充足不能性と導出原理 充足不能性の証明 スコーレム標準形 エルブラン解釈 導出原理 基礎節に対する導出 導出原理の完全性と健全性
一階述語論理式の充足不能性 任意の閉式 (全称記号のみで限量された閉式) 標準的な解釈 スコーレム標準形 エルブラン解釈
標準形 スコーレム標準形(Skolem normal form) :全称束縛冠頭形 :節形式 :節
スコーレム標準形への変換 (1) のみからなる論理式にして を原子式の直前に移動する. (2)束縛変数の標準化をする. (1) のみからなる論理式にして を原子式の直前に移動する. (2)束縛変数の標準化をする. (3)スコーレム関数を導入して を除去する. (4)冠頭形に変換する. (5)母式を節形式に変換する.
スコーレム関数の導入
変換に役立つ同値関係 (1)変数名の付け替え (2) (3)論理式 が変数 を含まないとき (4)
例 同値な変換ではない!
節集合 閉式: スコーレム標準形: 節集合: :充足不能 :充足不能
エルブラン領域 エルブラン領域 エルブラン基底 基礎節 節集合 S に現れる個体定数,関数記号を用いて作られる項(基礎項)全体の集合
例 基礎節の集合:
エルブラン解釈 エルブラン解釈 個体定数 a: 関数記号 f: 述語記号: 基礎例に真偽を割当てる. HB(S)の部分集合に対応 述語記号: 基礎例に真偽を割当てる. HB(S)の部分集合に対応 一つのエルブラン解釈
エルブラン解釈の充足可能性 節集合 S が充足可能ならば,S を充足するエルブラン解釈が存在する. ある解釈 が S を充足するとき, 基礎例 の真理値を とすれば,このエルブラン解釈は S を充足する.
例
エルブランの定理 節集合 S が充足不能ならば, そのときに限り S を充足するエルブラン解釈は存在しない. 基礎例にT,Fを割当 充足可能なエルブラン解釈が存在しなければ,その節集合は充足不能である. ある基礎節がFになるとこのエルブラン解釈は節集合を充足できない 充足不能な基礎節の集合
エルブランの定理 節集合 S が充足不能ならば, そのときに限り S を充足するエルブラン解釈は存在しない. エルブランの定理 有限部分集合で充足不能な集合が存在する.
導出(resolution) 基礎節 がリテラル を含み,基礎節 がその相補的リテラル を含むとき, から を除去した節と から を除去した節の選言をとってできる節を と の導出節(resolvent)といい,この操作を導出という. 導出は妥当な推論である.
導出原理 節集合 の充足不能性の証明
導出原理の完全性と健全性 完全性 節集合Sが充足不能 ⇒ 空節□ S の意味木 の意味木
導出原理の完全性と健全性 健全性 空節□ ⇒ 節集合Sは充足不能 節集合S (充足可能と仮定) 導出 (妥当な推論) {導出節} (充足可能) 矛盾 (充足不能) 空節□を含む節集合
例 ? :充足不能? :節集合
例