大学生・短期大学生の 自主的な英語学習時間に 影響を及ぼす要因の解明 ー学習方略を中心としてー 大学生・短期大学生の 自主的な英語学習時間に 影響を及ぼす要因の解明 ー学習方略を中心としてー 情報システム学科 学籍番号 12004070 氏名 斉藤有吾 指導教員 小宮山智志
大学 使えるようになった 気がまるでしない!! 中学 高校 短大 ・毎週3~4時間は学校で英語の授業 ・それも7、8年間やってきた
丸橋・佐藤(2002)は英語の習得に 中学・高校の6年間学校で学ぶ英語は およそ2000時間英語学習が必要! 1000時間前後 大学or短大、それに自主学習で英語を学習するしかない!
★本研究での問い 英語習得したい! 英語やる気なし 12時間 20分 5時間 3時間 8時間
★本研究での自主的な学習時間の定義 英語の学習時間 自主的な学習時間 アルバイト関係の 学習時間 英会話 スクールの学習時間 大学・短大 ・字幕なしで洋画を見る ・英字新聞を読む ・NHK外国語講座を見る ・・・などでもOK
★調査方法 調査対象:新潟国際情報大学生 県立新潟女子短期大学 その他友人のツテ 調査方法:自記式アンケート方式 サンプル数:大学生⇒72名 短大生⇒74名
皆さんの仮説1 バイトで時間がないので英語を習得したくても時間がとれない。 時間はつくるもの。時間をつくらないのは意欲の差だ。 他の方の意見:賛成・反対? 理由は? とっても重要! 仕事:一人ではできない。 いかに協力できるか。主張と根拠がなければ共通の目標にむかって協力できない。 世界学力調査の話(日本読解力低い)
グループワーク 自分の頭を使う 両方同じぐらい大切 他人の頭を使う グループワークで両方の練習 学校 誰かの作った知識や技術を覚える。 情報の消費者 大学: まだ誰も分からない “自分の問い ”を解明する 情報の生産者 自分の頭を使う 両方同じぐらい大切 他人の頭を使う グループワークで両方の練習
手順 ① まず、自己紹介。 ② 用紙にメンバーの名前を書く。 2枚目の用紙のオモテを使用します。次回はウラ、次々回は3枚目のオモテ…) ① まず、自己紹介。 ② 用紙にメンバーの名前を書く。 2枚目の用紙のオモテを使用します。次回はウラ、次々回は3枚目のオモテ…) お互いに意見を交換 レポートは個人個人で書く。他の方の意見を紹介(名前を出してください。とっても重要です)しながら、自分の考えを展開。
課題も意見も いろいろな意見 それぞれ判断して、複数の意見の関係考えて、結論。 課題の条件もさまざま。 ノートに書いて整理。 ノートのとり方
皆さんの仮説2 将来の目標がはっきりしている。 はっきりしてる:時間が長い。 目標が短期目標か、長期目標か 短期だと時間が長い。長期だと時間が短い。 集中力があると時間が長い 集中力があると、時間短い。 英語の不足を実感 テスト前に実感 テスト後に実感
皆さんの仮説3 分析の結果意外な結論が! 日々の学習のなかで疑問点見つけて、解決することができると楽しい:長時間になってしまう。 親戚に外国人!がいると長時間 友達に外国人!がいると長時間 英語の第一印象がいいと長時間 分析の結果意外な結論が!
