湘南校舎における 学生健康診断の自動化 東海大学保健管理センター
目的 保健管理センター業務分析に基づき、下記 目的にて開発した ①正確かつ迅速な健康診断データの情報収集 ②受診者の負担の軽減 ③事前準備の省力化 ④健康診断に携わる人員の省力化
方法 ソフトウェア(株)オービーシステム「CLIP」 ①システム構成 サーバー OS Windows2000server ハード 富士通GRANPOWER5000 モデル380 CPU PentiumⅢ 850Mhz/256KB メモリ 512MB ハードディスク 36GB(18GB×3 RAID5) クライアント OS WindowsXP ハード 富士通FMV-C300 CPU Celeron1.70Ghz メモリ 256MB ハードディスク 40GB ソフトウェア(株)オービーシステム「CLIP」
②システム構成図 システム開発課用 端末 サーバ システム開発課 保健管理センター 胸部X線 受付1階 胸部X線 受付2階 受付① 受付② 受付③ 尿検査 ① 尿検査 ② 尿検査 ③ 尿検査 ④ 尿受付 視力① 視力②
血圧① 血圧② 血圧③ 身長・体重 心電図受付 血液受付 自動血圧計① 自動血圧計③ 自動血圧計⑤ 自動血圧計② 自動血圧計④ 自動血圧計⑥ 自動身長体重計① 自動身長体重計② 採血管用 ラベルプリンタ 自己チェック① 自己チェック② 自己チェック③ 自己チェック④ 自己チェック⑤ 自己チェック⑥ 自己チェック⑦ 自己チェック⑧ 最終確認① 最終確認② 最終確認③ 当日面接① 当日面接② 記号の説明 HUB 端末 健康診断証明書発行 メンテナンス用 LAN プリンタ バーコードスキャナ カードリーダ バーコードプリンタ
事前準備 ①検査に必要な学生基本情報の取得 情報の内容 ・学生番号 ・学生種別 ・校舎 ・学部 ・学科 ・学生証番号 情報の内容 ・学生番号 ・学生種別 ・校舎 ・学部 ・学科 ・学生証番号 ・カナ氏名 ・漢字氏名 ・クラブ名称 ・生年月日 ホストから上記内容の情報を取得する。
②検査指示ごとのセットを作成する ①で取得した情報を1レコードとしてセットを作成する。 同一人物が、数種類のセットを必要な場合、重複しても構わない。 身長・体重 血圧 尿 自覚症状 既往歴 胸部X線(間) 胸部X線(直) 視力 心電図 当日面接 後日面接 相談室 体脂肪不要 内科診察 血算Ⅰ 血算Ⅱ 生化学Ⅰ 生化学Ⅱ 生化学Ⅲ 一般学生 ● 4年次生・就職該当者 直接XP指示者 心電図指示者 クラブ一般既部員 クラブ指定団体 クラブ新入部員 放射線取扱者 派遣留学生 秋季入学者 体育学部1年 相談室予約 体脂肪不要者 帰国後健診 体育特別実習 検査内容 セット項目
検査当日 ①学生が必要なもの → 学生証のみ ②受付カードリーダに学生証を通す ↓ 検査指示票が出力される 記入された検査を受ける ①学生が必要なもの → 学生証のみ ②受付カードリーダに学生証を通す ↓ 検査指示票が出力される 記入された検査を受ける ③検査受付方法 ・指示票のバーコードをスキャン 胸部X線、心電図、身長・体重、尿、 血圧、視力、血液 ・学生証をカードリーダに通す 自己チェック(生活状況、既往歴、自覚 症状)、最終確認 ④データ収集 測定後、自動でデータが収集される ⑤全検査実施後、最終確認を行う
最終確認の3つの機能 ①検査終了確認 ②追加検査指示 ③再検査指示(異常値チェック) 必須指示検査項目が全て検査済みの場合に検査終了。 必須指示検査項目が全て検査済みの場合に検査終了。 未検査項目がある場合は、確認票が出力される。 ②追加検査指示 自己チェックの指定項目にチェックがあった際に、最終 確認で指示が出る。また、後日面接、内科診察予約の指 示も出される。いずれの場合も、確認票が出力される。 ③再検査指示(異常値チェック) 血圧、尿で異常値となった場合に、2次検査の指示が出 される。画面及び、確認票の出力で確認できる。
結果 ①対象者および受診者数 湘南校舎 2003年度定期健康診断対象者 24,844名 受診者 16,695名 湘南校舎 2003年度定期健康診断対象者 24,844名 受診者 16,695名 1日平均576名 最高受診者数1,179名/日 ②学生アンケート報告 配布枚数 3,000 回収数 2,732 実施期間 2003年6月2日~14日(第Ⅱ期)
質問1 あなたの性別は? 質問2 学生証で受付をすることについてどう思いますか? 質問3 マークシートから現在の方法に変更に なったことについてどう思いますか? 質問4 受付から終了までどのくらいかかりましたか?
③改善点、問題点 改善点 1.検査データが正確に収集された。 2.事前準備から事後処理を通して作業量の削減ができた。 3.アルバイト(一般、看護師、検査技師)の人件費削減に つながった(42名→24名)。 問題点 1.学生証の破損等により、カードリーダが読み取らないこと があった。 2.アルバイトのキー操作が不慣れなため、ミスが生じた。 3.データ確認作業のため、健康診断証明書発行の発行が7日 間遅れた。 4.受付人数800名を越えると、各端末の動きが遅くなる。
結語 多人数キャンパスである湘南校舎において、健康診断の自動入力化は、正確かつ迅速にデータの処理を行うことができる有効なシステムであることがいえる。学生にとっては受診が簡単になり、必要な検査項目がすぐにわかるなどの利益があった。またスタッフにとっては、準備~実施~事後処理の全てにおいて、作業時間の短縮、作業量の減少などの省力化がなされた。 しかし、受付者数が800名を越えるとシステム全体の動きが遅くなる状況もあり、次年度は1日あたりの受診者数を平均化し、全学生が効率よく健康診断を受診できるソフト面での工夫が必要であると考えている。