供給過剰のホテルを 福祉に有効活用 横浜国立大学 真鍋ゼミ A班
発表の流れ 問題提起 ホテル業界の現状 日本の高齢者事情 解決策の提案
問題提起 Ⅰ ホテルの供給過剰 施設数の増加 稼働率の低下 Ⅱ 高齢者問題 老人介護施設の不足 高齢者の所在不明 Ⅲ 解決策の提案
Ⅰ ホテルの供給過剰
ことの始まり 2002年から始まったホテルの開業ラッシュ 当時約7000室 増加との見込が 参照 2003.11.18日経BP net記事
旅館業の施設数推移 全体では減少傾向 ホテルは増加 参照:厚生労働省 衛生行政報告例
ホテルの客室数推移 参照:厚生労働省 衛生行政報告例
稼働率 減少!! 参照:観光庁 宿泊旅行統計
採算ライン70%を割り込む 客室稼働率: 客室の使用率 全体の客室稼働率(H21年) 59.7% 旅館 49.4% シティホテル 71.1% 客室稼働率: 客室の使用率 全体の客室稼働率(H21年) 59.7% 旅館 49.4% シティホテル 71.1% リゾートホテル 53.3% ビジネスホテル 67.2% 採算ライン70%を割り込む 参照:観光庁 宿泊旅行統計
平成22年第1四半期のデータでも 客室稼働率 シティホテル・・・・ 66.6%(前年比-4.5%) シティホテル・・・・ 66.6%(前年比-4.5%) ビジネスホテル・・・60.8%(前年比-6.4%) リゾートホテル・・・・49.2%(前年比-4.1%) 旅館・・・・・・・・・・・46.5%(前年比-2.9%) 参照:観光庁 宿泊旅行統計
ホテル問題の整理 ホテルの供給過剰は深刻に 稼働率は減少傾向 ホテルの施設は 増加 旅館業全体の施設数は 減少
Ⅱ 高齢者問題
特別養護老人ホーム申込者数は421259人にのぼる(H21年12月時点) 高齢者の介護施設不足 昨年厚生労働省は以下のような内容を発表しました 特別養護老人ホーム申込者数は421259人にのぼる(H21年12月時点) つまりは・・・ 特養待機者数が42万人以上! 参照:厚生労働省 報道資料
特別養護老人ホーム(特養)申込者数=待機者数 42万1259人(H21年) 介護老人福祉施設定員数 =特養定員数 42万2703人(H20年) 定員数とほぼ同等数の待機者 ※注:特別養護老人ホーム =介護老人福祉施設 参照:厚生労働省 報道発表資料
政府の対策は?
介護保険事業支援 介護保険法第117条及び第118条に基づき、市町村及び都道府県は国の基本指針に即して介護保険事業計画を定めるとされている。 主な目標 ・介護施設等の適正な整備 平成26年度までに ・多様な「住まいの普及」 ・重度者への重点化 ・個室化の推進 個室割合を50%以上に
第三期(平成18年~20年度)の実績 特別養護老人ホーム 3.7万/5.1万床 (73%) 特別養護老人ホーム 3.7万/5.1万床 (73%) 介護老人保健施設 1.7万/2.7万床 (62%) 認知症高齢者グループホーム 2.3万/2.4万床 (98%) 介護専用型特定施設 0.4万/1.4万床 (31%) 参照:厚生労働省 報道発表資料
目標に達しておらず また、都道県別にみると東京・神奈川・千葉等首都圏の実績数が目標値を大きく下回る 高齢者の介護施設等の整備が急務
法務省によると戸籍上100歳以上の所在不明者は全国で23万人 所在不明の高齢者問題 今年に入って世間の明るみに 法務省によると戸籍上100歳以上の所在不明者は全国で23万人 高齢者の孤立が深刻化 参照:法務省 報道発表
ここまでの整理 ホテル ホテルの施設数は増加の一途 稼働率は減少 高齢者 介護施設等の不足 孤立化が深刻
供給 過剰 不足 問題解決 できるのでは? ホテル 介護施設
Ⅲ 解決策の提案
高齢者特化型ホテル 供給過剰となったホテルの客室・施設 設備を活かして介護施設などに活用 メリットは? 可能か?
