大学教育とは
大学教員とは? 建学理念に基づいて①授業、②研究、③学内業務等を実施する人 広島修道大学は、「地域社会の発展に貢献する人材の育成」「地域社会と連携した人づくり」「地域社会に開かれた大学づくり」の3つの理念を掲げ、設立目的である“郷土社会の進展”の実現をめざします。
生徒から学生へ ①オリエンテーション(2006年4月3~6日) 私(学生)は今どの位置に(カリキュラム、学内組織他)いて、これから(4年間)どうしなければならないのか。そのため、今何(講義の選択等)をしなくてはならないのか。 ②担任・チューター目的 管理・指導のためではない 例)基礎ゼミナール(4月~7月、15回) 学生が困った時のナビゲーター 不必要ならばそれにこしたことはない 友人を作り、学内を動き回る仕掛け人
大学教員の「授業」とは 学習指導要領に沿って「生徒」に教科書の内容を正しく教えることではない 教育者かつ研究者であることの必要性 ∴知的欲求の充足 「学生」は大学教員から、専門知識や最新知識を「自主的」に学ぶことができる!
地球温暖化の現状と今後
(B)地球環境問題の要 地球温暖化、自然破壊、海洋汚染など地球規模での環境問題が深刻化し、中でも最も深刻な問題のひとつとなっているのが地球温暖化問題です。 地球温暖化が進行すると、海面の上昇、生態系の破壊、健康への被害、経済格差の拡大など広範囲に深刻な影響を生じるおそれがあります。 http://www.hyogo-wo.go.jp/jigyou/role/environment04.html
最近の気象異常の例 (日本) 2004年大阪、京都、東京都心などで30℃以上の真夏日が過去最多を記録 熊本では100日を越えた。東京都心では39.5℃を記録 2004年台風の上陸回数がもっとも多く1951年以来の記録を更新。10回以上上陸し、7200億円の保険金が支払われた。 台風18号によって広島では最大瞬間風速60.2mを記録 ただし、2005年(平成17年)の台風は23個と、平年の27個と比べて少ない日本列島への上陸数も3個と、平年値(2.6個)なみ。
(世界) 2004年、中国広州では50年ぶりの大干ばつ、386万人が水不足 2004年3月26日、観測史上初めて南半球でハリケーン(カタリーナ)発生、ブラジル被害 2005年7月26日、インドムンバイは記録的な大雨、24時間で762mm、1000人死亡 2005年巨大ハリケーン「カトリーナ、リタ、ウィルマ」による被害。約9兆円過去最高
人間活動による地球温暖化(?) (地表温度) 地球の表面温度は1861年から上昇 平均地上気温は20世紀に0.6℃上昇した 1990年代は最も暑かった年代であった 1998年は、記録史上(1861年)最高に暑かった 1950年代から地表と地表から8000m以内の大気温度は、10年で0.1℃の割合で上昇
(CO2濃度) 1750年以来、大気中のCO2濃度は31%増加 現在のCO2濃度は過去42万年間で最高であり、過去2000万年間でも最高 過去20年間の人為的起源によるCO2放出の約7割は化石燃料消費、残りは森林伐採と予測
(モデル推計) 過去50年間の平均温度上昇は人為的起源によるCO2増大 CO2濃度は2100年に540~970ppmへ 地球表面の平均温度は1.4~5.8℃上昇 海面は13~94cm上昇
大気の総重量は? ∴大気の総重量=5282兆トン 地球表面積=5.11206×1014(m2) = 1.01325(N/ m2)/9.80665(m2/s2) =1.03323×1014(kg/m2) 大気の総重量 =(1m2あたりの大気の重量)×(表面積) =5.282×1018(kg) ∴大気の総重量=5282兆トン
CO2体積分率1ppmの総重量は? ∴CO2・1ppm=80億トン 1ppm=100万分の1=10-6 =大気の総重量×(44/29)×10-6 =8.01396×109 ∴CO2・1ppm=80億トン
産業革命以後のCO2増加量は? ∴100×80=8000億トン 産業革命前のCO2濃度=280ppm 現在のCO2濃度=380ppm
現在のCO2排出状況 ∴10年後にはCO2濃度は400ppmへ CO2の年間排出量=275億トン、872トン/s 約50万m3 CO2の現在の濃度は約380ppm(381ppmの報告有) ∴10年後にはCO2濃度は400ppmへ
CO2の特徴 CO2は大気中に長く留まる 100年後・・・30% 500年後・・・15% 5000年後・・・10% 100年後・・・30% 500年後・・・15% 5000年後・・・10% したがって、排出量を今すぐに「ゼロ」にしたとしてもCO2濃度、気温、海面上昇は上昇し続ける。
CO2排出の現状 アルミ缶350ml=約170g バスタオル=約370g 人間が呼吸により排出するCO2=320kg/年 自家用車(10km/l、年間1万キロ)=2300kg/年 一世帯あたり (電気、ガス、車、廃棄物)=6500kg/年 スギの木の年間吸収量=14kg/年 呼吸←23本 車←160本 家庭←460本
