情報処理 第6回:情報セキュリティと情報モラル May. 26, 2017
皆さんの声 タイピングをするとき,紙と画面のどちらを みながら打つのがよいでしょう? タッチタイピングで打つと,打ち間違いが多く, 通常の倍ほど時間がかかります タイピングの最中,勝手にカーソルが動いて困る(-_-# ドラクエの中で,一番好きなシリーズはどれですか? 逆転裁判のうち,どれが一番好きですか? リラックマの好きな仕草は?
今日のテーマ 情報化社会とネットワーク 情報モラルとは 個人情報の適切な取り扱い ネット社会に潜む危険 もしウィルスに感染してしまったら モバイル機器使用のマナー もしスマホを紛失してしまったら?
変更したパスワードは,決して忘れないこと! パスワードの変更 ブラウザを起動し,http://www.s.kochi-u.ac.jpへアクセスする. 変更したパスワードは,決して忘れないこと!
ネットワークにつながっていない機器は価値が半減 情報化社会とネットワーク 現代は情報化社会といわれる コンピュータ スマートフォン,携帯電話 据え置き型および携帯ゲーム機 テレビ 無線,光ファイバ網を通じて接続 ネットワークにつながっていない機器は価値が半減 ネットワークを通じて,様々な情報にアクセスできる 技術的にできることは何でもしてよい? 外部から第三者が自分のコンピュータへ侵入することも可能 セキュリティ対策の重要性
世界を席巻するSNS SNS(Social Networking Service)は第五の権力 ソーシャル =人間関係 立法 行政 司法 (責任者がいる) マスコミ エリック・シュミット (元Google CEO) SNS 非常に大きな影響力を持ちうる! フェイスブック Google+ ツイッター LINE … アラブの春 スマホ依存症 バイトテロ 災害時における有用性 ソーシャル 誰でもアカウントを無料で取得して利用できる 実名制のものと匿名で参加できるものがある 企業の宣伝用のアカウントの作成を奨励 =人間関係
学校現場におけるICT教育・活用 I C T … Information (情報) … Communication (通信) … Technology (技術) 単純に教科書,板書をタブレットに 置き換えれば,教育効果は上がる? 電子黒板,タブレットなどを用いた授業 情報機器の基本的な操作方法 情報機器の利用に当たってのマナー,モラル教育 ICT機器を用いた業務負担の軽減(成績評価,文書作成) クラブ活動など,課外活動での利用 ✔ ✔
学校現場における活用例 成績評価(クラス分け) 定期試験のデータ処理(平均点,偏差値など) 文書の作成(授業資料,試験問題,連絡プリントなど) 会計処理 名簿,年間行事予定表などの作成 運動系クラブ(陸上,水泳など)でのタイム集計 進路指導(進学先最新案内,過去問などの入手) 表彰状 情報機器に長けた先生は格好いい!?
情報モラルとは? 現代の子どもにとっては,情報機器はごく自然なもの 技術的に可能であれば,何をやっても良いか? Webページの公開,閲覧 アプリのダウンロード ブログの更新,掲示板への書き込み インターネットを通じた物品購入 技術的に可能であれば,何をやっても良いか? 他人の権利を侵害する可能性 一度拡散した情報は,完全に消し去ることは不可能 犯罪に巻き込まれる可能性 子どもへの適切な情報モラル教育 技術が悪いわけではない 使う人間の良識の問題
情報セキュリティとは? 情報機器は,個人情報の宝庫 こうした情報が悪用されると,自身および 第三者の生活に被害が及ぶ 氏名,生年月日など パスワードの情報 日常の行動履歴 成績など,職務上守秘すべきデータ こうした情報が悪用されると,自身および 第三者の生活に被害が及ぶ ウィルス対策ソフトを用いた防護 ソフトウェアの更新 安易なパスワードは用いない 情報機器を正しく利用するモラル
個人情報の適切な取り扱い 個人情報は狙われている!? 一つの情報だけでは個人を特定できなくても, 他の情報と組み合わせることで 氏名,生年月日,住所 電話番号,FAX番号 銀行口座番号 クレジットカード番号 顔写真(画像含む) 音声データ 一つの情報だけでは個人を特定できなくても, 他の情報と組み合わせることで 特定されてしまうことも 例えば… 個人情報を調べ上げた上でのオレオレ詐欺 ブログが炎上してしまい,個人情報が洗いざらい調べられ公表される 近所の写真と最寄り駅名から自宅が特定され,ストーカー被害
個人情報の有用性に配慮しつつ,個人の権利利益の保護が目的 個人情報保護法 平成17年施行,「個人情報の保護に関する法律」 個人情報を,嘘や不正な手段を使って取得してはならない 個人情報を取得する場合,その利用目的を公表する 本人の同意なしに,収集した個人情報を第三者に提供してはならない 個人情報の有用性に配慮しつつ,個人の権利利益の保護が目的 国や地方公共団体,企業だけでなく,町内会やPTAも対象 生徒の連絡網の作成・配布はNG? 学校の運動会で写真・ビデオ撮影はNG? 適正な目的で利用を 目的外の利用はNG 個人の利益の保護が目的,必要なことができなくなっては本末転倒
こんなところからも個人情報漏洩!? ファイル交換ソフトの利用による情報流出 USBメモリの貸し借り 個人情報を印刷して,プリンタ(コピー機)に置き忘れ 家屋の写真から,住所を特定することも不可能ではない スマホで撮影した画像には,GPSによる 位置情報(ジオタグ)が添付されることも
