セブンイレブン企業概要 (2000年10月現在) 本社 東京都港区芝公園4-1-4 代表者 代表取締役社長 工藤 健

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セブンイレブン企業概要 (2000年10月現在) 本社 東京都港区芝公園4-1-4 代表者 代表取締役社長 工藤 健 本社 東京都港区芝公園4-1-4 代表者 代表取締役社長 工藤 健 設立 1973年11月(1939年1月) 資本金 172億円 従業員数 3,660人 売上高 3,270億円 税引利益 682億3,400万円 取引銀行 さくら(東京営業部), あさひ(本店), 富士(本店), 第一勧銀(日本橋) 主要株主 イトーヨーカ堂 422,655,000株 さくら銀行 19,318,000株 第一生命 18,324,000株 あさひ生命 17,794,000株 住友信託銀行信託口 17,089,000株

CVSの定義(1) 全米コンビニエンスストア協会の定義 売場面積93~300㎡, 5~15台の駐車スペース スーパーマーケットよりも長時間営業 セルフ・サービス方式 日用必需品(酪農品,パン菓子類,飲物,タバコ,冷凍品類,限られた農産物等)のバランスの取れた在庫 →スーパーマーケットを補完する形で登場した歴史的経緯を持つ 住宅地近接型として登場

CVSの定義(2) 中小企業庁の定義(「コンビニエンス・ストア・マニュアル」(1972)) 住宅地周辺に位置する 300㎡以下の小型店舗 絞り込んだ最寄品の取り揃え セルフ・サービス方式 地域のどの店よりも長時間営業 年中無休が原則 省力型経営(店主+若干の店員) 顧客と親密な人間関係をつくる →既存中小商店の業種転換を軸に成長 住宅地のみならず繁華街でも成立

CVSの定義(3) セブンイレブンによる定義 「精錬された食料品,ファースト・フード,乳製品,衣料,雑貨, その他日用品および特殊品を供給し,顧客の満足を最大限に 拡大する事を特質とする小売店」

CVSの生い立ち(1) (米国サウスランド社) コンビニエンスストアの生い立ちは、1927年、アメリカ・テキサス州のオーククリフという町の小さな氷小売販売店までさかのぼります。当時、まだ各家庭に電気冷蔵庫が普及していなかったため、冷蔵庫用角氷は生活に欠かせない必需品でした。同年に設立されたサウスランド・アイス社(現在のセブン-イレブン,Inc.)の、氷小売販売店を任されていたジョン・ジェファーソン・グリーン氏は、常にお客さまへのサービス向上に関心を持ち、夏の時期には週7日・毎日16時間の営業をつづけ地域の人から喜ばれていました。しかし、お客さまから「氷を売ってくれるのは確かに便利だけど、卵や牛乳、パンとかも扱ってくれると、もっと便利になるなぁ」との声を寄せられたことから、同氏はその旨をサウスランド社に提案し、同社はこの試みに同意しました。 こうして、氷の販売だけでなく、卵や牛乳といったデイリー食品の取り扱いもスタート。お客さまが喜んだことはいうまでもなく、まさに時代やお客さまのニーズの変化に的確かつきめ細かく対応していくことで、現代でいう『コンビニエンスストア(=便利なお店)』がここに誕生したのです。 こうした小売形態の店舗は、初期では「トーテム・ストア」と呼ばれ、店舗の庭に建てたトーテム・ポールや店舗の側面 に描かれたトーテム・ポールの絵が今でいうコンビニエンスストアのシンボルとなりました。 初期のサウスランド・アイス社の店舗 「トーテム・ストア」と呼ばれていた頃の店舗

CVSの生い立ち(2) (米国サウスランド社) 1946年には、朝7時から夜11時まで、毎日営業するチェーンとして、営業時間にちなんで店名を「7-ELEVEN」と変更しました。また、このときロゴを数字の“7”と“ELEVEN”を組み合わせたものとし、現在でも親しまれているロゴマークの原型となっています。7-ELEVENは便利で行き届いたサービスがお客さまから支持され、コンビニエンスストアチェーンとして成長を続けました。 その後1971年には、多くの7-ELEVENが実質的に24時間営業となり、1974年には、日本に第1号の「セブン-イレブン」(東京都江東区豊洲)がオープンいたしました。 7-ELEVENのロゴがあしらわれた頃の店舗 多くの7-ELEVENが24時間営業を開始した

