データ構造とアルゴリズム論 第6章 探索のアルゴリズム データ構造とアルゴリズム論 第6章 探索のアルゴリズム 平成28年6月10日 森田 彦
理解度チェック1(問題1) 空欄①~③には以下のどの順で数字が並びますか?適切な並びを選択して下さい。 1.4 3 8 2. 4 8 3 3. 3 4 8 4.3 8 4 5. 8 3 4
理解度チェック1 解答 空欄①~③に入る適切な並びは? 1.4 3 8 2. 4 8 3 3. 3 4 8 4.3 8 4 5. 8 3 4 理解度チェック1 解答 空欄①~③に入る適切な並びは? 1.4 3 8 2. 4 8 3 3. 3 4 8 4.3 8 4 5. 8 3 4 A 1 2 3 4 3 8 1 A[1]とA[2]を比較し、A[1]<A[2]なので交換する。 4 ① ② ③ 1 8 3
理解度チェック2(問題2) 空欄①~⑤には以下のどの順で数字が並びますか?適切な並びを選択して下さい。 1.12 10 7 5 9 1.12 10 7 5 9 2.12 10 7 9 5 3.12 10 9 5 7 4.12 10 9 7 9
理解度チェック2 解答 i=0 i=1 i=2 空欄①~⑤に入る適切な並びは? 1.12 10 7 5 9 2. 12 10 7 9 5 理解度チェック2 解答 空欄①~⑤に入る適切な並びは? 1.12 10 7 5 9 2. 12 10 7 9 5 3.12 10 9 5 7 4. 12 10 9 7 9 A 1 2 3 4 10 12 7 5 9 i=0 10 12 7 5 9 12 10 10 12 10 i=1 12 10 7 5 9 10 10 i=2 12 10 7 5 9 9 7 7 9
理解度チェック3(問題3) 空欄①に入る最も適切な数値は次のいずれですか? 1.2 2. 3 3.4 4.5 5. 6
理解度チェック3 解答 1.2 2. 3 3.4 4.5 5. 6 iの初期値は、整列済み配列の末端の要素番号。 理解度チェック3 解答 空欄①に入る最も適切な数値は次のいずれですか? 1.2 2. 3 3.4 4.5 5. 6 iの初期値は、整列済み配列の末端の要素番号。 今の場合、A[3]までが整列済み。 したがって、答は3。
探索とは? あるデータ群から、目的のデータと合致するものを探し出す、という処理。→検索とも言う。 Webページの検索機能の強化→現在急速に発展 本章では、最も基本的な探索アルゴリズムを学習。
本章(本日)の学習のねらい 基本的な探索アルゴリズムを学習し、その処理の流れを理解する。 → 線形探索、2分探索 基本的な探索アルゴリズムを学習し、その処理の流れを理解する。 → 線形探索、2分探索 探索アルゴリズムの効率について考察する。 探索アルゴリズムを実際のプログラムに応用する。
6-1 線形探索 端から順番に探索する方法 3を発見! 例:カードの中から数字の3を探す。 5 1 3 6-1 線形探索 端から順番に探索する方法 例:カードの中から数字の3を探す。 5 1 3 3を発見! 流れ図で表すと・・・ → p.98参照
最大(2n+1)回の比較が必要 → 改良の余地は? → 番兵法へ(p.99) <線形探索のアルゴリズム> 開始 A[1]~A[n]にデータ保管済み Noの入力 探したい数字を入力 データの終端のチェック i ← 1 毎回必要? No i≦n Yes ’ありませんでした。’ Yes A[i] =No No i,’番目にありました。’ i ← i+1 次をめくる 終了 最大(2n+1)回の比較が必要 → 改良の余地は? → 番兵法へ(p.99)
最大比較回数が減った! <番兵法のアルゴリズム> A[1]~A[n]にデータ保管 最後の1回だけ! 開始 Noの入力 i ← 1 データ終端を見分ける番兵の用意 A[n+1] ← No データの終端のチェック A[i] =No Yes 最後の1回だけ! No i≦n No i ← i+1 Yes ’ありませんでした。’ i,’番目にありました。’ 終了 最大比較回数が減った!
【基礎課題6-1】(p.100) データ数がn個の時の、最大比較回数(データが見つからなかった場合の比較回数)は? 線形探索法では、(2n+1)回 番兵法では 回? n+2 (n+1)+1 流れ図の確認→【基礎課題6-2】(ループ端記号の場合) 【基礎課題6-3】(A[0]~A[n-1]の場合) 線形探索の(練習)プログラム→【基礎課題6-4】(p.103)
2分探索法 6-2 2分探索 線形探索では、データ数に比例して(データ照合のための)比較回数が増大。 データ数が10倍→計算時間も10倍 6-2 2分探索 線形探索では、データ数に比例して(データ照合のための)比較回数が増大。 データ数が10倍→計算時間も10倍 → 大きなデータ数では、効率が悪い! もっと効率の良い方法は? 2分探索法
例:数字「30」の書かれたカードを探す。 ※最初に昇順にソートしておく。 A[1] A[2] A[3] A[4] A[5] A[6] A[7] A[8] A[9] A[10] 1 3 7 12 13 14 20 22 30 41 ① 「30」と真ん中のA[5]を比較 ③ 「30」とA[9]を比較 ② 「30」と真ん中のA[8]を比較 1 3 7 12 13 14 20 30 41 22 1 3 7 12 13 14 20 30 41 22 1 3 7 12 13 14 20 22 30 41 1 3 7 12 13 14 20 22 30 41 13 22 「30」がA[9]にあることを発見!→ 終了! 探索範囲がA[9]~A[10]に絞られる。 探索範囲がA[6]~A[10]に絞られる。 データ数が2倍になっても比較回数は1回増えるだけ! 流れ図の確認→p.107 → 【基礎課題6-5】で確認 プログラムは【基礎課題6-6】で作成
6-3 アルゴリズムの効率 p.110をよく読んで下さい。 2分探索法は線形探索法(番兵法)より効率が良い。 6-3 アルゴリズムの効率 2分探索法は線形探索法(番兵法)より効率が良い。 p.110をよく読んで下さい。 【基礎課題6-5】をきちんとやっておくことが必要。
6-4 応用課題 線形探索の応用→【応用課題6-A】 2分探索の応用→【応用課題6-B】 6-4 応用課題 線形探索の応用→【応用課題6-A】 2分探索の応用→【応用課題6-B】 【応用課題6-B】のプログラムを作成する事ができれば、本章の理解度はOKです。
今後の予定 6/17 第7章 再帰処理 6/24 第8章 連結リスト 7/ 1 第9章 木構造 7/ 8 第10章 スタックとキュー 6/17 第7章 再帰処理 6/24 第8章 連結リスト 7/ 1 第9章 木構造 7/ 8 第10章 スタックとキュー 7/15 第2回テスト & 課題チェック 7/22 課題最終チェック(力試しの課題を含む)
学習に当たって これまでの基礎課題を全て終了した学生は【応用課題6-A】および【応用課題6-B】のチェックを終了すれば演習を終えても結構です。