CO2の影響はどれくらい? 温暖化するとすればどんな影響が? 復習) CO2の年間排出量=275億トン 872トン/s、約50万m3 産業革命以後のCO2増加量は800億トン 10年後にはCO2濃度は400ppmへ
気温上昇の脅威 1℃ グレートバリアリーフを含む82%のさんご礁死滅 グローバルエコシステムの2~47%の損失 気温上昇の脅威 1℃ グレートバリアリーフを含む82%のさんご礁死滅 グローバルエコシステムの2~47%の損失 ペルーでは氷河融解により飲料水、農業などで問題発生 アフリカでは作物収量が減少 クイーンズランド(濠)の熱帯林は50%減少
エコシステムというのは生態系、つまり、ある地域に住む動植物間での物質循環全体を見渡し、一つの機能系としてとらえる概念 春に花が咲き、虫が活動を始め、それを餌にする鳥が卵を産む… こういうエコシステムが崩れかけている
1.5℃ インド洋のさんご礁死滅 グリーンランドの気温が2.7度を超え、氷床の全面融解開始 この影響で2100年までに海面水位上昇75cm
2℃ 海面上昇とサイクロンで1200~2600万人が移動 10~28億人が水ストレスを受ける マラリア2.3億 洪水0.3億人 2℃ 海面上昇とサイクロンで1200~2600万人が移動 10~28億人が水ストレスを受ける マラリア2.3億 洪水0.3億人 さんご礁の97%が死滅 グローバルな穀物生産が低下し、食料価格増大 1200万~2億人が飢餓リスクにさらされる
2.5℃ 中国の北方森林は完全消滅 チベット高原の永久凍土がほぼ融解して砂漠化 アマゾンが砂漠化
3℃ 世界人口の5~6割がテング熱にさらされる(現在3割) 南極大陸氷床の不安定化
3.5℃ オーストラリアの農業崩壊 アルプス氷河の消失 6億人が飢餓リスク ツンドラは60%、タイガは44%消失 北大西洋海流が停止(5割の確立)
ショッキングな事実・・・・・ 「大気中のCO2をどの程度で安定化すれば良いか?」⇒地球温暖化は避けることは不可能 1.5℃では無理、2.0℃でどうにか・・・・。 2℃を超えるのは2026~2060年の間 1970~2003年、北極圏では0.46℃/10年の温暖化が進行
CO2の安定化と気温上昇 CO2を400ppm以下で安定(10年) ・・・28%(8~57)の確立で2℃突破 ・・・28%(8~57)の確立で2℃突破 450ppm以下で安定(35年) ・・・54%(26~78)の確立で2℃突破 500ppm以下で安定 ・・・71%(48~96)の確立で2℃突破 600ppm以下で安定 ・・・88%(74~100)の確立で2℃突破
予測される地球システムの変化 2020年 大西洋海流ラブラドル海側沈み込み停止 2025年 アンデス氷河消失、米国西部水危機 2020年 大西洋海流ラブラドル海側沈み込み停止 2025年 アンデス氷河消失、米国西部水危機 2026~2060年 全球平均気温上昇2℃突破 2030年 アマゾンのサバンナ化 2040年 グリーンランド氷床全面融解 2050年 主要絶滅危惧種の25%絶滅 2070年 北極海氷の夏期消失 これらに伴って、2025年ごろから一部の地域・国の社会ステムの崩壊がはじまり、2050年までには世界規模での社会・経済の混乱が生じる・・・・。
じゃあどうすれば? 氷河期は2~5万年後 京都議定書の限られた効果 0.1℃、海面上昇1.5cmの抑制 技術的な温室効果ガス排出の削減ポテンシャル エネルギー効率改善:1兆トン 再生可能エネルギー:3兆トン 原子力 :3000億トン CO2の捕獲と貯留 :2兆トン 森林吸収 :3500億トン
環境に配慮した産業や製品に期待(エコビジネス) 例えば、トヨタ自動車ハイブリット車40万台/年 (900万台/年) 化石燃料中のCO2は排出することなく、水素分だけを燃焼させる技術 自然エネルギー(水力、太陽光、風力、地熱など)を効率的に受け止めるための技術 注意)当初から企業が環境に配慮した活動(環境経 営)を実践していたのではない! 来週、人間環境学入門「環境問題に対する企業の対応」にて解説(6月21日)
参考)太陽光 地球上に降り注ぐ太陽光エネルギーは176兆kj/s、地表への到達量は1kw/m2 もし100%利用できれば! もし100%利用できれば! 1年間のエネルギー利用量=1時間の太陽光 地球表面積の0.01%の発電設備
参考)その他 日本一の量を誇る周南コンビナートの副生水素を活用した「水素タウン」の実現 コージェネレーション(熱電併給)型の燃料電池設置(※単一のエネルギーから電気と熱(温水)を同時に供給、発電効率4割程度だが、排熱を給湯・冷暖房に利用することで8割程度の効率) ガソリンに10%のバイオエタノール混合(2030年)