エレルサ®+グラジナ®併用療法を 受けられる患者さんへ 説明スライド C型肝炎とは? C型肝炎の検査 C型肝炎の治療 医療関係者用 説明スライド エレルサ®+グラジナ®併用療法を 受けられる患者さんへ C型肝炎とは? C型肝炎の検査 C型肝炎の治療 エレルサ®+グラジナ®併用療法について 薬物相互作用チェック 病診連携 医療費助成制度について
C型肝炎を治療しないと、10~30年後に 肝硬変や肝がんに進行する可能性が高くなります HCV感染後の期間が重要! HCV感染 10年 20年 30年 70~80% 80% 年率7~8% 急性肝炎 慢性肝炎 肝硬変 肝細胞癌 自覚症状がほとんどない 20~30% 年率0.2% SNP:一塩基多型 (個人間における遺伝情報 のわずかな違い) IL28B遺伝子のSNPなどが関与する HCVの自然排除 田中靖人ほか. HCVのゲノム構造と機能、持続感染のしくみ. 田中篤 編. C型肝炎治療Q&A, 南山堂, 東京, 2016; 51-54.
肝がんによる死亡者数は年間3万人で、 肝がんの原因の約70%はC型肝炎ウイルスの感染です 肝がんによる死亡者数の推移 肝がんの原因 40,000 男女計 35,000 B型・C型 以外 15.6% 30,000 (男性) B型肝炎 ウイルス 14.8% 25,000 肝がんによる死亡者数(人) 20,000 15,000 C型肝炎ウイルス68.1% (女性) B型+C型 肝炎ウイルス 1.4% 10,000 5,000 九州地区の肝がん患者さん 10,010人の内訳 1958 1963 1968 1973 1978 1983 1988 1993 1998 2003 2008 2013 2014 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 Taura N et al. Med Sci Monit 2011; 17(2): PH7-11.より作図
高齢になるほど肝がんの発症リスクは増大し、 65歳以上の場合、15年後の肝がん発症率は25%です C型肝炎とは? 高齢になるほど肝がんの発症リスクは増大し、 65歳以上の場合、15年後の肝がん発症率は25%です 年齢による肝がん発症リスクの変化 15年後の肝がん発症率 100 30 25.1% 80 20 60 65歳以上 肝がん発症リスク比(倍率) 肝がん 発症リスク 肝がん発症率(%) 11.6% 40 10 20 65歳未満 40 50 60 70 2 4 6 8 10 12 14 16 治療開始時の年齢(歳) 経過期間(年) 65歳以上になると急激に肝がん発症リスクが増加します。 Asahina Y et al. Hepatology 2010; 52(2): 518-527.
日本では主に3種類のC型肝炎ウイルスが存在しており、 ウイルスの種類を調べてから治療方針を決定します 血清型 (セロタイプ) 遺伝子型 (ジェノタイプ) 日本における 存在割合 1型 1a まれ 1b 約70% 2型 2a 約20% 2b 約10% 日本肝臓学会 編. 慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2016, 文光堂, 東京, 2016より作表
抗体検査と核酸検査の結果からC型肝炎を診断した上で、 肝臓の状態を検査します 陽性 陰性 感染なし C型肝炎ウイルス核酸検査 陽性 陰性 過去に感染 したことがある C型慢性肝炎 肝機能[AST(GOT)・ALT(GPT)]検査 異常 正常 定期的な検査 (3~4ヵ月に1回) 必要に応じて治療 治療の時期と 方法を検討
