情報エレクトロニクス学科共通科目・2年次・第1学期〔必修科目〕 講義「情報理論」

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情報エレクトロニクス学科共通科目・2年次・第1学期〔必修科目〕 講義「情報理論」 情報エレクトロニクス学科共通科目・2年次・第1学期〔必修科目〕 講義「情報理論」 第13回 第8章 通信路符号化法 8.3 巡回符号 2016/07/22 情報理論 講義資料

[復習](7,4)ハミング符号(1) (7,4)ハミング符号 4個の情報ビット x1, x2, x3, x4 に対し、 c1=x1+x2+x3 c2= x2+x3+x4 c3=x1+x2 +x4 により、検査ビット c1, c2, c3 を作り、 w=(x1, x2, x3, x4, c1, c2, c3) という符号語に符号化する符号。この符号は、情報 ビットが4であるから、符号語は 24=16個ある。 表:(7,4)ハミング符号 x1 x2 x3 x4 c1 c2 c3 1 2016/07/22 情報理論 講義資料

[復習](7,4)ハミング符号(2) 符号語を w=(w1 , w2 , ・・・, w7) する。 (7,4)ハミング符号のパリティ検査方程式 w1+w2+w3 +w5 =0 w2+w3+w4 +w6 =0 w1+w2 +w4 +w7 =0 受信語 y=(y1 , y2 , ・・・, y7) に対するシンドローム s1=y1+y2+y3 +y5 s2= y2+y3+y4 +y6 s3=y1+y2 +y4 +y7 誤りパターン をe=(e1, e2,・・・,e7)とすると s1=e1+e2+e3 +e5 s2= e2+e3+e4 +e6 s3=e1+e2 +e4 +e7 表: 単一誤りに対するシンドローム 誤りパターン シンド ローム e1 e2 e3 e4 e5 e6 e7 s1 s2 s3 1 シンドロームのパターンから 1個の誤りパターンが判る! 2016/07/22 情報理論 講義資料

[復習]検査行列 (パリティ)検査行列(parity check matrix) (7,4)ハミング符号のパリティ検査方程式の係数行列 H これを用いれば、パリティ検査方程式は w HT=0          (HT :H の転置行列、  0 :全成分が0のベクトル) と書ける。   (n, k)線形符号のパリティ検査行列は (n-k)×n 行列 検査行列 H を用いれば、(7,4)ハミング符号のシンドロームの計算式は s=y HT と書ける。ここに s は s=(s1, s2, s3) であり、シンドロームパターンまたは単に シンドロームと呼ばれる。 s=(w+e)HT=wHT+eHT=eHT x1 x2 x3 x4 c1 c2 c3 1 1 H= HT= 2016/07/22 情報理論 講義資料

[復習]最小距離と誤り訂正能力(1) dmin以上 dmin 符号Cの最小ハミング距離または最小距離(minimum distance) dmin def ⇔ dmin = min dH(u,v) u≠v, u,v∈C 限界距離復号法 式 dmin≧2t1+1 を満たす整数t1を定め、t1以下の誤り訂正を行う復号法 t1の最大値t0= (dmin-1)/2 を t1+t2 誤り訂正能力という。 w1 Ω1 w3 t2=dmin -2t1-1とおけば t1+1≦t≦t1+t2個の誤りは  訂正はできないが検出は可能 t1 dmin以上 Ω3 dmin t2+1 t1 Ω2 0≦t1≦t0をどのように選ぶかは重要な問題 t1を大きくする→正しく復号される確率は増大するが 誤って復号される確率も増大  検出さえできれば、再送要求などの救済措置が可能 w2 2016/07/22 情報理論 講義資料