著作権とは 人間の思想や感情 他人が無断で使用 著作権法 デジタルデータは,劣化させることなく, 容易に複製できてしまう!! 文章 講演 音楽 映画 写真 美術品 Webページ 人間の思想や感情 文章 講演 音楽 映画 写真 美術品 Webページ 他人が無断で使用 著作権法 かつては複製を作るにも,覚悟と労力が必要だったが… デジタルデータは,劣化させることなく, 容易に複製できてしまう!! 正しいモラル教育の必要性 カジュアルな著作権侵害
剽窃(ひょうせつ)とは 情報源を明示することなく,他人の表現や企画を, あたかも自分の発案であるかのように使うこと(盗作) 著作権の問題とは区別される オマージュ,パロディとは区別 特に学業,産業の分野では,深刻な倫理,道義違反 他人の業績を使うときは,適切に「引用」する 学問は,先人の積み重ねた発見に 基づいて,新たな発見がなされる 巨人の肩の上に立つ
ネット社会に潜む危険 情報機器はネットワークへつなげて真価を発揮する 悪意ある第三者からのウィルスソフト,スパイウェア などで,個人情報が盗まれてしまうことも 顔の見えない相手とのやりとり(SNSなど匿名の 掲示板,物品の売買,ソフトウェアのダウンロード) 場合によっては,犯罪に巻き込まれてしまうことも 知人とのコミュニケーション能力の欠如 ネット依存症
ネット依存社会へ警鐘を鳴らした作品
情報機器のネットワークへの接続 現代の情報機器は,無数に接続された 情報ネットワークの一部 ソフトウェア(アプリ)のインストールプログラムも, ネットを介して提供される ネットに接続されたコンピュータは,常に攻撃される 危険にさらされている 攻撃する側はもちろん悪いが,ユーザーが 攻撃される可能性を知った上で 放置するのはマナー違反
もしウィルスに感染してしまったら まず最初に,ネットワークへの接続を切る 管理者に報告して相談する 無線アンテナを外す(切る),LANケーブルを抜く 管理者に報告して相談する 電源は切らない(再起動できなくなる恐れがある) ウィルス対策(ワクチン)ソフトを用いて,ウィルスを除去する 定義ファイル(パターンファイル)は最新のものを用いる 最後の手段として,コンピュータのハードディスクを 消去するフォーマットして消去する 生き物ではないので,データをすべて消去すれば完全に消せる ファイルのバックアップが必要 バックアップしたファイルがウィルスに感染していないか?
ウィルス感染の不安を利用した攻撃
悪意のメールを見破るには 発信元に覚えのないメールが届いたら,削除する. 添付ファイルがある場合は,絶対に開かない 迷惑メール(SPAMメール,ジャンクメール) チェーンメール フィッシング(Phising)メール(悪意あるサイトへ誘導する) 添付ファイルがある場合は,絶対に開かない メールに書いてある内容には安易に従わない 「パスワードを変更してください」 「………のために,以下へご連絡ください」 架空請求の場合も インターネットの懸賞応募など,個人情報の 入力は極力控える(応募専用メールアドレスを作る)
メールによるコミュニケーション パソコン,スマホ,携帯電話などの電子メールは便利であるが… From: b15****@s.kochi-u.ac.jp To: professor@kochi-u.ac.jp Title: (無題) 添付: report.docx 先日の実習のレポートを送ります 誰から送られたものかわからない. 誰宛に送られたか不明. レポートをどうしてほしいのか不明. 不十分なメールは,不審なものとして読んでもらえない
メールの文面の作成 必ず件名,宛名,自分の名前を明記する. 要件を,できるだけ短く記載する. 文頭は一字下げる,適当な箇所で段落を変えるなど, 日本語の文章を書く決まりを守ること. 30~35文字程度で改行を入れると読みやすい. 要件は,一つのメールに一つずつが原則. メールを書き上げたら,もう一度読み返す. 添付ファイルがある場合は,忘れていないか確認. ファイルサイズに注意(~5MB程度まで). 相手に不快感を与えないよう,極力注意する.
Webによるコミュニケーション その信憑性は玉石混交 情報源,発信された日時などを確認 ネットの情報を鵜呑みにせず,複数の インターネットから,無数の情報を得ることができるが… 中には愉快犯のいたずらも多い その信憑性は玉石混交 情報源,発信された日時などを確認 ネットの情報を鵜呑みにせず,複数の メディアのものを確認 Web検索では上手に条件付け して,適切に情報収集 ネットの情報に振り回されない
モバイル機器使用のマナー 本屋で雑誌の一部の記事をカメラで撮影する 授業の板書をカメラで「写す」 授業の内容を動画で録画する デジタル万引き スマホなどのモバイル機器は,高機能で便利であるが… 本屋で雑誌の一部の記事をカメラで撮影する 授業の板書をカメラで「写す」 授業の内容を動画で録画する 映画館での映画上映を動画で保存する 航空機,医療現場でのスマホの使用 歩きスマホ 著作権法違反 機器の誤作動
もしスマホを紛失してしまったら 個人情報が流出する プライベートなメール情報,撮影画像などが流出する 各種ログイン情報が悪用される 電話が勝手に利用される なりすまし投稿 電子マネーが利用される できる限りの対策をとる 警察遺失物係へ届け出 電子マネー会社などへ届け出 スマホ契約会社へ連絡,端末ロック SNSなどのパスワード変更
参考図書 情報モラル&セキュリティ SNSって面白いの? 草野 真一 講談社ブルーバックス 2015年 改訂版 36の事例でわかりやすく解説! FOM出版,2016年
情報モラル&情報セキュリティ確認テスト 教科書をよく自習しておいてください. 第一回:第1章~第3章 (6/2予定) 第一回:第1章~第3章 (6/2予定) 第二回:第4章~第5章 (6/9予定) 第三回:第6章~第7章 (6/16予定) ※3回中,得点のよい2回分を成績に加味する.