肝炎の進行の程度を確認するために、 血液検査や画像検査を実施します C型肝炎の検査 肝炎の進行の程度を確認するために、 血液検査や画像検査を実施します 血液検査 肝炎を診断 画像検査 超音波検査 おなかに探触子(プローブ)を当てて、肝臓の様子を観察する検査です。痛みもなく、10分前後で終わる簡単な検査です。 CT(コンピューター断層撮影)検査 MRI(磁気共鳴断層撮影)検査 CTはX線、MRIは磁気を出すドーム状の機械の中に、横たわった状態で入ります。肝臓を数ミリきざみで輪切りにした画像が得られます。どちらの検査も痛みはなく、15~20分程度で終わります。 その他の検査 肝生検 肝臓の状態をさらに詳しく調べるときに行われます。直径2~3ミリの針を直接肝臓に刺し、肝臓の組織を顕微鏡で観察します。局所麻酔のため負担は少ないものの、通常は実施後1泊入院します。 AST(GOT) 肝臓の細胞に含まれる酵素。 肝炎があると細胞の破壊により血液中に流れ出て血液中の値が高くなる。 基準値: 40 IU/L以下 ALT(GPT) 30 IU/L以下 (基準値は施設によって多少異なります) 進行の程度を判断 検査項目 肝予備能 血小板 肝臓における線維化の進行とともに数が減少。 血清アルブミン コリンエステラーゼ コレステロール 肝障害の進行とともに値が低下。 プロトロンビンテスト ヘパプラスチンテスト 肝臓で作られる血液凝固因子。肝障害の進行とともに低下(プロトロンビン時間延長、ヘパプラスチンテスト低下)。 腫瘍マーカー (AFP、PIVKA-Ⅱなど) 肝がんを合併しているか確認するために測定。 日本肝臓学会 編. 慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2016, 文光堂, 東京, 2016より改変
血液検査で肝機能が正常だとしても、 肝生検を行うと約70%で肝臓の線維化が認められました C型肝炎の検査 血液検査で肝機能が正常だとしても、 肝生検を行うと約70%で肝臓の線維化が認められました ALT値が正常(30 IU/L以下)のC型肝炎患者さんの肝臓の状態 Okanoue T et al. J Hepatol 2005; 43(4): 599-605.より作図
治療にはC型肝炎ウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス療法と、 肝炎の悪化を防ぐ肝庇護(かんひご)療法の2種類があります インターフェロンフリー治療 飲み薬のみでC型肝炎ウイルスの増殖を抑制します。治療期間は12~24週間で、毎日お薬を飲み続けます。 インターフェロン治療 体のウイルス防御機構を活性化させるインターフェロンを定期的に注射します。なお、飲み薬と組み合わせることもあります。 抗ウイルス療法の組み合わせ(例) 肝庇護(かんひご)療法 抗ウイルス療法が行えない場合に、肝炎の 進展予防を目的として行われますが、ウイル スの増殖を抑制する効果はありません。 肝機能の改善作用を持つお薬を毎日飲み続けるか、定期的に注射します。 インターフェロン フリー治療 抗ウイルス薬1~2種類(飲み薬) 治療 インターフェロン(注射薬)+ インターフェロン(注射薬)のみ 抗ウイルス療法 C型肝炎ウイルスの増殖を抑制することでC型肝炎を治療します。 肝庇護(かんひご)療法 肝臓の炎症を抑え肝硬変、肝がんへの進展を予防します。
抗ウイルス療法では、注射薬を使うインターフェロン治療だけでなく、 飲み薬のみで済むインターフェロンフリー治療が普及しています C型肝炎の治療 抗ウイルス療法では、注射薬を使うインターフェロン治療だけでなく、 飲み薬のみで済むインターフェロンフリー治療が普及しています インターフェロン治療からインターフェロンフリー治療へ インターフェロン治療の時代 インターフェロンフリー治療の時代 注射薬のみの治療 インターフェロン(注射薬)を半年~1年間、定期的に注射します。 飲み薬のみの治療 直接作用型抗ウイルス薬(飲み薬)を12~24週間、毎日内服します。 注射薬+飲み薬の治療 インターフェロン(注射薬)の注射に、リバビリンや直接作用型抗ウイルス薬(飲み薬)の併用を、半年~1年間継続します。 + +
