府民、保険者のための 行動変容推進事業 ー 八尾保健所管内(八尾市)ー 大阪府立健康科学センター.

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あいち健康の森健康科学総合センター 保健師 原田有希子 / 山下 恵 実践者育成 研修プログラム 技術編 たばこに関する保健指導の実際 厚生労働科学研究「標準的な健診・保健指導プログラム【改訂版】及び健康づくりのための身体活動基準 2013 に基づく保健事業の研修手法と評価に関する研究」津下班.
健診時血圧 160/100 以上 ⑨ 市町村主催の 健康教室等へ の勧誘 健診時血圧 160/100 以上 健診時血圧 160/100 以上 健診時血圧 160/100 未満 かつ未治療 のもの 汎用性の高い行動変容プログラ ム 高血圧対策(案)
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平成18年10月1日から 療養病床に入院する高齢者の入院時の食費の負担額が 変わり、新たに居住費(光熱水費)の負担が追加されます
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府民、保険者のための 行動変容推進事業 ー 八尾保健所管内(八尾市)ー 大阪府立健康科学センター

八尾市の国保医療費 総計 医科 歯科 調剤 柔道整復 医科入院 医科通院 標準 1 一般 0.985 0.973 1.080 0.950 1.174 0.922 1.021 後期 0.928 0.903 1.057 0.958 1.185 0.837 1.001 昨年一般 0.982 0.968 1.068 0.943 1.181 1.006 昨年後期 0.907 0.879 1.054 0.983 1.167 0.798 1.003

八尾市の国保医療費 八尾市 ①悪性新生物 ②脳卒中 ③心疾患 ④高血圧・動脈硬化 ⑤糖尿病内分泌代謝疾患 ⑥腎不全 ⑦その他の内科疾患 ⑧整形外科疾患 ⑨精神神経疾患 ⑩その他 標準 1 一般 0.990 0.997 1.075 1.019 0.935 1.029 0.890 1.064 0.946 0.941 後期 0.960 0.856 0.766 0.958 0.848 0.878 0.915 1.003 0.834 0.902 昨年一般 0.968 1.249 0.979 0.994 0.908 1.025 0.925 0.911 0.983 0.950 昨年後期 0.794 0.829 0.769 0.931 0.863 0.991 0.897 0.922 0.816 0.957

一人当たりの医療費

頻回受診者柔道整復(八尾市) 柔道整復 保険者番号 被保険者番号 個人番号 個人最終 19 点数表 入院外来 医療機関番号 42212 42301 42305 270132 1 Ⅰ 94 2 A 3 B C 24 22 D E 15 14 Ⅱ 83 F G 4 H I 23 J 13 Ⅲ 75 K L M N 26 25 Ⅳ 74 O P 5 Q R S 21 T Ⅴ 73 U V 6 Ⅵ W X Y Z 8 7 AA AB AC AD

特定健診時服薬者で医科受診なし (平成22年度) 八尾市(人) 該当者 ※受診なし 544 138 25.4% 血圧 SBP≧180 124 22 17.7% DBP≧110 50 11 22.0% 脂質 TG≧600 30 6 20.0% LDL≧200 237 90 38.0% 糖尿 BS≧200 58 19.0% HbA1c≧8 133 17 12.8%

特定健診時服薬者で検査データ不良者(平成22年度) 八尾市(人) 全受診者 13464 高血圧服薬 4098 SBP≧180 or 58 DBP≧110 不良者の割合 1.42% 糖尿病服薬 769 BS≧200 or 84 HbA1c≧8 10.92%

脳卒中、虚血性心疾患発症調査 (八尾市南高安地区 平成21年度) 脳卒中、虚血性心疾患発症調査 (八尾市南高安地区 平成21年度) ◎調査結果                          (脳2010.01.01.~2010.01.02 )(心2010.01.03.~2010.01.04 ) 脳梗塞(確) 17 労作性狭心症(確) 1 脳梗塞(疑い) 労作性狭心症(疑い) 脳出血(確) 6 安静時狭心症(確) 2 脳出血(疑い) 安静時狭心症(疑い) 4 くも膜下出血(確) 心筋梗塞(確) 分類不能 心筋梗塞(疑い) TIA 心除外 22 脳除外 18 急性死 3 未調査・要 団体外心発症 団体外脳発症 未調査・不在 調査不能 計 56 41 脳卒中 29 虚血性心疾患 10

