重点課題① 目標達成に向けたイメージ図.

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重点課題① 目標達成に向けたイメージ図

指標番号:1 指標の種類:健康水準の指標 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援 指標名:ゆったりとした気分で子どもと過ごせる時間がある母親の割合 ベースライン 中間評価(5年後)目標 最終評価(10年後)目標  3・4か月児   :79.7%  1歳6か月児  :68.5% 3歳児       :60.3%    (平成25年度) 3・4か月児  :81.0% 1歳6か月児 :70.0% 3歳児     :62.0% 3・4か月児  :83.0% 1歳6か月児 :71.5% 3歳児      :64.0% 調査方法 調査 平成25年度厚生労働科学研究(山縣班)親と子の健康度調査(3~4か月児問25、1歳6か月児問18、3歳児問20)  設問:お母さんはゆったりとした気分でお子さんと過ごせる時間がありますか。   →(1.はい 2.いいえ 3.何ともいえない) 算出方法:各健診時点において、「はい」と回答した者の人数/全回答者数×100 調査後 母子保健課調査・・・乳幼児健康診査(3・4か月児、1歳6か月児、3歳児)での問診から 必須問診項目に入れ、母子保健課調査で毎年度全国データを集積する(全数対象、各健診時点ごとに)。各地方自治体は、平成27年度からデータ収集・集計し、平成28年度に実施する母子保健課調査から報告する。    設問:お母さんはゆったりとした気分でお子さんと過ごせる時間がありますか。     →(1.はい 2.いいえ 3.何ともいえない) 目標設定の考え方  本指標は、いわゆる子育て支援策などの地方公共団体の取組をも反映する指標である。現計画ではほとんど改善が認めらなかったことや、都道府県比較で大きな違いがあることが分かった。このため、指標の改善には環境整備だけでなく住民の行動も関与するため、目標値は現状よりも改善することを目指し、近似曲線の推計値を少し上回る値での目標設定とする。

平成 ※予測曲線は指数近似を表す。

連 携 健康水準の指標 重点課題①-1:ゆったりとした気分で子どもと過ごせる時間のある母親の割合 健康行動の指標 環境整備の指標 連 携 重点課題①-1:ゆったりとした気分で子どもと過ごせる時間のある母親の割合 ・障害や疾病のある子どもに理解のある社会の構築に向けた努力 ・要支援児・要支援家庭の早期発見と早期支援体制の整備 ・乳幼児健康診査の今後のあり方の検討 ・母子保健事業を通した発達障害の早期発見と早期支援 ・障害のある子どもへの歯科保健対策の推進 福祉・地域等 ・育てにくさを把握して適切な支援に結びつけ、寄り添うことができる医師・看護職員の養成 ・保育所嘱託医・幼稚園医・学校医としての協力強化 ・慢性疾患児の家族の宿泊施設整備等取組の推進 ・診療情報提供書を活用した連携の強化 ・慢性疾患児に対する取組の推進 ・病児・病後児保育事業の推進 医療 ・病気相談・カウンセリングの推進 ・慢性疾患のある子どもの家族の支援 ・サマーキャンプ等による在宅患児の集団指導の推進 民間団体・NPO等 ・育てにくさや発達障害に関する市民への研修会等の開催(普及啓発活動の実施) 保健 環境整備の指標 健康行動の指標 健康水準の指標 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援 発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制がある市区町村の割合、市町村における早期支援体制整備への支援をしている県型保健所の割合 小児人口に対する児童精神科医師の割合 小児人口に対する親子の心の問題に対応できる技術を持った小児科医の割合 子どもの社会性の発達過程を知っている親の割合

