維持管理に必要な幅広い知識と経験を有する技術者の養成。

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資料4 大阪府都市基盤施設維持管理技術審議会 第1回 全体検討部会 都市基盤施設長寿命化計画(仮称)の策定 ~効率的・効果的な都市インフラの長寿命化をめざして~ 議論テーマ2:持続可能な維持管理の仕組みづくり 大阪府都市整備部 事業管理室

維持管理に必要な幅広い知識と経験を有する技術者の養成。 露 戦略的な維持管理の推進に向けて 1 議論テーマ2:持続可能な維持管理の仕組みづくり ・維持管理・更新業務の増加や難しさ ・就業人口の減少 ・建設投資の減少 ・建設業界の魅力の低下 維持管理に必要な幅広い知識と経験を有する技術者の養成。 現場技術者のモチベーションの向上、次世代を担う技術者の確保。 維持管理に関する技術力の向上と継承。 ・人材不足、技術力不足が「点検漏れ」や「不適切な対応」を招く恐れ   発注者側では、業者の成果等に対するチェック機能の低下が懸念   受注者側でも、設計ミスや施工ミスの増加が懸念 ・業界の魅力低下が担い手不足を助長? ・技術の向上、継承にも悪影響 ・震災など有事の際に重要な役割(施設の復旧等)を担う産業の衰退が懸念。 管理者間(国や市町村)や大学、関係機関等との技術的連携。 維持管理業務や市場の魅力向上。 課 題 持続可能な維持管理の仕組みづくり 建設業の社会的な役割・意義を踏まえた情報発信と魅力の向上。 <解決策は??> ・人材の養成と確保、技術力の向上と継承 ・現場や地域を重視した維持管理の実践 ・維持管理業務の改善と魅力向上のあり方等 地域と共に公共空間を守り育てる仕組みづくり

「官」 「産」 1 1 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けて 持続可能な維持管理の仕組みの検討項目 持続可能な維持管理の仕組みの検討範囲 1  1 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けて 持続可能な維持管理の仕組みの検討範囲 持続可能な維持管理の仕組みの検討項目 ■人材の養成と確保、技術力の向上と継承 ○公務員技術者の技術力向上・継承 ○専門知識を備えた人材養成と確保 ○資格制度の充実、教育研修制度活用 ○維持管理組織・人員の充実   「学」   府民 ■現場や地域を重視した維持管理の実践 ○施設管理者間の人的ネットワークの強化 ○大学からの技術的アドバイスの提供や共同研究等の連携 ○民間の技術・資金などの導入 ○地域のマネジメント(施設管理者間、大学、企業など連携) ○地域住民との協働 「官」 大阪府 国 ■維持管理業務の改善と魅力向上のあり方 ○新たな技術、材料、工法などの活用と促進策 ○維持管理の重要性の理解促進(広報) ○維持管理技術者の社会的地位向上 市町村 「産」

1 職員の減少および偏り 府の技術職員は年々減少 市町村では深刻な人員不足 1 職員の減少および偏り 総務省「地方公共団体定員管理調査」より 府の技術職員は年々減少 10~20年後 深刻な技術職員不足に! 地方公共団体の土木職員 ピーク時(H8) より ▲約25% 市町村では深刻な人員不足 大阪府域市町村アンケート(回答23自治体/43自治体)でも、将来の維持管理、更新費用は把握できていないという自治体が20(87%)を占め、その原因として「職員数の不足(時間がない)」を挙げる自治体が16(70%)を占める。 維持管理、更新費用の把握ができない理由として、「データ蓄積の不足(13自治体)」「予算不足(10)」「技術力不足(5)」が続いている。

H25年3月~4月に大阪府が実施した市町村へのヒアリング結果より抜粋 2 2 府下市町村のニーズ 市町村も維持管理業務の様々な困難に直面 経験のないものが維持管理しているので苦慮している 機会が少なく経験不足、スキルアップを図るのも困難 スキルアップを図る場として、市単独では難しい   (OJTも困難、人員不足・人材不足・機会不足) 【主なニーズ】 点検など不具合を見逃さない技術、補修工事などの設計・積算・工事監督の技術 維持管理に関するスキルアップが特に必要な施設は、橋梁やトンネル、下水道管渠、河川護岸の重要構造物と街路樹 実際の現場を見てスキルアップを図りたい スキルアップについては土木事務所との連携が重要(顔のみえる関係) H25年3月~4月に大阪府が実施した市町村へのヒアリング結果より抜粋

