JavaによるCAI学習ソフトウェアの開発

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JavaによるCAI学習ソフトウェアの開発 石原耕平

1.はじめに     CAI(Computer Aided Instruction)とは、コンピュータを教育に用いることで多人数を同時に教えながら、個人の能力に応じた個別教育も行えるシステムまたはソフトウェアのことである。今あるソフトウェアは任意で問題の変更ができないものが多い。     そこで、本研究では作成する問題をテキスト形式(txtファイル)で簡単に編集できる選択問題CAIの開発を目指す。 CAI(Computer Aided Instruction)とは、コンピュータを教育に用いることで多人数を同時に教えながら、個人の能力に応じた個別教育も行えるシステムまたはソフトウェアのことでいいます。今あるソフトウェアは任意で問題の変更ができないものが多いです。     そこで、本研究では作成する問題をテキスト形式(txtファイル)で簡単に編集できる選択問題CAIの開発を目指しました。

2.ソフトウェア概要 開発環境 OS :Windows XP 言語:Java (JDK ver.1.6.0_04) コンパイル・実行 2-1 開発環境及び実行環境 開発環境    OS :Windows XP    言語:Java (JDK ver.1.6.0_04) コンパイル・実行    コマンドプロンプト 開発環境及び実行環境  本研究では、特定のOSやマイクロプロセッサに依存することなく、基本的にはどのようなプラットフォームでも動作するJavaを採用した。 開発環境    OS :Windows XP    言語:Java (JDK ver.1.6.0_04) コンパイル・実行    コマンドプロンプト

2-2 ソフトウェア構成 ログイン画面 (ユーザID、パスワード入力) 格納 問題ファイル 学習画面 (学習をサイクル) 確認 学習終了 2-2 ソフトウェア構成 ログイン画面 (ユーザID、パスワード入力) 格納 問題ファイル 学習画面 (学習をサイクル) 確認 ソフトウェア構成 図で示すようにログイン部、学習部で構成されます。 全体の処理の流れですが、 まず、ログイン画面でユーザIDとパスワードを入力します。学習ファイルを確認し、学習ファイルに入力したIDがあれば暗号化されたパスワードと一致すれば学習を許可します。 ユーザIDが存在しない場合は新規ユーザとして学習を許可します。 次に問題ファイルの内容を読み込んで学習画面に表示します。 このとき、既存のユーザは前回の学習状況を学習状況を読み込んで前回の状態からはじめられるようになっています。 学習が終了したら学習ファイルにログイン情報と学習状況を保存します。 学習終了 学習ファイルに保存 学習ファイル (ログイン、学習状況)

2-3 問題ファイルの作成に関して テキスト形式(.txt)の問題ファイルを作成する上で、ルールを設定 2-3 問題ファイルの作成に関して テキスト形式(.txt)の問題ファイルを作成する上で、ルールを設定  1.テスト文章中で正解を含んだ解答群となる部分を全角の括弧で囲む  2.一つのテストの表示行数を最大20行とする  3.一つのテストの括弧問題の数は最大10問とする  4.一つのテストの解答群の数は最大20個とする  5.一つのテストの終わりには、全角のスラッシュだけの行を設定する ■ 次の10進小数のうち,8進数に変換したときに  有限小数になるものはどれか。  ( 0.5, 0.3, 0.4, 0.8) / ■ 正規表現 [A-Z] + [0-9] * ~~~省略~~~  ここで,正規表現は次の規則に従う。  ( ABCDEF, 456789, ABC99*, ABC+99)  [A-Z] は,英字1文字を表す。  [0-9] は,数字1文字を表す。  * は,直前の正規表現の0回以上の繰り返しを表す。  + は,直前の正規表現の1回以上の繰り返しを表す。 ~~~以下略~~~ 問題の区切り 問題ファイルの作成に関して テキスト形式の問題ファイルを作成する上で、ルールを設定し、プログラムに組み込みました。  1.テスト文章中で正解を含んだ解答群となる部分を全角の括弧で囲む  2.一つのテストの表示行数を最大20行とする  3.一つのテストの括弧問題の数は最大10問とする  4.一つのテストの解答群の数は最大20個とする  5.一つのテストの終わりには、全角のスラッシュだけの行を設定する この図は問題ファイルの一部です。 かっこ内の1番最初の単語が正解になります。 全角スラッシュの行が各問題の表示の区切りになっています。 正解 解答群

3.学習アルゴリズム 問題1~10 学習状況1~10 学習テーブル (例)3番が学習修了した場合 学習アルゴリズム概要 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 学習テーブル 1 2 3 4 5 学習アルゴリズム概要 問題が1から10まであるとします。それに対して学習状況を記録するテーブルも同じ数用意します。 つぎに、繰り返し学習するテーブルを5個の箱があります。  学習テーブルに問題1~5をセット、問題1から5まで順に学習し、問題5の学習が終わると再度問題1から学習を始める。そのときの正解状況は学習状況テーブルに記録されていく。 学習テーブルの同じ問題を設定した連続正解数に達すると次の問題を学習テーブルの空いた場所にセットするようになっている。 例えば3番が学習を修了したとき、問題テーブルから6番以降の問題を順に学習テーブルに入れていく。 (例)3番が学習修了した場合 1 2 4 5 6 3 1 2 4 5

4.動作確認 ログイン画面

学習画面

5.検討・考察    問題ファイルのルールが5つという少ない設定にすることで、より簡易な問題編集ができるように目指したが、問題内容によって表示しきれないものがあった。また図や表を含んだ問題に対応することができなかった。これらは設定を増やしたり、変更して改良できると考えられる。

6.まとめと今後の課題 今回、目標だったテキスト形式(.txt)ファイルを取り込んで学習していく選択問題CAIを完成させることはできたが、問題内容によって表示に偏りがあった。また、このCAIは問題を理解させるという点で改善が必要であると感じた。 今後の課題として、問題ファイルのルール改定、問題表示がテキストのみなので図や表などを含めること、正解率の低い問題を集め復習できる復習部の作成、問題の解説や語句の説明などの表示が挙げられる。 今回、目標だったテキスト形式(.txt)ファイルを取り込んで学習していく選択問題CAIを完成させることはできたが、問題内容によって表示に偏りがあった。また、このCAIは問題を理解させるという点で改善が必要であると感じた。 今後の課題として、問題ファイルのルール改定、問題表示がテキストのみなので図や表などを含めること、正解率の低い問題を集め復習できる復習部の作成、問題の解説や語句の説明などの表示が挙げられる。