指標番号:2 指標の種類:健康水準の指標 83.4%(平成26年度) 90.0% 95.0% 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援 指標名:育てにくさを感じたときに対処できる親の割合(新) ベースライン 中間評価(5年後)目標 最終評価(10年後)目標  83.4%(平成26年度) 90.0% 95.0% 調査方法 調査 平成26年度厚生労働科学研究(山縣班)親と子の健康度調査(追加調査)  (3・4か月児用問10-②、1歳6か月児用問10-②、3歳児用問10-②) 設問:  ①あなたは、お子さんに対して、育てにくさを感じていますか。→(1.いつも感じる 2.時々感じる 3.感じない)  ② (①で、「 1.いつも感じる」もしくは「2.時々感じる」 と回答した人に対して、)育てにくさを感じた時に、相談先を知って    いるなど、何らかの解決する方法を知っていますか。→(1.はい 2.いいえ) 算出方法:②で「1.はい」と回答した者の人数/設問①で「1.いつも感じる」又は「2.時々感じる」と回答した者の人数×100 ※各健診時点について、上記算出方法にて算出し、3時点の平均値を算出する。 調査後 母子保健課調査・・・乳幼児健康診査(3・4か月児、1歳6か月児、3歳児)での問診から 必須問診項目に入れ、母子保健課調査で毎年度全国データを集積する(全数対象)。各地方自治体は、平成27年度からデータ収集・集計し、平成28年度に実施する母子保健課調査から報告する。 算出方法:設問②で「1.はい」と回答した者の人数/設問①で「1.いつも感じる」又は「2.時々感じる」と回答した者の人数×100 目標設定の考え方  育てにくさを感じる親に寄り添う様々な支援は、事業や体制を整備するとともに、育てにくさを気軽に相談できる相談窓口等の情報を母親が知り、利用するといった対処行動に結び付けられることが肝要である。育てにくさを感じている親の割合は、子どもの年齢ととともに増加するが、ベースライン調査から育てにくさを感じた時に対処法を知っている親の割合は、ほぼ同程度であった。このため目標値は、3・4か月児、1歳6か月児、3歳児の平均値で設定した。育てにくさを感じる要因は、発達障害をはじめとする子どもの要因や親の要因、さらに親子を取り巻く環境の要因があり対象者の中には、行政の福祉的支援の対象となるなど自分だけでは対処できない人が一定数いることを考慮し10年後の目標値を95.0%とした。  目指すべき次の段階では、「知っている」と回答した人の具体的な対処行動を把握していくことも重要である。

◆育てにくさを感じた時に対処できる親の割合 ◆育てにくさを感じている親の割合  設問①:あなたは、お子さんに対して、育てにくさを感じていますか。       →(1.いつも感じる 2.時々感じる 3.感じない) 育てにくさに寄り添う母子保健のあり方検討ワーキンググループ報告 岡明(東京大学)、小枝達也(鳥取大学)、秋山千枝子(あきやま子どもクリニック)、安梅勅江(筑波大学)、 水主川純(聖マリアンナ医科大学) (%) ◆育てにくさを感じた時に対処できる親の割合  設問②:設問①で、「 1.いつも感じる」もしくは「2.時々感じる」 と回答した人に対して、)育てにくさを感じた時に、相談先を知っているなど、何らかの解決する      方法を知っていますか。→(1.はい 2.いいえ) 平成26年度厚生労働科学研究(山縣班)親と子の健康度調査(追加調査)