心筋梗塞発生率の推移(40-69歳、年齢調整) 男 女 心筋梗塞 + Sudden Cardiac Death PCI追加 1.4  男  女 P for trend  =0.011(全期間)  =0.008(’80以降) 1.2 発生率(人口千対/年) 1 0.8 P for trend  =0.13(全期間)  =0.045(’80以降) 0.6 0.4 0.2 1964-71年 72-79 80-87 88-95 96-03 1964-71年 72-79 80-87 88-95 96-03 人口 1367人 2074 3135 4164 4656  1517人 2302 3244 4364 4893

脳卒中、虚血性心疾患発症者の健診受診状況 (八尾市南高安地区 平成21年度) 脳卒中、虚血性心疾患発症者の健診受診状況 (八尾市南高安地区 平成21年度) 脳卒中 件数 発症前5年健診受診歴 発症時年齢 あり なし ~39才 1 40才~74才 13 4 9 75才~ 15 11 計 29 8 21 虚血性心疾患 10

発生直近の健診所見 (八尾市南高安地区、発生前5年以内) 山野、他.日本公衛誌54(特別附録).418 人 肥満:BMI≧25㎏/㎡ (※1) 人 (※1) 肥満:BMI≧25㎏/㎡ (※2) 高血圧(SBP≧140mmHg and/or DBP≧90mmHg and/or 降圧剤服用) 高脂血症(高TG血症 :TG≧150mg/dl(空腹時) ≧250mg/dl(随時)、低HDLC血症 :HDLC<40mg/dl、       高コレステロール血症: T-Cho≧220mg/dl(空腹時) and/or 治療中) 高血糖 (GL≧110mg/dl(空腹時) ≧140mg/dl(随時) and/or 治療中) 山野、他.日本公衛誌54(特別附録).418

<脳卒中発生者が保有していた危険因子の割合> (八尾市南高安地区、発生前直近5年以内の健診結果より) N=24 (※1) (※2) (※1) 高尿酸血症:尿酸≧7.0㎎/dl (※2) メタボリックシンドローム:肥満+高脂血症(高TG血症 or低HDLC血症)、高血圧、糖尿病の危険因子2個以上

<虚血性心疾患発生者が保有していた危険因子の割合> (八尾市南高安地区、発生前直近5年以内の健診結果より) N=17

結果のまとめと今後の方針-1(八尾市) 八尾市の医療費は府全体と比べて、 1・柔道整復が多い→背景調査が必要(頻回受診者の実態調査) ・歯科が多い→背景調査が必要 ・医科入院が少ない→どの疾患の入院が少ないのか 2・心疾患がやや多い→背景調査が必要 ・整形外科疾患がやや多い→背景調査が必要(柔整と共通?) ・府全体とほぼ同様であるが・・→全国レベルとの比較を行う 3 健診結果で循環器疾患の重度のハイリスク者が一定数存在する →医科受診の無い者に対する受療勧奨、受診中の者へは服薬指導 の推進 4 健診受診率の向上、健診受診勧奨 →このための具体的な方策は?

結果のまとめと今後の方針-2(八尾市) 南高安地区の調査結果からは、 1.脳梗塞の発症数が多い、虚血性心疾患の増加傾向 2.脳卒中、虚血性心疾患ともに発症前5年以内に地区の集団健診 を受けていた人は少ない 3.発症前の健診結果をみると、 脳卒中では高血圧が多い 虚血性心疾患では高血圧、高LDLコレステロール血症、喫煙 4.受診者全体では、最近10年間で60歳代を中心に高血圧治療中の 割合、糖尿病者の割合、高LDLコレステロール血症者の割合の増加 →循環器疾患のリスク対策の推進と八尾市全域への普及 5.南高安地区の対策の評価が必要 ・住民自治ベースの集団健診、保険者によらない集団健診の評価 →他地区との健診受診率の比較(国保加入者のみで比較) →循環器疾患関連医療費の比較

八尾市南高安地区健診受診数 健診費用 (予防会会費を含む) 八尾市国民健康保険 40~64歳 2000円 65歳以上 1000円 非課税世帯 大阪府後期高齢者医療広域連合 (75歳以上) 生活保護受給世帯 各種社会保険 政府管掌 その他 1000円+額面どおり (上限2000円) 受診券発行のない人 被保険者 被扶養者 30歳代 333人 3 162 320 受診者数 20年度 362人 5 154 353 受診者数 21年度 710 737 201 234 86 120 計 1815人 1965人