渇水と渇水調整会議 *渇水調整会議は世界でも例を見ないわが国独特のシステム *渇水被害の軽減に果たす役割 *利根川渇水調整会議 1972年、1973年の断続的な渇水を契機 1974年に永続的な組織として設立
渇水に弱い原因 *急峻な地形 *自然状態の流出ではなく、水資源施設に依存した発展 *梅雨と秋雨に依存 *近年夏季の降雨量の変動が大きい 貯水池運用が困難 河川水の取水が不確定 *空間的な降雨分布の変動
1人当りの降水量
不安定取水
不安定取水の解消 *安定取水・・・ダムによって安定的に取水が可能 *不安定取水・・河川水量が多いときのみ取水が可能 *首都圏(利根川、荒川)で不安定取水が取れないと 730万人が断水 1280万人が減圧給水 *不安定取水の解消策 八ツ場ダム、戸倉ダム、湯西川ダム 北千葉導水路、霞ヶ浦導水路
1人当りの貯水池容量
渇水に対する計画目標 都市名 現在の渇水発生状況 計画目標 東京 3年に1回 10年に1回の渇水 都市名 現在の渇水発生状況 計画目標 東京 3年に1回 10年に1回の渇水 サンフランシスコ 11年に1回 既往最大渇水 ニューヨーク 7年に1回 既往最大渇水 ロンドン 15年に1回 50年に1回の渇水 フランスでは1997年4月にパリ大都市圏内の10県で 取水制限があり、対策として少雨時における供給余 力を確保するためのダムの建設・・渇水対策ダム
降雨水量の経年変化
降雨量の空間分布
東京都の人口、水源の推移 人口 多摩川 利根川 m3/日
東京都の下水道普及率
Water balance and water use in the Tone River basin
1994年渇水時の取水制限
平成6年渇水時の貯水率の推移
比空き容量=空き容量/流域面積 何ミリの雨で満杯になるか
利根川水系8ダム貯水量
多摩川小河内ダム貯水量
給水可能日数と給水制限
北千葉導水路
渇水の社会経済への影響
渇水の水質への影響 水質 *堆積性の負荷物質が流域、河道内に堆積されて、水質は良好になる *下水道が整備されると溶解性の負荷物が増加し、渇水時でも水質は悪化する *渇水時に小降雨で、流域、河道内に貯留された汚濁物質が流出して、黒濁りが発生する 淀川 降雨前流量100m3、BOD6ppm、 BOD負荷量52トン/日 30mmの降雨でBOD107ppm、BOD負荷量250トン *河口部での塩分遡上、赤潮発生
汚濁負荷流出モデル 流入汚濁負荷 I 流出汚濁負荷O 河川流量に伴って可変するバルブ I 残留汚濁負荷S
Q;河川流量、f1(Q);流量の変化と汚濁濃度の関数、 f2(S);残留汚濁負荷量と汚濁濃度との関数 BOD F2(S) Q 残留汚濁負荷S