オオノ開發(株) POPs対策事業部 徳 山 崇 彦 低濃度PCB廃棄物の処理と現況 オオノ開發(株) POPs対策事業部 徳 山 崇 彦
略 歴 昭和51年6月 愛媛県庁入庁 伊方原発周辺環境調査業務に従事 昭和59年4月 県工業技術センター(材料化学) 略 歴 昭和51年6月 愛媛県庁入庁 伊方原発周辺環境調査業務に従事 昭和59年4月 県工業技術センター(材料化学) 平成 4年4月 消防防災安全課(保安行政) 平成20年4月 循環型社会推進課(微量PCB処理) 平成25年4月 オオノ開發(株)入社 現職
オオノ開發(株)の主な事業 1 建物解体事業 2 化学分析事業 3 産業廃棄物処理事業 4 汚染土壌処理事業 5 低濃度PCB廃棄物処理事業
低濃度PCB廃棄物処理事業の概要① 低濃度PCB廃棄物無害化処理大臣認定 第1回認定 2014年2月 汚染廃油及びドラム缶の処理 第2回認定 2014年12月 トランス等各種電気機器、ブッシング ウエス等各種汚染物、OFケーブルの処理 変更届 2016年3月17日 大型機器処理棟 抜油・解体室 受入れ保管施設(約1,000m2)
低濃度PCB廃棄物処理事業の概要② 処理対象物と焼却処理施設及び処理能力 処 理 対 象 物 性 状 等 焼却処 理 施 設 1日当たりの 処 理 能 力 備 考 微量PCB含有絶縁油 5,000ppm以下の 汚染廃油 バーナー噴霧 可能なもの ロータリー キルン 23kℓ 高粘性 夾雑物有り 第1ドラム缶 投入設備 48本 ドラム缶入りの廃油 及び各種汚染物 トランス・コンデンサー 等電気機器 空ドラム缶等金属くず 木くず・紙くず・廃プラ コンクリート殻 ガラス・陶磁器くず 抜油 内容物確認 養生等の 前処理後 トンネルキルン 49トン 1台車当たり1.5トン バッチ炉(L) 7トン 主にブッシング バッチ炉(S) 4トン 小型機器専用 第2・第3ドラム缶 投入設備 96本 空ドラム缶専用 OFケーブル 所定の長さに切断後 回転バッチ炉 約300m OFケーブル専用
低濃度PCB廃棄物処理事業の概要③ 保 管 施 設 保 管 対 象 物 保 管 形 態 保 管 能 力 備 考 廃PCB等 PCB汚染絶縁油 保 管 施 設 保 管 対 象 物 保 管 形 態 保 管 能 力 備 考 廃PCB等 PCB汚染絶縁油 5,000ppm以下の 汚染廃油 PCB専用タンク 150kℓ × 2基 ローリー受け可能 ドラム缶・油入り筐体 受入・保管場所面積 前処理棟 約1,000m2 大型機器処理棟 ドラム缶で約100本 筐体油量 計 20kℓ PCB汚染物・処理物 トランス等電気機器 ドラム缶入り汚染物 OFケーブル 機器筐体 空ドラム缶 電気機器 ブッシング コンクリート殻 etc. ドラム缶
低濃度PCB廃棄物処理事業の概要④ 前 処 理 施 設 前 処 理 場 所 前 処 理 の 概 要 備 考 前処理棟 抜油室 前 処 理 施 設 前 処 理 場 所 前 処 理 の 概 要 備 考 前処理棟 抜油室 〇小型電気機器及びドラム缶からの抜油作業 〇一部機器の取り外し等簡易な解体作業 〇汚染物入りドラム缶等の内容物の確認 〇常時負圧 〇天井クレーン 2.8t 〇オイルパン常設 大型機器処理棟 抜油・解体室 〇車両で搬入可能な機器の抜油・解体作業 〇天井クレーン 20t 〇大型プール ケーブル切断室 〇大型ドラム巻OFケーブルの切断作業
オオノ開發が行うPCB廃棄物処理の特徴①
オオノ開發が行うPCB廃棄物処理の特徴② 天候に左右されない建屋内受入 20トンクレーン、専用リフトを整備 スームズな受け入れ、荷下ろし作業 大容量保管施設 約2,000m2の大型保管施設 300kℓ以上のPCB専用貯蔵タンク 全国最大規模の大きな処理能力 処理能力の合計は1日約100トン
オオノ開發が行うPCB廃棄物処理の特徴③ 多様な対象物に適合した多種類の処理施設 ○ 専用バーナ4基による汚染廃油の処理 ○ 大型の連続加熱炉(トンネルキルン) ○ 4mの長尺物も処理できる固定床炉(L) ○ 小形電気機器専用の固定床炉(S) ○ ドラム缶ごと処理する専用処理設備 ○ OFケーブルの処理専用回転バッチ炉
オオノ開發が行うPCB廃棄物処理の特徴④ 安 全 ○受入、前処理及び焼却施設を建屋内に設置 ○緊急資機材をすべての施設に常設 確 実 ○関係法令、各種ガイドラインに適合した処理 ○疑問な点、不明な点は環境省等に確認後対応 迅 速 ○大型受入・保管施設と大きな処理能力で お待たせしない計画的処理
オオノ開發環境科学研究センター
オオノ開發低濃度PCB廃棄物受入保管施設
焼却処理施設(ロータリーキルン)
焼却処理施設(トンネルキルン)
2015年度(2015.4~2016.3)処理実績 (単位:トン) 低濃度廃PCB等 1,321.7 トン 2015年度(2015.4~2016.3)処理実績 (単位:トン) 4月 5月 6月 7月 8月 9月 低濃度 廃PCB等 11.5 39.1 52.5 90.9 121.8 79.7 低濃度PCB汚染物 123.0 141.0 43.0 301.3 199.6 201.1 10月 11月 12月 1月 2月 3月 低濃度 廃PCB等 104.8 97.8 84.6 95.5 243.1 300.4 低濃度PCB汚染物 283.0 356.7 646.9 962.4 844.5 1,082.7 低濃度廃PCB等 1,321.7 トン 低濃度PCB汚染物 5,185.2 トン 合 計 6,506.9 トン
今後の低濃度PCB廃棄物処理の課題 1 今後処理が期待されるPCB廃棄物 ○ アスベスト等を含むPCB廃棄物の処理 ○ 超大型トランス等の処理 ○ PCBを含む橋梁等の塗膜の処理 ○ PCBを含む有機顔料の処理 ○ PCBの代謝等を研究した際の生体試料 2 JESCO及び電力会社の処理施設の解体 ○ JESCO及び電力会社のPCB処理施設がその役割を終え 施設の解体撤去を行う際に発生するPCB廃棄物
JESCO及び電力会社のPCB処理施設
お わ り に オオノ開發(株)は、低濃度PCB廃棄物の処理事業に全力で取り組み、平成39年3月までと定められた処理期限までに処理完了を目指し、微力ながら貢献したいと考えています。 今後とも、よろしくお願いいたします。 本日はありがとうございました。