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平面波の反射と屈折 TM TE u qi 完全導体面による反射 入射角・・・入射波の方向と境界面の法線方向がなす角:qi [定義] 入射角・・・入射波の方向と境界面の法線方向がなす角:qi 入射面・・・入射波の方向と境界面の法線方向を含む平面 z y x u qi 反射波 入射波 完全導体 TM  TE波(直交偏波)・・・電界が入射面に垂直なy成分のみを持つ平面波。  TM波(平行偏波)・・・磁界が入射面に垂直なy成分のみを持つ平面波。               すなわち,電界はxz面(入射面)内にある。 注&復) 基準は入射面。偏波は電界の振動方向。 TE 入射波のみでは不可能→反射波との重ね合わせで充足 完全導体表面(x=0)では式(1.43)[導体表面では電界は法線方向成分のみ]が成立しなければならない。 [ TE波(直交偏波) ] 電界はy方向成分のみで表される。 1) 電磁界の比は界インピーダンスh0 (|Ey/Hz|=±h0) 2) 電界方向(y方向)と波の伝搬方向(u方向)の双方に垂直な方向はu及びy方向ベクトルの外積方向(u軸からy軸へ右ねじを回して進む方向) k0 qi u ← 座標変換

反射波は,x及びzの正方向へ伝搬するので理にかなっている。また,式(4)も満たす。   であれば接線方向成分が連続 入射波が完全導体面上に表面電流を誘起→表面電流が二次電界を放射・・・反射波 k0 qi 1) 表面電流,放射電界を順に求める方法・・・反射体形状が複雑な場合には有効 ※ 2) 入射波を既知とし,反射波を未知数を含む形で仮定し,境界条件を適用して未知数を求める方法 y方向には構造の変化が無いので       と置き,教科書式(2.43)より次式を得る。 z y x u qi 反射波 入射波 完全導体 2次元ヘルムホルツ方程式 と置き,変数分離法で解を求めると, -x方向 +z方向 ここで,反射波の電界成分を以下のように仮定する。 +x、+z方向 ・・・ 入射波と反射波の重ね合わせが総合電磁界 反射波は,x及びzの正方向へ伝搬するので理にかなっている。また,式(4)も満たす。 ・・・+x方向に進む波動 ・・・-x方向に進む波動 と式(8)を用いて,電界の境界面(x=0面)での接線成分が0となると置く。

TE波の場合と同様に解析できる。 [補足-20,21]参照 式(10)がz=-∞とz=∞で成立するには,同式のz依存性がなくならねばならないので,exp( ) の項が等しくなるように選ぶ。(位相整合) ← 電界振幅は逆位相 ・・・ exp( )の項を等しくしたので式(10)からexp( )の項を消去出来る。 従って,総合電磁界は,以下のようになる。 x一定でz変化のみ・・・位相定数k0sinqiの平面波 → 進行波 z一定でx変化のみ・・・極大点,ゼロ点の位置が時間に依存しない。 → 定在波 [ TM波(平行偏波) ]  TE波の場合と同様に解析できる。  [補足-20,21]参照 課 題 1.TM波の場合について,式(15)及び(16)に対応する総合電磁界を求めよ。

(+x,+z) (-x,+z) (-x,+z) 2種類媒質の平面境界における反射と屈折 EyまたはEz 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt  完全導体の場合と同様に,境界面(x=0)の領域I及びII側の電界の 接線成分は領域Iでは入射波と反射波,領域IIでは透過波が存在し, その重ね合わせとして次式のようになる。 (-x,+z)  境界条件より,式(17)と(18)が等しいとした次式が,zが(-∞,∞)で等しくなる にはexp( )の中身が等しくならねばならない。(位相整合の条件) EyまたはEz [境界条件] 式(20)はスネルの法則に一致する。