エレルサ®+グラジナ®併用療法により、95%以上の患者さんで C型肝炎ウイルスが消失しました エレルサ®+グラジナ®併用療法について:有効性 エレルサ®+グラジナ®併用療法により、95%以上の患者さんで C型肝炎ウイルスが消失しました SVR12率[主要評価項目]:国内第Ⅲ相臨床試験 慢性肝炎患者(非肝硬変) 代償性肝硬変患者 96.5% 219/227 97.1% 34/35 対象: ジェノタイプ1で日本人のC型慢性肝炎患者336例(代償性肝硬変患者を含む) 方法: 肝硬変が認められないC型慢性肝炎患者301例を無作為割り付けし、エレルサ®/グラジナ®群227例にはエレルサ®50mgとグラジナ®100mgを、プラセボ先行群74例にはプラセボを1日1回12週間経口投与した。代償性肝硬変患者35例にはエレルサ®50mgとグラジナ®100mgを1日1回12週間経口投与した。 評価項目: <主要評価項目> 投与終了後12週時点のHCV RNA持続陰性化(SVR12)率 <副次評価項目> 治療期2週時点のHCV RNA陰性化率、治療期4週時点のHCV RNA陰性化率、投与終了時点のHCV RNA陰性化(EOT)率、投与終了後4週時点のHCV RNA持続陰性化(SVR4)率、SVR12率[TNDまたはTD(u)に達した患者の割合]、投与終了後24週時点のHCV RNA持続陰性化(SVR24)率 <探索的評価項目> HCV RNA量の平均log10変化量 <安全性評価項目> 有害事象の分類、注目すべき事象として報告された臨床検査値の増加 解析計画: 主要評価項目および副次評価項目について、持続陰性化率などとその95%信頼区間を算出した。安全性は治療期および経過観察期4週までのデータに基づいて評価した。 安全性: 副作用(治療期および経過観察期4週まで)は、エレルサ®/グラジナ®群227例中58例(25.6%)、プラセボ群74例中14例(18.9%)、肝硬変群35例中13例(37.1%)に認められた。主な副作用はエレルサ®/グラジナ®群でALT増加(5.3%)、プラセボ群で倦怠感(4.1%)、肝硬変群でALT増加、AST増加(各14.3%)であった。重篤な副作用はエレルサ®/グラジナ®群で2例(0.9%)、投与中止に至った副作用はエレルサ®/グラジナ®群で2例(0.9%)に認められ、投与中の死亡例は認められなかった。 TND[Target Not Detected]:HCV RNA検出せず TD(u)[Target Detected but Unquantifiable]:HCV RNA検出かつ定量下限(15 IU/mL)未満 承認時評価資料:日本人のC型慢性肝炎患者又はC型代償性肝硬変患者を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験(有効性)
エレルサ®は1日1回1錠、グラジナ®は1日1回2錠を同じ時間に 服用し、これを12週間毎日継続します エレルサ®+グラジナ®併用療法について:飲み方 エレルサ®は1日1回1錠、グラジナ®は1日1回2錠を同じ時間に 服用し、これを12週間毎日継続します お薬の飲み方 エレルサ® 1回 1錠 1日 2日 3日 84日 経過観察 0週 グラジナ® 1回 2錠 12週 24週 エレルサ®やグラジナ®は血液透析で除去されないため、透析治療を受けている方でも服用時間を気にする必要はありません。 また食事の影響を受けないため、食前・食後を気にすることなく 服用できます。
飲み忘れに気づいたときに、1回分を飲んでください ただし、次に飲む時間が近い場合は飲まずに、次の通常飲む時間に1回分を飲んでください エレルサ®+グラジナ®併用療法について:飲み忘れた場合 飲み忘れに気づいたときに、1回分を飲んでください ただし、次に飲む時間が近い場合は飲まずに、次の通常飲む時間に1回分を飲んでください 飲み忘れた場合の対応 ! 絶対に2回分を一度に飲んではいけません。 通常飲む時間 通常飲む時間 時間があまり 経過していない場合 次に飲む時間が 近い場合 すぐに 1回分を飲んでください 次の通常飲む時間に 1回分を飲んでください
お薬を飲み忘れると、血液中のお薬の濃度が低下してしまい、 ウイルスを完全に排除できないことがあります エレルサ®+グラジナ®併用療法について:飲み忘れた場合 お薬を飲み忘れると、血液中のお薬の濃度が低下してしまい、 ウイルスを完全に排除できないことがあります 飲み忘れのないようにご注意ください イメージ図 (高い) お薬の血中濃度 ウイルスを排除できるお薬の濃度 ウイルスが 再び増える (低い) 通常飲む 時間 通常飲む 時間 (飲み忘れ) 通常飲む 時間
