市場調査のプロセス 企画段階
2人の登場人物 市場調査担当者 マーケティング担当者 主な役割は 主な業務は調査の マーケティング担当者が 対象となる問題を 見出し、解決すること 市場調査担当者 主な役割は マーケティング担当者が 問題を解決できるように 調査を企画し実行すること
市場調査のプロセス 問題または機会の規定 調査目的の決定 調査計画の設定 データの収集・処理・分析 意思決定者に情報の伝達 市場調査のプロセスと分担 問題または機会の規定 マーケティング担当者が問題点や市場機会の性質を正確に把握し調査担当者に伝達 調査目的の決定 マーケティング課題から調査課題へ翻訳する 調査計画の設定 最も重要なステップ データの収集・処理・分析 調査結果が正確で客観的であるためには科学的な方法でなくてはならない。 意思決定者に情報の伝達
市場調査のプロセスの分担
問題または機会の規定 マーケティング課題 課題の細分化 要因・原因の究明 調査課題 問題または機会の規定 販売不振 未回収代金の増加 新製品の必要性 新市場の開拓 はマーケティング課題や経営課題である。 マーケティング課題は直ちに調査課題にはならない マーケティング課題を調査課題にするために課題の細分化 マーケティング課題を出来るだけ具体的な問題に分類 分類された問題ごとに原因を究明 マーケティング担当者が問題の背後にある原因を明らかにする 問題・課題が分類され調査方法がイメージできるようになって初めて調査課題となる。 「開発すべき新製品は何か?」 では不十分 「主婦が調理の際不便に感じている点には何があるか?」 になって初めて調査課題となる。 「理想の授業とは何か?」 ではなく 「授業中に私語をする要因は何か?」 「授業中に眠くなる要因は何か?」 「授業の出席率を下げる要因は何か?」 とすると調査方法が想定でき、直ちに解明すべき点が明らかとなる。 市場調査はマーケティング担当者が市場調査担当者へ問題点や市場機会の性質を明確に伝えることから始まる 調査法が想定出来る 短期間で解決できる 得られたデータだけで説明できる 経営課題 課題の細分化 要因・原因の究明 調査課題
マーケティング課題の細分化 利益の増大 価格引き上げ 販売数量増加 原価低減 既存製品 新製品 既存市場 新規市場 自社顧客 他社顧客 数あるマーケティング課題の中から利潤の極大がマーケティング課題として選択される。 利潤極大の方法は3通り 売上増加に注目すると、新製品開発と既存製品 既存製品について新規市場・既存市場の2通りがある。 ここで既存市場を選択すると 市場浸透戦略にはシェア拡大と市場規模の拡大、潜在顧客の掘り起こし シェア拡大を選択すると 利用率アップと他ブランドからのスイッチング 既存市場 新規市場 自社顧客 他社顧客 潜在顧客
マーケティング課題から調査課題へ 既存市場における自社製品の利用率の増加 市場適応性測定 差別化の要因 認知・理解の方策 販売網の拡充 たとえば 既存市場における自社製品の利用率の増加 市場適応性測定 差別化の要因 認知・理解の方策 販売網の拡充 マーケティング課題から調査課題へ 利用率アップを図るために 自ブランドの市場適応性測定 ユーザーニーズの把握 自ブランドと他ブランドの比較 自ブランドの優劣を明確化 製品の特徴・認知・理解の方策選定 広告、伝わっているメッセージを把握、メディアごとの効果の差 販売網の整備 地域別サービス力の把握 価格政策のけんとう 価格変化による売上への影響測定 消費者行動形態 購入・使用実態、ロイヤルティ、イメージ測定、ブランド決定要因の分析、使用・購入決定要因の分析 価格政策の検討 消費者行動形態
調査計画の立案 必要なデータの決定 データの源泉の決定 収集方法の決定 接触方法の決定 収集手段の決定 抽出方法の決定 調査計画の立案 マーケティング担当者に情報を提供するための、元となるデータを収集 1次データ 特定の問題の為に収集されたもの 2次データ に分けられる。 2次データにより 問題を規定 調査目的を決定 2次データでは不十分な場合1次データを収集 調査課題により収集方法が決定される 抽出方法の決定
データの源泉 一次データ 二次データ 特定の問題のために これから収集するデータ 正確・信頼 的確・適時 高い・遅い 別の目的ですでに 収集されているデータ 安い・速い 正確さ・信憑性 的確性・適時性 に劣る場合が多い 1次データ 特定の問題のために収集・調査 問題以前に存在はしない 調査企画の焦点を絞り込む 新たな問題発見 収集に費用と時間が必要 2次データ 企業の内外にある既存データ 正確さ 信憑性 的確性 適時性 を考慮する必要あり 企業全体で使用するために収集されたもの 在庫量 出荷量 販売員の報告 広告費 販売促進費 公官庁・同業者組合・刊行物を情報源とするもの
一次データの収集法 観察法 実験法 質問法 調査対象を観察する方法 因果関係の存在を確認する方法 調査対象に質問し回答を得る方法 観察法 消費者を調査員が観察する方法 購買時点における微妙な行動を発見できる。 費用が安い 購買行動の表面しか分からない 実験法 原因と結果の関係を明らかにすることを目的 操作変数と結果の因果関係を判断可能 質問法 回答者からデータを収集する方法 事実 意見 動機 が収集可能
標本の抽出と母集団 市場調査の場合、全ての調査対象に対して調査を行う場合は少ない 全体の特徴を明らかにするためには調査対象から一部を抜き出し、抜き出されたものに限定して詳細に分析を行っている 抜き出された対象を標本とよび、標本を選んだ元となる全調査対象を母集団とよぶ 母集団から標本を抜き出す行為を抽出とよび、標本から母集団の特性を把握することを推定とよぶ 抽出と推定 全数調査を行う場合は少ない
データの探索 データのチェック データの集計・分析 データの収集・処理・分析 データの探索 実際にデータを収集する行為。質問法や実験法であれば、協力してくれる人を探し出し、アンケートへの協力を願う。観察法であれば、実際に対象を観察して記録する。 集められたデータのチェック 回答者の誤解やミス、簡単なところでは入力ミスなどや正しく回答されているかを確認する。 間違っていた場合や無回答に関する処理を行う。 データの集計と分析 データに内在する情報を抜き出し、整理し、調査か課題への回答を見つけ出す。
調査設計 調査目的 調査企画 調査対象 調査地域 抽出方法 調査法 調査実施期間 主な調査項目
調査費用 調査企画費 標本抽出費 調査準備費 調査費 集計費・分析費 報告書作成費 雑費 管理費
調査日程 課題の明確化 調査法の検討 調査項目の抽出 調査項目決定 調査法決定 調査対象決定 調査票作成 実施準備 抽出 実査 チェック 集計 報告書作成