学校薬剤師って…? 幼稚園、小学校、中学校、高等学校には、学校医、学校歯科医と共に、学校薬剤師を必ず置くことになっています。(学校保健法第16条) 学校薬剤師の仕事は、学校の環境衛生について検査をしたり、児童・生徒の快適な学校環境をつくるために、色々と指導、助言を行っています。
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学校環境検査 便所の管理 学校便所の3K(くさい・きたない・こわい)は、もう過去のことでしょう。 いまは、水洗化率も高くなり、すてきな便所がだんだんと増えつつあります。 しかし、清潔で快適な学校生活を確保するためには便所の管理は重要です。 便所の検査は定期的に行い、定められた検査項目(施設・設備・清潔・採光・照明・換気・ハエ・臭気)などについて基準に合っているかを点検します。
学校環境検査 ネズミ・衛生害虫の駆除 学校で、ネズミやハエ・カ・ダニ・ゴキブリなどの衛生害虫がいると、病原体を媒介したり、児童・生徒に不快感を与えたり、学習能率の低下を来すことがあります。有効で効果的な方法により駆除し、あるいは、校舎内への侵入を防ぐことが大切です。学校薬剤師は殺そ剤の使用や、衛生害虫用殺虫剤の適正使用について指導、助言を行っています。
学校環境検査 机、いすの整備 机、いすが児童・生徒の体に合わないと、学習能率を低下させるだけでなく、背柱の湾曲や近視などの誘因となるおそれがあります。また、破損や清潔などの面からも考えなければなりません。 児童・生徒が長時間使用する机、いすの整備は、それぞれの児童、生徒に対しての適合状況はどうかの管理を適切に行うことが大切であります。
飲料水の検査 水道法により、学校の水道施設、設備の点検や清掃は定期的に行われておりますが、学校では、衛生的な水を使用するために、使用水の日常点検と定期点検を行っております。 日常点検は、外観、臭気、味などと、基準どおりの残留塩素が保持されているかを、生徒や教職員が毎日点検しております。定期点検は、学校薬剤師により、化学検査のほか、一般細菌、大腸菌群などについて水道法に基づいた検査を行います。 このように衛生的で安全な水を毎日児童・生徒が使用できるようにと、検査が行われているのです。
学校給食の衛生管理 学校給食は健康教育の一環として実施されております。学校給食で食中毒の発生があると、大勢の患者が出るのが特徴です。食中毒菌は、サルモネラ菌、大腸菌、O-157など色々です。そこで、学校給食による事故の発生がないよう衛生的な管理が必要です。 学校薬剤師は給食設備や取扱いが衛生的かどうか使用水、調理機械、器具、食器類、冷蔵庫、温度計などに問題はないかを、定期的に検査をしています。
学校プールの検査 学校の水泳指導は、上手におよげるようになることと、心身の発達を促し、体力の向上を目的としています。いまは、ほとんどの学校で設置されており、効果を上げております。しかしプールは入泳者の体の汚れ、汗などにより、いつも汚染されております。 適正に管理がされていないと、プール熱やハヤリ目などの感染がおこります。 そこで、プール水の消毒は基準どおりか、有機物などの汚れの具合や一般細菌、大腸菌群などの検査を行っております。
ホルムアルデヒド測定 教室のホルムアルデヒドを測定しています。
ダニ・ダニアレルゲン検査 保健室に、ダニがいないかどうかの検査をしています。
保健室及び理科室の薬品点検 保健室の薬品についての使用上の注意や保管上の注意などについて指導、助言を行います。また、理科室の毒・劇物薬品や引火物などは適正に保管されているか、地震などの災害時の対応はどうか、また、不用薬品の廃棄については適切に処理するよう指導しています。
窓を開けて換気をしよう! 冬期は、暖房などで教室内の空気が汚れます。そこで、教室内の環境検査を行っています。検査項目としては、温度、湿度、炭酸ガス濃度、浮遊粉じん、落下細菌などを調べます。
教室などの明るさの検査 児童・生徒が能率よく快適に学習が行えるように、教室などの照度及び照明環境を定期的に検査をします。 検査は、教室などの照度及びまぶしさを定められた方法により測定し、基準に合わない場合は改善を提案します。 また、黒板の管理についても、色彩の明度と彩度や黒板面の摩滅の程度を調べます。
学校薬剤師による薬物乱用防止活動 麻薬、覚せい剤などの薬物乱用は、今や世界各国の深刻な問題であります。 わが国でも、覚せい剤をはじめ、シンナーなどの乱用は、増加の傾向にあり、近年はマリファナ、コカイン、LSDなどの薬物の検挙者も急増しており、それも青少年などの低年齢化がみられます。 学校薬剤師は、覚せい剤等乱用防止推進委員に任命されたり、児童・生徒に対しては、酒、タバコの害について、また、シンナー・覚せい剤の害についての講和を行っております。