ホテルを活用するメリット 初期費用削減 ホテルの供給過剰を解決 ・客室(個室)、浴槽、トイレ、調理場 (レストラン)、 ・客室(個室)、浴槽、トイレ、調理場 (レストラン)、 電話回線 (各個室からフロントへ)、大ホールなど 最低限の設備は揃っている ・土地確保の必要がない。とくに首都圏に不足がち な介護施設には有効 ホテルの供給過剰を解決 設備を無駄にせず新たな収益とニーズの獲得 事業主が民間企業であれば企業価値も向上する 可能性もある。
実際可能なのか 実例アリ 既存のホテルと介護施設の併設は可能 ホテルを改装して介護施設にすることも可能 法的な側面では・・・ 実例アリ 施設の種類によって異なるが基準面積以上の個室とトイレ、浴槽など生活に最低限必要な設備が整っていれば可能 民間:有料老人ホーム、グループホームの運営が 可能(認可を得ればケアハウスも) 社会福祉法人:介護療養型医療施設以外の全てが 運営可能 参照:介護保険法
具体的なモデル 高齢者特化型ホテル 社会福祉法人として想定 事業内容 有料老人ホーム、介護付きショートステイサービス、介護老人福祉施設、ケアハウス、グループホームの複合施設
種類 対象者 主な収入源 サービスの説明 有料老人ホーム 60歳以上の要介護認定者 介護保険 利用料(利用者の保険料1割負担含む) 介護料(上乗せ分) 常時介護が必要な人に生活介護サービスを提供 介護付きショートステイサービス 要介護認定者 宿泊料 介護が必要な人向けの宿泊サービス 介護老人福祉施設(特養) 要介護1以上の該当者 利用料 身体あるいは精神に著しい障害がある人向けの常時介護サービス ケアハウス 原則として65歳以上の要介護認定者 日常のお世話を要介護度に応じて行う グループホーム 要介護1以上の痴呆高齢者(共同生活が可能な人) 痴呆症状のある人に家庭的な空間で生活する施設
複合型にすることで収支の安定 利用者からの 保険料 収入 収入 さらに・・・ 定期的に政府が行う「高齢者居住安定化モデル事業」などに応募、選ばれると補助金が得られる。
施設利用者のボランティアで新しい老老介護の形 こんな理想も 施設利用者のボランティアで新しい老老介護の形 フロントフロアを近隣住民や施設利用者とのコミュニケーションスペースに
まとめ ホテル問題 高齢者問題 新しい社会の 在り方を 高齢者特化型ホテルによる解決
ご清聴ありがとうございました。
参照HP等 厚生労働省HP 9/14 (http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei21/index.html) (http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/09/h0910-1.html) 観光庁HP 9/14,9/16 (http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shukuhakutoukei.html) 日経BP net 8/23 (http://www.nikkeibp.co.jp/archives/193/193564.html) ケアネットジャパン 9/10 (http://www.carenet-japan.co.jp/) 高齢者居住安定化モデル 9/23 (http://www.mlit.go.jp/report/press/house03_hh_000019.html) 法務省HP 9/4 (http://www.moj.go.jp/cgi-bin/namazu.cgi?query=%8D%82%97%EE%8E%D2%81%40%8F%8A%8D%DD%95s%96%BE&x=0&y=0) SSDジャパングループ 9/20 (http://www.harddays.co.jp/ssd/index.html) その他 9/18,9/27 (http://www.seiei.or.jp/advice/doukou/06.html) (http://www.takagi-office.com/takagi-office/html/shisetu.htm)