保健統計演習 (統計の概要) 橋本
指標はどのようにつくられるか? 統計の種類
統計を作成することを目的として行われる調査 統計の定義と種類 定義 一定の条件で定められた集団について調査した結果を,集計・加工して得られた数値 1次統計 調査統計(国勢調査) 業務統計 加工統計 統計の種類 実際の統計調査・業務からの数値 一次統計 統計を作成することを目的として行われる調査 調査統計 全数の調査 悉皆調査 標本抽出の調査 標本調査 行政記録を基に作成される統計 業務統計 その他加工することにより作成される統計 加工統計 悉皆 しっかい
人口統計の種類 人口動態統計 人口静態統計 一定期間に起こる人口の変化に影響する事柄の指標(1/1- 12/31の1年間) 住民票・戸籍 調査統計 悉皆調査 人口動態統計 人口静態統計 業務統計 一定期間に起こる人口の変化に影響する事柄の指標(1/1- 12/31の1年間) 住民票・戸籍 出生数⇒出生届 死亡数⇒死亡届 婚姻数⇒婚姻届 離婚数⇒離婚届 死産数 ⇒死産届 【方法】市町村長⇒保健所長⇒知事⇒厚労省 特定の一時点における人口数など,人口の状態を把握するための統計. 国勢調査(5年毎 10月1日)⇒統計法(基幹統計,指定統計) 常住調査 個人調査 世帯調査 【方法】国勢調査区⇒市町村⇒都道府県⇒総理府
人口動態統計速報の例 速報の数値は調査票の作成枚数であり,日本における日本人,日本における外国人,外国における日本人及び前年以前に発生した事象を含む うち 日本における日本人についてまとめたものが人口動態統計月報(概数)であり,この月報(概数)に若干の修正を加えたものが人口動態統計年報(確定数) H24年4月
2010年(平成22年)10月1日 【国勢調査】
過去問 98回(2012) 国勢調査 基幹統計 調査統計 住所ではなく調査区と世帯番号で記載(調査票) 悉皆調査 日本人も外国人も実施 基幹統計 調査統計 住所ではなく調査区と世帯番号で記載(調査票) 悉皆調査 日本人も外国人も実施 調査単位は世帯とその構成員
過去問 94回(2008) 主な標本調査 患者調査(標本調査 医療施設基本から) 国民生活基礎調査(標本調査 層化無作為抽出) 国民健康・栄養調査(標本調査 層化無作為抽出)
参考と自習 関連する統計調査
以下のURLで 重要な調査だけ根拠法,調査項目,調査方法,時期の一覧表を作ること 主な基幹統計(統計法,旧指定統計) 永続性のある重要統計 文科省 厚労省 学校基本調査 学校保健統計調査 社会教育調査 国民生活基礎調査 医療施設調査 患者調査 総務省 関連 以下のURLで 重要な調査だけ根拠法,調査項目,調査方法,時期の一覧表を作ること 国勢調査 http://www.stat.go.jp/data/ssds/9-1.htm
担当 調査名 開始 根拠法 方法 調査項目 総務省 国勢調査 1905 統計法(基幹統計) 悉皆調査 5年毎 文科省 学校基本調査 1948年 オンライン 毎年5月1日 学校数,在学者数,教職員数,学校施設,学校経費,卒業後の進路状況等 学校保健統計調査 標本抽出 毎年4月-6月 身長,体重,座高等 厚労省 国民生活基礎調査 1986年 標本抽出,調査員調査 6月と7月 大規模と簡易調査 家計支出,生年月日,世帯,医療保険,健康状態,介護.所得,年金,課税,貯蓄・借金等 国民栄養調査⇒ 国民健康・栄養調査 1994年⇒2003年 健康増進法(一般統計) 11月 身長,体重,腹囲,血圧測定,血液検査 医療施設調査 1953年 統計法(基幹統計) 医療施設調査規則 静態 標本抽出 3年毎10月1日 動態 届出毎 名称 所在地 開設者 診療科目,患者数,設備,従事者の数及びその勤務の状況,許可病床数,社会保険診療状況,救急病院・診療所告示の有無,診療及び検査の実施の状況等 患者調査 統計法 患者調査規則(基幹統計) 3年ごとの10月の3日間のうち1日 性別,出生年月日,傷病の状況,入院期間,診療費の支払方法
主な健康指標について,算出し,評価できるようにする 人口指標
人口構造 用語 高齢者人口 65歳以上 23.3% 生産年齢人口 15歳-64歳 63.6% 年少人口 0~14歳 13.1% 人ロピラミッド 用語 高齢者人口 65歳以上 23.3% 生産年齢人口 15歳-64歳 63.6% 年少人口 0~14歳 13.1% 人口推計 平成23年10月1日現在
【おまけ】 総人口 1億2779万9千人は前年に比べ25万9千人の減少,日本人人口1億2618万人も大きく減少 男性は7年連続, 女性は3年連続の自然減 外国人は3年連続の社会減少,過去最大の減少
【毎年国試に必ず出る!ニュースの話題】 Googleのニュースでキーワード 看護 保健 医療 介護 ⇒項目が多くて新しい物を調べる
究極の状態 死
ICD-10 1990年 死因分類表 「疾病及び関連保健問題の国際統計分類:International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems(以下「ICD」と略)」⇒ICD-10 日本では1995年に実施 ⇒心疾患による死亡が減る 疾病分類表