- + + + - + A B A×B No.23の式(3)から (3.3)の変換参照 外積A×Bの方向・・・Aベクトル z y x 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt [ TE波(直交偏波) ] 入射(Ei, Hi),反射(Er, Hr)及び透過(Et, Ht)波の電磁界は次式で表される。 - + z y x 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt z y x 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt + + - + A B A×B No.23の式(3)から (3.3)の変換参照 外積A×Bの方向・・・Aベクトル からBベクトルの方向に右ねじ を回したときに進む方向

TM偏波は[補足-21,22]参照 x 入射波 反射波 qi z y 透過波 w  x=0面での境界条件より,x=0と置いて各領域側での電磁界の接線成分(電界はy成分,磁界はz成分) が等しいとして ,次式が得られる。  式(20)の位相整合条件を適用するとexp( )の項は打ち消し合い,次のようになる。  式(37)と(38)を連立して解くことにより,TE入射波の場合反射係数,透過係数は下記のように求まる。 z y x w qi 反射波 入射波 透過波 TM偏波は[補足-21,22]参照

[分子]=0 TE入射では無反射状態は存在しない!! 「重要」 z y x 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt 各媒質の透磁率はm0に等しく,誘電率は実数 → RTE=0あるいは RTM=0となるための条件(無反射条件) 式(39)及び(41)より [分子]=0 また,TM(平行偏波)入射の場合について,式(46)’と(45)をかけ合わせると,反射係数が0となる場合の入射角と透過角の関係が求まる。 ここで,                          を用いて,qtを消去すればTM(平行偏波)入射の場合にのみ反射係数が0 となる入射角が存在する。 TE入射では無反射状態は存在しない!! 「重要」 ブルースター角でTE波(直交偏波)およびTM波(平行偏波)が入射した場合,TE波のみが反射される。→[偏光角] ※)無反射はTM偏波のみで存在するので偏波が分離される事に由来する。

(平方根の中身が)<0 式(27)より 指数関数的に減衰 各媒質の透磁率はm0に等しく,誘電率は実数である → RTE=1, RTM=1となるための条件(全反射条件) 式(39)および(41)の形の類似性に着目 → の絶対値は1である。 常に! 反射係数が上記の形になる場合の条件を求めれば,その絶対値は1となる。→cos qtが純虚数になれば良い! ・スネルの法則(46)’より なので,純虚数になる条件は以下のように求まる。 (平方根の中身が)<0 z y x 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt 負 全反射時の透過波電界(TE波;直交偏波の場合) 式(27)より エバネッセント波 指数関数的に減衰

下方向はxは負の方向なので,金属内に入ると減衰 領域IIが良導体(sが十分大きい時)の場合のMaxwellの方程式(m2=m0) ベクトル恒等式 No.12より 式(51)の両辺の回転(rot)をとって次式が得られる。 式(53)の右辺に式(52)を代入し,ベクトル恒等式を用いると次の様な波動方程式が得られる。 波動方程式(54)の一般解(ベクトルの成分)は次のように書ける。 下方向はxは負の方向なので,金属内に入ると減衰 上式は領域II中で-x方向に減衰定数aで減衰する関数である。特に電磁界が1/eまで減衰する 深さ方向距離,すなわちax=1となる距離を表皮深さ(Skin Depth)と呼ぶ。

偏波の基準は何に対する何の方向?? 課 題 誘電率はe=ere0 Eは入射面に垂直 課 題 誘電率はe=ere0 1.携帯電話の電波(1.8GHz)が空気中から比誘電率er=3.0の媒質へ30°の角度  で入射する。電磁波の電界が入射面内にある場合と磁界が入射面内にある場  合について,それぞれ,反射係数を求めなさい。また,それぞれの入射波が何  偏波であるかを答えなさい。 2.周波数が5GHzの電波に対する銅の表皮の深さ(表皮厚さ)を求めなさい。  ※)導電率は教科書の付録にある。 z y x 領域I:(1) e1, m1 領域II:(2) e2, m2 qi qr qt Eは入射面に垂直