太陽と地球 単位、計算テクニックも学ぶ.

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パリでも有名なABE.
新エネルギー ~住みよい日本へ~ E 山下 潤.
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太陽と地球 単位、計算テクニックも学ぶ

太陽と月まで光でどれだけかかるか 月までの距離 38万km 太陽までの距離 1億5千万km 光の速さ 30万km

Yahoo知恵袋(1) 質問 山手線を1周させるのに電気代はいくら位かかりますか? ベストアンサー 山手線に使用されている電車(E231系500番代といいます)のモーターは95Kwです。モーターがついている車両は11両中6両で1両あたり4台付いています。モーターは常時電気がかかっているのではなく、加速するときだけ、かかります。 またエアコンは23.5Kwのクーラーが付いています。こちらには常時電気がかかります。 制御器などにも電気はかかりますが、モーターにかかる電気の計算式の誤差の範囲内に入ります。 (つづく)

Yahoo知恵袋(2) 計算方法は山手線1周を1時間とし、加速する時間を停車時間などを除き、走行時間の半分として、20分あたりに設定します。 95(Kw)×4(台)×6(両)×1/3(時間)=760Kw/h 23.5(Kw)×11(台)×1(時間)=280.5Kw/h 足して1040.5Kw/h 電力料金表により、1kwhあたり9円12銭ということで掛け算しますと9489.36円と出ました。 ほぼ1万円と考えていいかと思います。

エネルギーの単位(1) J(ジュール) Wh (ワットアワー、ワット時間) 両者の関係 1Wh=3600J

エネルギーの単位(2) 3.cal(カロリー)は熱量の単位だが、これもエネルギーの単位のひとつ Jとcalの関係 1cal=4.2J Whとcalの関係 1cal=0.00116Wh

実数を整数部分と小数部分に分ける 定義 実数xを x=N+r, N:整数、r:実数 0≦r<1. に分ける。Nが整数部分でrが小数部分 (例) 123.456の整数部分は123,少数部分は 0.456

大きな数の表し方 大きな数は整数部分が一桁の数字と10のベキ乗(10p,p:整数)で表わす 例 123=1.23×100= 1.23x102 1230000=1.23×1000000= 1.23x106

計算の仕方 太陽と地球の間の距離Rは1億5千万km 150,000,000km=1.5×108km=1.5×1011m 半径Rの球面の表面積Sは   S=4πR2=4×3.14×(1.5×1011)2 =4×3.14×2.25×1022 =28.3×1022 =2.83×1023

太陽が放出するエネルギー 地球で受ける太陽からの熱量:2cal/cm2/min これは言葉でいうと、「1cm2の面積あたり1分 「エネルギーの単位」で述べたことを使うと 2cal/cm2/min=1366W/m2 ・太陽が放出するエネルギーEはこれにSを掛け   て E=1366×S= 3.9 × 1026 W

原子力発電との比較 3.9 × 1026 Wとは大きいのか? 原子炉1基との比較: 100万kW=109W 割り算をすると、 3.9 × 1026 /109=3.9×1017 太陽の放射エネルギーは原子炉3.9×1017基に匹敵する。

光とは 光とは、電磁波のひとつ 目に見える光は可視光とよばれる 可視光の色の違いは、波長の違い

可視光の波長 赤が一番波長が長く、800nm(ナノメートル)程度。紫が一番短く400nm程度 赤より波長が長くなると、人の目には見えない。同様に、紫よりも短い波長の電磁波も人の目には見えない。 赤よりも長い波長の電磁波を赤外線、紫よりも短い波長の電磁波を紫外線という。

黒体放射 物質は、その温度に応じて電磁波を放出する。 温度が高いほどその電磁波の波長は短い。 このとき、その物質を黒体という。

ウィーンの変位則 λmaxT= W 黒体から放射される電磁波にはピークがある。 そのピーク波長をλmaxと書く 黒体の温度をTと書く ここにWは定数でウィーン定数と言われる。この式をウィーンの変位則という。

温度と黒体放射

太陽の黒体放射 太陽からの光を調べると480nm(青と藍境目)の光が一番強い これから、太陽の温度が計算できる。 T=6000K であることがわかった。ただし、温度の単位のKとは絶対温度とよばれ、-273℃=0Kである。

太陽はなぜ電磁波を出すのか? 太陽の内部では、核融合という原子核の反応が起きて、エネルギーが常に生まれている。このエネルギーを外部に放出しないと、太陽は爆発してしまう。そのエネルギーは電磁波が太陽からの光の形で外に放出している。これにより、太陽は爆発を免れ、地球は無限のエネルギーを享受できる。

地球のエネルギー収支 太陽から電磁波によって運ばれたエネルギーは、地球へ運ばれ、地球の温度を上げる。 仮に地球が、エネルギーを吸収するだけだと、地球の温度はどこまでも上がり続ける。 地球はエネルギーを放出する必要がある。 吸収と放出のバランスが取れたときに、地球の温度は一定となる。 バランスが崩れると、その温度は下がったり上がったりする。

温室効果ガス 温室効果ガスとは、水蒸気、二酸化炭素、メタン等である。 水蒸気は人為的に作られたものでないので、温室効果ガスとは、人為的に増えつつある二酸化炭素、メタン等を指すことが多い。 二酸化炭素の増加は、産業革命以降のことである。

問題 二酸化炭素の空気中に体積で占める割合は、次のどれが一番近いか? 30% 3% 0.3% 0.03% 0.003%

答⇒空気の組成 成分 体積割合[%] 質量割合[%] 窒素 N2 78.084 75.524 酸素 O2 20.9476 23.139 アルゴン Ar 0.934 1.288 二酸化炭素 CO2 0.0314 0.0477 ネオン Ne 0.001818 0.00127 ヘリウム He 0.000524 0.000072 クリプトン Kr 0.000114 0.00033 キセノン Xe 0.0000087 0.000039 水素 H2 0.00005 0.000003 メタン CH4 0.0002 0.0001 一酸化二窒素  N2O 0.00008

二酸化炭素割合の増減 実は、二酸化炭素の割合である0.0314は、現在の値ではない。この値は、時代とともに変化している この値は、一年周期で変化する。それは北半球の植物の光合成により、夏は二酸化炭素の吸収が大きいからである 数十年単位での変化を見ると、増加傾向にある。今や二酸化炭素濃度は400ppm

二酸化炭素割合の経年変化

ppmという単位 ppm=parts per million(百万につき) %=per cent(centは百。よって、「百につき」) 空間にある気体の占める体積比が100万分の1の状態を濃度1ppmという 百万は106なので、1ppm=1/ 106 =10-6 1%=1/102=10-2 1ppm =10-6=10-4-2==10-4×10-2=0.0001×10-2 1ppm =0.0001%