1974年 東京都江東区にオープンした第1号店 「セブン-イレブン豊洲店」 セブンイレブンの誕生(1) 昭和40年代の消費者構造の変化 セブン-イレブン・ジャパンが創業した1973年は、日本の小売業にとって一つのエポックとなった年です。この年の9月には中小小売商業振興法が公布され、中小小売業の活性化が図られ、10月には大規模小売店舗法(いわゆる「大店法」)が公布されました。昭和30~40年代(1950年代中頃~1970年代前半)の高度成長は、本格的な工業化社会をつくり出し、大量生産・大量販売による空前の消費ブームを生みました。 1974年 東京都江東区にオープンした第1号店 「セブン-イレブン豊洲店」 ところがこうした中で中小小売業の経営環境は、むしろ厳しさを増していました。中小小売業は依然として家族的な労働を中心に営まれており、労働生産性が上がらなかったこと、また新たな人材を確保しようにも、需要も大きく労働条件が整備されてきた製造業に人材が吸引されていたこと、さらに高度成長を経て消費市場自体が「商品をつくって店頭に並べれば売れた売り手市場」から「お客さまが価値を認めた商品だけを買っていく買い手市場」へと変化し始めていたことなどが、その背景にありました。 商店街を形成する個々の小売店がこうした構造的な問題を抱える一方で、昭和30年代に勃興したチェーンストア(大型店)は、企業としての体制を整え、出店拡大の途にありました。大型店の新規出店に際しては、拡大成長期にある大型店と厳しい経営環境下にある地元商店街が直接会することとなり、ここに大型店の進出による中小小売店の経営不振という見方が生まれることとなりました。その結果が、先の二法の成立となったわけです。

セブンイレブンの誕生(2) 「共存共栄」を模索して 1970年度末(1971年2月)現在22店舗を展開していたイトーヨーカドーは、その後首都圏を中心に出店スピードを上げていく中で、地元商店街との交渉の機会が増え、中小小売店の実情や主張に直面 することになりました。 イトーヨーカドーは、「地元商店街との共存共栄を図る」旨を繰り返し訴え続けていましたが、当時澎湃(ほうはい)と興っていた「大きな資本を背景にした大型店に中小小売店は圧迫される」という声にかき消されがちでした。 当時、商店街との交渉に当たっていた現在のIYグループ代表、鈴木敏文(当時イトーヨーカドー取締役)は、この時代を振り返ってこう語っています。「当時、中小小売店の不振の原因は、生産性の問題であり、大型店との競争の結果ではないと考えて、規模の大小にかかわらず生産性を上げて人手を確保し、きめ細かくニーズに対応していけば必ず成長の道が拓かれ、大型店と中小小売店の共存共栄は可能だと説得し続けていました。しかし、いくら言葉で言っても生産性の上がる中小小売店経営の実例がどこにもないので、商店街の方々の納得を得るのは困難でした。」 セブン-イレブン・ジャパンがフランチャイズ・ビジネスを追求していく端緒がここにありました。

セブンイレブンの誕生(3) フランチャイズ方式による経営近代化の支援を決意 小規模小売店の生産性を高め、活性化する方法を模索する中で出会ったのが、当時(1970年代初頭)北米で4,000店舗の小規模店舗を展開し、なお成長を続けていたサウスランド社のセブン-イレブンでした。その仕組みを学ぶためにサウスランド社と提携し、設立されたのが株式会社ヨークセブンです。 実は、この新規事業に着手するに当たっては、国内はもとよりイトーヨーカドー内にも根強い反対論があり、また、当初サウスランド社側は提携交渉の席につくことすら拒絶するという状態でした。国内の反対論は「コンビニエンスストア業態」は時期尚早というものでした。これはアメリカの流通業の沿革をモデルにしたもので、「コンビニエンスストア業態は、大規模なショッピングセンターが成熟を遂げた後に初めて成長機会が訪れるはずであり、チェーンストアが成長の途上にある当時の状況ででの導入は時期尚早」というのが学者、実務家を問わず流通業の専門家のいわば「常識」でした。 こうした環境で、敢えてセブン-イレブンの導入に踏み切ったのは、その目指すところが、「中小小売店経営の近代化・活性化と大型店との共存共栄の実現」にあり、具体的には店舗運営をチェーン化、システム化することで生産性を高め、お客様のニーズの変化への柔軟な対応を実現することにあったからです。そのために、セブン-イレブン・ジャパンがもっとも力を注いだのが、国内の実情を踏まえた本格的なフランチャイズ方式の確立です。そして、1974年5月、セブン-イレブンの第1号店が東京都江東区豊洲にオープンしました。