3 1 大阪府における取組事例 「橋梁維持管理テクニカルアドバイス制度」の構築 <制度のねらい> 3 1 大阪府における取組事例 「橋梁維持管理テクニカルアドバイス制度」の構築 池田 392橋 ⇕ アドバイザー 2名  茨木 460橋  2名 枚方・八尾 581橋 2名 富田林 422橋 アドバイザー 2名 鳳・岸和田 NPO KISS 座長 班長:鋼構造 班長:Co構造    大阪府 技術の共有化・蓄積 地域区分イメージ <制度のねらい> 「予防保全に資する点検等の着眼点」 「重大な損傷につながる損傷を見逃さない」など職員の点検技術のスキルアップ 「経験しえない不具合や高度な技術的判断を求められる不具合への迅速な対応」を図るための体制構築(危機管理) 情報と技術の共有化・蓄積、新しい知見の導入、指導内容の統一 <制度のしくみ> 大阪府とNPO法人関西橋梁維持管理―大学コンソーシアム―(KISS)とで、協定書を締結 迅速な対応(大学の立地)や地域性、平均的な橋梁数を考慮し、7土木事務所を5地域に分割 地域毎にアドバイザー(Mt、Co)を設定 アドバイザーと連携し、各地域での特性を考慮した職員による点検のためのスキルアップを図る 不具合時の迅速な対応をとるべく、体制を構築する。 府はNPOと連携し、各地域の状況を把握、情報と技術の共有化・蓄積、新しい知見の導入、指導内容の統一を実施。

3 2 大阪府における取組事例 「橋梁維持管理テクニカルアドバイス制度」での実施内容 1.BMトレーニング 2.経験しえない不具合時の対応 3 2 大阪府における取組事例 「橋梁維持管理テクニカルアドバイス制度」での実施内容 1.BMトレーニング ◇5年間(H24~H28)でテクニカルアドバイザーの指導助言を頂き、予防保全に資する点検ポイント等を習熟する。 2.経験しえない不具合時の対応 ◇高度な技術的判断を求められる不具合などへ の迅速かつ的確な対応として、テクニカルアド バイザーの指導・助言を頂く。 ◇不具合の蓄積、情報共有、水平展開の実施。 腐食によるPC鋼棒の突出 大型車などの繰り返し荷重による疲労損傷 桁下車両火災による鋼橋の損傷

4 1 他の管理者における取組事例 「人材養成の取り組み」 ・産官学民による「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)」の養成 (岐阜県) 4 1 他の管理者における取組事例 「人材養成の取り組み」 ・産官学民による「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)」の養成 (岐阜県)  岐阜大学と岐阜県が連携し、県や県内建設業界の技術者の技術力向上を目的に、高度な知識を持った総合技術者(社会基盤メンテナンスエキスパート:ME)の養成講座を開催。 ・道守養成ユニット(長崎県)  長崎大学と長崎県が連携し、インフラ構造物の長寿命化を図るための研究拠点を形成。  長寿命化に関する研究や地方自治体等への技術支援、学生に対する教育支援等を総合的に行う。特に橋梁の維持  管理およびこれらの技術習得を目的とした「道守」制度を制定。講義、演習および県内各地の橋梁等での点検実習を行っ  ている。 「人材確保の取り組み」 ・わかやま技術支援人材バンク(和歌山県)  退職技術者を登録する人材バンクを設置し、大規模災害時の復旧事業や平常時の市町村の土木事業等専門的  な行政ニーズ(現地調査、技術指導、設計・積算、工事現場監理、工事検査など)に対する人材支援を実施。 ・県内を7ブロックに分けてブロック内の橋梁の日常点検や清掃、緊急措置、追跡調査などを包括して委託する業務を簡易公募型プロポーザル方式で発注(青森県)  「橋梁の長寿命化には日常的な維持管理が最も効果的ということと、地域の橋梁は地元会社で見てもらうのが前提」。  大規模改修や更新などの“大けが”は別にして、風邪程度の病気は“町医者”に任せようという考え。

