08TC005 岩田靖央 08TC048 二階堂圭太 08TC065 松山幸司 指導教員 茂木秀則准教授 総合研究棟の常時微動観測 08TC005 岩田靖央 08TC048 二階堂圭太 08TC065 松山幸司 指導教員 茂木秀則准教授
研究内容 微動計による総合研究棟の常時微動観測及び解析 解析結果から総合研究棟の常時微動の特徴を考える 私たちの研究内容は、微動計を使い、埼玉大学総合研究棟の常時微動観測及び解析です。 ここで、常時微動とは、平常時に起こる微小な運動のことです。 構造物は様々な要素によって常に振動しており、その振動を観測、解析するのが目的です。
センサーをつなぎ観測地点での微動をグラフ化する 微動計 センサーをつなぎ観測地点での微動をグラフ化する センサー
2ch 4ch 6ch 1ch 3ch 5ch 観測方法(センサーの配置) 正門側 正門側 グラウンド側 グラウンド側 図1. 1階平面図 図2. 10階平面図
センサー配置写真
南北方向速度波形
東西方向速度波形
速度スペクトル 約1.6Hz 約1.6Hz 約1.1Hz 約1.1Hz
10階南北方向速度波形 梁間方向の波形はほぼ一致。桁行方向ではところどころ位相差がある。
南北方向位相差 約1.6Hz 約2.7Hz →回転運動の可能性あり 振動数のピーク(青丸)1.6Hzのあたりは位相差なし。
正門側 6ch 4ch 2ch 3ch 5ch 1ch グラウンド側 観測方法(センサーの配置) 正門側 6ch 4ch 2ch 3ch 5ch 1ch グラウンド側 屋上平面図
センサー配置写真
観測結果(速度波形)
観測結果(南北方向位相差) 約1.6Hz 約2.9Hz →回転運動している!!
回転運動の動き 偏心の傾向なし!! 実測値 1-3ch間 14.8m 1-5ch間 17.5m 3chと5chの比より、x=18.2m y=14.1m 1chと3chの比より、x=19.0m y=13.3m 5ch x 7 2 9 y 1ch 3ch 偏心の傾向なし!!
まとめ1 総合研究棟の固有振動数=1.6Hz SRC構造の場合・・・T=0.015H(T:周期、H:高さ) これに総合研究棟の高さを当てはめると →約1.6Hz 同じ!!
まとめ2 1階を地面と仮定 地盤の固有振動数=1.1Hz →軟弱! 建物の固有振動数(1.6Hz)と異なる →共振の心配はない! 振動数が2.0~4.0Hzの時→回転運動 中心が真ん中→偏心運動はなし
参考文献 総合研究棟設計書 強震動地震学基礎講座3(http://www.mmjp.or.jp/kyosindo/kisokoza/kisokoza03.html) 西葛西グリーンホームズⅢ(http://www.greenhomes.jp/nishikasai3/structure/structure.html)
ご清聴ありがとうございました
観測結果(速度スペクトル)
総合研究棟概要 施工場所 埼玉県さいたま市桜区下大久保25 工期 2002年9月5日から2004年3月30日 施工場所 埼玉県さいたま市桜区下大久保25 工期 2002年9月5日から2004年3月30日 構造:鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC構造) 鉄筋コンクリートの芯部に鉄骨を内蔵した建築の構造もしくは工法。 (steel reinforced concreteの頭文字からSRC構造またはSRC造と略される。)
SRC構造
SRC構造 概要 鉄骨で柱や梁等の骨組を組み、その周りに鉄筋を配筋してコンクリートを打ち込む。鉄筋コンクリート構造(RC構造)と鉄骨構造(S構造)の長所を兼ね備えているが、その分、コストは割高である。鉄筋コンクリート構造に比べて耐震性等に優れ、柱や梁の断面も小さくすることができるため、主として高層建築物に用いられる。1923年に起きた関東大震災を契機として、地震の多い日本で独自に発達した構造形式である。 特徴 多量な鋼材を配置することにより、RC構造に比べて柱や梁の断面寸法を小さくすることができる。 鋼材がコンクリートに被覆されていることにより、鋼構造に比べて座屈耐力および耐火性が向上する。 RC構造や鋼構造に比べて耐力および変形性能が大きいため、耐震性能に優れている。 施工が煩雑で工期が長くなるため、RC構造や鋼構造に比べてコストがかかる 。
フーリエ変換 フーリエ変換とは 複雑でわかりにくい波形には「何Hzの波と 何Hzの波と何Hzの波がこのくらい含まれている」 というのを分かりやすく表すことのできる 解析法です。 量も表すことができます。