インターネット概論 第5回 パケットに乗って旅をしよう
インターネットは、鉄道網 鉄道会社: ISP 路線: AS 駅名: ホスト名(アドレス) ターミナル駅: IX 乗客: IPパケット 駅名: ホスト名(アドレス) ターミナル駅: IX 乗客: IPパケット 切符: ヘッダ 支店: Sourceアドレス 終点: Destinationアドレス インターネットは、ネットワークが相互に接続することによって、全世界を包むようなネットワークを形成している。
IPパケット ヘッダとデータ このパケットが世界中のネットワークを渡り歩く 切符 宛先 送信元 その他 情報 データ IPヘッダ
1995年06月:(C)2000 Impress Corporation
IIJ 国内バックボーン
IIJ 東京エリアバックボーン
IIJの国際ネットワーク
IIJ US国内バックボーン
OCN バックボーン
国内のNation Wideなネットワーク 学術系 WIDEインターネット 慶應、東大、奈良先端、北陸先端、阪大、京大,etc SINET 国公立大学 商用ISP OCN、JT キャリア系 IIJ、SONET、InfoWeb UUnet, Level3, Global Crossing
Uunet 国際バックボーン
Uunet アメリカ国内バックボーン
Uunetカリフォルニア エリア
Uunetアジア
インターネットは、パケット交換 電話回線は、回線交換 電話番号を最初に回して、セッション(弧)を確立(張る) その後は,このセッションにデータを流す インターネットは、一個づつのパケットにアドレスが書いてある
回線交換方式 利用する人が回線を占有 回線 ホストA ホストB
パケット交換技術 データをパケットに分割して回線に流す データ パケット化 データの 再構築 再構成された データ ネットワーク による転送
パケット交換方式 複数人でネットワークを共有しやすい 回線
パケットの配送: 経路制御 発信元から目的地に到達するためには、数多くの経路が存在する どの経路を流すかを制御する:経路制御(ルーティング) パケットの配送: 経路制御 発信元から目的地に到達するためには、数多くの経路が存在する どの経路を流すかを制御する:経路制御(ルーティング) 発信元 目的地 中継ノード
中継ノードでのパケット転送 中継ノードが各パケットの宛先を見て転送先を判断 A宛はこっち A宛のパケット A宛のパケット
ルータ IPでのルーティングを行うのがIPルータ インターネット接続組織 インターネット接続組織
パケットの中のIPヘッダに入っている宛先をチェック、 IP転送の仕組み パケットの中のIPヘッダに入っている宛先をチェック、 そして転送 送信データ IPヘッダ
IP転送のイメージ パケットは乗客、ルータは駅+駅員 品川駅 武蔵小金井 にいきたいんですけど 2番線の電車をご利用下さい 乗客(パケット太郎) 駅員
IP Forwarding AからDへの通信 A C N2 N1 B D N3 Dst NH I/F B N1 C D Routing Table Lookup AからDへの通信 A C N2 N1 B D Dst NH I/F A N1 C N2 D N3 Routing Table Lookup N3
AS AS単位で経路を集約 AS AS AS AS
実際にパケットに乗って旅行しよう! traceroute コマンドを使ってみよう 「traceroute www.asahi.com」など Windowsの場合には, 「tracert www.asahi.com」 Traceroute を使うと、どのようにパケットが転送されているかがわかる
www.wisconsin.edu へのTraceroute 出力 Tracing route to www.wisconsin.edu [144.92.208.25] over a maximum of 30 hops: 1 <10 ms <10 ms <10 ms rg-gate.sfc.wide.ad.jp [203.178.143.129] 2 <10 ms <10 ms <10 ms cisco11.fujisawa.wide.ad.jp [203.178.137.78] 3 <10 ms <10 ms <10 ms foundry2.otemachi.wide.ad.jp [203.178.138.227] 4 <10 ms <10 ms 10 ms cisco2.otemachi.wide.ad.jp [203.178.140.193] 5 <10 ms <10 ms <10 ms cisco5.otemachi.wide.ad.jp [203.178.137.37] 6 <10 ms <10 ms 10 ms 203.181.248.207 7 190 ms 190 ms 191 ms starlight-tpr2.jp.apan.net [203.181.248.213] 8 190 ms 200 ms 201 ms m5-m10.startap.net [206.220.240.105] 9 190 ms 190 ms 201 ms uwmadison-st.startap.net [206.220.240.162] 10 190 ms 200 ms 201 ms 144.92.128.214 11 201 ms 200 ms 200 ms ois3.uwsa.edu [144.92.208.25] Trace complete. ここらへんで、 海底ケーブルを通っている WIDE APAN StarTap ウィスコンシン大学
