外膜 内膜 R- (CH2)n -COOH R-(CH2)n-CO-S-CoA R-(CH2)n-CO-S-CoA CoA-SH

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Gene Constellator SystemTM
消化器系のしくみと働き.
解剖生理学 12月16日(木) 炭水化物の消化・吸収 食環境デザインコース 3年 09210211~09210220.
炭水化物 砂糖,デンプン,セルロースなど DNAの構成成分,膜にも存在(糖脂質) ストレプトマイシン,ビタミンC 主にC, H, Oからなる
脂質代謝.
中性脂肪(トリグリセライド、トリアシルグリセロール)
生物学 第8回 代謝経路のネットワーク 和田 勝.
生 体 酸 化 Biological Oxidation
脂質 細胞や組織から無極性有機溶媒で抽出することにより単離される天然有機化合物 エステル結合を有し,加水分解できるもの 脂肪,ワックスなど
アルドースの立体配置 C3 トリオース キラル中心1個 21= 2種類の光学異性体 D,L-グリセルアルデヒド
特論B 細胞の生物学 第2回 転写 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
タンパク質(Protein) ~基本的なことについて~.
骨格筋のインスリン抵抗性が肥満の引き金 1 参考 最近、エール大学のグループは、骨格筋のインスリン抵抗性がメタボリック症候群を引き起こす最初のステップであることを報告した。BMIが22-24の男性をインスリン感受性度で2グループに分け、食事(55%炭水化物、10%蛋白質、35%脂肪)を摂取してから、筋肉のグリコーゲン量をMRI(核磁気共鳴画像法)で調べたところ、インスリン感受性群に比べて、抵抗性群ではグリコーゲン生成が61%減少していた。肝臓のグリコーゲン量は2群間で有意差はみられなかった。しかし、肝臓の
活性化エネルギー.
第 五 章 脂 質 代 謝 Metabolism of Lipid.
細胞と多様性の 生物学 第4回 細胞におけるエネルギー産生 と化学反応のネットワーク 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
脂肪の消化吸収 【3】グループ   ~
Fe Ag Au C O 陽子と中性子:原子核内でバランスよく存在する Q : Biって中性子の方が多くね? 安定な原子核の例 陽子だけだと
1)解糖系はほとんどすべての生物に共通に存在する糖の代謝経路である。 2)反応は細胞質で行われる。
栄養と栄養素 三大栄養素 炭水化物(糖質・繊維) 脂質 たんぱく質 プラス五大栄養素 ビタミン 無機質.
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 水素伝達系.
代謝経路の有機化学 細胞内で行われている反応→代謝 大きな分子を小さな分子に分解→異化作用 第一段階 消化→加水分解
緩衝作用.
解糖系 グルコース グルコキナーゼ(肝) ヘキソキナーゼ(肝以外) *キナーゼ=リン酸化酵素 グルコース6-P グルコースリン酸イソメラーゼ
大部分の細胞はグルコースを燃料として使用する。グルコースは解糖系によって多段階からなる一連の反応で代謝され、結果的にピルビン酸を生成する。典型的な細胞では、このピルビン酸の多くはミトコンドリアに入り、そこでクレブス回路によって酸化されてATPを産生し、細胞のエネルギー需要に応えている。しかし、癌細胞や他の高度に分裂している細胞においては、解糖系から供給されるこのピルビン酸の多くは、ミトコンドリアとは離れて、乳酸脱水素酵素.
8章 食と健康 今日のポイント 1.食べるとは 何のために食べるのか? 食べたものはどうなるのか? 2.消化と吸収 3.代謝の基本経路
配糖体生成 + ROH ヘミアセタール アセタール メチルβ-D-グルコピラノシド (アセタール)-oside グリコシド
生物の実験 9.酵素のはたらき.
3)たんぱく質中に存在するアミノ酸のほとんどが(L-α-アミノ酸)である。
生体構成物質化学 早稲田大学理工学部化学科 担当 林 利彦.
中性シイステインプロテアーゼブレオマイシン水解酵素は、脱イミノ化されたフィラグリンをアミノ酸へと分解するのに不可欠である
・神経 続き シナプス 神経伝達物質 ・ホルモン ホルモンの種類 ホルモン受容体 ホルモンの働き
第15章 表面にエネルギーを与える 生命と惑星の共進化による惑星燃料電池の形成
オルソポジトロニウムの 寿命測定によるQEDの実験的検証
たんぱく質 (2)-イ-aーF.