[復習]最小距離と誤り訂正能力(2) 【例】dmin=5の符号による誤りの訂正と検出 t1 訂正可能な誤り 訂正できないが検出可能な誤り - 1~4個 1 1個 2~3個 2 2個 線形符号の最小距離=0でない符号語のハミング重みの最小値 最小ハミング重みまたは重み 何故ならば dmin = min dH(u,v) = min wH(u-v)=min wH(w)        u≠v, u,v∈C     u≠v, u,v∈C         w∈C,w≠0 [ハミング符号]  最小距離dmin=3、 誤り訂正能力t0=1 (例) (7,4)ハミング符号の場合 最小距離dmin=最小ハミング重み=3 [水平垂直パリティ検査符号]  最小距離dmin=4、 誤り訂正能力t0=1   単一誤り訂正・2重誤り検出符号 (single-error-correcting/double-error-detecting code;SEC/DED符号) 2016/07/22 情報理論 講義資料

巡回符号 巡回符号の特徴 巡回符号の定義 線形符号、符号化・シンドローム計算の装置化が容易 巡回ハミング符号は復号器の装置化も容易 誤り検出能力に優れる 巡回符号の定義 符号多項式:符号語の多項式表現 0, 1 からなる長さn の符号語 v=(vn-1, vn-2,・・・, v1, v0) を V(x) = vn-1xn-1+vn-2xn-2+・・・v1x+v0 で表す。  ⇒符号長 n の符号は、n-1次以下の多項式の集合として表せる。 巡回符号(cyclic code)  定数項が 1 の m 次の多項式G(x)= xm+gm-1xm-1+・・・g1x+1の  n-1次以下の倍多項式すべての集合C (W(x)=A(x)G(x)という形の符号多項式) 係数は0か1しか取らない。 演算は常に mod 2 であること に注意! g1,・・・,gm-1は0か1 A(x)はn-m-1次以下の任意の多項式 2016/07/22 情報理論 講義資料

巡回符号の例 G(x)=x4+x3+x2+1によって作られる長さ7の符号C  表1:符号多項式 W(x)=w6x6+・・・+w1x+w0 及び符号語 w=(w6 ,・・・, w1, w0)   表2:A(x)=x2+x+1の場合の         A(x) と G(x) の乗算 巡回符号CはG(x) によって生成される  ⇒G(x):Cの生成多項式          (generator polynomial) 巡回符号Cは線形符号 W1(x)とW2(x)はCの符号多項式 ⇒W1(x)=A1(x)G(x) , W2(x)=A2(x)G(x)   と書ける ⇒W1(x)+W2(x)=[A1(x)+A2(x)]G(x) ⇒W1(x)+W2(x)はCの符号多項式 表1 G(x)=x4+x3+x2+1 で作られる符号 A(x) W1(x)=A1(x)G(x) w 0000000 1 x4+x3+x2 +1 0011101 x x5+x4+x3 +x 0111010    x+1 x5 +x2+x+1 0100111 x2 x6+x5+x4 +x2 1110100 x2 +1 x6+x5 +x3 +1 1101001 x2+x x6 +x3+x2+x 1001110 x2+x+1 x6 +x4 +x+1 1010011 任意の二つの符号語の線形和が符号語になる符号 表2 0,1を係数とする多項式の乗算 (a) (b) x4+x3+x2 +1 11101 ×) x2 +x+1 ×) 111 x5+x4+x3 +x x6+x5+x4 +x2 x6 +x4 +x+1 1010011 項が偶数個だと消える 2016/07/22 情報理論 講義資料

⊕ 巡回符号の符号化の仕方 n-m 個の情報ビット xn-m-1,・・・, x1, x0 をCの符号語に符号化する方法 ①情報ビットを係数とする多項式 X(x) = xn-m-1xn-m-1+・・・+x1x+x0 に xm を掛け、それをm次のG(x)で割った剰余多項式 C(x) = cm-1xm-1+・・・+c1x+c0 を計算。C(x) は X(x) xm = A(x)G(x)+C(x) ------------(1) となる m-1次以下の多項式。 [A(x)は商多項式であり、n-m-1次以下] ②式    W(x) = X(x) xm-C(x) = X(x) xm+C(x)  によりW(x)を計算。 式(1)から W(x)=A(x)G(x) ⇒W(x) はCの符号多項式 W(x)のベクトル表現: w=(xn-m-1,・・・, x1, x0, cm-1,・・・,c1, c0) ×xm G(x) で割り 剰余C(x)を 求める ⊕ C(x) X(x) xm X(x) 情報ビット xn-m-1,・・・, x0 符号語W(x)=X(x) xm+C(x) xn-m-1,・・・, x0, cm-1,・・・, c0 n-1次式 図 巡回符号の符号化 情報ビット 検査ビット 2016/07/22 情報理論 講義資料