連 携 健康水準の指標 重点課題①-2:育てにくさを感じたときに対処できる親の割合 健康行動の指標 環境整備の指標 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援 健康水準の指標 重点課題①-2:育てにくさを感じたときに対処できる親の割合 健康行動の指標 子どもの社会性の発達過程を知っている親の割合 発達障害を知っている国民の割合 ・障害や疾病のある子どもに理解のある社会の構築に向けた努力 環境整備の指標 ・育てにくさや発達障害に関する市民への研修会等の開催(普及啓発活動の実施) 医療 福祉・地域等 小児人口に対する児童精神科医師の割合 小児人口に対する親子の心の問題に対応できる技術を持った小児科医の割合 情緒障害児短期治療施設の施設数 ・子どもの心の診療ネットワーク事業の整備 ・育てにくさを把握して適切な支援に結びつけ、寄り添うことができる医師・看護職員の養成 ・保育所嘱託医・幼稚園医・学校医としての協力強化 ・慢性疾患児の家族の宿泊施設整備等取組の推進 障害児支援を主要な課題とする協議体を設置している市区町村数 ・診療情報提供書を活用した連携の強化 ・慢性疾患児に対する取組の推進 ・病児・病後児保育事業の推進 連 携 保健 民間団体・NPO等 発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制がある市区町村の割合、市町村における早期支援体制整備への支援をしている県型保健所の割合 ・要支援児・要支援家庭の早期発見と早期支援 体制の整備 ・乳幼児健康診査の今後のあり方の検討 ・母子保健事業を通した発達障害の早期発見と 早期支援 ・障害のある子どもへの歯科保健対策の推進 ・病気相談・カウンセリングの推進 ・慢性疾患のある子どもの家族の支援 ・サマーキャンプ等による在宅患児の集団指導の推進

指標番号:3 指標の種類:健康行動の指標 83.3% 90.0% 95.0% 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援 指標名:子どもの社会性の発達過程を知っている親の割合(新) ベースライン 中間評価(5年後)目標 最終評価(10年後)目標 83.3% 90.0% 95.0% 調査方法 調査 平成26年度厚生労働科学研究(山縣班)親と子の健康度調査(追加調査)   (3・4か月児用問13、1歳6か月児用問13、3歳児用問13) 設問  ・(3・4か月児用)生後半年から1歳になる頃までの多くの子どもは、「親の後追いをする」ことを知っていますか。   →(1.はい 2.いいえ)  ・(1歳6か月児用)1歳半から2歳になる頃までの多くの子どもは、「何かに興味を持った時に、指さしで伝えようとする」   ことを知っていますか。 →(1.はい 2.いいえ)  ・(3歳児用)3歳から4歳になる頃までの多くの子どもは、「他の子どもから誘われれば遊びに加わろうとする」ことを   知っていますか。 →(1.はい 2.いいえ) 算出方法:「1.はい」と回答した者の人数/全回答者数×100   ※各健診時点について、上記算出方法にて算出し、3時点の平均値を算出する。

目標設定の考え方 母子保健課調査・・・乳幼児健康診査(3・4か月児、1歳6か月児、3歳児)での問診から ベースライン 調査後 母子保健課調査・・・乳幼児健康診査(3・4か月児、1歳6か月児、3歳児)での問診から 必須問診項目に入れ、母子保健課調査で毎年度全国データを集積する(全数対象)。各地方自治体は、平成27年度からデータ収集・集計し、平成28年度に実施する母子保健課調査から報告する。 設問  ・(3・4か月児用)生後半年から1歳頃までの多くの子どもは、「親の後追いをする」ことを知っていますか。   →(1.はい 2.いいえ)  ・(1歳6か月児用)1歳半から2歳頃までの多くの子どもは、「何かに興味を持った時に、指さしで伝えようとする」   ことを知っていますか。 →(1.はい 2.いいえ)  ・(3歳児用)3歳から4歳頃までの多くの子どもは、「他の子どもから誘われれば遊びに加わろうとする」ことを   知っていますか。 →(1.はい 2.いいえ) 算出方法:「1.はい」と回答した者の人数/全回答者数×100    ※各健診時点について、上記算出方法にて算出し、3時点の平均値を算出する。 目標設定の考え方  設問に挙げた子どもの行動は、社会性の発達の過程を示すマイルストーンである。  子どもの発達について、「座る」「歩く」などの運動発達や、「認知」「言語」「視覚」などの精神発達の過程は広く理解されてきたが、社会性の発達に対する理解は必ずしも注目されてこなかった。「共同注意」などをはじめとする社会性の発達の道筋を知ることが、発達障害の理解の第一歩となる。このため、目標設定にあたっては、単に回答者の回答率を増加させるだけでなく、設問項目を含めた社会性の発達全般に関する知識の普及を図ることも加味し、3・4か月児、1歳6か月児、3歳児の平均値で設定した。

