輻射優勢円盤のMHD数値実験 千葉大学宇宙物理学研究室 M2 松尾 圭 2003-7-31 Thu.

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輻射優勢円盤のMHD数値実験 千葉大学宇宙物理学研究室 M2 松尾 圭 2003-7-31 Thu

概要 近年、系外銀河で明るいブラックホール候補天体(ULX)が続々と発見され、輻射圧優勢なブラックホール降着円盤への関心が高まっている。 輻射圧優勢円盤における磁気回転不安定性の非線形時間発展を輻射の効果を含めた3次元磁気流体数値実験によって求めた研究(Turner 2003)を紹介する。 今後の課題を示す。 2003-7-31 Thu

Optically Thick Disk ガス圧優勢 輻射圧優勢 (Shakura Sunyaev 1973) 2003-7-31 Thu

BH 降着円盤の熱平衡曲線 ULXs 輻射圧優勢 GRS1915+105 ガス圧優勢 (Abramowicz et al 1988) 2003-7-31 Thu

Plasma と Photon の相互作用 Photon Plasma 磁場 B 吸収・散乱 Frozen-in : Height integrated pressure Frozen-in 2003-7-31 Thu

Limit Cycle の周期 Honma et al 1991, Watarai et al 2003 2003-7-31 Thu

Photon の拡散と MRI の成長 Photon diffusion length MRI wave length 2003-7-31 Thu

Turner ら(2003)の計算 (基礎方程式) 2003-7-31 Thu

結果 20 周後 No Radiation x y z 2003-7-31 Thu

Turner 論文の問題 z 方向の重力が入っていない 表面の効果が入っていない 鉛直方向の浮力の効果が無視される B 表面からフォトンが逃げる影響が無視される g B Arons 1992, Grammie 1998 2003-7-31 Thu

Turner 論文の問題 z 方向の重力が入っていない 表面の効果が入っていない 鉛直方向の浮力の効果が無視される 表面からフォトンが逃げる影響が無視される B g 2003-7-31 Thu

Turner 論文の問題 z 方向の重力が入っていない 表面の効果が入っていない 鉛直方向の浮力の効果が無視される 表面からフォトンが逃げる影響が無視される 2003-7-31 Thu

今後の発展 GRS1915+105 など明るいBHC の観測をαモデルを仮定せずに説明する 表面・重力の効果を含めたグローバルシミュレーション への の依存性を明らかにする GRS1915+105 など明るいBHC の観測をαモデルを仮定せずに説明する 2003-7-31 Thu

2003-7-31 Thu

結果2 2003-7-31 Thu