符号化の例 生成多項式: G(x)=x4+x3+x2+1 、 符号長: n=7 情報ビット数: k=3 (∵生成多項式は4次なので n-k=4) 情報ビット 101 の符号化 情報ビットを係数とする多項式: X(x)=x2+1 xn-k=x4 を掛ける:       X(x) x4=x6+x4 G(x) で割った剰余:        C(x)=x+1 符号多項式:       W(x)=X(x) x4+C(x)= x6+x4+x+1 符号語:               (1010011) 表 0,1を係数とする多項式の割り算 (a) (b) x2+x+1 111 x4+x3+x2 +1 ) x6 +x4 11101 1010000 x6+x5+x4 +x2 x5 +x2 10010 x5+x4+x3 +x x4+x3+x2+x 11110 x4+x3+x2 +1 x+1 0011 2016/07/22 情報理論 講義資料

なぜ「巡回」なのか? 符号長 n、生成多項式G(x)の巡回符号において、G(x)が xn-1を割り切れば  W(x) = wn-1xn-1+・・・+w1x+w0 が符号多項式 ⇒W’(x) = wn-2xn-1+・・・+w0x+wn-1 = xW(x) - wn-1(xn-1) という多項式もまた符号多項式 w=(wn-1,・・・, w1, w0) が符号語 ⇒wの成分を巡回置換して得られるw’も符号語 本来、長さnの巡回符号の生成多項式G(x)は  xn−1を割り切らなければならない。 これが成立しないものを擬巡回符号(pseudo-cyclic code)と呼ぶ。 G(x) で生成される符号は、G(x)がxn−1を割り切らなくても、ほとんど同様に 扱えるため、ここでは擬巡回符号も含めて、単に巡回符号と呼ぶことにする。 この部分がG(x) で割り切れる w=(wn-1, wn-2, wn-3, ・・・, w1, w0) w’=(wn-2, wn-3,・・・, w1, w0, wn-1) 図 wの成分の巡回置換 2016/07/22 情報理論 講義資料

G(x)の周期 多項式G(x) の周期: G(x)がxn−1を割り切る最小の正整数 n G(x) で生成される巡回符号C の符号長 n は、通常、G(x) の周期 p 以下に 選ばれる。  n>p であると、     xp-1 はn-1次以下の多項式でありG(x) で割り切れる     ⇒xp-1 は Cの符号多項式     ⇒符号の最小ハミング距離が2以下       ( ∵xp-1に対応する符号のハミング重みは 2)    ⇒誤り訂正できない 【例】G(x)=x4+x3+x2+1 を生成多項式とする長さ7 の巡回符号  G(x) の周期は 7 (∵G(x)=x4+x3+x2+1 は、x7-1を割り切るが、                   xℓ-1 (ℓ=1, 2,・・・, 6)は割り切らない) 本来の意味の巡回符号となっている。 ハミング重み=ベクトル中の1の個数 2016/07/22 情報理論 講義資料

⊕ ⊕ ⊕ ⊕ 巡回符号の符号器のための割り算回路 図は、生成多項式G(x) G(x)= xm+gm-1xm-1+・・・g1x+1 剰余多項式(被除多項式を入れ終わったとき) 商多項式 被除多項式 ⊕ ⊕ ⊕ ⊕ (高次から) (高次から) gm-1 g2 g1 1単位時間遅延素子 gi 係数器 この回路で任意の多項式を G(x)で割った剰余多項式が 求まるので、後は被除多項式と 足し合わせるだけでよい 図 割り算回路 図は、生成多項式G(x) G(x)= xm+gm-1xm-1+・・・g1x+1 で割り算を行う回路である。 このような m個の遅延素子が直列に接続されている回路を、しばしば m段シフトレジスタ回路と呼ぶ。また、この回路にクロックパルスを印加 することを、回路をシフトするという。 2016/07/22 情報理論 講義資料