死亡数と死亡率の経年変化 年齢階級 907.5⇒947.3(H22)
死因順位 死因別死亡数の割合(平成22年) 約 120万人 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患
年代別(総数) H21 年齢階級 第1位 割合(%) 第2位 第3位 他 総数 悪性新生物 30.1 心疾患 15.8 脳血管疾患 10.7 43.4 0歳 先天奇形,変形及び染色体異常 35.1 周産期に特異的な 14.1 乳幼児突然死 5.7 45.1 1~4 17.7 不慮の事故 16.4 9.6 56.3 5~9 25.8 20.8 7.3 46.1 10~14 19.5 18.9 自殺 11.3 50.3 15~19 不慮の事故+自殺 31.2 9.7 59.1 20~24 49.8 19.2 7.5 23.5 25~29 48.8 14.2 9.5 27.5 30~34 40.6 16.3 11.1 32.0 35~39 31.8 21.8 9.9 36.5 40~44 26.9 23.3 12 37.8 45~49 32.7 16.9 12.7 37.7 50~54 40.0 12.3 12.2 35.5 55~59 45.4 8.3 34.3 60~64 48.5 12.1 8.2 65~69 48.0 31.5 70~74 43.7 13 9.2 34.1 75~79 37.6 10.6 80~84 29.6 16.1 11.6 42.7 85~89 21.4 18.7 肺炎 14 45.9 90~94 20.3 15.9 14.6 49.2 95~99 20.9 16.5 老衰 15.4 47.2 100歳以上 26.3
年代別(男) H21 年齢階級 第 1 位 割合(%) 第 2 位 第 3 位 総数 悪性新生物 33.9 心疾患 14 肺炎 9.8 0 歳 先天奇形,変形及び染色体異常 33.6 周産期に特異的な呼吸障害等 14.9 乳幼児突然死 6 1~4 不慮の事故 18.4 15.2 悪性新生物心疾患 7.5 5~9 32.4 19.1 6.8 10~14 21.6 17.4 自殺 12.1 15~19 35 29.9 9.7 20~24 50.3 22.1 6.5 25~29 51.7 15.6 30~34 44 12.6 11.3 35~39 36.6 13.9 11.4 40~44 26.6 17.6 45~49 23.3 20.3 15.3 50~54 32.7 14.6 14.2 55~59 40.3 9.1 60~64 45.8 13.3 脳血管疾患 8.1 65~69 46.9 12.9 8.2 70~74 44.3 12.7 75~79 39.3 13.2 10.1 80~84 32 85~89 24.4 16.4 15.8 90~94 19.5 17.9 16.8 95~99 20.7 100歳以上 22.3 老衰 16.9
年代別(女) H21 年齢階級 第 1 位 割合(%) 第 2 位 第 3 位 総数 悪性新生物 25.9 心疾患 17.9 脳血管疾患 11.8 0 歳 先天奇形,変形及び染色体異常 37 周産期に特異的な呼吸障害等 13.2 乳幼児突然死 5.3 1~4 20.7 不慮の事故 13.9 12.2 5~9 22.8 17.8 7.9 10~14 22.4 15.1 自殺 10.2 15~19 33.8 23 9.9 20~24 48.7 12.7 10.4 25~29 43.2 15.6 11.6 30~34 34 26 8.1 35~39 36.3 7.2 40~44 44.7 16.9 8.2 45~49 50.9 10.5 8.4 50~54 55.3 8.9 55~59 56.9 8 7.6 60~64 54.7 9.2 8.6 65~69 50.5 11 8.3 70~74 42.5 13.5 9.5 75~79 34.7 15.9 11.4 80~84 26.5 18.6 85~89 20.9 19.3 13.6 90~94 22 肺炎 14.1 95~99 21.7 老衰 16.7 15.2 100歳以上 27.4 20 15.3
自殺 ポイント 女性の自殺は 少ない 社会的な自殺 男⇒増加 ⇒中高年に多い バブル崩壊後、1997年に銀行が破綻し、大企業も多数倒産し、⇒失業 ポイント 女性の自殺は 少ない 社会的な自殺 男⇒増加 ⇒中高年に多い
過去問 98回3 日本における年代別(10 歳代、20 歳代、50 歳代、70 歳以上)自殺者数の推移を図に示す。 Aの年代への自殺予防対策はどれか。 新入社員への相談支援 学校で行う「いのちの授業」 中間管理職へのメンタルヘルス相談 民生委員へのゲートキーパー養成講座 ポイント Aの年代層を知ること Aは中年層であること⇒3