4 2 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けての整理 4 2 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けての整理 〇広域(全体)マネジメント(広域的な視点によるメンテナンスマネジメント(基本方針、優先順位、予算配分)) 〇地域マネジメント(風土や歴史、地の利やつながりを活かした面的なメンテナンスマネジメント(土木事務所単位))  ・各施設管理者間の連携。  人的ネットワークの強化(維持管理を通して、顔の見える関係を構築することが、有事や平常時の維持管理業務に有効。)    短期:技術研修や不測の事態(致命的な不具合)に備える技術的サポートなどテクニカルアドバイス制度や維持管理ノウハウの蓄積などの共同実施。   短期:市町村職員の技術力向上の一環として、現場技術者の人事交流による研修制度(若手職員(市)=ベテラン職員(再任用)(府))        ※市町村ニーズ:維持管理工事などの機会が少なく、設計・積算、工事監理などのスキルが必要)   中長期:各施設の維持管理業務の長期継続包括契約         ※期待する効果:有事の際の現場技能者確保(安定的雇用の確保)、ワンストップ対応による府民満足度の向上  ・大学の連携  大学及び学生、府技術者の交流による人材の養成と確保   大 学:科学的知見や技術的サポート、維持管理における協働研究、新技術、工法、材料の審査サポートなど   大阪府:大学の研究や教材のフィールドとしてインフラや維持管理データを提供。         メンテナンス工学(講義:維持管理の現状・課題)などへの外部講師、インターシップの受け入れ。など  ・大学、協会(PC建協、橋建協など)、道路会社などと連携  テクニカルアドバイス制度、新材料・技術・工法の開発、促進  ・人事制度   インハウスエンジニアの技術力向上・継承    技術的判断ができる人材の養成、スペシャリストを養成・確保する人事制度の構築。   インハウスの現場技能労務者(スペシャリスト)の継続的な確保    緊急対応、維持管理、有事の際に必要な経験的な現場技術・技能の蓄積と継承が重要。

(参考資料) 国及び他の自治体の取組み状況について 1.取り組み例(1) 岐阜県ME養成 2.取り組み例(2) 長崎県 道守制度 3.取り組み例(3) 愛知県 N2U-BRIDGE 4.取り組み例(4) 東京都 ITを活用した新たな社会基盤の維持管理 5.取り組み例(5) わかやま技術支援人材バンク 6.新しい契約制度の事例(1) 青森県 7.新しい契約制度の事例(2) 奈良県 8.新しい契約制度の事例(3) 国交省の事例(試行) 9.新しい契約制度の事例(4) 国交省の動向

他自治体での取り組み例(1) 岐阜県ME養成 他自治体での取り組み例(1) 岐阜県ME養成 「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)」の養成 ~概要~ ・岐阜大学と岐阜県が連携し、県や県内建設業界の技術者の技術力向上を目的に、高度な知識を持った  総合技術者(社会基盤メンテナンスエキスパート:ME)の養成講座を開催 ・橋梁、トンネル、舗装、地盤構造物などの社会インフラの維持管理に関して、座学、演習、実習からなる  カリキュラムを実施 ・ME認定試験を行い、合格者がMEとして認定される ~対象者~ ・社会基盤整備、維持管理2年以上の経験を有する県等の自治体土木職員 ・社会基盤、維持管理の調査、設計、施工に3年以上の経験を有する建設関連業界技術者 岐阜大学社会資本アセットマネジメント技術研究センターHP (http://www1.gifu-u.ac.jp/~ciam/)等より

他自治体での取り組み例(2) 長崎県 道守制度 他自治体での取り組み例(2) 長崎県 道守制度  長崎県 道守養成ユニット ~概要~ ・長崎大学と長崎県が連携し、インフラ構造物の長寿命化を図るための研究拠点を形成 ・長寿命化に関する研究や地方自治体等への技術支援、学生に対する教育支援等を総合的に行う ・特に橋梁の維持管理およびこれらの技術習得を目的とした「道守」制度を制定 ・講義、演習および県内各地の橋梁等での点検実習を行っている ・各コース、全講義終了後に認定試験を行ない、合格者の認定を行っている。 ~対象者~ ・一般市民を対象した「道守補助員」から、高度な技術開発ができる技術士・博士レベルの「道守」まで  幅広い人材を対象としている。 長崎大学 道守養成ユニットHP (https://michimori.net/)等より (人数1/人数2): 人数1:H23年度の養成目標 人数2:H24年度終了時までの養成目標(既に目標を上回る成果を達成)

