ミーティング資料 2010/Apr/19 (Mon) 森田.

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ミーティング資料 2010/Apr/19 (Mon) 森田

Japan Proton Accelerator Research Complex J-PARCの概要 大強度陽子加速器施設 Japan Proton Accelerator Research Complex 日本原子力研究開発機構(JAEA)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)が 共同で建設、運営を行っている。

J-PARCの概要

研究紹介 加速空洞(電場を利用して陽子ビームを加速する) 3GeV加速器トンネル内の様子 金属磁性体コア が入っている。 熱応力による損傷 損傷(座屈)部の拡大図

研究紹介 設計指針 加速空洞の安定運転、ビーム増強を目的として 新しく加速空洞を開発する。 1.冷媒の流速を大きくして冷却効率を高める。 2.冷媒にフッ素系の液体:フロリナートを用いて錆の問題を解決する。 化学的に攻撃性のない液体    化学式 (C3F7)3N 流路形成のためにコアを3分割する。 流路の形状 コア表面3mmの高さ

空洞部 断面図 ショート板 コア SUSカラー G10流路板 G10窓 G10リング タンク

空洞部

空洞部

空洞部

空洞部 4月9日 窒素ガス漏れ試験 内径側から漏れた。 →ショート板をはずしてみると、コアモジュール 4月9日 窒素ガス漏れ試験 内径側から漏れた。 →ショート板をはずしてみると、コアモジュール の内径側がタンクから1.3mmはみ出している。 ・コアのSUSカラー寸法が大きめになっていること ・G-10窓の寸法が出ていないこと が原因 ここから漏れた。(バイトンOリング のつぶれが不十分) ショート板

空洞部 タンク内寸法に余裕を持たせるために ショート板を2mm削ってスペースをつくる。 2mm 製作中

空洞部 空洞内のOリングの材質はバイトンにすべきでない。 (コア連絡会で松本さんから御指摘) バイトンからEPDMに変更する。 誘電損失 バイトン 0.3     (比誘電率: 〜11) EPDM  0.0015  (比誘電率: 〜2 ) バイトンはRF下で発熱して硬化してしまう。

高周波電源 写真なし ・納入済み。 ・ダミーロードを使って試運転したいが、ケーブルとコネクタが届くのが 発注してから6週間後。

フロリナート循環系 発生した問題 1.ポンプの問題 2.水分混入の問題

フロリナート循環系 ポンプの問題 初めに使用したモーター 交換したモーター 2月 太陽バルブ白河工場にてフロリナートを用いた循環系の納入前試験 → ポンプのモーターが定格電流を超えてしまう。3分間しか運転できない。 → 水を使って納入前試験を行った。正常に循環した。 3月 モーターを替えてフロリナート循環試験。フロリナートを入れる前に 循環系全体をブロワーで乾燥。 → 揚程が数メートルしかでない。(設計値は50m) → 三和ポンプにポンプを送り返して水による試験。揚程50mでた。 4月 → 三和ポンプによるとフロリナート(比重1.8)モーターとポンプのマグネットカップリングの整合が取れていない可能性がある。モーターの軸に鉄のリングを取り付けた。 → 正常に動作

フロリナート循環系 水分混入の問題 4月 制御盤のレベルゲージ値が次第に上昇してMAXに達してしまう。 → タンク上部のフランジから内部を覗くと液面に泡のようなものが見える。 → 液をすべて抜き取ってみると水が混入していたことがわかった。 → 液面の水を柄杓で取り除き、タンク内をブロワーで乾燥後フロリナート充填。 → レベルゲージ正常に動作 考えられる水分混入経路 1.循環系納入前試験(水で試験) 2.三和ポンプでのポンプ試験(水で試験) 3.タンク内の結露 3.を防ぐためにタンク内に常時窒素を換気している。 また2次冷却水を止めてフロリナートを循環して熱し、 水分を気化させている(ポンプ発熱1.7kW)。

フロリナート循環系 フロリナート中の水 1.フロリナートの比重は1.8、水はフロリナートに浮く。 2.フロリナートの表面張力は水よりも弱い→水が集まる。 3.水が壁面にへばりつく。 → 単にフィルターを付けたり、 水を抜き取るだけでは除去しきれない。