KDDI大手町ビル 国内最大のIX NSPIXP-2 JPIX 約100ぐらいのISPがここで相互に接続されている
ネットワーク施設 IPルータなどはNOCと呼ばれるネットワーク収容施設に置かれる NOC(Network Operation Center) 様々な機器が置かれている
NOC Network Operation Center ネットワーク機器を置く場所 ルータなどが置いてある
NOC
日本国内の光ケーブル
Japan-US 日米間の海底ケーブル カリフォルニア、ハワイ、日本 ループ構造 4ペアーの光ファイバー 160Gbit/s per fiber(10Gの16多重) Minimum design capacity: 640Gbit/s
最近の日米間の海底ケーブル Japan-US 640G US-China 80G PC-1 80G (Upgradable 160G) 日米間の国際電話+FAX: 100Mbps
Japan-US 陸揚げポイント Terminal Terminal Party Location T1 MCI-WorldCom Morro Bya, California, USA T2 AT&T Makaha, Oahu, Hawaii, USA T3 KDD Shima, JAPAN T4 JT Maruyama, JAPAN T5 NTTWN Kitaibaraki, JAPAN T6 Manchester, California, USA
海外線(海底ケーブル)
NTTすばる
ファイバ陸揚げ
Qwest Network map
光ファイバーの整備(1) Qwest (旧US West) の列車 http://www.trainweb.org/
光ファイバーの整備(2)
光ファイバーの整備(3)
光ファイバーの整備(4)
いくつかの場所にいってみよう www.mit.edu www.sun.com パキスタン 南アフリカ www.tourism.gov.pk Home.global.co.za
最近のUSの大学のネットワーク 大学間、研究者間の広帯域ネットワーク その他の一般的なコネクティビティ Abilene vBNS 商用ISPサービスを契約
ルータでのIP転送 ルータは経路テーブルを保持 経路テーブル 宛先ごとに次に渡すルータが記述してある 経路テーブルを引く事により経路を確定
経路テーブル 経路テーブルは道路標識のようなもの 藤沢 次を左 東京 次を右 北海道 次を右 ネットワークA → ネットワークB ← 藤沢 次を左 東京 次を右 北海道 次を右 ネットワークA → ネットワークB ← ネットワークC →
経路の集約 インターネットには無数のコンピュータが接続している それら全部のコンピュータを宛先として登録しておくのは不可能 インターネットでは、経路を集約して扱う
経路の集約(セグメント) ホストではなく、ネットワークに対する経路の利用 ホストごとに持つのは無駄 必要な経路数が減る 133.27.4.0~ 133.27.4.255 はこっち↓ 133.27.4.100 133.27.4.200 133.27.4.121
経路の集約(ネットワーク) さらに、複数のネットワークをまとめる事もできる 203.178.1.*~ 203.178.3.* は こっち↓ 203.178.2.* 203.178.3.* 203.178.1.*
さらに経路をまとめた状態 AS(Autonomous System)ごとに経路を集約 ASは管理ドメイン 例えば、 IIJ SO-NET OCN
2段階の経路情報 インターネットでは、AS間とAS内では別の経路情報を使っている 例 AS間(より、集約されている) AS内(細かい情報が載っている) 例 高速道路では、東京に近づくと、有楽町などの、より細かい地名が出てくる
経路制御 インターネット上の無数のネットワークに対する経路の計算を全部人間が考えるのは不可能 ルータによる動的な経路計算が必要 経路数が多すぎる 経路は変更される可能性がある ルータによる動的な経路計算が必要 動的経路制御機構が利用されている
経路制御情報の交換 AS内とAS間で異なる経路制御機構を利用 IGP(Interior Gateway Protocol) OSPF、RIP、IS-IS など EGP(Exterior Gateway Protocol) BGPなど