料の生産に取り組むなど、農地の維持 にも寄与。 新鮮・安全な地域特産品としてのブランド確立をめざし、量販店での販売や、企業と連携した新たな 商品開発などに意欲的に取り組んでいる。 取組内容 1 「顔が見え、話ができる」取組 ○ 「自分たちが造った牛乳を直接消費者に届けたい」という思いから、平成14年に26戸の酪農家が集まり有限会社を設立。安心安全とともに自然を大切にしたこだわりの乳製品として、牛乳、チーズ、ヨーグルト、ソフトクリームなどを製造・販売。 ○ 加工品の原材料や製造工程などの情報提供を消費者に積極的に行うほか、消費者が外部から乳製品製造の場を見ることができるような施設とするなど、顔が見える安全な商品としてのPRに努めている。 ○ 当該法人が製造している乳製品は、加工施設併設の直売所をはじめとして、市内3か所の道の駅や農産物直売所で販売されており、地域における地場農産物の利用促進や理解促進に貢献。 2 遊休農地の解消 ○ 酪農家が共同作業により、水田転作や遊休農地を活用して、必要な自給粗飼料(牧草、とうもろこし等)を生産することにより農地の維持に取り組むなど、地域農業の振興にも貢献。 3 地場農産物のブランド化 ○ 平成20年7月より市内小淵沢町にあるアウトレットモールに出店。また、県内外で開催されるイベントでの販売などを通じ、地場農産物の販路拡大や理解促進に努めている。 ○ 「牛乳」、「ナチュラルチーズ」、「飲むヨーグルト」は『山梨県農産物等認証制度(甲斐路の認証食品)』として認証を受け、消費者の信頼確保に努めているほか、平成20年には、県内の果樹農家で構成される法人と連携し、商品の研究・開発など、新たな取組を展開。 ○ 近年では、山崎製パン(株)製品の「ご当地パン」の原材料に牛乳が利用され、また、JR池袋駅構内の(社)日本酪農乳業協会のアンテナショップにおいて牛乳の販売を行うなど、地元以外での販売も展開されつつある。
~女性農業者による在来大豆品種「大だるま」の生産・加工・販売~ 生産局長賞 農事組合法人 豆の木 ~女性農業者による在来大豆品種「大だるま」の生産・加工・販売~ まめ き 代表者: 長田 泰子 所在地: 福井県大野市 構成員: 生産者 6名 活動開始年月日: 平成13年 表彰理由 大野在来大豆品種「大だるま」を用いた「大だるま味噌」の商品化・販売、消費者ニーズにあった地場農産物の生産や直売所運営を行う、女性農業者による取組。 この取組をきっかけに、「大だるま」の栽培に取り組む認定農業者が増加するとともに、「大だる ま」の特性を活かした豆腐を商品化する県内加工業者が誕生し、農商工連携による新たなビジネス の構築にも寄与。 農産物加工や直売に取り組む女性農業者や組織の増加にも貢献。 取組内容 1 「大だるま」の栽培及び「大だるま味噌」の商品化 ○ 地域の農業者から農地を借用し、構成員自らが「大だるま」の栽培を行い、耕作放棄地の防 止や地場農産物の生産振興に貢献。 ○ 「大だるま」を用いた「大だるま味噌」を商品化。現在は地域内外のスーパーや百貨店で販売 するなど販路を拡大し、郷土の優れた農産物を広くPR。 2 農産物直売所「菜々彩(なないろ)」の運営等による消費者ニーズに応じた生産・販売 ○ 直売所ではレジ係を構成員が当番制で受け持ち、直接、来店者の反応や要望、消費動向を 確認することにより、消費者ニーズに応じた品揃えやサービスを心がけるとともに、新たな野菜 等の栽培にも挑戦。 ○ 有機JASをはじめ、エコファーマーや福井県特別栽培農産物認証を取得し、環境に配慮した 農産物を生産。また、直売所では必要最小限の包装に努め、納入もコンテナを使用するなど環 境負荷が小さい活動も実践。 3 消費者との交流、地場農林産物のPR ○ 「奥越ふるさと活性化協議会」に加入し、郷土の農村・農産物の魅力や生産の現場を消費者 に直接伝える活動「こだわり塾」を継続的に実施。地産地消に理解を示す消費者の育成に寄与。 ○ 大野市の第3セクター「(株)平成大野屋」や一般財団法人「おおの農林樂舎」と連携し、地場農 林産物の加工品の集荷・納品の仲介や地場農林産物のPR・販売促進に協力。
~一大観光地における、地域の地産地消活動のネットワーク化~ 生産局長賞 由布院物産協会 ~一大観光地における、地域の地産地消活動のネットワーク化~ ゆ ふ いん ぶっ さん きょうかい 代表者: 小野 正文 (事務局 : 湯布院町商工会) 所在地: 大分県由布市湯布院町 構成員: 湯布院町内の27の法人事業者・個人 活動開始年月日: 平成18年4月 表彰理由 全国的観光地湯布院において、地域にねざして生産・加工・観光に携わる事業者や個人が自発的に協会を結成し、地産地消の新たなネットワークを構築。 地元商工会の開催するイベント等において、地元産にこだわって製造した加工品の販売・PRや、旅 館等での紹介・提供を各会員が積極的に行うほか、地域関係者間の相互交流・意見交換を行う交流 会を実施するなど、組織として様々な業種の会員の活動をまとめ、地元発信の「由布院ブランド」の 確立に努めている。 取組内容 1 地域の地産地消の取組のネットワーク化 ○ 地域外の業者が多種多様な店舗を展開し「由布院ブランド」が氾濫する中、「由布院盆地内の生産農家やそれを利用する業者に限定し、地元・由布院のオリジナリティーをアピールする必要がある」との考えに賛同した23の事業者が、協会を設立。現在では27名に会員が増加。 ○ 商工会が主催する「ゆふいん十月祭」のメイン行事である「ゆふいん十月祭食談会」に協会として全面的に協力。協会会員の施設を会場に、生産、加工、調理に関わる関係者が一堂に会して、由布院の食材を活用した料理の開発とそれを食しながら意見交換等を行う交流会を実施。 ○ 町内で商工会が主催する「ゆふいん商工祭り」、「花の木通り商店街土曜夜市」に、協会の会員が出店し、対面販売により消費者に対して、地場農畜産物や加工品の生産情報や利活用の方法の紹介、その商品を提供する飲食店や旅館、交流施設等の案内を実施。また、地域の関係者に対して、協会の設立趣旨等のPRや会員募集を積極的に行っている。 ○ 協会の各会員が、“高齢者対応型”の宿泊施設「フローラハウス」や体験交流加工施設「うらけん・由布院チーズ工房」、地元の飲食店に農産物を納入している「赤坂の野菜園」などを経営し、優れた地産地消の取組を展開。さらに、協会として会員相互の交流を行い、情報の共有を図ることで地域の活性化につなげている。 2 地域の面的活動の拡大 ○ 平成20年度には、「おおいた国体交流広場(ゆふいん会場)」や別府市北浜にある「イズミゆめタウン別府」で開催された大分フェアへの参加、福岡市内で開催された「九州三湯温泉祭り」への出店参加など、協会としての活動を充実拡大。 ○ 現在、「地場産物の認定制度」について、商工会、行政を交えて検討を行っている。