主な副作用として、肝機能検査値の上昇、頭痛・倦怠感、 消化器症状(便秘・下痢)や皮膚症状(発疹)などがあります エレルサ®+グラジナ®併用療法について:主な副作用 主な副作用として、肝機能検査値の上昇、頭痛・倦怠感、 消化器症状(便秘・下痢)や皮膚症状(発疹)などがあります 肝機能検査値の上昇 [ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加など] 肝臓の状態を確認するため、 定期的に肝機能検査を 受けていただきます。 消化器症状 下痢 便秘 頭痛・倦怠感 皮膚症状(発疹) このような症状が認められた場合は、医師や看護師、薬剤師にご相談ください。
薬物相互作用チェック エレルサ®+グラジナ®併用療法と一緒に使ってはいけないお薬や食品があります(併用禁忌) 現在使っているお薬や食品を、医師や薬剤師にお伝えください 代表的なお薬の名前 一般名 抗てんかん薬 テグレトール® カルバマゼピン アレビアチン® フェニトイン ホストイン® ホスフェニトイン フェノバール® フェノバルビタール 免疫抑制薬 サンディミュン® ネオーラル® シクロスポリン 抗結核薬 リファジン® リファンピシン ミコブティン® リファブチン 抗HIV薬 ストックリン® エファビレンツ レイアタッツ® アタザナビル プリジスタ® ダルナビル カレトラ® ロピナビル・リトナビル インビラーゼ® サキナビル 食品 セント・ジョーンズ・ワート[セイヨウオトギリソウ] (サプリメントやハーブティーなどに含まれています)
エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩又はテノホビルアラフェナミドフマル酸塩 薬物相互作用チェック エレルサ®+グラジナ®併用療法と一緒に使えますが、注意すべきお薬があります(併用注意) 現在使っているお薬や食品を、医師や薬剤師にお伝えください 代表的なお薬の名前 一般名 中枢神経系薬 モディオダール® モダフィニル 循環器薬 トラクリア® ボセンタン 高脂血症薬 リピトール® カデュエット® アトルバスタチン クレストール® ロスバスタチン リポバス® シンバスタチン ローコール® フルバスタチン 免疫抑制薬 プログラフ® タクロリムス 抗がん薬 スーテント® スニチニブ 抗HIV薬 スタリビルド® ゲンボイヤ® エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩又はテノホビルアラフェナミドフマル酸塩 インテレンス® エトラビリン
患者さんとかかりつけ医、肝臓専門医が協力・連携しながら C型肝炎治療に取り組むことが大切です 病診連携 患者さんとかかりつけ医、肝臓専門医が協力・連携しながら C型肝炎治療に取り組むことが大切です 患者さん、かかりつけ医、肝臓専門医による三者一体の治療 経過の観察 普段の診療 専門的な治療が必要な場合 定期的な受診(1~3ヵ月) 治療経過や検査データなどの情報交換 C型肝炎ウイルス抗体検査/ C型肝炎ウイルス核酸検査 血液検査 画像検査 肝線維化進行度の検査 治療方針の決定
医療費助成制度を利用することで、C型肝炎治療の 自己負担額は月額1万円または2万円となります 医療費助成制度について 医療費助成制度を利用することで、C型肝炎治療の 自己負担額は月額1万円または2万円となります 自己負担額 医療費助成手続きのあらまし 世帯の 市町村民税課税年額※ 自己負担の上限額 (月額) 235,000円未満 10,000円 235,000円以上 20,000円 ※ 原則として世帯全員の合算、ただし税制上・医療保険上の扶養関係にないと認められる方については、当該世帯の市町村民税額の合算対象から除外できます。 医療費助成制度について詳しいことはかかりつけ医、肝臓専門医および都道府県の窓口、最寄りの保健所などにお問い合わせください。 厚生労働省. 肝炎総合対策の推進(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/080328_josei.html)
スライドは製薬協のプロモーションコードに則り作成されています。 製品のご使用にあたっては、添付文書をご参照ください。 MSD株式会社 ERE17SS007-0318