代謝経路の有機化学 細胞内で行われている反応→代謝 大きな分子を小さな分子に分解→異化作用 第一段階 消化→加水分解 第一段階 消化→加水分解 脂肪のエステル結合→脂肪酸+グリセロール 糖のグリコシド結合→単糖 タンパク質のペプチド結合→アミノ酸 第二段階 消化による分解産物をさらに分解 脂肪酸→アセチルCoA(β酸化) 糖→アセチルCoA(解糖) アミノ酸→アセチルCoA,αーケト酸 第三段階 アセチルCoA→CO2+エネルギー(クエン酸回路) (還元力) 第四段階 還元力+O2→ATP+H2O(電子伝達系) 小さな分子から大きな分子を合成→同化作用 光合成→炭酸同化作用 5版 p.528 4版 p.537
エネルギー運搬分子 アセチルCoA チオールエステル HPO42- + エネルギー H+ アデノシン二リン酸 (adenosine diphosphate, ADP) 負電荷の反発 →高エネルギーリン酸結合 アデノシン三リン酸 (adenosine triphosphate, ATP) 5版 p.529 4版 p.539
× ATPの反応 グルコース+HPO42-→グルコース6-リン酸+H2O ΔG=+13.8 kJ エネルギー的に不利 ATP+H2O →ADP+ HPO42- ΔG=-30.5 kJ グルコース+ATP →グルコース6-リン酸+ ADP ΔG=-16.7 kJ 反応推進 → ATP のエネルギーを使って物質変換を行っている + ATP → ADP + Pi ADP + X → X + ADP → leaving groupとして働く 5版 p.5314版 p.540
脂質の異化 NAD+ NADH/H+ ATP ADP 解糖系 グリセロール グリセロール1-リン酸 グリセロアルデヒド3-リン酸 (還元型) ニコチンアミド (還元型) ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+) (酸化型)生体内酸化剤 5版 p.532 4版 p.541
β酸化経路(1) β酸化はミトコンドリアで行われる アシルCoA + CoASH 脂肪酸 補酵素A (コエンザイムA) α β FAD FADH2 アシルCoAデヒドロゲナーゼ FADH2 フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD) 5版 p.533 4版 p.542
β酸化経路(2) :OH2 H2O エノイルCoAヒドラターゼ L-3-ヒドロキシアシルCoA デヒドロゲナーゼ NAD+ NADH/H+ α β-ケトアシルCoA B: NAD+ + - NADH/H+ + BH+ 共役付加反応 5版 p.534 4版 p.544
β酸化経路(3) + CoAS- β-ケトチオラーゼ β-ケトアシルCoA 逆Cleisen反応 Cleisen縮合 マクマリー p.359 アセチルCoA H+ 5版 p.536 4版 p.545
β酸化経路(4) + 1回転目 ミリスチルCoA (C14: C2n, n=7) + 2回転目 : + 6回転目(n-1回転目) アセチルCoA(計7個=n個) 2n個の炭素原子をもつ脂肪酸は,n-1回のβ酸化経路を経てn個のアセチルCoAを生じる 問題17・3 パルミチン酸 CH3(CH2)14COOH アラキジン酸 CH3(CH2)18COOH C16 β酸化7回,アセチルCoA 8個 C20 β酸化9回,アセチルCoA 10個 5版 p.536 4版 p.546
解糖(1) 細胞質で行われる 嫌気条件下において行われる ATP ADP グルコース-6-リン酸 (エノール) フルクトース-6-リン酸 細胞質で行われる 嫌気条件下において行われる ATP ADP グルコース-6-リン酸 (エノール) フルクトース-6-リン酸 グルコース ヘキソキナーゼ ホスホグルコースイソメラーゼ ATPのエネルギーで活性化→スターター 5版 p.537 4版 p.547
解糖(2) ATP ADP ホスホフルクトキナーゼ フルクトース-1,6-ビスリン酸 フルクトース-6-リン酸 5版 p.537 4版 p.547
解糖(3) 逆アルドール反応 マクマリー p.366 + 2分子生成 アルドラーゼ グリセロアルデヒド 3-リン酸 H+ ジヒドロキシアセトン リン酸 :B トリオースリン酸 イソメラーゼ フルクトース-1,6-ビスリン酸 2分子生成 5版 p.540 4版 p.547
解糖(4) 酸化のエネルギーによりリン酸化 (基質レベルのリン酸化) NAD+ , Pi NADH/H+ グリセロアルデヒド 3-リン酸 1,3-ビスホスホグリセリン酸 NAD+ , Pi NADH/H+ グリセロアルデヒド 3-リン酸 デヒドロゲナーゼ グリセロアルデヒド 3-リン酸 3-ホスホグリセリン酸 ADP ATP ホスホグリセリン酸 キナーゼ 2-ホスホグリセリン酸 ホスホグリセロムターゼ 5版 p.540 4版 p.550
解糖(5) ホスホエノールピルビン酸 E2反応 + H2O エノラーゼ (マクマリー p.232) :B 2-ホスホグリセリン酸 ADP ATP ピルビン酸キナーゼ ピルビン酸 5版 p.541 4版 p.550
解糖(6) C6H12O6 + 2 NAD+ + 2 Pi + 2 ADP → 2 + 2 NADH + 2 ATP + 2 H2O + 2 H+ グルコース ピルビン酸 2 ATP 使用 2×2 ATP合成 → 差し引き2 ATP が生じる ↑ ピルビン酸はC3なので,グルコース1分子あたりでは2分子合成される NAD+ NADH/H+ アセチルCoA + CO2 HSCoA 酸化的脱炭酸 ピルビン酸 ミトコンドリアに移行 クエン酸回路へ (酸素呼吸) 5版 p.541 4版 p.550-1
解糖(7) (嫌気条件下) (筋肉) (乳酸菌→乳酸発酵) (酵母→アルコール発酵) ピルビン酸 NADH/H+ NAD+ アセトアルデヒド エタノール NADH/H+ NAD+ NADH/H+ NAD+ 乳酸 筋肉痛の原因 嫌気条件下ではNADのリサイクル必要→ピルビン酸を還元 →電子受容体として利用