◆子どもの社会性の発達過程を知っている親の割合               1歳6か月児用の質問の説明図 ◆子どもの社会性の発達過程を知っている親の割合 (%) 平成26年度厚生労働科学研究(山縣班)親と子の健康度調査(追加調査) <参考> 1歳6か月児用の質問の説明図 (資料提供) 国立精神・神経センター精神保健研究所児童・思春期精神保健部部長 神尾陽子氏 ■親向けリーフレット(諏訪保健福祉事務所管内保健業務研究会作成)  http://www.ncnp.go.jp/nimh/jidou/research/research.html#04

指標番号:4 指標の種類:健康行動の指標 67.2% (平成26年度) 80.0% 90.0% 重点課題①:育てにくさを感じる親に寄り添う支援 指標番号:4 指標の種類:健康行動の指標 指標名:発達障害を知っている国民の割合(新) ベースライン 中間評価(5年後)目標 最終評価(10年後)目標   67.2% (平成26年度)  80.0% 90.0% 調査方法 調査 平成26年度母子保健に関する世論調査Q8 設問:あなたは、発達障害について知っていましたか。  →((ア)知っていた、(イ)言葉だけは知っていた、(ウ)知らなかった)  ※設問の前に、発達障害についての説明文(発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、    学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの脳機能障害のことです。)をよく読んでもらった。 算出方法:「(ア)知っていた」と回答した者の人数/全回答者数×100 ベース ライン 調査後 ベースライン調査と同様の設問・選択肢、算出方法を用いて、中間評価と最終評価の前年度(平成30年度と平成34年度)には、調査設計する必要がある。 目標設定の考え方  ベースライン調査では、「発達障害を知っている」割合は、全体では67.2%であった。その割合は性差、年代差が認められた。20歳以上の男女を対象とした「母子保健に関する世論調査」をもとに、ベースライン値を設定している。このため、今後「知っている」と回答した割合が低い層への啓発が重要であるものの、高齢者層の認知の状況を勘案し、一定程度の割合で普及啓発が及ばない割合を見込んで、90.0%程度の目標設定とした。  

 発達障害について知っていたか聞いたところ,「知っていた」とする者の割合が87.0%(「知っていた」67.2%+「言葉だけは知っていた」19.8%),「知らなかった」と答えた者の割合が12.3%となっている。  性別に見ると,「知っていた」とする者の割合は女性で,「知らなかった」と答えた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。  年齢別に見ると,「知っていた」とする者の割合は40歳代,50歳代で,「知らなかった」と答えた者の割合は70歳以上で,それぞれ高くなっている。   ■ 母子保健に関する世論調査 (内閣府大臣官房政府広報室) 平成26年7月調査 2.育児に関する認知 http://survey.gov-online.go.jp/h26/h26-boshihoken/2-2.html

指標番号:5 指標の種類:環境整備の指標 ・市区町村 85.9% ・県型保健所 66.5% ・市区町村 90.0% ・県型保健所 80.0% 重点課題① :育てにくさを感じる親に寄り添う支援 指標番号:5 指標の種類:環境整備の指標 指標名:・発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制がある市区町村の割合(新)       ・市町村における発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制整備への支援をしている           県型保健所の割合(新) ベースライン 中間評価(5年後)目標 最終評価(10年後)目標 ・市区町村   85.9% ・県型保健所 66.5% (平成25年度) ・市区町村    90.0% ・県型保健所  80.0% ・市区町村    100% ・県型保健所  100% 調査方法 調査 平成25年度母子保健課調査 〇市町村用 設問:発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制(※)があるか。→(1.有 2.無)  (※)例えば、発達障害の症状の発現後、出来るだけ早期に発達支援を行うために、関係機関等と     適宜情報共有して連携支援につなげている等。  算出方法:「1.有」と回答した市区町村数/全市区町村数×100 〇都道府県用 設問:市町村における発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制整備への  支援(※)をしている県型保健所の数  (※)例えば、広域的な立場で、専門医療機関や療育機関等と市町村間の情報共有の調整を図ったり、市町村           の早期支援体制の評価と見直しに助言や技術的支援を行っている等。) 算出方法:支援をしている県型保健所数/全県型保健所数×100