★自主的な英語学習時間に影響を与えると考えられるもの ー外的要因ー ★自主的な英語学習時間に影響を与えると考えられるもの ー外的要因ー 大学外での指導者の有無 英語圏語学留学の時期 英語試験の時期 時間的余裕 金銭的余裕 自主的な英語学習時間
ユウゴさんの仮説 ほぼ、皆さんと同じ仮説 + α まず“仮説”解説します。 その後に結論をお話します。
★自主的な英語学習時間に影響を与えると 考えられるもの ー内的要因ー 考えられるもの ー内的要因ー 目標達成のための希望学習時間 学習方略 学習観 学習動機 自主的な英語学習時間
学習に影響を与える思い込みや信念のこと例)・「英語は難しい」 ・「英語学習は文法が一番大切」 ★学習観について 学習に影響を与える思い込みや信念のこと例)・「英語は難しい」 ・「英語学習は文法が一番大切」 目標達成のための希望学習時間 学習方略 学習観 学習動機 自主的な英語学習時間
★どんな学習観があるのか ⇒先行研究の尺度を使用し分析した その結果・・・ 学習観は5つ抽出! ①学習の難しさ観 ②英語学習は英語で学習観 ③伝統的学習観 ④聞き取りの難しさ観 ⑤学習の自律観
★学習動機について 外発的動機づけ 例)・良い就職につくため ・単位を取るため ・英語が話せると かっこいいから 内発的動機づけ ・単位を取るため ・英語が話せると かっこいいから 内発的動機づけ 例)・英語を学習することで 満足感が得られる ・英語を学習することで 達成感が得られる ・英語学習自体楽しい 目標達成のための希望学習時間 学習方略 学習観 学習動機 自主的な英語学習時間
★どんな学習動機があるのか ⇒先行研究の尺度を使用し分析したその結果・・・ 学習動機は3つ抽出! ①外発的動機・外的制御 ②外発的動機・同一化 ③内発的動機
★学習方略について 学習に直接関わるテクニック・工夫 例)・単語を発音しながら覚える ・文章のわからないところを前後 から推測する 学習に間接的に関わるテクニック・工夫 例)・他人と協力して学習する ・感情をコントロールする ・学習を計画・反省する 目標達成のための希望学習時間 学習方略 学習観 学習動機 自主的な英語学習時間
★どんな学習方略があるのか ⇒先行研究の尺度を使用し分析した その結果・・・ 学習方略は8つ抽出! ①実践的学習方略 ②メタ認知・感情方略 ③分析的記憶方略 ④社会方略 ⑤補償方略 ⑥日常的認知方略 ⑦分析的認知方略 ⑧反復記憶方略
★本研究の仮説 ー外的要因ー 英語試験が近いほど 学習時間が増えるのでは? 英語試験が終わって間もないほど 学習時間が減るのでは? ★本研究の仮説 ー外的要因ー ・時間的余裕仮説 ・金銭的余裕仮説 ・大学・短期大学外での指導者の有無仮説 ・英語試験時期(試験前)仮説 ・英語試験時期(試験後)仮説 ・英語圏語学留学時期(留学前)仮説 ・英語圏語学留学時期(留学後)仮説 英語試験が近いほど 学習時間が増えるのでは? 英語試験が終わって間もないほど 学習時間が減るのでは?
★本研究の仮説 ー内的要因1ー 英語が難しいと思っているほど 学習時間は減るのでは? 内発的動機づけが強いほど 学習時間が増えるのでは? ★本研究の仮説 ー内的要因1ー ・目標達成のための希望学習時間仮説 ・学習の難しさ観仮説 ・英語学習は英語で学習観仮説 ・伝統的学習観仮説 ・聞き取り難しさ観仮説 ・学習の自律観仮説 ・外発的動機・外的制御仮説 ・外発的動機・同一化制御仮説 ・内発的動機仮説 英語が難しいと思っているほど 学習時間は減るのでは? 学習観 内発的動機づけが強いほど 学習時間が増えるのでは? 学習動機
★本研究の仮説 ー内的要因2ー メタ認知・感情方略が身についているほど 学習時間が増えるのでは? ・実践的学習方略仮説 ★本研究の仮説 ー内的要因2ー ・実践的学習方略仮説 ・メタ認知・感情方略仮説 ・分析的記憶方略仮説 ・社会方略仮説 ・補償方略仮説 ・日常的認知方略仮説 ・分析的認知方略仮説 ・反復記憶方略仮説 学習方略 補償方略が身についているほど 学習時間が増えるのでは?
★結論 自主的な英語学習時間 内発的動機 補償方略 メタ認知・感情方略
いろいろな仮説 どれが現実にあてはまっているのか? 決着のつけ方 来週以降、この昨年の卒業論文の例が今年の卒業論文の例をつかって考えていきましょう。
ユウゴの結論 自主勉強、したいけどしない人 原因によって対策がことなる→原因を探ろう! 結論:ある種の「方法(学習方略)」をしらない! 学習方略1:メタ認知・感情方略 学習方略2:補償方略 学習の仕方を身につけることが、「身につけたい人が、自主学習の時間を増やせる」ようになるために必要!
