水質変容性(時間的安定性)に関する情報の提示

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第10章 機械設計の高度化 ★本講義の内容だけでは機械設計はできない? ★教科書や参考書の設計手順で設計ができるのか?
事業目的・概要等 イメージ 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業 背景・目的 期待される効果 事業スキーム 事業概要
遺伝アルゴリズムによる NQueen解法 ~問題特性に着目した突然変異方法の改善~
LC/TOF-MSを用いた臭素系難燃剤の分析
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2 生態系の危機への対応 エコロジカル・フットプリント ミレニアム生態系評価 生物多様性条約 国内対策.
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2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第12回 次世代シーケンシング・RNA
廃棄物試料中の有機フッ素化合物の分析法の検討
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目標 民間・計量関連 機関の取組み 研究開発(計測知的基盤)の 取組み 関連施策の 計量・計測システム分野の導入シナリオ
府営公園における収益事業の考え方について
沿道植物中のEROD活性による 大気汚染のバイオモニタリング ー研究の概略ー.
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水質変容性(時間的安定性)に関する情報の提示 研究概要 気候変動 多様な都市水資源の質・量の変動 利用可能性 需要/供給バランス 既存用途の代替 新規用途の創出 雨水 再生水 地下水 表流水 etc. 水質変容性(時間的安定性)に関する情報の提示 ・消費者心理→水質が変容しやすい(微生物再増殖しやすい)水は  利用したくない。 ・利用用途と求められる安定性との関係? ・あるレベルの安定性を達成・維持するための処理、保管、輸送技術 ・消毒の方法・コストとの関連性 微生物による有機物利用 既存の有機物の変容に関連する指標の問題点 「水質変容ポテンシャル指標」の創出と適用 ★各々の都市水資源の有機物安定性 ★微生物の基質利用特性 ★有機物の生分解性 (BOD、BDOC) ★再増殖指標 (AOC、BRP、HPC) Upgrade! ・水質変容の面で重要な有機物の特定 ・安定な有機物の構造的特徴 ・すべて包括的な指標にとどまっており、低濃度域の水質変容性の詳細(有機物分解性、微生物増殖)に関する情報は欠如。 ・指標性のある(例:基質利用性が異なる)  微生物の増殖性

有機物解析 微生物解析 研究計画 雨水 再生水 地下水 表流水 Etc. 有機物解析×微生物解析→「水質変容ポテンシャル指標」の開発・適用 1)各試料の詳細な有機物分析 1)環境水~水道水~再生水中における   微生物生態と再増殖性の評価 ・生分解性試験、AOC試験 ・分子量分析、蛍光分析など ・FT-MS →H22備品購入に計上 (超高分解能質量分析計による組成解析) ・各試料における微生物多様性・生態解析 ・各試料における有機物資化微生物の特定 (RI:MAR-FISH法、安定同位体:SIP法) 2)水質変容に関する指標微生物の   スクリーニング・水質変容性の評価 2)各試料の有機物変容特性の評価 ・水循環、水利用において微生物再増殖に  寄与する易分解性成分の同定・挙動 ・各水資源の安定化経路の特徴 ・安定な有機物の最終形態は共通か  →有機物の安定性を判断できるマーカー  分子の探索? ・基質利用性の異なる微生物の選択 ・再増殖応答 or 水利用上の指標となるよう  な微生物の選択 ・遺伝子マーカーに特異的なプライマー・プ  ローブの設計 ・指標微生物カクテル/遺伝子解析を用いた 再増殖試験から水質変容性を考察 有機物解析×微生物解析→「水質変容ポテンシャル指標」の開発・適用

都市水利用において求められる水の安定性とは? 研究成果のイメージ 例 再生水の生分解試験 有機物組成変化 微生物増殖 各種有機物分解の指標(特異的な増殖応答)となる微生物の同定・分離 多様性 群集構造 蛍光分析 基質利用性(SIP) 易分解性/難分解性成分 の同定と安定化の特徴 精密質量分析 (MAR-FISH) 有機物構造から評価した安定度状態 再増殖能から評価した水質変容性 活用案 都市水利用において求められる水の安定性とは? どの水資源をどの用途に充てるか 安定化という観点からみた水処理技術の評価 水質変容成分の中身に関する負荷情報の提示 水質変容ポテンシャルの定量化

タイムスケジュール 研究展開 成果発表 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 既存のAOC指標の精査 :HPLC購入 ・生物活性炭を対象としたAOC分解微生物の特定 ・同位体トレーサーを用いた微生物基質利用特性評価手法の検討 ・FT-MSの文献調査 JSWE H22年度 再生水にAOCの概念を適用、高度な有機物特性解析の検討: FT-MS購入 ・再生水に存在する微生物の多様性と基質利用特性の解析 ・生物活性炭を対象としたAOC分解微生物との比較 ・FT-MSによる有機物構造解析手法の検討 ・蛍光分析等による有機物特性分析手法の適用 IWA Water Research Conf. JWWA ISME13 SEAWE H23年度 水質変容ポテンシャルの試行と改良 ・水質変容に関する指標微生物、指標遺伝子マーカーの選択 ・選択した微生物、遺伝子を用いた水質変容ポテンシャル指標の試行・改良 ・様々な試料を対象としたFT-MS等による有機物の生分解過程解析 ASPIRE(東京) H24年度 水質変容ポテンシャルの確立 ・指標微生物、遺伝子マーカーの拡充と選抜 ・生分解成分、安定化構造の特徴の同定 ・水質変容ポテンシャル指標の確立と指標性の確認 未定 H25年度 水質変容ポテンシャルの適用 ・都市水資源の水質変容ポテンシャルによる評価 ・都市水利用デザインチームへのフィードバック H26年度 総括 研究の総括と全体総括との調整