東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU

Slides:



Advertisements
Similar presentations
Absolute Orientation. Absolute Orientation の問題 二つの座標系の間における剛体 (rigid body) 変換を復元す る問題である。 例えば: 2 台のステレオカメラから得られた3次元情報の間の関 係を推定する問題。 2 台のステレオカメラから得られた3次元情報の間の関.
Advertisements

第4回 GPS 測位の誤 差  GPS 測位の誤差  GPS 測位の信号  測位誤差の対処  代表的 GPS.
搬送波位相測定値による 精密測位の理論及び解析処理 Precise positioning theory and analysis with carrier-phase measurements 技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU GPS/GNSS シンポジウム 2005.
オブジェクト指向言語・ オブジェクト指向言語演習 中間試験回答例. Jan. 12, 2005 情報処理技術基礎演習 II 2 オブジェクト指向言語 中間試験解説 1  (1) 円柱の体積(円柱の体積 = 底面の円の面積 x 高さ) を求めるプログラムを作成しなさい。ただし、出力結果は、入 力した底面の円の半径.
高度情報演習1A “テーマC” 実践 画像処理プログラミング 〜画像認識とCGによる画像生成〜 第四回 演習課題 画像中からの物体抽出処理(背景情報を手がかりとして) 芝浦工業大学 工学部 情報工学科 青木 義満 2006/05/15.
時間・空間補間した 基準局網観測値による キネマティックGPS性能の評価
Fortran と有限差分法の 入門の入門の…
REIMEI EISA Viewerの使い方
MATLAB測位プログラミングの 基礎とGT (3)
課題 1 キーボードから整数値を 1つ読み込み、その値の二乗と三乗を出力するプログラムを作れ。 動作例: % ./a.out
Todd Walter (Stanford University)
数理情報工学演習第一C プログラミング演習 (第3回 ) 2014/04/21
GPS観測 2006年度地球観測実習 ~新しい可能性を求めて~     新井隆太 大久保忠博 米田朝美        担当教官 宮崎真一.
プログラミング論 I 行列の演算
岩村雅一 知能情報工学演習I 第9回(C言語第3回) 岩村雅一
第2回ネットワークプログラミング 中村 修.
多数の疑似システムを用いた システム同定の統計力学 三好 誠司 岡田 真人 神 戸 高 専 東 大, 理 研
東京工業大学 機械制御システム専攻 山北 昌毅
理由:文字数より要素数の多い配列を用いた時に,文字列の最後を示すため
理由:文字数より要素数の多い配列を用いた時に,文字列の最後を示すため
MATLAB測位プログラミングの 基礎とGT (1)
問題 1 キーボードから入力した数の合計を計算するプログラムを 作成せよ。最初に、何個の数を入力するかその数を入力 するようにする。
東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
精密工学科プログラミング基礎Ⅱ 第3回資料 今回の授業で習得してほしいこと: 2次元配列の使い方 (前回の1次元配列の復習もします.)
シミュレーション演習 G. 総合演習 (Mathematica演習) システム創成情報工学科
プロセスデータ解析学2 -単回帰分析- 担当:長谷部伸治     金 尚弘.
発表日:平成15年4月25日 担当者:時田 陽一 担当箇所:第3章 誤差評価に基づく学習 3.1 Widrow-Hoffの学習規則
第8週 高精度GPSの構築 位相測位の原理 通信システムの構築.
7. 音声の認識:高度な音響モデル 7.1 実際の音響モデル 7.2 識別的学習 7.3 深層学習.
3D散歩ゲーム 08A2043 谷口盛海 種田研究室.
第10回関数 Ⅱ (ローカル変数とスコープ).
技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
Todd Walter (Stanford University)
MATLAB測位プログラミングの 基礎とGT (2)
東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
高度プログラミング演習 (03).
東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
RTK-GPS及びネットワーク型RTK-GPS測位技術
第2回 GPS測位の原理 衛星測位の原理 GPS衛星システム GPSの信号システム GPSの測位方式.
RTK-GPS用プログラムライブラリRTKLIBの開発・評価および応用
第9回関数Ⅰ (簡単な関数の定義と利用) 戻り値.
東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
高度プログラミング演習 (02).
知能システム論I(13) 行列の演算と応用(Matrix) 2008.7.8.
第6回 高精度GPSの構築 位相測位の原理 通信システムの構築.
精密単独測位(PPP)による スタティック・キネマティック 測位精度の評価
MEMSセンサを用いたINS/GPS複合航法システム
東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU
パターン認識特論 担当:和田 俊和 部屋 A513 主成分分析
部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS
7.一次元ダクトの消音制御系における低コスト化
情報処理Ⅱ 第2回:2003年10月14日(火).
「データ学習アルゴリズム」 第3章 複雑な学習モデル 報告者 佐々木 稔 2003年6月25日 3.1 関数近似モデル
第3章 線形回帰モデル 修士1年 山田 孝太郎.
統計ソフトウエアRの基礎.
第2回 GPS測位の原理 衛星測位の原理 GPS衛星システム GPSの信号システム GPSの測位方式.
プログラミング入門2 第6回 関数 情報工学科 篠埜 功.
情報処理Ⅱ 第2回 2005年10月14日(金).
情報処理Ⅱ 第2回 2006年10月13日(金).
精密工学科プログラミング基礎 第7回資料 (11/27実施)
Nakano School of Business 経営情報ビジネス科 【 Java概論(Test4)】
プログラミング基礎a 第3回 C言語によるプログラミング入門 データ入力
プログラミング入門2 第6回 関数 情報工学科 篠埜 功.
精密工学科プログラミング基礎Ⅱ 第2回資料 今回の授業で習得してほしいこと: 配列の使い方 (今回は1次元,次回は2次元をやります.)
情報処理Ⅱ 第2回 2004年10月12日(火).
プログラミング基礎a 第5回 C言語によるプログラミング入門 配列と文字列
プログラミング基礎a 第3回 C言語によるプログラミング入門 データ入力
知能情報工学演習I 第9回(後半第3回) 課題の回答
岩村雅一 知能情報工学演習I 第9回(C言語第3回) 岩村雅一
Presentation transcript:

