インターネットの基礎 情報社会とコンピュータ 第4回
今回の内容 インターネットの歴史 パケットって何 電話とデータ通信の違い ベストエフォート ネットワークの中立性
インターネットの歴史
参 考 資 料 https://www.nic.ad.jp/timeline/ Hafner,K. and Lyon,M.(加地・道田訳), “インターネットの起源”, アスキー, 2000, ISBN978-4-7561-3479-0
インターネットの起源 いつ始まったか? 1969年 規模は(接続されたサイトの数)? 4箇所
歴 史(1) 1958 ARPA発足 Advanced Research Projects Agencyという組織がアメリカ国防総省に設置された 1967 ARPANET計画誕生 Advanced Research Projects Agency Networkの研究プロジェクトが発足
Advanced Research Projects Agency Network 歴 史(2) 1969/10 ARPANET運用開始 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB) ユタ大学 スタンフォード研究所(SRI) Advanced Research Projects Agency Network
歴 史(3) 1972 ARPANETの国際接続開始 イギリスとノルウェーが接続 この後,日本を含む世界中でいろいろなネットワークができた
歴 史(4) 1985 何が登場したか? 初のコンピュータウイルス 1986 日本のネットワークが正式に海外ネットワークと接続 歴 史(4) 1985 何が登場したか? 初のコンピュータウイルス 1986 日本のネットワークが正式に海外ネットワークと接続 1988 モリスワーム ネットワーク経由で広がるコンピュータウイルス セキュリティ
歴 史(5) 1989 世界初の商用ISP 商用インターネット接続サービス提供事業者(ISP)である、PSINetが設立 歴 史(5) 1989 世界初の商用ISP 商用インターネット接続サービス提供事業者(ISP)である、PSINetが設立 これ以前は,インターネットは研究目的に使われるものであった
歴 史(6) 1989 HTMLの概念発表 HTML (HyperText Markup Language)の原形となる提案 歴 史(6) 1989 HTMLの概念発表 HTML (HyperText Markup Language)の原形となる提案 WWWの誕生,しかしサイトは,まだ
歴 史(7) 1990 検索エンジン archieと呼ばれる検索エンジン 今のものとは異なる
歴 史(8) 1991 世界初のWebサイト 欧州原子核研究機構(CERN)のTim Berners-Leeによる 歴 史(8) 1991 世界初のWebサイト 欧州原子核研究機構(CERN)のTim Berners-Leeによる 1992 日本初のWebサイト KEK(文部省高エネルギー物理学研究所計算科学センター)
歴 史(9) 1993 旧郵政省がインターネットの商用利用を認める 1993 Mosaic公開 初のWebブラウザ 歴 史(9) 1993 旧郵政省がインターネットの商用利用を認める 1993 Mosaic公開 初のWebブラウザ 文字・リンクだけでなく,画像も表示可能 これよりも前は文字主体
歴 史(10) 1995 Windows95 インターネットに接続することが簡単 インターネットの普及
歴 史(11) いつできたか? Yahoo! 1994 amazon.comも Google 1997 2ちゃんねる 1999 歴 史(11) いつできたか? Yahoo! 1994 amazon.comも Google 1997 2ちゃんねる 1999 いつできたか? Wikipedia 2001 Facebook 2004 mixiも YouTube 2005
歴 史(12) Twitter 2006 ニコニコ動画 LINE 2011
歴 史(ま と め1) 1969 インターネット 1985/88 コンピュータウイルス/ワーム 1990位 インターネットの商用利用開始 歴 史(ま と め1) 1969 インターネット 1985/88 コンピュータウイルス/ワーム 1990位 インターネットの商用利用開始 1991 WWW 1994 Yahoo! 1995 Windows95 このあたりから一般の人が認知
歴 史(ま と め2) 1997 Google 2004 Facebook 2006 Twitter 2011 LINE 2015 ? 歴 史(ま と め2) 1997 Google 2004 Facebook 2006 Twitter 2011 LINE 2015 ? 2016 ? …
パ ケ ッ ト packet
音声通話とデータ通信 料金は? いろいろなプランがあるが,基本は 音声通話 通話時間 話をしていない 間も データ通信 データ量 使った分だけ
音声通話の場合 電話が繋がった 二つの電話が直接結ばれているような状態 専用の電話線を占有するような状態 実際に使うか使わないかに関係なく料金
データ通信の場合(1) 多数の荷物を運ぶ 何台かのトラックに分けて積み,運ぶ それぞれのトラックが目的地に向かう 料金は,トラックの台数で決まる 別の計算方法もあるかも知れないが
データ通信の場合(2) 通信するデータ全体(例 メール1通分) 分割して,一つ一つバラバラに送る パケット
データ通信の場合(3) パケットを送る経路 (通信回線) 他の利用者と共有する(一人の利用者専用ではない) 料金はパケットの数で決まる トラックが走る道は いろいろな人が使う パケットを送る経路 (通信回線) 他の利用者と共有する(一人の利用者専用ではない) 料金はパケットの数で決まる
データ通信の場合(4) 通信回線を同時に使っている利用者が多い パケットの数が増える 時間がかかる 逆の場合は,時間がかからない 一定でない トラックの台数が多い 道が混む
データ通信の場合(5) http://www.softbank.jp/mobile/network/explanation/4glte/
ベストエフォート(1) “ベストエフォート方式のため,回線の混雑状況や通信環境などにより,通信速度が低下,または通信できなくなる場合があります。” SBだけでなく,他社も同様 best effort effort 奮闘,頑張り,(努力の)結果
ベストエフォート(2) スマホの通信速度、実効速度も表示を――総務省が指針案(2015/5/12) http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1505/12/news086.html
帯 域 制 限(1) 各社で言い方は違うが データ量がある値を越えると通信速度に制限を課す 有料で元に戻せる
帯 域 制 限(2) なぜ帯域制限を行うのか? 通信量が増える 通信回線の増強が必要 お金がかかる 料金に転嫁
帯 域 制 限(3) “通信量が増える” ネットワークを使っている ⇒ 設備に負荷を掛ける 設備を増強(ユーザの負担) 一部のヘビーユーザがかなりを占める 料金の負担は全ユーザでは不公平 帯域制限という方法で,ヘビーユーザに多くの負担を求める ネットワークの中立性に関する懇談会報告書(2007年9月 総務省) 参照
ネットワークの中立性 ネットワークの利用者が不利益を受けないようなネットワーク 適正な対価で利用可能 自由にアクセス可能 このようなネットワークは中立性が確保されている
ま と め
インターネットの歴史 詳細省略 1969 インターネットの誕生 2015 現在 45年 我々のまわりが, どのように変化したのか
パケットとデータ通信 データをパケットに分割して,送受する パケット通信 通信回線は他の利用者と共有 混むときもあれば,空いているときもある 速度の話は,最善の状態の時 ベストエフォート 実際には,そこまで早くならない
帯 域 制 限 通信するデータ量の多い利用者に,より負担を求める 公平な負担 ネットワークの中立性を確保 この言葉は,日本では話題になっていない