ここで確認 グループワーク ここまでのことをグループの中で確認! 「自分の当たり前」が誤解かも? あっていると思っても、お互い説明し合って 確認しよう! ノート(レポート用紙ではなく!)にまとめよう。
補償方略 英文(単語・単語・単語) 日本語:意味・意味・意味
解釈したことを日本語として相応しい言葉に 辞書に書いてあることば、文法通りに並べても日本語にならない!! 補償方略 英文(単語・単語・単語) 解釈:どんなこと言ってるのか理解 解釈したことを日本語として相応しい言葉に
私たちの言葉の理解 文章全体 さらにノンバーバルコミュニケーション →ひとつの文章の意味が決まり →一つの単語の意味がきまってくる! 全体から、部分を推測する力が必要。 =補償方略 母国語でも必要な能力 人によって能力差 →学習時間の差→さらに能力差
ここで確認 グループワーク ここまでのことをグループの中で確認! 「自分の当たり前」が誤解かも? あっていると思っても、お互い説明し合って 確認しよう! ノート(レポート用紙ではなく!)にまとめよう。
★どんな学習方略があるのか ⇒先行研究の尺度を使用し分析した その結果・・・ 学習方略は8つ抽出! ①実践的学習方略 ②メタ認知・感情方略 ③分析的記憶方略 ④社会方略 ⑤補償方略 ⑥日常的認知方略 ⑦分析的認知方略 ⑧反復記憶方略
楽しいときの3つの条件 例、考えてみてください! 1.自分から進んでやっていること 2.自分で工夫できる 3.自分で工夫した結果が わかること 楽しみの社会学 : 不安と倦怠を越えて / M.チクセントミハイ著 今村浩明訳 思索社 , 1979.5
ここで確認 グループワーク ここまでのことをグループの中で確認! 「自分の当たり前」が誤解かも? あっていると思っても、お互い説明し合って 確認しよう! ノート(レポート用紙ではなく!)にまとめよう。
内的要因 一人ひとりのココロの問題…じゃないよ! 身につけたい人:内的要因→自主的学習時間 プロセス 原因はテクニック(学習方略)だった! プロセス 原因はテクニック(学習方略)だった! ここでモデル入門・ゲーム理論について思い出そう!
ココロの変化まで考えて しくみを変えて、目的を達成。 人間を対象とする以上、感情の問題が大きい。 感情だから手がつけられない? ともに協力して目的達成するために、感情の変化も考慮して、しくみを考える!
来週は1週おくれで 複数の仮説 →結論の出し方 そして最終レポートについて
★変数の操作化 全ての仮説に対応する変数を作成 希望学習時間仮説 χ1 希望学習時間変数 時間的余裕仮説 χ2 時間的余裕変数 金銭的余裕仮説 χ3 金銭的余裕変数 指導者の有無仮説 χ4 指導者の有無変数 ・ メタ認知・感情方略仮説 χ18 メタ認知・感情方略変数 分析的記憶方略仮説 χ19 分析的記憶方略変数 社会方略仮説 χ20 社会方略変数 補償方略仮説 χ21 補償方略変数 日常的認知方略仮説 χ22 日常的認知方略変数 分析的認知方略仮説 χ23 分析的認知方略変数 反復記憶方略仮説 χ24 反復記憶方略変数
★仮説の検証 自主的な学習時間 ⇒ y (従属変数) 仮説に対応する変数 ⇒ χ1~ χ24 (独立変数) 自主的な学習時間 ⇒ y (従属変数) 仮説に対応する変数 ⇒ χ1~ χ24 (独立変数) 重回帰分析! y=β0+β1・χ1+β2・χ2+β3・χ3+・・・・ ・・・・+β23・χ23+β24・χ24 χ2:時間的余裕変数
★真理表 この真理表の予測と結果が一致すれば、 その仮説は採択される!! y (学習時間) 希望学習時間仮説 時間的余裕 仮説 ・・・ 学習の 難しさ観仮説 内発的動機 β1:+ β2:+ β9: - β16:+ メタ認知・感情方略仮説 ・・・ 補償方略仮説 反復記憶方略仮説 β18:+ β21:+ この真理表の予測と結果が一致すれば、 その仮説は採択される!!
★重回帰分析の結果 R2値=0.596 調整済みR2値=0.436 F値=3.729 有意確率=0.000(a) ・・・1%水準で有意 分析モデル3 標準化係数β t 有意確率 時間的余裕変数(χ2) 0.166 1.545 0.129 金銭的余裕変数(χ3) 0.128 1.101 0.276 ・ 内発的動機変数(χ16) 2.537 0.014 メタ認知・感情方略変数(χ18) 0.295 2.411 0.020 分析的記憶方略変数(χ19) 0.155 1.381 0.174 社会方略変数(χ20) -0.021 -0.192 0.848 補償方略変数(χ21) 0.321 2.734 0.009
★真理表と結果の比較 真理表 β16=+0.276 5%水準で有意 β18=+0.295 5%水準で有意 結果 y (学習時間) 内発的動機 仮説 ・・・ β16:+ メタ認知・感情方略仮説 ・・・ 補償方略仮説 β18:+ β21:+ β16=+0.276 5%水準で有意 β18=+0.295 5%水準で有意 β21=+0.321 1%水準で有意 結果