被験者実験による 微細水ミストの冷却効果に関する研究 1083106 上地 陽大 1083218 北原 大地 指導教員 成田 健一
ミストが大気中の熱を奪い蒸発することで気温が低下する ミストの冷却効果 噴霧されたミスト(20μm) ミストが大気中の熱を奪い蒸発することで気温が低下する
人はミストの冷却効果をどのように感じているのか? 昨年までの研究で、微細水ミストによる気温低下が確認されている。 人はミストの冷却効果をどのように感じているのか? ミスト冷却効果の快適感への影響、ならびに視覚的効果等の心理的影響に関する被験者実験を行った。
実験概要 被験者 4人(A,B,C,D) 衣服は条件を揃えるため白地の 半袖半ズボンで統一 場所:建築デザイン学群棟南側 測定期間:8/27~10/11 晴れ 5日 曇り 2日 夕方 2日
エリア内 配置図 固定被験者実験 1800 650mm 150mm 2150mm 1650mm 1150mm T熱電対 赤外線放射カメラ アンケートA 長短波放射計(1000mm) 全天日射計(150mm) 赤外吸収湿度計(1200mm) 超音波風速温度計(1200mm) グローブ温度計(1200mm) アスマン乾湿温度計 (1200mm) 2500 エリア内 エリア内 配置図 エリア内
アンケートA エリア外 安静場所 グローブ温度計(1200mm) アスマン乾湿温度計 (1200mm) エリア外 エリア外 配置図 安静場所
実験プロセス A,Bは開始直後と5分後にアンケートを記入
移動被験者実験 アンケートA,B アナログ式 携帯型発汗計 エリア内 配置図 エリア内
エリア内を1周(15秒程度)した後、アンケートを記入 実験プロセス エリア内を1周(15秒程度)した後、アンケートを記入
アンケートA アンケートB
超音波風速温度計 ミストの影響を受けることなく、気温を測定することができる
気温低下と風速の関係 5分 3℃程度の気温の低下 10秒 風速1m/s近くになると気温が上がる
ミストの効果を感じれば評価が良くなり、グラフ上でミスト無より上にプロットされるはずである。 物理量と心理量の相関 ミスト有 ミストの効果を感じれば評価が良くなり、グラフ上でミスト無より上にプロットされるはずである。 ミスト無
被験者A
心理量と快適感の相関 気温による 暑さ 変化無し 湿度による湿り 湿気を感じているが快適性には影響無し 不快 暑い 寒い 快適 暑い 寒い ミスト有り ミスト無し 気温による 暑さ 変化無し 不快 快適 湿り 乾き 不快 快適 湿り 乾き ミスト有り ミスト無し 湿度による湿り 湿気を感じているが快適性には影響無し
日射による 暑さ 変化なし 風速の強さ 風が弱いと不快になる 不快 快適 暑い 寒い 不快 快適 暑い 寒い ミスト有り ミスト無し 不快 強い 弱い 不快 快適 強い 弱い ミスト有り ミスト無し 風速の強さ 風が弱いと不快になる
安静時を日射の当たらない環境と設定したため、日射の有無による比較になってしまい、正当な評価が得られなかった可能性がある 安静場所 安静時を日射の当たらない環境と設定したため、日射の有無による比較になってしまい、正当な評価が得られなかった可能性がある
主成分分析 「高揚感」と定義
第1,第2主成分における主成分負荷量の分布
まとめ 主成分分析によりミストの有無で高揚感に変化が見られたことから冷却効果以外の効果も考えられる 気温の低下が確認されているにも関わらず、心理量の評価からは固定、移動実験ともにミストの有無による差異は見られなかった 安静時を日射の当たらない環境と設定したため、日射の有無による比較になってしまい、正当な評価が得られなかった可能性がある