生体分子を構成している元素 有機分子   C, H, O, N, P, S(C, H, O, N で99%) 単原子イオン 
生物機能工学基礎実験 2.ナイロン66の合成・糖の性質 から 木村 悟隆
Β酸化 1班:相川、青木、石井、石井、伊藤.
生命科学基礎C 第4回 神経による筋収縮の指令 -伝達 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命起源への化学進化.
コレステロール その生合成の調節について 家政学部 通信教育課程 食物学科 4年 大橋 万里子 佐藤 由美子 鷲見 由紀子 堀田 晴 子
脚本:楠見 監督:梶原 キャスト:ヒーロー:坂田 ヒロイン:工藤 盛り上げ担当:栗田:
高脂血症の恐怖 胃 基礎細胞生物学 第14回(1/22) 2. 胃酸の分泌 1. 胃 3. 消化管(小腸)上皮細胞の更新
有機バイオ材料化学 5. カルボニルの反応 5-1 アルデヒド・ケトンのその他の反応 5-2 カルボン酸やその誘導体の反応
一分子で出来た回転モーター、F1-ATPaseの動作機構 ーたんぱく質の物理ー
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1. 水はどこにあるのか?.
コレステロールの合成 と 脂肪酸の合成 これからコレステロールの合成と脂肪酸の合成についての説明をはじめます。★
Serendipity or dull reconfirmation?
特論B 細胞の生物学 第5回 エネルギー代謝 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
遺伝子の解析 第1弾 DNAについて&PCR法
1月19日 シグナル分子による情報伝達 シグナル伝達の種類 ホルモンの種類 ホルモン受容体 内分泌腺 ホルモンの働き.
トリグリセリドの吸収、合成 佐藤、神保、鈴木、諏訪、田中.
カルビンーベンソン回路 CO23分子が回路を一回りすると 1分子のC3ができ、9分子のATPと 6分子の(NADH+H+)消費される.
何が遺伝子か ● ウイルスの構成要素: タンパク質と核酸だけ; どちらが遺伝子か?
アミノ酸の分解とアンモニアの代謝 タンパク質やアミノ酸はどこにでもあるありふれた食材ですが、実は分解されるとアンモニアという、体に非常に有害な物質を産生します。これは、普段われわれが何も気にせずに飲んでいる水が、実はH+(酸)とOH-(アルカリ)で出来ているのと似ているように感じます。今回、アミノ酸の分解に伴って産生されるアンモニアを、生体はどのようにして無毒化しているかを考えましょう。
生物学 第7回 エネルギー代謝 和田 勝.
細胞の膜構造について.
タンパク質.
化学1 第12回講義        玉置信之 反応速度、酸・塩基、酸化還元.
The Nobel Prize in Medicine 1953
●食物の消化と吸収 デンプン ブドウ糖 (だ液中の消化酵素…アミラーゼ) (すい液中の消化酵素) (小腸の壁の消化酵素)
TCA-cycle 7月1日 25~30番 生化学Ⅱ .
講義の目的 講義の方法 講義予定 「生物リサイクル工学特論」について 2019年4月19日 大学院生命体工学研究科 生体機能専攻 白井義人
物質とエネルギーの変換 代謝 生物体を中心とした物質の変化      物質の合成、物質の分解 同化  複雑な物質を合成する反応 異化  物質を分解する反応 
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
特論B 細胞の生物学 第6回 エネルギーはどこから 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
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外膜 内膜 R- (CH2)n -COOH R-(CH2)n-CO-S-CoA R-(CH2)n-CO-S-CoA CoA-SH 脂肪酸のβー酸化の仕組み(1) R- (CH2)n -COOH (脂肪酸) ATP + CoA-SH AMP + PPi R-(CH2)n-CO-S-CoA 細胞質(サイトゾル) (アシルCoA) 外膜 R-(CH2)n-CO-S-CoA CoA-SH 膜間腔 (アシルCoA) カルニチン R-(CH2)n-CO- カルニチン (アシルカルニチン) 内膜 カルニチン マトリックス CoA-SH R-(CH2)n-CO-S-CoA R-(CH2)n-CO- カルニチン (アシルCoA) (アシルカルニチン)

