アメリカミネソタ州ミシシッピ川 橋梁崩落事故について

Slides:



Advertisements
Similar presentations
藤井大地(リーダー) 榛葉 亮(設計担当) 原田卓哉(設計担当) 大年政弘(作成担当) 吉冨健志(作成担当)
Advertisements

第2章 機械の強度と材料 機械の必要条件 ★壊れない ★安全である ★正しく機能する そのためには・・・ ★適切な材料を使う
No.2 実用部材の疲労強度           に関する研究 鹿島 巌 酒井 徹.
ガセットプレートの欠陥 Carl R. Schultheisz.
円形管における3次元骨組解析への適用事例 平成16年9月17日 (株)アイエスシイ 犬飼隆義.
8/14/2009 設計エラー Joe Epperson 1.
アルカリ骨材反応 (アルカリシリカ反応) コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
膨張性超速硬繊維補強コンクリートにより増厚補強したRC床版の性能評価に関する検討
大地震に備えて ~木造建物が密集した地域で取り組んでいただきたいこと~
日常の中の危険 ~危険を知ることで安全を守る~
柱崩壊と梁崩壊 (塑性設計の話) 第3部 その2 塑性設計の注意点 第4回岐阜建築鉄骨技術交流会 (かんたん構造講義)
コンスパン工法 ~短スパン橋梁の代替案~ 田代老鳥林道/青森県.
踏切遮断による     交通への        悪影響 7班 C09101 大野祥平 C09104 中村隼太 C09107 堀上真希.
海岸構造物の耐震点検 2-3 海岸構造物の詳細耐震点検について ≪南海トラフ巨大地震による影響≫ ■入力地震動.
社会実験って何? 社会実験とは、新たな制度や技術などの施策を導入する 際、場所と期間を限定して試行することで、有効性を検証
各構造物の詳細点検結果 (津波) 平成25年10月31日 資料-2 平成25年10月31日(木)14:00~
アルカリ骨材反応 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
土木技術士 2002.9.15.
半地下水処理施設基礎への適応事例 マルフジエンジニアリング(株)       渡邉 哲也.
橋梁更新判定フローによる更新すべき施設の抽出について
ジェットコースター 2007.8.2.
道路附属物(照明灯・標識)の 維持管理・更新のあり方について
トラス部材の変形シミュレーション ~フィンクトラスに対する変形シミュレーション~
2-4.道路施設の詳細耐震点検について (第2回報告事項)
橋梁の許容荷重評価 Dan Walsh.
荒川胎内IC~朝日まほろばIC(上下線)
平成18年度長周期地震動対策に関する調査 土木構造物編
有限要素解析 Carl R. Schultheis.
アルカリ骨材反応 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
使用限界状態 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
塩害促進条件の違いがRC床版の材料劣化に及ぼす影響
アルカリ骨材反応 (アルカリシリカ反応) コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
4章:曲げモーメントを受ける部材 キーワード:非線形挙動、断面解析、終局耐力、 等価応力ブロックによる塑性解析、
遺伝的アルゴリズムを用いた 構造物の最適形状探索の プログラムの作成
H30.2.5破壊実験フィンクトラスの改良点 初代フィンクトラス 改良型フィンクトラス.
大阪モノレール構造物設計指針の改定(案)について
【 資料 1 】 第3回 大阪モノレール 技術審議会 説明資料 平成29年12月26日(火) 大阪府 八尾土木事務所 H29-11-22.
信頼性設計法を用いた構造物の 崩壊確率の計算
一人ひとりの避難計画(前編) 資料5 それでは、一人ひとりの避難計画をつくっていきます。
3.阪神高速のITS (1)日本のITS 国土交通省ホームページより.
洪水情報が緊急速報メールで発信されます!
プレストレストコンクリートに関する復習 プレストレストコンクリート(prestressed concrete:PC)構造とは?
国道431号(長兵衛橋)外「橋梁補修調査 設計業務委託」(防災安全交付金)
一人ひとりの避難計画(前編) 資料5 それでは、一人ひとりの避難計画をつくっていきます。
※記入例を事前に確認すること 技術名称: 申請者名: 登録区分: 活用の効果(従来技術との比較) 従来技術 : 技術概要 特記事項
大幹線道路における橋梁群の 維持管理・更新のあり方について
4章:曲げモーメントを受ける部材 キーワード:非線形挙動、断面解析、終局耐力、 等価応力ブロックによる塑性解析、
鉄筋コンクリート構造の特徴 ・図解「建築の構造と構法」 84~90ページ ・必携「建築資料」 ラーメン構造:74~75ページ
水防法等の改正に伴う 避難確保計画の作成について
コンクリート構造物の設計法 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
疲労 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
「月」の動きを学校で 児童といっしょに観察する方法
浮橋による中海架橋の検討 山田研究室 05537 山本順也.
各構造物の詳細点検結果 (揺れ・液状化) 平成25年12月25日 資料1 平成25年12月25日(水)13:30~
半正定値計画問題(SDP)の 工学的応用について
対エクアドル草の根・人間の安全保障無償資金協力
問14(第1回):鉄筋コンクリートに関する次の記述のうち、正しいものの数を数字で答えよ. a
建築物の安全基準 建築物の安全性に関する基準を明記している 法律の代表的なものに建築基準法というもの があります。この建築基準法に書かれている 様々な条件に適合していないと日本では建物 を建設することはできません。凄まじい量の規 制がありますが、安全に関するもので建物を 建設する際に満たす必要のあるものをピック.
水道施設のあらまし 配水池編 みんなで配水池のことを 学んでみましょう! 作成日 平成27年3月17日 改 訂
I-35Wにおける 橋面工事と交通状況 Robert Accetta.
対エクアドル草の根・人間の安全保障無償資金協力
対エクアドル草の根・人間の安全保障無償資金協力
対エクアドル草の根・人間の安全保障無償資金協力
アルカリ骨材反応 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
○○道路○○高架橋上部工事 工 事 概 要 ■工 事 名 ; ○○道路○○高架橋上部工事 ■工事の目的 ;
車両系木材伐出機械の保有台数の推移  林業の現場で使用されている車両系木材伐出機械の保有台数は、平成23年度までの10年間で減少傾向にあるが、比較的操作が困難な機械(※)の合計保有台数は、約5,000台の増加となっている。 走行集材機械 比較的操作 が困難な 機械(※) 資料出所:林野庁業務資料を基に加工したもの.
大阪モノレール構造物設計指針の改定(案)<概要版>
問題14(11.曲げモーメントを受ける部材):  次の図は,曲げモーメントを受ける鉄筋コンクリート断面(単鉄筋長方形断面)の仮定を示したものである.この図の記述について,間違っているものを解答群から一つ選べ. a. 図中のうち,Ⅰ:弾性解析(全断面有効)では,ひび割れ前の純弾性状態に対して,用いられる断面仮定であり, 
骨組の静定 ・不静定 まとめ ・構造物全体に対して判定式 2k<=>n+s+r (k: 節点数,n: 支持力数,s: 部材数,
RCはりをU字型補強した連続繊維シートによる
Presentation transcript:

アメリカミネソタ州ミシシッピ川 橋梁崩落事故について 82138020           大須賀佑介

目次 ・事故の概要 ・欠陥問題について ・崩壊メカニズム ・その後の対応

事故の概要 ・発生時期:2007年8月1日午後6時頃 ・発生場所:アメリカミネソタ州ミネアポリス

事故の概要 ・橋梁崩落時の状況 崩壊したトラス橋部分の長さ:324m 被害車両:転落した車 50台以上 橋の上に取り残された車 10台以上   被害車両:転落した車 50台以上        橋の上に取り残された車 10台以上   崩落前の状況:橋梁の補修作業中で             車線規制あり   死傷者数等:死者数13人

事故橋梁の詳細

事故橋梁の詳細 ・供用年:1967年 ・橋長:581.3m ・桁下長:19.5m ・幅員:34.5m ・車線数:8車線(6車線+加減速車線) ・交通量:約14万台/日

欠陥問題 崩落した橋は1955年から毎年点検を実施。直近では2006年6月に点検。

欠陥問題 橋梁全体の評価→構造敵欠陥あり

崩壊メカニズム D→死荷重(橋梁の重量) L→活荷重(移動する車や人の荷重) M→破断した部材の部材力 破断着目部材は図-3の①、②、③、④        L→活荷重(移動する車や人の荷重)  M→破断した部材の部材力 破断着目部材は図-3の①、②、③、④ (①:斜材破断、②:端柱破断   ③:上弦材破断、④:下弦材破断) リダンダンシー解析を行う。 (今回はD+衝撃(I)の場合で行う。)

崩壊メカニズム リダンダンシー解析   線形解析により得られた各ケースの部材断面力を用いて各部材が終局状態であるかを判定し,着目した破断部材が橋梁全体の崩壊をもたらすような部材であるかどうか検討した。部材照査は,算定式により得られるR値を用いて行いR値が1.0 を超えるときにその部材が終局状態に達するものと考える。

崩壊メカニズム Rの算定式

崩壊メカニズム 結果 Rが1.0を超えたのは2部材のみ 損傷は局部的であり,構造全体としては不安定にはならない可能性があると考えられる。

崩壊メカニズム 端柱および上弦材が破断した場合,多くの部材でR値が1.0を超えることがわかる。部材の破断により構造全体が不安定となる可能性が大きいことから,上弦材および端柱は橋梁全体の崩壊につながる重要な部材であると判断できる。一方,下弦材が破断した場合についてはほとんどの荷重ケースにおいてR値が1.0 を超えることはなかった。下弦材の部材力を床組,特に床版が負担したためである。

事故後の対応 日本の橋も安全基準を満たしているか懸念する声 が上がった。この事故を受けて国土交通省が調査を 行った。 全国の自治体のうち7県および1567区市町村で橋 の点検を行っていなかった事がわかった。今後、国 土交通省は各自治体に国と同じレベルの点検を行 うよう呼びかけるという。

事故後の対応 ・八王子市が管理する橋梁の安全確認のため緊急調査を実施した。 ・対象→橋長5m以上、築造後30年以上の95橋。 ・調査方法→橋梁全体の外観、橋台や橋桁のひび割れ、欠損、橋台下部の洗掘及び高欄の損傷等の有無について、道路事業部の技術職員が目視による調査を実施した。  ・結果→市内には、著しく損傷があり安全な通行が確保出来ない危険な橋は無かった。