⊕ 割り算回路の動作例 図は、G(x)=x4+x3+x2+1 で割り算を 行う回路である。 表は、被除多項式が x6+x4 であるときの 1010000 D3 D2 D1 D0 ⊕ 0000111 図 x4+x3+x2+1 による割り算回路 +1 x4 +x3 +x2 入力 出力 図は、G(x)=x4+x3+x2+1 で割り算を 行う回路である。 表は、被除多項式が x6+x4 であるときの 遅延素子D3, D2, D1, D0 の状態の推移を示す。 表 割り算回路の動作 出力 状 態 入力 D3 D2 D1 D0 1 (a) (b) x2+x+1 111 x4+x3+x2 +1 ) x6 +x4 11101 1010000 x6+x5+x4 +x2 x5 +x2 10010 x5+x4+x3 +x x4+x3+x2+x 11110 x4+x3+x2 +1 x+1 0011 2016/07/22 情報理論 講義資料

巡回符号による誤りの検出 誤りの検出:受信語 y が符号語になるかどうかを調べる n-1次以下の多項式Y(x)が長さn,生成多項式G(x)の巡回符号の符号多項式  ⇔Y(x)がG(x)で割り切れる CRC(cyclic redundancy check)方式  受信語 y=(yn-1,・・・, y1, y0) を表す多項式  Y(x) = yn-1xn-1+・・・+y1x+y0がG(x)で割り切れない ⇒誤りがある                 || 受信語をG(x)で割る割り算回路に読み込ませて、剰余が 0 にならない このCRC方式には、CCITT(国際電信電話諮問委員会)でCRC-16-CCITTとして標準化された G(x)=x16+x12+x5+1 という生成多項式がよく用いられる。 2016/07/22 情報理論 講義資料

CRC-16-CCITT(G(x)=x16+x12+x5+1 )の特性 1 G(x)=(x+1)(x15+x14+x13+x12+x4+x3+x2+x+1) となる。それぞれの因数は既約多項式(irreducible polynomial)。 G(x)の周期: p=32767  x+1の周期:1  x15+x14+x13+x12+x4+x3+x2+x+1 の周期:215-1=32767 G(x)を生成多項式とする符号の最小距離dmin : 符号長n:n>pだとdmin≦2となるのでn≦pとする    dmin=2 ⇒W(x)=x i+x j=x j (x i-j+1) (0≦j<i<n)         という形の符号多項式が存在(∵ハミング重み2の符号が存在)        ⇒ W(x) はG(x) で割り切れるから x i-j+1はG(x)で割り切れる         ⇒G(x)の周期はi−j以下        ⇒0<i-j<n≦p なので、G(x)の周期がp であることと矛盾         ⇒dmin≠2  dmin≠1 であることは簡単に確かめられるので、 dmin≧3 異なる既約多項式の積の周期は、それぞれの周期の最小公倍数 2016/07/22 情報理論 講義資料

CRC-16-CCITT(G(x)=x16+x12+x5+1)の特性 2 G(x)を生成多項式とする符号の最小距離dmin (つづき):  符号語の重みは偶数  ∵G(x) の項数は4であり偶数   ⇒W(x) = (x16+x12+x5+1)A(x)と書ける   ⇒W(1) = wn-1+・・・+w1+w0 =(116+112+15+1)A(1) = 0    ⇒W(x)は偶数個の項からなる 以上から、dmin≧4 。 生成多項式G(x)=x16+x12+x5+1 は、それ自身符号多項式  ⇒ハミング重み4の符号語が存在⇒dmin≦4 この生成多項式で生成される符号長32767 以下の符号はdmin=4であるので、 3個以下の任意の誤りを検出できる。 ここが 0 A(x)=1 の場合を考えよ 2016/07/22 情報理論 講義資料