他自治体での取り組み例(3) 愛知県 N2U-BRIDGE ~概要~ ・名古屋大学とNEXCO中日本が共同で復元・建設した多様な劣化パターンモデルを有するモデル橋 (NEXCO-Central and Nagoya University Bridge model with Restoration and Integrated Deterioration for Global Engineers) ・国をはじめとする道路管理者,大学,業界団体が参画する「橋梁保全技術研修協議会」の協力のもと運営 ・基礎コース(2日)、検査点検コース(3日)、診断評価コース(3日)からなり、検査点検コース、  診断評価コース修了者は各認定試験(橋梁点検士、橋梁診断士)が受験可能。 ・~対象者~ ・基礎コースは受講資格不要、検査点検コースは技術士補、土木学会1級土木技術者、RCCM、岐阜大ME等  診断評価コースは、技術士、土木学会1級土木技術者、RCCM、岐阜大ME等の有資格者が対象 名古屋大学 N2U-BRIDGE HP (https://sites.google.com/site/n2ubridge/)より

他自治体での取り組み例(4) 東京都 ITを活用した新たな社会基盤の維持管理 ~概要~ ・社会基盤の維持管理が効率的・持続的に行われる環境を構築することを目的としている ・下図に示す4つのシステム(みまもりサポート、インフラeラーニング、インフラスキルスタンダード、  橋梁AM)により、地方自治体、道路施設維持管理者、大学等教育機関、地域住民が一体となった  地域連携基盤を構築。 ・総務省「地域ICT利活用広域連携事業」として、東京都、岐阜県、東大、岐阜大、長崎大、岐阜県建設技術  センター、土木研究所、国総研等との産官学コンソーシアムを形成して実施中 ・都内の区市町村の協力によって広域連携マネジメントシステム等を構築・試行運用し、それらをベースに  人材育成、損傷発見通報・処理システムなど種々の効果的な施策を展開 ~対象者~ ・一般市民から橋梁維持管理計画策定に従事する技術者まで、幅広く対象としている (公財)東京都道路整備保全公社 HP (http://www.tmpc.or.jp/)より

他自治体での取り組み例(5) わかやま技術支援人材バンク ~概要~ ・和歌山県(県土整備部県土整備政策局検査・技術支援課)が実施する人材支援制度 ・退職技術者を登録する人材バンクを設置し、大規模災害時の復旧事業や平常時の市町村の土木事業等専門的  な行政ニーズ(現地調査、技術指導、設計・積算、工事現場監理、工事検査など)に対する人材支援を実施 ・人材バンクに退職技術者情報を登録し、市町村からの紹介申請に基づき、県が市町村に登録者を紹介 ・登録技術者は、市町村と個別に「雇用契約」を結ぶ ・人材バンクへの登録の有効期間は3年(初回は、登録日から3年を経過する日までの最後の3/31まで) ~対象者(人材バンク登録者)~ ・自らが有する知識および技術をもって積極的に支援活動を行う意欲のある“和歌山県在住者” ・以下の業務経験のある“行政機関退職者および建設関係企業の退職技術者”  (1)道路、河川、砂防、下水、都市計画、港湾、漁港等の技術業務  (2)建築、設備等の技術業務  (3)農業土木、森林土木等の技術業務  (4)用地補償または地籍調査の業務

新しい契約制度の事例(1) 青森県 県内を7ブロックに分けてブロック内の橋梁の日常点検や清掃、緊急措置、追跡調査などを包括して委託する業務を簡易公募型プロポーザル方式で発注 「橋梁の長寿命化には日常的な維持管理が最も効果的ということと、地域の橋梁は地元会社で見てもらうのが前提」。大規模改修や更新などの“大けが”は別にして、風邪程度の病気は“町医者”に任せようという考え 本契約制度のメリットは、 包括発注により、受発注者双方の事務負担が軽減できる プロポーザル方式を採用することで技術的に優れ、地域特性を理解している企業を選定できる ブロック内橋梁数は約190~460橋で、導入当初の委託料は約1000~3000万円。「技術者が1年間拘束されるわりには、利益が見込めない。当社にとっては魅力の少ない仕事」(県内企業幹部)との声もあり、現在は小規模工事なども含めて5000万円程度になるよう業務内容を見直し このほか、07・08年度に「青い森の『橋守』育成事業」と銘打って、団塊世代の橋梁エンジニア受入事業と県内建設産業スキルアップ事業を展開 受入事業は、「県外の高いスキルを持った橋梁エンジニア」と「県内企業」とが共同でモデル事業(設計・工事)を実施するもので、2年間に計15件が対象 スキルアップ事業は橋梁補修設計の実績がある県内コンサルタントと県内建設企業がJVを組み、橋梁補修事業を共同で実践することで双方の技術力を高めようというもので、2年間に4件を実施。 こうした橋梁の維持管理・更新に関する積極的かつ先進的な取り組みは、発注者と受注者、地域住民の3者にメリットのある“三方良しの公共事業改革”と言えそう 出典:建設通信新聞 2013年10月11日