調査方法 目標設定の考え方 ベースライン 母子保健課調査(毎年度調査) 調査後 〇市町村用 〇都道府県用 母子保健課調査(毎年度調査)  〇市町村用 設問  ①育てにくさを感じている親が、利用できる社会資源(教室に参加できない場合は個別訪問などにつなげる)がある。   →(1.はい 2.いいえ)  ②発達支援に関して保健センターや保育所等の関係機関が個別事例の情報交換する会議が定期的に開かれている。  ③育てにくさに寄り添う支援を実施するためのマニュアル(※) がある。→(1.はい 2.いいえ)  ④医療、保健、福祉、教育が連携して支援状況を評価している。→(1.はい 2.いいえ)   ※ 「マニュアル」とは、次の点について記載しているものとする。    ・「育てにくさ」を発見できる問診などの仕組みや工夫について    ・a)子どもの問題、b)親の問題、c)親子の問題、d)環境の問題の各々の「育てにくさ」の側面からの記載 算出方法  ①かつ②~④のいずれかに「1.はい」と回答した市区町村数/全市区町村数×100 〇都道府県用  ①広域的な立場で、専門医療機関や療育機関等と市町村間の情報共有をするためのネットワークを作っている。  ②市町村の早期支援体制の評価と見直しに助言や技術的支援を行っている。→(1.はい 2.いいえ)  ③市町村向けの研修において、育てにくさに寄り添う支援に関する内容が含まれている。→(1.はい 2.いいえ) 算出方法:①~③のすべてに「1.はい」と回答した県型保健所の数/全県型保健所数×100 目標設定の考え方  健康水準の指標(「ゆったりとした気分で子どもと過ごせる時間がある母親の割合」や「育てにくさを感じたときに対処できる母親の割合」)の改善には、環境整備としての育てにくさを感じる親への市町村の支援体制が欠かせない。発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への支援体制の充実とともに、県型保健所が専門的・広域的にサポートし、重層的な関わりを持って取り組むべき課題であることから、市区町村だけでなく県型保健所の指標も設定した。  「育てにくさ」に関する相談場所としては、「療育型」の施設と「子育て支援型」の施設が共通認識を持ち、協働する必要がある。また、支援体制は乳幼児期を中心とし、妊娠期や学童期などとも連続した体制であることが求められている。  今後の調査では、支援体制についてより明確化しているため、割合が一旦減少する可能性もあるが、最終評価時に、すべて(100%)の市区町村と県型保健所が支援体制を構築していることが、健康水準の指標を改善するためには必要である。

<参考> 妊娠期から乳幼児・学童期へとつながる支援 発達障害をはじめとする育てにくさを感じる親への早期支援体制がある早期支援体制がある市区町村の割合    (全市区町村数 1,742か所) 市町村における発達障害をはじめとする育てにくさを    感じる親への早期支援体制整備への支援をしている    県型保健所の割合(全県型保健所数 370か所) (ともに平成25年度母子保健課調査) <参考> 妊娠期から乳幼児・学童期へとつながる支援 育てにくさに寄り添う母子保健のあり方検討ワーキンググループ報告  岡明(東京大学)、小枝達也(鳥取大学)、  秋山千枝子(あきやま子どもクリニック)、  安梅勅江(筑波大学)、  水主川純(聖マリアンナ医科大学)