東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント 高須 知二 Tomoji TAKASU RTK-GPS測位の基礎と プログラミング (9) Basics of RTK-GPS Positioning and Its Programing  東京海洋大産学官連携研究員/技術コンサルタント  高須 知二 Tomoji TAKASU

内容 パッケージ構成 プログラム構成 共通ヘッダ・共通ルーチン RINEX読み込み 整数最小二乗 RTK測位 後処理基線解析AP

パッケージ構成 rtklib_1.0.tar.gz ./src : ソースプログラム ./test : テストプログラム・データ ./util : ユーティリティ ./doc : 文書 ./gcc : 構築環境GCC ./msc : 構築環境MSC ./icc : 構築環境Intel C+MKL

プログラム構成 rtklib.h : 共通ヘッダ rtkcmn.c : 共通ルーチン readrnx.c : RINEXファイル読み込み lambda.c : 整数最小二乗 geoid.c : ジオイドモデル rtkpos.c : RTK測位 rnx2rtkp.c : RTK測位メイン pos2kml.c : 変換ユーティリティ

共通ヘッダ 定数 共通型 gtime_t : 時刻構造体 obsd_t : 観測データレコード obs_t : 観測データ構造体 eph_t : 航法メッセージレコード nav_t : 航法メッセージ構造体 関数プロトタイプ宣言

共通ルーチン (1) 行列・ベクトル演算 mat(),zeros(),eye() : 行列生成 dot(),norm() : 内積, euclidノルム matmul(), matinv() : 行列積、逆行列 solve() : 線形方程式 lsq() : 最小二乗法 filter() : Kalmanフィルタ更新 matprint() : 行列・ベクトル印刷

共通ルーチン (2) 文字列・時刻操作 str2num() : 文字列→数値 str2time(),time2str() : 時刻→文字列 gpst2time(),time2gpst() : GPST→時刻 gpst2utc(),utc2gpst(): GPST→UTC timeadd() : 時刻加算 timediff() : 時刻差

共通ルーチン (3) 座標変換 ecef2pos() : ECEF→緯度経度高度 pos2ecef() : 緯度経度高度→ECEF ecef2enu() : ECEF→局地座標系 enu2ecef() : 局地座標系→ECEF covenu() : 局地座標系共分散 geoidh() : ジオイド高

共通ルーチン (4) 航法ルーチン eph2pos() : 航法msg→衛星位置 satpos() : 衛星位置・衛星時計計算 geodist() : 幾何学距離計算 ionmodel() : 電離層モデル tropmodel() : 対流圏モデル pntpos() : 単独測位

RINEX読み込み int readrnx(char **files, int n, obs_t *obs, nav_t *nav) files I RINEXファイル n I ファイル数 obs O 観測データ nav O 航法メッセージ

整数最小二乗 int lambda(int n, int m, double *a, double *Q, double *F, double *s) n,m I パラメータ数,Fix解数 a I Float解 Q I Float解共分散 F O Fix解 s O 重み付残差二乗和

RTK測位 void rtkpos(infunc_t input, outfunc_t output, int mode, int nf, double *rb, double elmin, double thres, int opt) input I 入力コールバック output I 出力コールバック mode,nf,rb,elmin,thres,opt I 測位パラメータ

RTK測位 rtkpos() 観測データ入力 単独測位 精密相対測位 整数Ambiguity決定 測位解出力

精密相対測位 共通衛星選択 状態変数時間更新 二重差残差計算 観測誤差共分散計算 Kalmanフィルタ更新

整数Ambiguity決定 2重差バイアス生成 整数最小二乗 Fail 検定 Float解→Fix解計算

後処理基線解析AP rnx2rtkp [option...] file file [...] -h print help -o output output file -p mode mode (0:single,1:dgps,2:static,3:kinematic) -m mask elevation mask angle (deg) -f freq number of frequencies (1:L1,2:L1+L2) -v thres threshold of ratio-test for integer ambiguity validation -i instantaneous integer ambiguity resolution -e output x/y/z-ecef position [latitude/longitude/height] -g output latitude/longitude in the form of ddd mm ss.ss -t output time in the form of yyyy/mm/dd hh:mm:ss.ss -u col columns of time under decimal point -s sep field separator -r x y z reference (base) receiver ecef pos (m)

性能評価 定点測位 電子基準点 : 2004/1/1-12/31(30s) 基線長 : 0.3,3.3,4.3,~33.1km 評価内容 : FIX率、精度 移動体測位 自動車走行 : 42分(1Hz),54分(2Hz) 基線長 : 0.1~3.1km 評価内容 : FIX率、走行軌跡