新しい契約制度の事例(2) 奈良県 平成25年度 都道府県・建築部等技術次長技監会議 資料-2 より

新しい契約制度の事例(3) 国交省の事例(試行) 新しい契約制度の事例(3) 国交省の事例(試行)   大宮国道事務所 東北地方整備局 事業 モデル 概要 契約年数 2年 H22.4.1~H24.3.31 4年(新設1年+維持管理3年) H23.8~H27.3.31(3.5年) 契約形態 性能発注 性能管理 業務範囲 巡回、路面舗装管理、路面清掃、緑地管理 新設の排水性アスファルト舗装工事と 維持管理工事を一体発注 工事内容 ・試行対象延長:L=12.797km (性能規定) 道路巡回、舗装維持、道路除草、植栽維持、道路清掃、緊急処理 (包括・複数年契約) 「維持」「緑地管理」「清掃」 性能管理型 舗装試行工事 1,000m 複数年契約「舗装の維持管理」 性能規定 項目と サービス 水準 巡回 ○巡回[通常巡回] ・安全かつ円滑に走行できるようにする ・路面維持 ・落下物等回収  - 点検 ○路面舗装管理[車道部] ・わだち掘れ量 ・ひび割れ率 ・段差 1)わだち掘れ量 2)ひび割れ率 3)排水性舗装の浸透水量 修繕 あり 清掃 ○路面清掃[車道部] ・塵埃等に起因するバイク、自転車、車両の転倒等が起きないようにする その他 ○緑地管理 ・建築限界、信号/標識の視認性の確保 メリット ●自主管理により発見されたわだち掘れに対し、サービス水準を超過する前に補修がなされている ●通常巡回時のポットホール補修や落下物の回収件数は前年と比較して大幅に増加 ●受注者の「道路管理を任されている」意識の向上。 ●書類の簡素化(施工方法や材料等について受注者が自らの判断により作業を実施、品質や出来高の管理等は受注者の自主管理となっている) ●新設舗装段階での維持管理を意識した施工による、より良い品質の確保 ●新設時の知見を活かした効率的な維持管理 等に期待がもてる デメリット (課題) ●2年間では、新たな提案(創意工夫)が出しづらい ●歩道部では発注者指示が必要でやや非効率 ●サービス水準の定義が不明確 ●サービス水準が確保の確認を行うための費用負担 ●精算変更に必要な資料作成 ●性能規定の現状は、原則として施工直後から1年経過程度の規格値を求めるものであり、舗装の耐久性、長寿命化の視点から見た場合に、必ずしも満足のいくものではなかった

新しい契約制度の事例(4) 国交省の動向 【地域維持型契約方式:地域の担い手を育成】 新しい契約制度の事例(4) 国交省の動向 【地域維持型契約方式:地域の担い手を育成】 国土交通省の建設産業戦略会議(H22.12.17~H23.6.23に合計12回開催)が導入を提言 長年にわたる公共投資の縮小によって、地域建設業が疲弊し、災害対応や除雪、社会資本の維持管理といった地域を支える担い手がいなくなってしまうことに対する強い危機感を背景 除雪、災害応急対応、社会資本の維持管理など、地域の維持に不可欠な事業(地域維持事業)について、複数の工種・工区をまとめたり、複数年の契約単位で発注 大きな利益が見込めず、担い手が不足する現状を打開するための措置 地域維持事業を地域建設業者が連携して請け負うことができる「地域維持型建設共同企業体(地域JV)制度」を創設

新しい契約制度の事例(4) 国交省の動向