CRC-16-CCITT(G(x)=x16+x12+x5+1)の特性 3 長さ16以下のバースト誤りの検出も可能  図のような長さ ℓ のバースト誤りパターン を多項式で表せば、 E(x)=x i B(x) となる。ここに、B(x) は B(x)=xℓ-1+bℓ-2xℓ-1+ ・・・+b1x+1 という ℓ-1次の多項式である。   バースト誤りE(x)が検出できる ⇦E(x) が符号語とならない   ⇔E(x) が G(x) で割り切れない   ⇔B(x) が G(x)で割り切れない(∵G(x) は x を因数として含まない)  G(x)=x16+x12+x5+1 の場合、次数は 16 であるので、   B(x) が15次以下の多項式ならばG(x)で割り切れることはない  ⇒長さ16以下の任意のバースト誤りは検出可能 長さ17以上のバースト誤りの大部分は検出可能であることがわかっている *は0か1 00・・・・・001**・・・**100・・・・・・00 長さ ℓ n i個の0 図 長さ ℓ のバースト誤りの 誤りパターン 2016/07/22 情報理論 講義資料

イーサーネットの規格(IEEE 802.3)で使われているCRC方式 生成多項式  G(x)=x32+x26+x23+x22+x16+x12+x11+x10+x8+x7+x5+x4+x2+x+1 符号の最小距離=4 (パケット長の範囲内)  3重誤りまではすべて検出可能 長さ32までの連続区間内で発生した多重誤りを全て検出可能 ヘッダー+データ 検査ビット 480〜12112ビット 32ビット 2016/07/22 情報理論 講義資料

巡回ハミング符号 0,1 を係数とする m次の多項式の周期≦2m-1 原始多項式(primitive polynomial)  各次数について原始多項式の存在することが証明されている。 巡回ハミング符号  m次の原始多項式を生成多項式とする  符号長 n=2m-1 の符号  符号長:n=2m-1  情報ビット数: k=2m-1-m、 検査ビット数: m  最小距離: dmin=3 ⇒単一誤り訂正符号     ∵符号長=周期      ⇒最小距離dmin≧3以上      ちょうど3になることも確認できる。 表 20次までの原始多項式の例 次数 原始多項式 1 x+1 11 x11+x2+1 2 x2+x+1 12 x12+x6+x4+x+1 3 x3+x+1 13 x13+x4+x3+x+1 4 x4+x+1 14 x14+x10+x6+x+1 5 x5+x2+1 15 x15+x+1 6 x6+x+1 16 x16+x12+x3+x+1 7 x7+x+1 17 x17+x3+1 8 x8+x4 +x3 +x2 +1 18 x18+x7+1 9 x9+x4+1 19 x19+x5+x2+x+1 10 x10+x3+1 20 x20+x3+1 ハミング符号! 2016/07/22 情報理論 講義資料

巡回ハミング符号の例 G(x)=x3+x+1を生成多項式とする長さ7の巡回ハミング符号 この符号の検査行列を求める。  この符号の検査行列を求める。 Ri (x):x i(i=0, 1,・・・, 6)を G(x) で割った剰余多項式 これを実際に計算すると表のようになる。 W(x) = wn-1xn-1+・・・+w1x+w0 が G(x) で割り切れる  ⇔wi x i を G(x)で割った剰余多項式の和が 0  ⇔Σ wi Ri (x) = 0 . この式の左辺を x の2, 1, 0次の項の係数 ごとに書けば w6+w5+w4 +w2 = 0 w5+w4+w3 +w1 = 0 w6+w5 +w3 +w0= 0 となる。この係数行列は Hは(7,4)ハミング符号の検査行列! 6 表 x i をG(x)=x3+x+1 で 割った剰余多項式Ri (x) i=0 i Ri (x) 1 x 2 x2 _ 3 x+1 4 x2+x _ 5 x2+x+1 6 x2 +1 H= 1110100 0111010 1101001 2016/07/22 情報理論 講義資料

多重誤り訂正が可能な巡回符号 BCH符号(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem code) 符号長: =2m − 1 情報ビット数: ≧2m − 1 − m(d − 1) 最小距離:    ≧d リード・ソロモン符号(Reed-Solomon code) q元BCH符号  符号長: =q − 1 情報ビット数: =q − d 最小距離:     =d 音楽CD, DVD, 2次元バーコード, QRコード, 衛星放送,  地上波デジタル放送等で利用されている! 2016/07/22 情報理論 講義資料