アセチルCoA R-(CH2)n-CO-S-CoA 2,3トランスエノイルCoA R-(CH2)n-2-CO-S-CoA 脂肪酸のβー酸化の仕組み(2) R-(CH2)n-CO-S-CoA 2,3トランスエノイルCoA アセチルCoA R-(CH2)n-2-CO-S-CoA CH3-CO-S-CoA FAD 次のサイクルへ CoA-SH FADH2 3-ケトアシルCoA L-3-ヒドロキシアシルCoA NADH+H+ NAD+

脂肪酸のβー酸化は炭素2つずつ短くなっていく。 奇数炭素数の脂肪酸は?(1) CH3-CO-S-CoA(アセチルCoA) TCAサイクルへ 1 2 脂肪酸のβー酸化は炭素2つずつ短くなっていく。 偶数炭素数の脂肪酸であれば、余ることなく最終アセチルCoAに変換でき、TCAサイクルに取り込める。 奇数炭素数だったら・・・

奇数炭素数の脂肪酸は?(2) 奇数炭素数の脂肪酸の場合も、偶数炭素の場合と同様にしてβー酸化によりアセチルCoAを生成する。βー酸化が進むと、最終段階で炭素数3のプロピオニルCoAが得られる。このプロピオニルCoAは炭素数が奇数のため、スクシニルCoAに変換され、TCAサイクルに入る。 CH3-CH2-CO-S-CoA(プロピオニルCoA) ATP+HCO3- ビオチン ADP+Pi VB12 -OOC-CH3-CH2-CO-S-CoA(スクシニルCoA) TCAサイクルへ

コリ回路(乳酸の再利用) グルコース 乳酸 糖新生 解糖系 血液 筋肉において、嫌気的条件下でグルコースから生成された乳酸は血液中に放出され、肝臓へと運ばれる。肝臓で乳酸は糖新生によって再びグルコースへと変えられて血液中に放出され、筋肉に戻る。

リンゴ酸シャトル 糖新生(1)(教p100 図11-1) ミトコンドリア 細胞質 ADP Pi ATP CO2 H2O 8.9 7.11 糖新生(1)(教p100 図11-1) ADP Pi ミトコンドリア 乳酸 ATP CO2 H2O 8.9 オキサロ酢酸 7.11 リンゴ酸 ピルビン酸 11. 1 NADH+H+ NAD+ 7.10 細胞質 11. 2 オキサロ酢酸 ホスホエノールピルビン酸(PEP) リンゴ酸 8.9 7.9 GTP GDP CO2 2-ホスホグリセリン酸(2-PG) リンゴ酸シャトル 7.8 3-ホスホグリセリン酸(3-PG) 7.7 1、3-ビスホスホグリセリン酸(1、3-bisPG) 7.6 グリセルアルデヒド3-リン酸(GA-3P)

の反応を触媒する酵素(グルコース6-リン酸-ホスファターゼ)は肝臓と腎臓にしか存在しない。 糖新生(2)(教p100 図11-1) グリセルアルデヒド3-リン酸(GA-3P) 7.5 11.4    の反応を触媒する酵素(グルコース6-リン酸-ホスファターゼ)は肝臓と腎臓にしか存在しない。 ジヒドロキシアセトリン酸(DHAP) 7.4 糖新生でグルコースをつくるのは肝臓で行われ、他の臓器ではG-6-Pまでである。 D-フルクトース1、6-ビスリン酸(F-1、6bisP) 11.3 D-フルクトース6-リン酸(F-6-P) 7.2 D-グルコース6-リン酸(G-6-P) 11.4 D-グルコース(Glu)

グリコーゲンの合成 7.2 11.4 11.7 11.5 D-グルコース(Glu) UTP PPi 11.6 グリコーゲン 11.7 UDP 新規の1-6結合 D-フルクトース6-リン酸(F-6-P) 7.2 D-グルコース6-リン酸(G-6-P) 11.4 11.7 1,4α-グルカンブランチング酵素 D-グルコース(Glu) 11.5 D-グルコース1-リン酸(G-1-P) UTP PPi 11.6 UDP-グルコース グリコーゲン 11.7 UDP 鎖状グリコーゲン 1,4α-グルカンブランチング酵素 グリコーゲン

解糖系へ グリコーゲンの分解 無機リン酸 11.8 11.5 G-1-P G-6-P 11.8 グリコーゲン グリコーゲン 脱分枝酵素 グルカントランスフェラーゼ 脱分枝酵素